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ARM,64bitの新CPUコア「Cortex-A72」とGPUコア「Mali-T880」を発表。採用製品は2016年に登場の見込み
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印刷2015/02/04 19:35

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ARM,64bitの新CPUコア「Cortex-A72」とGPUコア「Mali-T880」を発表。採用製品は2016年に登場の見込み

 英国時間2015年2月3日,ARMは,新しいCPUコア「Cortex-A72」と,GPUコア「Mali-T880」と,これらの製造に利用する16nmプロセス世代のPOP IP※1を発表した。これらを採用したスマートフォンやタブレットが登場するのは,2016年の予定とされている。発表内容は多岐に渡るので,本稿では要点を簡単にまとめてみたい。

※1 Processor Optimization Pack IPの略で,ここではCPUやGPUの設計図という意味。IPはIntellectual Propertyの略で,ここではARMが知的財産権を持つ設計情報といった意味で使われている。

ARMが発表した新CPUコアやGPUコアをイメージしたイラスト。CPUのCortex-A72とGPUのMali-T880を,新しいインターコネクト技術の「CoreLink CCI-500」で接続している


64bit ARMv8-Aアーキテクチャを採用するCPUコア

Cortex-A72


Cortex-A
 まずはCPUコアから見ていこう。Cortex-A72は,ARMの64bit対応命令セットアーキテクチャ「ARMv8-A」を採用した新世代のCPUコアだ。
 ARMv8-A対応のCPUコアとしては現在,性能重視の「Cortex-A57」と,低消費電力でサイズも小さい「Cortex-A53」という2種類がプロセッサベンダーに提供されている(関連記事)。ARMではこの2種類を組み合わせて1つのSoC(System-on-a-Chip)に搭載する「big.LITTLE」戦略を提唱しており,Qualcommの最新SoCである「Snapdragon 810」や,NVIDIAの次世代SoC「Tegra X1」は,実際にその構成を採用している。
 両者は,2015年現在のハイエンドSoCには欠かせないCPUコアといっても過言ではない。
 そこに登場するCortex-A72は,Cortex-A57を置き換える,より高性能なCPUコアに位置付けられている。Cortex-A53のほうはそのまま継続されるため,将来のハイエンドSoCでは,Cortex-A72+Cortex-A53といった構成になるだろう。

 下に掲載したのは,ARMが公開したCortex-A72とCortex-A57のブロック図だ。このブロック図を見ると,両CPUでほとんど構成に違いがないことが分かる。

Cortex-A72(左)とCortex-A57(右)のブロック図
Cortex-A Cortex-A

 では,Cortex-A72の特徴とは何か? それは提供開始時点から,半導体製造事業者(以下,ファウンダリ)の大手であるTaiwan Semiconductor Manufacturing Company(以下,TSMC)の,16nm FinFET+プロセスに対応するIPが提供されることにある。つまり,28nmプロセスで登場したCortex-A57よりも,製造プロセスが微細化されているわけだ。
 ちなみにFinFETというのは,立体的に形成されたトランジスタのことで,FinFET+はその改良版である。

 TSMCをはじめとするファウンダリ各社は,現在提供している20nmプロセスの立ち上げに苦しんだ。しかし,16nmプロセスの立ち上げは比較的順調とされている。たとえば,TSMCは2014年11月に16nm FinFET+のリスク生産(本格量産の前段階)開始を発表しており,2015年7月から,16nm FinFETおよびFinFET+プロセスの本格量産をスタートさせるスケジュールで動いているという。
 つまり,2015年の終わり頃には16nm FinFET+プロセスを使ったSoCが登場してくるわけで,Cortex-A72はそれを見越して設計されたCPUコアであるわけだ。

 ARMによると,16nm FinFET+プロセスを使用したCortex-A72は,2.5GHz以上の動作クロックが実現可能で,現行世代のCPUコアである「Cortex-A15」と比べた場合,最大3.5倍の性能を発揮すると謳われている。Cortex-A57と比べても,1.84倍程度の性能を備えるようだ。

ARMが公開した,Cortex-A72とCortex-A15およびCortex-A57の性能比較グラフ。スマートフォンの電力消費を想定した場合に,どれくらいの性能を持つかを示している
Cortex-A


現行世代の1.8倍のグラフィックス性能を持つ

Mali-T880


Mali-T880のブロック図
Cortex-A
 新GPUコアである「Mali-T880」は,Mali-T800シリーズの最新モデルで,28nmプロセスを使用する「Mali-T860」をベースに,16nm FinFET+プロセスに対応させたもののようだ。集積するシェーダーコアは最大16基で,L2キャッシュ容量は最大2MBといった仕様は,Mali-T860や現行世代の「Mali-T760」と変わらない。
 対応するAPIとしては,OpenGL ES 1.1/1.2/2.0/3.0/3.1やDirectX 11.2などが挙げられているが,これもMali-T860などと同じだ。Tegra X1がサポートするDirectX 12やOpenGL 4.5などには対応していない点は,2016年のSoC向けハイエンドGPUとしては見劣りがするともいえようか。

 ARMによれば,Mali-T880はMali-T760と比較して,最大1.8倍のグラフィックス性能を持つという。同社ではこの性能によって,据え置き型ゲーム機レベルのグラフィックスを実現できると主張している。NVIDIAやQualcommのSoCと比較したときに,どの程度の性能を発揮できるかは興味深いところだ。

 今回はそのほかに,SoC内部のCPUやGPUを結ぶためのインターコネクト技術として,「CoreLink CCI-500」(以下,CCI-500)というものも発表されている。CCI-500は,現行世代のインターコネクト技術である「CoreLink CCI-400」と比較して,メモリシステムの最大帯域幅が最大2倍に拡大されるという。
 基本的には,微細化と高速化を実現したCPUコアやGPUコアに合わせて,SoC内部のインターコネクトも強化したものと理解すればいいだろう。

CCI-500を中心にしたSoCのブロック図
Cortex-A

 ARMの計画通りに推移すれば,2016年にはこれらを搭載するスマートフォンやタブレットが登場することになるだろう。もっとも,現行世代のCPUコアやGPUコアとの性能比較を並べられても,いまひとつピンとこないという印象を受けるのも正直なところだ。
 採用製品が登場したときに,どれくらいの性能を発揮できるのか。今から楽しみにしておきたい。

Cortex-A72 製品情報ページ(英語)

Mali-T880 製品情報ページ(英語)

ARM 日本語公式Webサイト

  • 関連タイトル:

    Cortex-A

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