連載
マフィア梶田の二次元が来い!:第114回「世界樹のダンジョン・エンカウンターズ実写版」
ホラ,同じこと繰り返してると時間の流れが早く感じるアレですよ。決して現状に不満があるわけではなく,むしろゲーム三昧の人生で超幸せ。そのうえで,俺は浮気性なので常に新しい刺激を貪欲に求めているのです。結果,心が贅沢に肥え太っているというね。よっしゃ,今年中に何か新しい趣味でも開拓っすかなぁ〜。
番組ではゲストとして,本作のディレクターである金田大輔氏をお招きし,ゲームの概要について説明していただきつつ,実際にプレイしてきました。
アトラスっ子ならば要注目のタイトルということで,ご多分に漏れず俺も「世界樹の迷宮」シリーズはプレイしていているんですが……コレ系のRPGって何体もキャラクターを育てたくなるから,クリアするのにすんごい時間かかるのよ!! 常に色々なゲームに浮気せざるを得ない仕事をしているので,なかなか1本に集中するのは難しいんですよね……。ラスボス戦直前で保留しているRPGの多いこと多いこと。
しかしその点,本作はカジュアルモードを搭載しているから,そんな俺でもパパッとクリアできちゃう……はずですよね? クリアしちゃいますよ?
先日,ゲームクリエイターの祁答院 慎さんと一緒に,映画「グレイヴ・エンカウンターズ」(公式サイト)を観に行ってきました。本作は,心霊番組の撮影クルーが廃墟と化した精神病院に潜入したことで,恐ろしい超常現象に巻き込まれてしまうというモキュメンタリー・ホラーです。古くは「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」,最近だと「パラノーマル・アクティビティ」や「REC」のヒットで勢いづいているPOV作品の一種ということで,俺と祁答院さんの期待度も高かったです。
さて,そんな「グレイヴ・エンカウンターズ」。鑑賞後の感想なんですが……エンディングのスタッフロールが終わって劇場内が明るくなった瞬間,俺は思わず隣に座っている祁答院さんに「これ……コープスパーティーですやん……」と言ってしまいました。いやマジで。恐らく俺の連載を読んでくれているような人には説明不要だと思うんですが,一応解説しておくと「コープスパーティー」は,祁答院さんの代表作であるホラーゲームのタイトルです。「グレイヴ・エンカウンターズ」は,そんな「コープスパーティー」の実写版としか思えないような作りになっており,ビックリさせられました。
具体的にどういうところが……という話は,どうしてもネタバレになってしまうので詳しく説明できないのが歯痒いのですが,シチュエーション的には完全に“天神小学校”が精神病院に置き換わったような感じです。心霊現象のギミックも,ところどころ似通ったものがあって,観ていて「おおッ!?」っと声が出そうでした。
これは勝手な想像なんですが,「もしや監督は“コープスパーティー”のファンなのでは……?」と考えてしまうほど作風が似ているんです。もし製作スタッフが来日するなら,間違いなく祁答院さんとの対談企画を立ちあげてますよ。大袈裟な話ではなく,割りとマジで。
なので,「グレイヴ・エンカウンターズ」は「コープスパーティー」のファンなら間違いなく気に入る映画です。俺は大好き。
ただ,これは「グレイヴ・エンカウンターズ」に限った話ではないのですが,ホラーを真面目に観ちゃう人にはあまりオススメできません。演出やCGはお世辞にも高クオリティとは言えず,突っ込みどころ満載なので。インディーズ臭プンプンのB級映画をオカズに御飯を何杯でもおかわりできちゃうような,訓練されたホラーマニア向けです。
そういう腐臭漂うダメな人々からすれば,「グレイヴ・エンカウンターズ」は御馳走だと思いますよ。残念ながら,この連載が載っているタイミングでは,もう公開している劇場は少ないでしょうけど……未見の方々はDVDやBlu-rayが発売されたら,ぜひチェックしてみてください。あわせて「コープスパーティー」シリーズをプレイしておくと,味わい深さが増すこと請け合いです。
- 関連タイトル:
世界樹の迷宮IV 伝承の巨神
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