インタビュー
「龍が如く5 夢、叶えし者」に出演した片瀬那奈さんにインタビュー。筋金入りのゲーマーで,ガンプラモデラーの一面も!?
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片瀬さんは,シリーズ作品すべてをプレイしているほどの「龍が如く」ファンということで,今回演じた役柄について,いろいろと思うところもあったようである。今回は,片瀬さんのプライベートでのゲームライフを含め,いろいろな話を聞いてきたので,その模様をお伝えしよう。
「龍が如く5 夢、叶えし者」公式サイト
「サカつく7」への出演が「龍が如く5」の出演につながった?
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まずは,「龍が如く5」に出演することになったきっかけを教えてもらえますか。
片瀬さん:
2011年にセガさんの「J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう!7 EURO PLUS」に秘書役で出演させていただいたんですが,その収録のときに,「龍が如く」シリーズの開発スタッフの方にお会いしました。前から「龍が如く」シリーズが大好きだったので,その場で「新作にぜひ出演させてください!」とお願いしたんです。それが実を結んだのか,後に正式に出演のオファーをいただきました。
4Gamer:
オファーのときから,どのような役どころで出演するか聞いていたんですか?
片瀬さん:
最初は出させていただくという話しか聞いていなくて,「桐生みたいに闘うのかな?」なんて思っていたんです。でも,桐生のもとに押しかける女性の役だと聞いて,「ウソでしょ?」ってビックリしました。「龍が如く」シリーズも桐生も純粋にファンなので,ちょっと荷が重いなと感じましたね。
4Gamer:
ファンだからこそ感じたプレッシャーですね。
片瀬さん:
闘うよりもはるかに責任重大だと思いました(笑)。私の演技でシリーズのファンの方々を納得させられるのか,本当に心配でした。
4Gamer:
今までのシリーズでも,キャバクラはともかく,ストーリー自体で桐生に浮いた話はほとんどなかったですからね。
「まゆみ」は永洲街のクラブのナンバーワンキャストで,桐生のところへ押しかける女性という役柄ですが,実際に演じてみていかがでしたか?
片瀬さん:
実は,まゆみには裏があって,桐生と会う理由も純粋ではなかったりしますが,桐生と一緒にいるときは普通の女の子なんです。叶わない恋かもしれないけど,気持ちはちゃんと桐生に向いていて,その気持ちは純粋なんです。
4Gamer:
「まゆみ」を演じるとき,どのような点を意識して役作りをしたのでしょうか。
片瀬さん:
最初は,少し高めの声を作って演じていたんですが,スタッフの方から「素のままでいいです」って言われたので,結果的には自分のままでしたね(笑)。私個人としては,うまく演じられたかなと思います。
4Gamer:
片瀬さんの場合,ゲームでは「サカつく7」での出演経験もあるとは思いますが,声だけで演じるというのは,役者として役を演じるときとどのような違いがありましたか?
片瀬さん:
普段の演技とはもちろん全然違いました。
映画とかでも,自分の演技に対して別録りで声を当てることはあるんですけど,そのときは自分が芝居しているものに声を入れるので,それほど違和感はないんです。でも,自分がCGアニメーションになって,自分がやっていない動きに対して声を当てるというのは,不思議な感覚でしたね。
収録のときは絵が完成していない部分も多かったんですけど,リップシンクを気にしないで演じられたので,その点はすごくやりやすかったです。
あと,声を入れているときに桐生の声を初めてヘッドホンで聞いたんですけど,すごく格好良くて興奮しちゃいました(笑)。ファンの方は,まだ誰もこの声を聞いていないんだというのもありましたし,まゆみという役に向けてのセリフだったので,何か特別な気持ちになれましたね。
4Gamer:
では,「龍が如く」シリーズのファンとして,実際にプレイ前に台本を読んで,内容を知ってしまうことについて,どう感じましたか?
片瀬さん:
台本を最後まで読んだので結末も知っているんですが,正直なところ,収録は1年くらい前のことなので,いい感じで忘れています(笑)。ストーリーの内容は壮大かつ,主人公がちゃんと引き立つものだったので,先に内容を知っていても,十分楽しめると思いました。
4Gamer:
まゆみの外見は,片瀬さんの顔をキャプチャして作られていますが,完成したものを見てどう思いましたか?
片瀬さん:
本当に「龍が如く」のキャラクターになっていましたよね。私の特徴を捉えていただきつつ,写真ともまた違う“「龍が如く」の片瀬那奈”になっていたのは嬉しかったです。ゲームに出るというのは,このお仕事を始めてからの夢の一つだったので,好きなゲームにキャラクターとして出演できたのは,本当に光栄でした。
4Gamer:
フェイスキャプチャを体験した感想はどうでしたか?
片瀬さん:
キャプチャするときは,映画の「マトリックス」みたいに,たくさん並んでいるカメラの前で撮影するんです。「サカつく7」のときに体験済みだったのでもう慣れたものだったのですが,パシャッと撮って,一瞬で3DCGになるのがすごく不思議でしたね。
4Gamer:
ああ,「サカつく7」のときにもう体験済みだったんですね。
片瀬さん:
そうなんです。そのときと同じスタジオで,同じスタッフの方にキャプチャしていただいたんです。「サカつく7」のときはもっと細かく撮影していたんですけど,「龍が如く5」のときは,ほぼ1回の撮影でキャプチャできるようになっていて,その進化も目覚ましいですよね。そういった機械を見るのも好きなんですけど,ゲーム業界の技術は本当に最先端なんだなと思いました。
「龍が如く」シリーズにとどまらず幅広くゲームをプレイ。ガンプラモデラーとしての一面も!?
4Gamer:
片瀬さんは,プライベートでも「龍が如く」シリーズをプレイしているそうですが,どういったきっかけで「龍が如く」を遊び始めたんですか?
片瀬さん:
発売されてすぐではなかったんですけど,ゲーマーの友達が「龍が如く」で遊んでいて,「面白くて外に出られない」という話を聞いたのが最初ですね。
気になってその人の家まで見に行ったんですけど,ゲームセンターで遊べたり,ファストフード店でごはんを食べられたり,ゲームの中に新宿のような街があって,その街並みを歩けることに感動したんです。それから,自分でも買って遊びはじめました。
4Gamer:
キャラクターやストーリーよりも先に,神室町の街並みに惹かれたんですか。
片瀬さん:
そうですね。「シムシティ」が好きなこともあって,テーマやバトルよりも先に,風景に引き込まれました。
でも遊んでみたら,バトルも面白かったです。今では自分から積極的に相手にぶつかっていくようになりましたし(笑)。遊んだあとは気が荒ぶっちゃって,街を歩いているときに,「誰かがぶつかってきたらバトルが始まるんじゃないか」なんて思っちゃうくらいです(笑)。
4Gamer:
桐生が乗り移っちゃっているわけですね(笑)。
片瀬さん:
まさにそんな感じです。この年末はもしかすると,目がギラギラして気が荒くなっていたり,肩で風を切って歩いていたりするかもしれません(笑)。
4Gamer:
片瀬さんは,「龍が如く」シリーズのキャラクターでは,誰が好きなんですか?
片瀬さん:
今は秋山が一番好きですね。花ちゃんとのやりとりとかを見ていると,普段は明らかにダメ人間なところがあるけど,いざというときに見せる優しさのある強さが,女としては魅力的に感じられます。
桐生の一貫した強さや格好良さも,もちろん好きなんですが,仲間のために一度飛び出していくと二度と帰って来なさそうなのが怖くて,付き合えないかなとも思っちゃうので。
4Gamer:
ちなみに,これまでの「龍が如く」シリーズで,一番印象深かったシーンはどこですか?
片瀬さん:
シーンではないんですけど,「龍が如く3」の琉球街が良かったですね。沖縄の国際通りは実際に何度も歩いたことがあって,本当にそのまま再現されていたので。
あとは「賽の河原」ですね。あそこにあんな世界が広がっていることは思いもしなかったので,実際に新宿を歩いたら,どこかに本当に賽の河原の入口があるんじゃないのかな,なんて思うくらい当時はドキドキしました。
あと,「龍が如く」シリーズは,基本的に攻略本とかは見ないで,友達の情報も遮断して遊ぶんですけど,賽の河原がどこにあるか分からなくて,すごく迷ったんです。そういう意味でも印象深かったですね。
4Gamer:
「龍が如く」シリーズでは,いろいろなプレイスポットがあるのも特徴の一つで,「5」では「バーチャファイター2」がそのまま遊べたりしますが,片瀬さんのお気に入りの場所はどこですか?
片瀬さん:
私,いつもストーリーに没頭しちゃうので,実はキャバクラとかのミニゲームはあまりやってないんです。ゲームセンターは,秋山の事務所から近かったので,ときどき立ち寄っていましたけど(笑)。
4Gamer:
ストーリーの先が気になるときは,なかなか寄り道できないですよね。
片瀬さん:
あ,でもコインロッカーにはハマりました。食玩とかを集めるのと一緒なんですけど,コンプリートしないと気が済まないので,カギは全部集めました(笑)。
4Gamer:
そうなんですか。ちなみに,片瀬さんはどんなグッズをコレクションしているんですか?
片瀬さん:
ご当地キューピーは2500体くらいあると思います。ただ,最近はあまり買わないようにしているんですよ。コンプリートできる気がしないほどラインナップが増えてきているので(笑)。
あと,ディズニーのティンカーベルが好きなので,グッズは自分の部屋の壁一面に飾るくらいあります。反対側の壁には,ガンプラを飾っています。
4Gamer:
ガンプラですか? それは,自分で作ったものを飾っているんですか?
片瀬さん:
最近はあまりこだわらなくなったんですけど,昔はヤスリがけしたり塗装したりして仕上げていました。自分の中でのはやりがあって,プラモデルを作りたくなるのは5年周期くらいなんですけど(笑)。プラモデルは作ること自体が好きなので,作ったら友達にあげちゃうことも多いです。
4Gamer:
先ほど,「龍が如く」シリーズが好きだという話をお聞きしましたが,普段からゲームで遊ぶことは多いんですか?
片瀬さん:
ハードはひと通り持っていますし,基本的にはジャンルを問わず,なんでも好き嫌いなく遊びます。「SOCOM」シリーズや「ウイイレ」シリーズも好きでよく遊んでいますし,最近だと「とびだせ どうぶつの森」をやっています。ソーシャルだとアメーバピグでも遊んでいますね。
4Gamer:
お忙しいのに,よくプレイする時間がありますね。
片瀬さん:
だから,ゲームに集中しているときはあまり寝ていません。「龍が如く」シリーズが出たときなんかはとくに,寝ないでずっと遊んでいます(笑)。
これまでの「龍が如く」シリーズは,だいたい1週間以内で終わらせていたんですけど,「5」はボリューム的に1週間では終わりそうもないので,なるべく都市ごとに区切りをつけて進めようと思っています。
4Gamer:
最近,特にハマっているゲームはなんですか?
片瀬さん:
最近はアメーバピグばかりやっていてほかのことができなかったので,ほかのゲームからはちょっと離れ気味だったんですけど,それでも,「SOCOM 4:U.S. Navy SEALs」はずっと遊んでいました。
4Gamer:
オンラインで対戦したりするんですか?
片瀬さん:
はい。友達と連絡して部屋を作って,インカムで話しながらワイワイとプレイしています。あまりうまくはないんですけど,スナイパーでヘッドショットを決めると気持ちいいですね(笑)。
4Gamer:
インカムを使ってオンライン対戦を遊んでいるんですか。かなり本格的ですね。
先ほど,ゲームはなんでも遊ぶとおっしゃっていましたが,ゲームを遊ぶときは,どんな基準で選んでいるのでしょうか?
片瀬さん:
基本的にはシリーズものを遊ぶことが多いんですけど,雑誌やネットで調べて,ピンときたものを選ぶことが多いです。あと,東京ゲームショウに行って,そこでチェックするゲームもありますね。
ゲームは,気になるものはとりあえず買って,楽しいものはそのまま遊びますけど,合わないものはやらないという贅沢な楽しみ方をしています。最近は「ゲームが高いなぁ」なんて思うことも多いんですが,それでもやっぱり買っちゃいますね(笑)。
「龍が如く」もそうですけど,基本的には,一人で集中して黙々と遊べるゲームを選ぶことのほうが多いです。
4Gamer:
東京ゲームショウに,仕事でなくプライベートで行くんですか?
片瀬さん:
だって,仕事で行くとゲームで遊べないじゃないですか(笑)。
ただ今年はどうしても都合がつかなくて,自分が出ているゲームが出展されているのに,行けなかったんですよね。友達がメールで,セガブースの「龍が如く5」コーナーのまゆみの前で撮った写真を送ってきたのを見て,うらやましく思っていました。
4Gamer:
それでは最後に,片瀬さんのファンと4Gamerの読者に向けて,メッセージをお願いします。
片瀬さん:
「龍が如く5 夢、叶えし者」は,個人的にもすごく待ち望んでいた新作で,それにふさわしいボリュームで,キャラクターもたくさん出てくる,シリーズ最高傑作に仕上がっていると思います。そんな作品に出演できたのは本当に光栄でした。
私もファンの一人として寝ないでプレイするので,皆さん一緒にがんばりましょう(笑)。テレビなどで私を見たときに,鋭い目つきをしていたり,気が荒いような様子があったら,「龍が如く5」をプレイしているんだと思ってください(笑)。
4Gamer:
片瀬さんがテレビに出ているときは,そのあたりに注目して視聴させてもらいます(笑)。本日はありがとうございました。
今回のインタビューでは,片瀬那奈さんが,テレビなどで見る姿からは想像もつかないほど(?)の筋金入りのゲーマーだということを感じていただけたのではないだろうか。
インタビュー本文では割愛した部分もあるが,「龍が如く」シリーズはもちろん,ゲームに関する造詣の深さは筆者のようなゲームライターも舌を巻くほどで,もっとゲーム関連の仕事をしたほうがいいんじゃないかと思ってしまったほどだ。
ともあれ,そんな片瀬さんが出演している「龍が如く5 夢、叶えし者」は,現在絶賛発売中だ。女優であり「龍が如く」シリーズのファンである片瀬さんが,作中でどのように“まゆみ”を演じているか,ぜひゲーム本編をプレイして確認してみてほしい。
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