「PowerVR」のImaginationと半導体受託生産大手のTSMC，16nm世代のSoC開発で協業

　英国時間2013年3月25日，組み込み向け半導体のファブレスメーカーである英Imagination Technologies（以下，Imagination）と，Taiwan Semiconductor Manufacturing Company（以下，TSMC）は共同で，16nm FinFETプロセスで製造されるSoCの開発に向けて技術協力すると発表した。Imaginationの次世代GPU「PowerVR Series 6」を使ったリファレンスデザインフローと半導体の実装を，両者で連携して開発するとしている。

　Imaginationは，組み込み機器向けGPU「PowerVR Graphics」シリーズでよく知られたメーカーだ。ゲーマーに関連深いところでは，PlayStation VitaのGPUコアが同社製となる。
　一方のTSMCは，携帯電話やスマートフォン用SoC（System-on-a-Chip）だけでなく，PC用GPUやAPUなども製造している，半導体受託製造の大手である。PlayStation 4のAPUをTSMCが手がけると見られているので，その名に見覚えがある読者も多いだろう。

　現在TSMCが製造しているSoCに使われる最先端のプロセスは28nm世代だが，TSMCが2012年に公開したプロセスロードマップでは，2013年に20nm世代への移行を開始し，2014年には早くも16nm世代の移行するとされていた。ロードマップどおり，順調にプロセス移行が進むなら，両社の協業によるSoCを搭載した機器は，2015年頃にも登場するのではなかろうか。

Imagination Technologiesによるプレスリリース（英語）

Imagination Technologies 公式Webサイト

TSMC 公式Webサイト