アルケミストは本日(12月24日),PSP用ソフト「
乙女はお姉さまに恋してる Portable 〜2人のエルダー〜」を,2011年春に発売すると発表した。
主人公:妃宮千早(男)
|
前作「
乙女はお姉さまに恋してる Portable」のテーマとも言える
「女子校に転入した女装男子が主人公」というシチュエーションは本作でも変わらず,物語の舞台も同じく「聖應女学院」。ただし,時間は前作から約3年が流れている。
今回は,そんな本作のプロローグや世界観,そして登場キャラクター達を紹介しよう。次回以降は,PSP版に用意される新要素の情報をお伝えする予定なので,こちらもお楽しみに。
|
|
|
|
|
◇ プロローグ ◇
先祖に来たヨーロッパの血を持つがゆえに、美しい銀の髪を持つ少年、妃宮千早。だがその容姿は好奇の的となり、そしてその怜悧さゆえに打ち解けず人を拒み、不登校となってしまう。そんな千早を見かねた母親は、最後通牒として転校して違う学校に通うよう言い渡す……
だがしかし、そこは、親族が運営するお嬢様女学院だった!!
侍女であり、幼なじみである史と共に無理矢理送りこまれた学院の女子寮……そこで千早は、薫子という少女と運命的な出逢いをする。
どんなことにも真っ正直にぶつかっていく【薫子】
そして世を拗ね、高みから物を見るような【千早】
互いに影響し合い、反目しながらも、千早と薫子は奇妙な友情で結ばれていく。
そんな中、ふたりはエルダー候補に祭り上げられてしまい…!!
果たして、彼は無事に学園生活を送ることができるのか!?
そして新しい出逢いは千早をどう変えていくのか?
○物語の舞台
◇ 聖應女学院/SEIO Jogakuin Christian Education ◇
明治一九年、日本の近代化にあわせ、女性にもふさわしい教養を学ぶ場が必要だという理念に基づき、イギリスのパブリックスクールを原型として創立された。基督教的なシステムを取り入れている、いわゆる『お嬢さま学校』である。
慈悲と寛容をモットーとし、年間行事にはボランティア活動や基督教礼拝など、宗教色も色濃い。生徒の自主性を尊重するため、服装規定等校則もゆるいが、エルダー制度などを見て解る通り、生徒内自治がある程度効果を上げており、大幅な校則違反はほぼ見受けられることはない。
それだけに、若干世間から隔絶した感もある。
◇ エルダー制度/Elder sister award ◇
本来は「Elder sister/一番上のお姉さん」を指し、「全校生徒の頂点に立つ生徒」と云う意味合いがある。学院生活に於いては「エルダーシスター」では些か長いので、日本人らしく文意を無視して「エルダー」と呼ばれるようになっている。
手本となる最上級生を生徒達自らが選出するという民主的なシステムで、前期役員の指名推薦で選出される生徒会役員とは異なり、エルダーは全生徒の支持によって誕生し、その発言力は時に現職の生徒会長をすら凌駕する。
エルダー選挙は毎年6月30日に行われ、学院の最も重要な行事とされている。エルダーとして選出された生徒は、7月から卒業までの間、全校生徒から「お姉さま」と尊敬を込めて呼ばれることになる。これまた奇妙な話だが、同学年である最上級生達もやはり呼び方は「お姉さま」である。
◇ 学生寮 dormitory(residence of cherry-blossoms) ◇
もうすぐ築百年とも噂される、由緒ある学生寮。創立当初、聖應は全寮制であり、その当時には同じ建造物が四つ存在していた。建物の形が同じである為に、その門前に異なる植物を植えて区別したと云われている。それに因み、五つの寮はそれぞれが椿館、榎館、楸館、柊館と呼ばれるようになった。後に生徒増員の為にもうひとつ櫻館が建てられ、最終的に寮の数は五つになった。
そして戦後、時代の変化に従って全寮制も廃止され、また建物自体の老朽化もあって、寮の数は時代と共に減少していった。現存するのは最後に建てられた櫻館ただ一館のみであるが、それ故に櫻館という名称は既に使われていない。現在の名称は聖應女学院女子寮である。
■おとボク2 キャラ紹介
クリックで全身を表示
|
妃宮 千早 (きさきのみや ちはや)
(CV 高梁 碧 )
「総てを上から見るような、そんな自分も──大キライ」
本作品の主人公(♂)。
父親の為に男性不信となり、それが高じて人間不信に陥る。結果身近な一部の人間しか傍に寄せ付けないようになり、学校も不登校になってしまう。それを心配した母親が彼を女学院に送り込む決意をしてしまうことに。
ちなみに、前作主人公である瑞穂の鏑木家とは親類縁者にあたる。
七々原 薫子 (ななはら かおるこ)
(CV 中島沙樹 )
「自分でもガラが悪いのはわかってるから」
剣道三段の腕を持つ、スポーツ万能で男性顔負けの強さの持ち主。本年度のエルダー候補ナンバーワン。父親が一年の時に薫子を聖應へと転入させた。入った頃はぬるま湯のような学院に違和を感じていたが、前年度エルダーでもある周防院奏との二年間の生活で、自分らしさと女らしさを少しずつ獲得していった。
三年生である今年は、奏や上級生たちに受けた恩を、下級生たちに自分も少しでも返したいと考えて行動している。
度會 史 (わたらい ふみ)
(CV 浅井清巳 )
千早の家に代々仕えている従者の家系である度會家の少女。以前は家から聖應に通っていたが、千早が寮に入るに当たって一緒に入寮する。
「千早に仕えること」を信条としており、千早のためなら何でもしてしまうのだが、あまりそれを嬉しそうにやっているように見えない。無口で無感動な性格なので奇妙にクールに見えるが、実際にそうなのかはわからない。千早のことは彼女なりに良く理解している。
ケイリ・グランセリウス
(CV 水橋かおり )
自身を「星の王女」と名乗る不思議感覚ガイジン少女。
年によって振る舞い方が変える、という奇妙な行動を実践している。
今年はクラスに於いて「お嬢さま」の地位を得るべく丁寧な女言葉を使うことにしたとかしないとか。とにかく突飛な行動が多い。
占星学に長け、落ち着いた性格で流暢な日本語を操るが、一見安定しているように見えるその心の奥には、時折何か暗い陰が走ることも。
冷泉 淡雪 (れいぜい あわゆき)
(CV 南条愛乃)
名前とは裏腹に割と熱血気味の華道部部員。
華道家の家柄の人間として、子供の頃からそのことを周囲に疎ましく言われていたこともあり、それが強い劣等感になっている。ぱっと出の千早に華道での腕前を見せつけられてしまい、それ以降一方的にライバル視するようになる。その後事ある毎に千早に勝負を挑むのだが……。
栢木 優雨 (かしわぎ ゆう)
(CV 清水 愛)
病弱な新入生。本来であれば学校に通えるような体力ではないが、生きる希望を持たせるためと、両親が寮から通わせるという決断に踏み切った。
実質学校に通うのは週に二日〜三日程度。ある意味マイペースな生活を送る少女。独特な感性を持っていて、それが両親や大人たちからは「扱いづらい子」というイメージを植え付けられているが、当人にはややずれた形ではあるが、しっかりとした考え方や感情が備わっている。
皆瀬 初音 (みなせ はつね)
(CV 小倉結衣)
現生徒会会長。父親がニューヨーク支社長になって転勤する際海外に行くことを嫌がった為、薫子と同様に一年時から寮に入っている。一年の時はおどおどした少女だったけれど、二年間の生徒会役員経験を経て、優しいお姉さんになった。
生徒会会長としては、厳しい采配を見せる副会長をなだめて適度に自由な学院生活を守ったりしている。若干世間知らずの部分も存在するが、持ち前の洞察力と常識力がそれを大きくカバーする。薫子とは親友同士。
哘 雅楽乃 (さそう うたの)
(CV 榊原ゆい)
通称「御前」と呼ばれている。和風な髪型がそう言われる由縁であるらしい。
二年の間ではすでに次々期のエルダー候補と目されている様子。
華道部に所属しており、放課後は大抵部室で花を活けているが、時折季節の草花を求めて園芸部を訪れていることもある。いつも目を閉じていることが多く、母親から日本旧来的な女性像に基づく厳しい教育を受けており、二年生とは思えない落ち着きを見せる。
神近 香織理 (かみちか かおり)
(CV 友永朱音)
大人びた雰囲気を持つ最上級生。
昨年中途から寮住まいをし始めた謎の多い少女である。
学院内で多数の下級生に手を出しており、多くの浮き名を流して破廉恥な噂が絶えない。そのため本人のあずかり知らないところで黒い噂も多いが、本人は周囲から言われるほどには破戒的でもないし、情にも厚いところがある。寮内では優しいお姉さん的なスタンスにいる。
宮藤 陽向 (くどう ひなた)
(CV 倉田まりや)
寄宿舎生活に憧れて寮に入ってきた新一年生。
体育会系で運動好きだがその癖読書家で、その影響か将来は小説家を目指している……が、学力は夢に追いついてない部分が多いようだ。
本人の見た目や明るい性格と違い、母親が離婚、再婚、不倫などを繰り返し、なかなかハードな人生を送ってきている苦労人。サバサバとしっかりしており、寮内のムードメーカー的存在。
真行寺 茉清 (しんぎょうじ まきよ)
(CV 黒河奈美)
「茉清さま」「王子さま」などと呼ばれ、学院内に多くのファンを持つ千早、薫子たちのクラスメイト。
宝塚の男役のような容姿と、伶俐な頭脳を持つが、極度に人付き合いの悪い面があり、友人は稀。薫子とは一年時からの友人である。またエルダー候補のひとりでもある。最上級生になってからは、新しいクラスメイトたちに引っ張り回されて、すこし困惑しているようだ。
蒔田 聖 (まきた きよら)
(CV こやまきみこ)
どこかほんわかした空気を漂わせている、千早のクラスの「受付嬢」。
あまりの女の子ぶりに茉清ですらその会話ペースに巻き込んでしまう恐るべき天然少女。
時折無意識に積極的なスキンシップをしてしまって、周囲をどきまぎさせたりもする。極めて常識派で温厚だけど、ドラマティックな展開が発生すると喜んだりもする。薫子と千早にとっての大切な友人の一人。
烏橘 沙世子 (うきつ さよこ)
(CV 高野直子)
今期の生徒会副会長。冷徹な才媛で初音とは一年の頃から一緒に生徒会をやってきた。辣腕にして策謀家の気があるが、本人は真摯で真面目な性格。
ただ、時折独善的で判断が行き過ぎる時があり、そんな時は初音にブレーキを掛けられることもしばしば。初音とは性格の不一致が激しいが、それゆえに初音には頭の上がらない一面があるようだ。
石動 塞 (いするぎ さえ)
(CV 瑞沢 渓)
科学部部長。日がな一日、暇さえあれば散歩か石を眺めることに明け暮れている。無口かと思えば饒舌で、無感動かと思えば皮肉屋な時もある。複雑なパーソナリティーの持ち主。
機嫌がいい時には化学教室の実験器具でコーヒーを淹れてくれたりすることもある。計算高いのか天然なのか、時折人生を洞察するかのような鋭い発言をするかと思えば、子供みたいな悪戯を仕掛けたりする。よく解らない人。