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「EverQuest Next」正式発表。モノを飛び越え,崖を滑り降り,オブジェクトの破壊も可能。Minecraftのような制作ツールも公開へ
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印刷2013/08/05 15:13

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「EverQuest Next」正式発表。モノを飛び越え,崖を滑り降り,オブジェクトの破壊も可能。Minecraftのような制作ツールも公開へ

画像集#002のサムネイル/「EverQuest Next」正式発表。モノを飛び越え,崖を滑り降り,オブジェクトの破壊も可能。Minecraftのような制作ツールも公開へ
画像集#003のサムネイル/「EverQuest Next」正式発表。モノを飛び越え,崖を滑り降り,オブジェクトの破壊も可能。Minecraftのような制作ツールも公開へ
 Sony Online Entertainmentは,ネバダ州のラスベガスで開催したファンイベント「SOE Live」において,以前から発表が告知されていた新作MMORPG「EverQuest Next」を正式に発表した。ローンチ時期は明確にされていないが,来年以降のことになると思われる。

 SOE Liveでは開発ディレクターのデイヴィッド・ジョージソン(David Georgeson)氏によって発表が行われたが,このEverQuest Nextの舞台となるのは,これまでのシリーズと同じNorrathの世界。その時代設定までは詳しく紹介されていないものの,Everfrost,Lavastorm,Innothule,Oasis,そしてFeerrottといったお馴染みの地域はフィーチャーされることになる。プレイアブル種族はHuman,Dwarf,High Elf,Dark Elf,Ogre,Vah Shirの6種類,そしてプレイアブルクラスはウォーリアーとウィザードの2種類の二つが公表されたが,新しいものが今後の発表で追加されていくはずだ。


英語の綴りは分からないが,EverQuest Nextでフィーチャーされるユタ州の砂漠地帯のような「アッシュべイン」と,ノーラスではお馴染みの「Feerrott」。どちらも画面写真とのこと
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左上からDwarf,High Elf,Dark Elf,Ogre,Vah Shir,そしてHumanの各種族。Vah Shirはトラやヒョウよりライオンっぽくなっている
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 ゲーム画面の雰囲気は,リアル系だったこれまでのシリーズとは大きく異なる。そのグラフィックスは非常に美しく,岩の表面やモヤの様子もうまく表現されているものの,キャラクターはディズニーアニメを思わせる少し誇張を含めた風貌になっており,笑い,怒り,驚き,悲しみといった表情の変化も強調されている。
 また,「Heroic Movement System」というプレイアブルキャラクターのアニメーションシステムが採用され,プレイヤーはオブジェクトを飛び越えたり,崖を滑り落ちたりというフリーランニング的な要素も採用されている。ウィザードであればテレポートやグライドをしたり,ウォーリアーはリープとストンプを行ったりという,クラスによっても異なるスキルが用意されているほか,スプリントの際にはVah Shirは四つ足で疾走するような場面も紹介された。

 EverQuest Nextの大きな特徴となるのは,以下の四つの点だ。

キャラクターがディズニー風にデフォルメされたことも手伝ってか,その表情の表現力はほかのジャンルのゲームと比較しても格段に豊かになっている
画像集#013のサムネイル/「EverQuest Next」正式発表。モノを飛び越え,崖を滑り降り,オブジェクトの破壊も可能。Minecraftのような制作ツールも公開へ

(1) ゲームプレイの中核が変動的になる
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 EverQuest Nextでは,マルチクラスが採用されており,今回紹介されたウォーリアーやウィザードといった8種類がアーキタイプとして用意される。ジョージソン氏の発言によれば,「そのほかのクラスは,ゲームを進めながら見つけていく」のこと。ある段階のレベルに到達すれば自動的に獲得するというよりも,クエストをこなすことでプレイヤーが発見するというようなニュアンスで,ギルドマスターの下で修行を積むというような仕組みも想定される。

 興味深いのは,同じ武器を持っていても,その所有者のクラスやスキルによって武器の性能も変わってくるということだろうか。このあたりも詳しくは説明されていないものの,クラスに関わらず,自分の好みの武器やアーマーセットを利用できるようになるものと思われる。

画像集#016のサムネイル/「EverQuest Next」正式発表。モノを飛び越え,崖を滑り降り,オブジェクトの破壊も可能。Minecraftのような制作ツールも公開へ 画像集#017のサムネイル/「EverQuest Next」正式発表。モノを飛び越え,崖を滑り降り,オブジェクトの破壊も可能。Minecraftのような制作ツールも公開へ



(2) 破壊効果
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 本作ではVoxelベースの技術で,ゲーム中の多くのオブジェクトを破壊できるようになっている。PvPモードの,攻城戦などでも利用できるとのことだ。今回のデモでは,ウィザードがゴブリンの前進を防ぐために「クリスタルウォール」というスペルを発動し,青い水晶の壁をゴブリンの前に召喚すると,それをゴブリン達が時間をかけて破壊するというような用途にも使われていた。一方のウォーリアーでは,「ワールウィンド」のスキル発動によって大回転し,周囲の石柱もろとも敵をなぎ倒すシーンが紹介された。

 また,マップは開発者側で特定の地域や都市といった拠点となるポイントが設定されるほかは,ほとんどがプロシージャル技法で自動生成されたマップになるとのこと。マップは,地上,ダンジョン,地下世界というように階層が設けられており,それらにはクエストやモンスターが用意されているという。プレイヤーが望むのならピックアックスで掘り進み,誰も知らない地下世界に到達し,ファイアースピリットのようなモンスターと戦うクエストに遭遇することも可能となる。



(3) Emergent AIシステム
 EverQuest NextにおけるNPCは,例えば,オークだと護衛の徘徊する都市部や人通りの多い幹線道路におらず,ときおり人が通り過ぎるような山道に登場するという「山賊」のようなイメージで思考ルーチンのアルゴリズムが与えられるという。ジョージソン氏の解説では,「開発者がオークを作り,それを世界に放つようなイメージ」とのことで,オーク達は,実際に,上記のようなうらぶれた地域を自分で探し出し,その近くにキャンプを張って,プレイヤーキャラクターが来るのを待つというようなAIシステムになっているとのことだ。


(4) Rallying Callというシステム
 EverQuest Nextでは,現行のパブリッククエストを進化させたような「Rallying Calls」というシステムが加えられている。これは,複数のプレイヤーが一度発動すると,そのゲーム世界に恒久的に変化が訪れるというものだ。例えば,プレイヤーの集団が,街から離れた,生活するのによさそうな場所を選び,そこを植民地のような拠点にする。まずは木を切って壁を作るが,木を切っている間に森の奥へと進出し,やがてはその一帯に巣食うゴブリンの集団と衝突が始まることになってしまう。

画像集#020のサムネイル/「EverQuest Next」正式発表。モノを飛び越え,崖を滑り降り,オブジェクトの破壊も可能。Minecraftのような制作ツールも公開へ
マップの一部自動生成により,広大なマップの地下にはさまざまな世界が眠っており,プレイヤーが掘り進んでいくことで誰も知らないダンジョンに辿り着いたりするのだ
画像集#021のサムネイル/「EverQuest Next」正式発表。モノを飛び越え,崖を滑り降り,オブジェクトの破壊も可能。Minecraftのような制作ツールも公開へ
Rallying Callのイメージ画。アメリカ開拓時代における開拓者たちのようなイメージになっているのだろうか

 自分達の森に侵入してきたプレイヤーと衝突したゴブリン達は,プレイヤー達の砦を襲撃するなどの戦闘も起こる。木製の壁では燃やされてしまうことから,より強固な城塞へと発展させるためにも,プレイヤーは領内に石の採掘場を切り開く。そうして採石作業を続けていると,やがてはプレイヤー達は地下の洞窟にある神殿を発見し,新たなる敵と戦うクエストが発生する……,というように,プレイヤーのマップ環境への介入から,次々とテイラーメイドのストーリーが生み出されていくというものなのだ。

画像集#014のサムネイル/「EverQuest Next」正式発表。モノを飛び越え,崖を滑り降り,オブジェクトの破壊も可能。Minecraftのような制作ツールも公開へ

画像集#022のサムネイル/「EverQuest Next」正式発表。モノを飛び越え,崖を滑り降り,オブジェクトの破壊も可能。Minecraftのような制作ツールも公開へ
 EverQuest NextがVoxelベースのゲームエンジンになっていることはすでに記載したが,ジョージソン氏はその特性を利用した番外編「EverQuest Next Landmark」を,今年の年末にもローンチすることを合わせて発表した。

 このEverQuest Next Landmarkを簡単に解説すると,「MinecraftのEverQuest版」だ。プレイヤーは,広大なオープンワールドのマップに降り立ち,その一区画を自分のものとして選んだあとで,石のブロックや木材を積み上げて,家や城,遺跡などを作成する。一つのブロックでも自在にサイズや断面を調整することができるようになっており,さらに細かいものを作り上げることが可能。球体であっても,非常にスムーズな表面にすることができるのだ。

画像集#023のサムネイル/「EverQuest Next」正式発表。モノを飛び越え,崖を滑り降り,オブジェクトの破壊も可能。Minecraftのような制作ツールも公開へ 画像集#024のサムネイル/「EverQuest Next」正式発表。モノを飛び越え,崖を滑り降り,オブジェクトの破壊も可能。Minecraftのような制作ツールも公開へ

画像集#025のサムネイル/「EverQuest Next」正式発表。モノを飛び越え,崖を滑り降り,オブジェクトの破壊も可能。Minecraftのような制作ツールも公開へ
 このEverQuest Next Landmarkは,開発者が利用しているツールがビルトインされており,やがては本編のEverQuest Nextにも継承されるとのことなので,誰でも自分の思いどおりの建物を作成できるチャンスはある。EverQuest Nextでは,異なる地勢や生態系を持つ地域ごとに,こうしたファンメイドの施設を設置できる場所が用意されるほか,事前に行うEverQuest Next Landmarkでのコンテストにより,ファンに選ばれた優秀な作品がEverQuest Nextのローンチ時点で採用されるというようなイベントも行われるという。
 こうして自分で作った建物は,Sony Online Entertainmentが運営するマーケットプレイス「Player Studio」に登録して,それを現金販売することだってできる。「大きな城を現金で買うことにより,ギルド間抗争で有利になる」というような,Pay-to-Winのシステムになっているとは考えにくいもののの,このあたりの情報は今後も注目しておきたいところである。


画像集#026のサムネイル/「EverQuest Next」正式発表。モノを飛び越え,崖を滑り降り,オブジェクトの破壊も可能。Minecraftのような制作ツールも公開へ
 ジョージソン氏による解説がひととおり終わったところで,Sony Online Entertainmentのジョン・スメッドレー(John Smedley)氏が登檀し,もう一つのゲーム外機能となる「Round Table」構想を発表した。これは,オンラインコミュニティをさらに「オープンディベロップメント・プラットフォーム」として進化させたもので,Sony Online Entertainmentが逐一ゲームの開発状況を細かく公表し,その評価やフィードバックをファンに行ってもらうものだという。同社の「Planetside 2」においても,「Raod Map」という名称でコミュニティと意見交換するという姿勢はファンに好評だったこともあり,EverQuest Nextでも同じ手法を取るということであろう。

 EverQuest Next Landmarkが2013年度末のローンチということは,EverQuest Next本編自体は2014年以降の立ち上げということになりそうだが,2014年度は「EverQuest」の発表から15年目,「EverQuest II」から10年目という,このシリーズの大きな節目になる年だ。対抗馬となるであろうBlizzard Entertainmentの「Titan」(仮称)は少なくとも2016年までリリースされないとウワサされており,そのスタートダッシュを何とか活かしたいところではないだろうか?
 一時は「Ever Crack」(ずっと中毒,の意味)などとも呼ばれ,MMORPGジャンルの先駆け的な作品の一つとして日本でも大きな知名度を誇る作品の最新作となるだけに,期待するファンも少なくないはず。公式サイトではβテストのサインアップも行われているので,早めに登録しておくのがよいかもしれない。

「EverQuest Next」公式サイト

  • 関連タイトル:

    EverQuest Next

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