「仲間を求めて」「ビッグブリッヂの死闘」といった人気楽曲も披露された，植松伸夫さんと中山博之さん出演のFF音楽CD発売記念イベントをレポート

イベントは完全無料制。サイン・握手会のみ引換券が必要となった

　音楽アルバムCD「PIANO OPERA FINAL FANTASY IV/V/VI」の発売を記念したファン向けイベントが，2012年6月16日，埼玉県にあるイオンモール浦和美園（1F セントラルコート）にて行われた。イベントでは「ファイナルファンタジー」シリーズの作曲家としてお馴染みの植松伸夫さんと，ピアニストの中山博之さんが登場。トークに加え，中山さんよるピアノ演奏も披露されるなど，会場は大いに盛り上がっていた。本稿ではその時の模様をレポートしよう。

　トークでは，中山さんがFFシリーズの音楽のついて「ドストライクの世代です。少年時代からずっと聞いていました」とコメント。加えて，いつもは客の立場だったので，こういうショッピングモールでの演奏は非常に緊張すると，心境を述べる場面も見られた。

「PIANO OPERA」公式サイト

植松伸夫さん。FFシリーズの作曲を手がけた人物としてあまりにも有名だ。FFシリーズのほかにも数多くのゲーム楽曲に携わっている

中山博之さん。「PIANO OPERA FINAL FANTASY」で，演奏だけではなくアレンジも担当。ゲーム音楽の制作にも積極的に参加している

会場では「PIANO OPERA FINAL FANTASY IV/V/VI」に加え，前作「PIANO OPERA FINAL FANTASYI/II/III」も販売されていた。CD購入者にはサイン・握手会の引換券が

　なお植松さんによると，CDタイトルにもなっている「PIANO OPERA」の“OPERA”には，ラテン語で“作品”という意味があるらしく，このCDのタイトルを決める際には“作品”という言葉が決め手になったのだという。作品名の候補には，「ピアノコレクションズ」という名前もあったらしいのだが，スクウェア・エニックス（旧スクウェア）から20年近く前に発売された同名の品（CD付き譜面）と被ってしまうため，それはいかがなものかということで今回は見送られたそうだ。

　また植松さんは，当時経営の芳しくなかったスクウェアが最後の作品のつもりで出した「ファイナルファンタジー」が，まさかここまで大きなタイトルになるとは思ってなかった，とコメント。続けて，「ドラゴンクエスト」シリーズに追いつけ追い越せという気持ちでやってきたのが，まさかエニックスと一緒の会社になるとは想像していなかったと，当時を振り返っていた。

　イベントは，トークの合間合間にピアノ演奏が行われるという形で進行。以下にイベントで披露された楽曲を掲載する。

当日のセットリスト
・プレリュード〜オープニング・テーマ【FINAL FANTASY】
・反乱軍のテーマ【FINAL FANTASY II】
・妖星乱舞【FINAL FANTASY VI】（一部分のみ）
・赤い翼【FINAL FANTASY IV】（一部分のみ）
・仲間を求めて【FINAL FANTASY VI】
・ビッグブリッヂの死闘【FINAL FANTASY V】

植松さんも見守る中での演奏ということで，非常に緊張していたという中山さんだったが，観客も大満足の見事な演奏を披露。イベントでは，お客さんのリクエスト曲を演奏するという場面もあり，急遽「反乱軍のテーマ」と「妖星乱舞」を弾くことに。「昨日遊びで練習しておいてよかった（笑）」とは中山氏の談

　こうしてイベントは大盛況のうちに終了。当日は6曲のみ（うち2曲は一部分だけ）の演奏だったが，8月に東京と大阪で行われるコンサート「PIANO OPERA music from FINAL FANTASY」AUGUST 3rd in OSAKA/11th in TOKYO 2012」では，より多くの楽曲が披露される。「PIANO OPERA FINAL FANTASY」の世界をもっともっと堪能したいという人は，ぜひそちらもチェックしてみてほしい。

トーク＆ピアノ演奏終了後に行われたサイン・握手会の様子。さすがFFシリーズというだけあって，幅広い年齢層のファンが訪れていた

「PIANO OPERA」公式サイト