インタビュー
インテリジェンス・ミモを目指して――日本一RADIOのリニューアルに合わせて間島淳司さん,今井麻美さん,三森すずこさんに話を聞いてきた
日本一ソフトウェア発のWebラジオということで,同社のタイトルの発売が近づくたびにさまざまなフィーチャーが取り入れられてきたが,果たして今回の「ディスガイア D2」凶化期間はどんな内容になるのか。今回は,メインパーソナリティを務める声優の間島淳司さん,今井麻美さん,三森すずこさんに話を聞いてきた。
ちなみに,この三人はまるで兄弟のように仲が良く,収録中はもちろん前後の待機時間も非常に和気藹々と歓談していた。そんな収録現場の空気も写真と共にお伝えしていこう。
三森さん |
間島さん |
今井さん |
日本一RADIOの“無責任レベル”は80くらい?
4Gamer:
日本一RADIOが始まって2年ほど経ちますけれど,当時を振り返っていかがですか。
間島さん:
今井さんとは昔から面識があったんですけど,みもりんは全然知らない子だったんですよ。「なんだか可愛い子が入ってきたなぁ」と思っていたんですが,一緒にやっていくにつれて「あ,この子は残念な子なんだ」って分かってきました。
今井さん:
それは割と早い段階で露呈したよね。
三森さん:
あの,そうですね……(笑)。
4Gamer:
私も,ラジオがスタートした当初からちょくちょく聞いていたんですけれども,失礼ながら「最近は三森さんが全然噛まなくなった」と思っているんです。
三森さん:
そんなことはないです!
間島さん:
それを元気よく言っちゃだめでしょ(笑)。
今井さん:
でも,当時のみもりんは確かに漢字を読むのも苦手だったよね。それが今や「薔薇」って書けるようになったんだから,すごい成長ですよ。
間島さん:
そうだね。インテリジェンスが上がってきてるんじゃないの?
三森さん:
インテリジェンス・ミモになりつつあります!
4Gamer:
三森さんは,声優としてデビューされてから程なくしてこのラジオを始められたわけですが,当時はいかがでしたか。
三森さん:
声優業界に来て間もない頃でしたし,それまで自分自身を出して話すということがなかったので,すごくドギマギしてました。渡されたものをやるんじゃなくて,「ラジオって……,自分を出してしゃべるのってなんでこんなに難しいんだろう」って。私は友達と一緒にいても話を聞いていたいタイプなので,気づくと頷いているだけになっちゃっていたと思います。
4Gamer:
そんな三森さんに対して,今井さんと間島さんはどんな印象を持っていたんでしょうか。
今井さん:
私は今でも「先輩」って呼ばれることがあまりないので,当時からみもりんが「今井せんぱーい」って言ってくれるのがすごく新鮮で,なんだかこそばゆかったのを覚えています。今では,ほかの現場であったらお互い「にやぁ」ってなる間柄なんですけど。
間島さん:
僕はさきほど言ったとおり,一番初めは知らない子だったので,どこまでやっていいのか分からなかったんです。我々のノリではドロ遊びのようになってしまうから,それをどこまで一緒にやってもらえるのかなって。「靴は脱いでもらえるんですか?」といった探り合いから始まったと思います(笑)。
今井さん:
でも,始まって半年くらいの,比較的早い段階から率先して自分から前に出ていたよね。
間島さん:
そう。「結構,行くんだな」と思った頃から,すごく仲良くなっていったんじゃないかと。
三森さん:
初めの1年くらいは,先輩二人についていかなきゃってかなり必死でした。
4Gamer:
それはお仕事を始められたばかりで,不安があったからでしょうか。
三森さん:
というよりは,ラジオに慣れない焦りがあったんです。ほかのラジオでも「しゃべれないよー,……でもがんばらなきゃ」って思っていました。今でこそちょっと慣れてきましたけれど。
4Gamer:
間島さんや今井さんにも,三森さんにとってのラジオのような苦手な分野はあるんですか?
今井さん:
私は基本的に雑食系なのでなんでもやります。
三森さん:
歌も歌いますしね。
今井さん:
歌といえば三森さん,ソロデビューおめでとうございます!
三森さん:
あ,えっと,ありがとうございます(笑)。
間島さん:
宣伝を兼ねた振り……。今井さん,デキる。
「会いたいよ...会いたいよ!【通常版】」
PCCG.70179/シングル/2013.4.3/¥1,300(税込)
【収録楽曲】
1:会いたいよ...会いたいよ!/作詞:畑亜貴 作曲&編曲:太田雅友
2:ミライスタート/作詞:畑亜貴 作曲:俊龍 編曲:Sizuk
3:会いたいよ...会いたいよ![Instrumental]
4:ミライスタート[Instrumental]
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"三森すずこ"写真使用クリアしおり1枚(ランダム/全3種)
三森すずこオフィシャルサイト
http://mimorin.com/index.html
今井さん:
話を戻すと,いろんなお仕事があると思うんです。とくに私たちの仕事って,いかに楽しさを見つけられるかが大事なので,苦手なことを楽しみに変換するという思考回路はあるかもしれません。じゅんじゅん(間島さん)は,苦手なものってあるの?
間島さん:
あるにはありますけど,考え方次第ですね。例えば僕はラジオの仕事がすごく好きなんです。それはなぜかというと,無責任にやれるから。もちろん,仕事なので責任は感じますが,例えばアテレコのようにお芝居をするお仕事ってキャラクターを背負うイメージがあって,どこかで人の命を預かっている感覚があるんです。
4Gamer:
キャラクターの枠から外れるわけにはいかないからですね。
間島さん:
ええ。でも,ラジオは自分で好き放題やれる。僕の思ったことを言えるし,僕が感じたことをやればいい。それが正解だと思うからです。そういう意味で,ラジオは自分が一番フラットな状態でやれる仕事かなって思っています。もちろん,責任を背負うお仕事もそれならではの面白さがあるんですけど。
4Gamer:
日本一RADIOの無責任レベルはどのくらいなんですか?
間島さん:
最高が100だとして80くらいはいっていますね。
今井さん:
確かに,私が携わってきたほかのラジオと比較してもナンバー1で無責任ですね。
三森さん:
ナンバー1で無責任(笑)。
今井さん:
ただ,無責任とはいえ三人のラジオは意外と難しいんです。今回は男性一人,女性二人ということだったので,最初はどうやっていこうかなと考えていたんですけど,「あ,じゅんじゅんがいるから,基本的なところは大丈夫だな」と思っていました。でも,みもりんは新人さんとして入ってきていたのであまり無茶はさせられないですよね。そうなると,私は「ひっかき回しポジション」だと思ったので,番組内では何も考えずに反射でやっていたんですけれども,結果として,突然歌い出してじゅんじゅんに叱られるなんてこともありました。
間島さん:
彼女は,ちょっと自由過ぎるところがあるんです。僕が無責任レベル80なのは,彼女のために20を残しているからです。僕が残りの20を捨てちゃったら,「このラジオは終わるな」と思っています。
4Gamer:
三森さんはこんなお二人とご一緒して,自身もちょっとは無責任になったりとかは。
三森さん:
ワタシモ無責任ダト思イマス。
4Gamer:
すごい棒読みですけど!?
間島さん:
ちょっと,気持ち込める仕事ですよ!
今井さん:
ラブを入れていこう?
間島さん:
ラブ注入して!
三森さん:
……ラブ注入♥。
でも,普段からお二人のテンポについていけるようにとがんばってます。
今井さん:
私の知っている限りでは,みもりんってこの番組でかなり素を出しているので,いつマネージャーに怒られるかと,初めのころはハラハラしていましたね。
三森さん:
私もハラハラしていました(笑)。
今井さん:
収録中に「どうしよう,みもりんがちょっとアレすぎる発言を……」と思って,マネージャーのイザワ(※)をハッと見ると,大抵ニコニコしながら「グー(^^b」ってやっているんです。
(※)イザワさん:日本一RADIOに度々登場しては人気(?)を博している三森さんのマネージャー
間島さん:
「それでいいんだ!?」って思うよね(笑)。
今井さん:
無責任って言葉自体は語弊があるかもしれないんですけど,各々をさらけ出していく番組として出来あがっているので,長く続いているんじゃないかと思います。
4Gamer:
伺っていると,無責任というよりは奔放ですね。
今井さん:
そうかもしれませんね。まぁ,一番奔放なのはイザワですけど。
4Gamer:
ところで,日本一RADIOは今回収録された第107回から「ディスガイア D2」仕様にリニューアルしましたよね。タイトルごとに何度もリニューアルしていますが,今回変わったところがあればぜひ教えてください。
一同:
……。
4Gamer:
あれ!?
間島さん:
いや,実はまだ公にできないことが多くて大きな変化がないんです。次回以降はそういう要素がどんどん入ってくる……はずです。
今井さん:
……どうかな(笑)。
三森さん:
……変わるのかな(笑)。
「ディスガイア D2」の発売に向けて
4Gamer:
「ディスガイア D2」のこともお聞きしたいと思います。間島さんはプリニー役として日本一ソフトウェアとは10年のお付き合いになりますから,並々ならぬ思いがあるのではないかと。
間島さん:
並々ならぬ思いかどうかはともかく,こんなに長くやることになるとは思っていませんでしたね。初めは普通に,プリニーと中ボス,あとラミントン役でオーディションを受けたんですが,結果まさかの二役をいただけて。
4Gamer:
プリニーとラミントンでしたね。
間島さん:
そうです。二役やる場合って大抵片方は兼ねられるような役で,その考え方からすれば,どうみてもメインはラミントンじゃないですか。なのに,ラミントンは重要すぎて初代のディスガイア以降出てこないんですよ。
今井さん:
プリニーみたいにフワフワしたポジションが一番使いやすいからね。
間島さん:
そう。あれがシリーズ作品に続けて出られる位置なんだと気づいてからは「ははーん,これ以降はずっとだな」と思っています。
4Gamer:
でも「ディスガイア D2」はいろいろと進化していますから,プリニーも劇的な進化を遂げていたっておかしくありませんよね。
間島さん:
何ら変わりません(笑)。
4Gamer:
三森さんと今井さんは「魔界戦記ディスガイア4」からのお付き合いですね。お二人とも人気のあるキャラクターを演じられていました。
今井さん:
ありがたいことに,エミーゼルはとても愛していただいていて「これは次の作品に出られるフラグかな」って内心ではニヤッとしていました。
4Gamer:
見事「ディスガイア D2」でそのフラグを回収したわけですね。何のキャラクターか分かりませんけど,演じられたお気持ちはいかがですか。
今井さん:
そうね! 何のキャラクターか分からないけど,光栄です♪
間島さん:
今井さん,本当にデキる子だね……。
4Gamer:
三森さんはフーカからですね。
三森さん:
フーカちゃんは本当に声優になりたての頃にやらせていただいたんです。たしか,2作目くらいで,ゲームの収録は初体験でした。
今井さん:
ピンク(※)の次がフーカだったの?
(※)「ミルキィホームズ」のシャーロック・シェリンフォードのこと
三森さん:
収録はピンクの前だったので,何も分からなくて「ゲームってこうやって収録するんだ」って思っていました。だからフーカにはとても思い入れがあるんですけど,声を聞く度にもう1回撮り直させてくださいって思います。
間島さん:
それは宿命だよ……。
三森さん:
実は,「ディスガイア4」は収録から発売までちょっと時間があったので,その間にほかの作品が出てしまったんです。それでいざ発売されたら,「三森,なんか急に下手になったんじゃないか」という評判が風にのって聞こえてきて,ずっと心の中で「ち,ちがうのー!」って思っていたので,今日ここで言えて良かったです(笑)。
4Gamer:
でも,そういった苦労を「ディスガイア4」で経験した結果,「ディスガイア D2」につながったわけですよね。
三森さん:
そうですね。「ディスガイア D2」ではアサギ役をやらせていただくんですが,過去にいろんな先輩方が演じられてきたので責任重大です。これがまた未来に,ほかの役者さんにつながっていくのかなと思うと「私でいいのかな」って思っちゃいます。そう思いつつも,イベントではさっそくアサギの衣装を着させてもらったりしているんですが。
間島さん:
フーカといい,いろいろコスプレするね。
三森さん:
着たときに,私のサイズで作ってあるということは,しばらくアサギをできるのかも……! って考えちゃいました。
間島さん:
いや,今後は同じ体型の人が演じるっていう伝統になるのかもしれない……。
今井さん:
声じゃないんだ,アサギの基準は……。
4Gamer:
お話は尽きないんですけれど,そろそろ「ディスガイア D2」を楽しみにしている方と,日本一RADIOのリスナーに一言ずついただきたいなと。今井さんから,お願いします。
今井さん:
はい。今回は,ディスガイアの新しい歴史が始まる現場に居合わせることができて,とても幸せに思っています。現状では,私は“何らかのキャラクター”という素敵な文言で紹介されているんですけれども,収録も楽しくやらせていただきましたし,言いたいことも山ほどありますので,発売が近づいてきて役柄が発表されたときには,そんなエピソードなんかも話していきたいなと思っています。楽しみにしていてください。
三森さん:
私は,このラジオではフーカを除いて,ほとんど三森として出ていたんですけれども,これからしばらくアサギ役として出られるこの責任感を大事にしたいなと思います。日々ラジオやら私生活やらで,私ってなんでこんなに抜けてるんだ,こんなんでいいのか,このまま進んでいって果たして大丈夫なのかと,私だけでなくきっと家族もファンの皆さんもすごく心配してくださっていると思うんですけれども……。
間島さん:
私生活は知らないよ(笑)。
今井さん:
ファンの皆さんも知らないと思うよ(笑)。
三森さん:
でも,このラジオをとおして少しでも私が成長できたらなと思っていますので,皆さん,私のアホトークに飽きないで,聞き続けてほしいなって思います。インテリジェンス・ミモを目指して,私も日本一RADIOもがんばっていきます!
間島さん:
インテリジェンス・ミモっていう名前がちょっと……。
今井さん:
でも,みもりんはそのままでいてほしい。
4Gamer:
では最後に,間島さんに締めを……。
間島さん:
はい(笑)。
まず,「ディスガイア D2」では「ディスガイア」の世界を築いてくれたキャラクターたちの未来のお話が見られるということで,ファンの皆さんも期待を寄せてくださっていると思うんですけれど,さらに新しいキャラクターも出てきます。知っているキャラクターと知らないキャラクターがどういう化学反応を起こして,どんな物語を作っていくのか,そういったところにも期待していただきたいなと。
ゲームの情報は,ラジオでも紹介していいきますので,ぜひ聞いてください。僕は相変わらずプリニーとして何ら変わることなく,ディスガイアの世界観を守っていきますので,よろしくお願いします。
4Gamer:
本日は,ありがとうございました。
「ディスガイア D2」公式サイト
「響 - HiBiKi Radio Station -」
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