ドイツ・ケルンで開催されている「Gamescom 2012」のElectronic Artsブースで,同社が発売を予定しているミリタリーFPS
「Medal of Honor: Warfighter」(
PC/
PS3/
Xbox 360)のプレイアブル展示が行われていた。展示はショーフロアとビジネスエリアの両方で行われており,前者は60台のPCを並べて新モード
「Hot Spot」をプレイさせるという,非常に大規模なブースとなっていた。
Brand Manager Kevin O'Leary氏
![画像集#002のサムネイル/[Gamescom]「Medal of Honor: Warfighter」のマルチプレイ新モード「Home Run」は,eスポーツを視野に入れたスピーディでシンプルなゲーム性が特徴](/games/148/G014831/20120818011/TN/002.jpg) |
一方,ビジネスエリアでは別の新モード
「Home Run」がプレイ可能だった。ショーフロアは長蛇の列だったため,ここではHome Runについて紹介しよう。ちなみに,どちらのブースも試遊台はPCだったので,「もしかしたら,コンシューマ機版は遅れているのか?」とあらぬ勘ぐりをしてしまったが,EAのBrand Managerを務めるKevin O'Leary氏によると,ドイツはPCの市場が依然として大きく,PCゲームのプレイヤーが多いためにPCを設置しているとのこと。開発はスケジュールどおり進んでおり,発売に遅れはないという。なるほど。
さて,Home Runは,最大12人のプレイヤーが攻撃側と守備側に分かれて戦うチーム戦だ。ルール自体はほとんどキャプチャー・ザ・フラッグで,攻撃側はマップ上の2つの国旗のうち,いずれか1つを奪って自陣に持ち帰ることが,守備側はそれを阻止することが目的になる。用意されている兵科は,ほかのマルチプレイモードと同じ6種類。「アサルト」「ポイントマン」「ヘビーガンナー」「スペックオプス」「スナイパー」,そして「デモリッション」で,それぞれが固有の武器とアビリティを持っている。また,経験値を溜めて,アイテムをアンロックしたり,武器をカスタマイズしたりする要素もあるという。
ゲーム中に倒されてもリスポーンはなく,国旗を奪う奪わないに関わらず,チームが全滅してしまえば,その時点で敗北となる。攻撃側がややしんどそうなルールだが,所定の回数マッチをこなすと攻守が交代となるので,どちらのチームが有利というものはなさそう。
マップは小ぶりで,あちこちで出会い頭の戦闘が頻発するため緊張感が高く,プレイヤースキルも重要だ。ゲームの展開も速く,1マッチは長くても数分といったところ。プレイした限り,旗の保有よりも片方が全滅して勝負がつくケースがほとんどだった。また,マッチが終了すると,勝った兵士達がアスリートのように拳をぶつけ合うというシーンが挿入されるなど,「スポーツ」的な雰囲気が前面に押し出されている。
O'Leary氏によれば,このHome Runはeスポーツを強く意識したモードであるとのことだ。eスポーツに採用されるFPSタイトルといえば「Counter-Strike」が鉄板で,それ以外のゲームは数年使われては入れ替わるという雰囲気だが,そういう世界にMedal of Honorも名乗りをあげるわけである。
まあ,eスポーツ云々はともかくとして,筆者がプレイした限り,空いた時間に手軽に参加して,やったやられたを繰り返してもいいし,仲間とチームを組んで高いレベルを狙うのも面白そうなモードではある。
6月に開催されたE3 2012でマルチプレイモードが
出展され,今回のGamescomではさらに2種の新モードが明らかにされるなど,2012年10月(日本は11月)のリリースに向けて順調に情報公開が進む本作。前作のマルチプレイに不満を持ったプレイヤーも多いようだが,それを受けて,今回はいろいろな試みに挑戦しているようである。