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MSI,X79搭載マザーボード3製品を発表。ゲーマー向け「Big Bang」シリーズの最新モデルも初披露
そのほか,報道関係者向けに開催された事前発表会では,詳細こそ公開されなかったものの,MSIのゲーマー向けマザーボード「Big Bang」シリーズの新モデルも初披露された。
さっそく発表されたMSI製X79搭載マザーボード3製品から見ていきたい。
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●X79A-GD65(8D)
想定売価:3万3000円前後ちなみに会場では,容量2GB×8枚構成のデモ機が動作しているのを確認できた。
拡張スロット構成は,PCI Express x16×5,PCI Express x1×1。3-wayのSLIと,1スロット厚のグラフィックスカードに限られるものの4-wayのCrossFireXをサポートするそうだが,各スロットのレーン構成は明かされなかった。
なお,5本のPCI Express x16スロットのうち3本は,PCI Express 3.0をサポートしているとのこと。ただ,現状ではPCI Express 3.0に対応した拡張カードが登場しておらず,IntelもX79でのPCI Express 3.0サポートを正式に謳っていないため,あくまでマザーボードレベルでのサポートに留まっている点は覚えておいたほうがいいだろう。
●X79A-GD45
想定売価:2万6000円前後拡張スロットは,PCI Express x16×3,PCI Express x1×4という構成が採用されている。PCI Express x16スロットはいずれもPCI Express 3.0をサポートするとのことだ。X79A-GD65(8D)同様に3-wayのSLIと1スロット厚のグラフィックスカードに限られるものの4-wayのCrossFireXをサポートするが,本製品もPCI Expressのレーン構成は明かされていない。
●X79MA-GD45
想定売価:未定(12月以降発売予定)microATXフォームファクタを採用しながらも2-wayのSLIとCrossFireXをサポートするのが特徴で,その拡張スロット構成は,PCI Express x16×2,PCI Express x1×2だ。PCI Express x16スロットがPCI Express 3.0をサポートする点もほかのマザーボードと同じ。PCI Expressのレーン構成は明かされていないものの,Corei-7 3000番台が有するPCI Expressは40レーンであるため,スロット形状そのままのレーン数であると考えてよさそうだ。
MSI独自の品質規格「Military Class III」に準拠
三好氏によれば,今回発表された3製品は,MSI独自の品質規格であるMilitary Class IIIに準拠しているのが最大の特徴だ。
従来の「Military Class II」では,固体コンデンサとSFC(Super Ferrite Choke),そしてHi-c CAP(Highly-conductive Polymerized Capacitor)の3つを採用していることが必須条件に設定されていた。それに加えてMilitary Class IIIでは,アメリカ国防総省が策定した「MIL-STD-810G」を認定を取得することと,加熱保護機能を備えた「DrMOS II」チップを搭載していることが必須条件として追加されている。
新たに基準として設けられた2点のうち,まずMIL-STD-810G認定について。これを取得するためには,熱ショックテスト,多湿環境テスト,振動テスト,低圧環境テスト,高温測定テスト,低温環境テスト,衝撃テストといったテストが行われる。ちなみに今回発表された3製品には,MIL-STD-810G認定を取得した証として,証書が同梱されているとのことだ。
公正を記すために,第三者機関が7つの耐久テストを行うとのこと |
MIL-STD-810G認定を取得した製品に同梱される証書だ |
DrMOS IIでは,温度が115℃になった時点でエラーメッセージなどの警告を発し,温度が130℃まで上昇した場合は自動的にシャットダウンを行うとのことだ。
そのほか,Windows上でも通常のBIOS設定画面と同様の操作感でBIOS設定が行える「CLiCK BIOS II」を採用している点や,マザーボード上のボタンを押すだけで自動オーバークロックが行われる従来の「OC genie」を,より高いパフォーマンスで動作するように改良した「OC genie II」を搭載している点もポイントだそうだ。
CLiCK BIOS IIでは,通常のBIOS設定と同じ感覚でWindows上からもBIOS設定が行えるとのこと。また,設定した内容をUSBメモリなどへ保存できるようになったそうだ |
従来よりも性能向上の度合いが底上げされたというOC genie II。たとえば「Core i7-3960X Extreme Edition/3.3GHz」の場合だと,動作クロックが4GHzに引き上げられるという |
マザーボード上には,テスターで電圧の測定が可能な「V-Checkpoint」や,エラーを表示するデジタルセグなど,オーバークロッカー向け機能を従来より引き継いで備える |
Windows上で動作するオーバークロックユーティリティソフト「Instant OC」も付属。リアルタイムでシステム状況の確認もできるようになっている |
2つのBIOSチップを搭載する「Multi-BIOS II」により,マザーボード上のディップスイッチでBIOSを切り替えることができるため,トラブルが起きた場合でも安心だという |
通常のUSBポート比で3倍の電流を流すことができる「Super Charger」機能を備えているため,携帯端末などを高速に充電できるそうだ。なお,PCの電源がオフのときでも利用できるとのことだ |
ゲーマー向け「Big Bang」のX79搭載モデルが初披露
詳細な仕様などは明かされなかったものの,展示されていたマザーボードでは,8本のDIMMスロットと7本のPCI Express x16スロットを備えているのが確認できた。相当にハイエンド向けな製品であることは間違いなさそうだ。
Kuo氏によれば,正式発表は2012年初頭になるとのこと。続報に期待したい。
I/Oインタフェース部。見る限りは一般的な構成といえるだろう |
チップセット部のヒートシンクは弾丸をイメージしたものになっている |
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