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「SimCity」のリードデザイナーが,交通渋滞問題に対する具体的な対策案を提示
このエージェントが,「最短距離で仕事ができる経路を選ぶ」というアルゴリズムで移動することは,昨日掲載した記事でお伝えしたとおりだが,解説を行ったMaxisのプログラマー,ギヨーム・ピエール(Guillaume Pierre)氏自身が認めるように,このアルゴリズムにはさまざまな問題がある。そのためMaxisでは現在,エージェントのパスファインディング機能の強化を重点的に行っているという。
「シムシティ」公式サイト
「SimCity Update 8」
リブランディ氏は,ピエール氏の説明を補足する形で,現在Maxisがどのような方向性を取っているのかを話しており,具体的には,交通渋滞の程度に応じて25%,50%,75%という3つのパラメータを与え,そのパラメータが高いほどエージェントがその道を使用を避けるようにする。また,救急車や消防車のような緊急を要するエージェントには別のアルゴリズムを実装し,一般車両に邪魔されて車庫から出られないという状況を回避すると共に,渋滞がある場合は反対車線を走ったり,遠回りでも空いているルートを選ぶといったことを可能にさせるという。さらに,すべての消防車や通学バスが同じ場所に集結しないようなアルゴリズムも実装するとのことで,これらが実現すれば,交通問題はかなり解消しそうだ。
リブランディ氏はさらに,「SimCityはシミュレーションソフトである以上に,ゲームなのです」とし,こうしたエージェントとシンクの関係を知り,細かいマネジメントを行うことで,プレイヤーが思う通りの街作りができると語っている。シムの幸福や健康,教育レベル,生活費などが刻々と変化し,それによってシムが職場を変えたり,引っ越したりする流動的なゲームであり,同時にゲームオーバーのないゲームでもあるとのことだ。
サーバーへのアクセスを軽減するため,一時的にカットされていたアチーブメントもすでに戻されているほか,テストサーバーではリーダーボードがライブになるなど,ようやく本来の姿を見せつつあるSimCity。今回のパスファインディングの調整など,今後のアップデートに期待したい。
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