［TGS 2013］「ドラゴンクエストX」大型アップデート「バージョン1.5中期」の新情報がどどんと公開に。スクエニのステージイベントレポート

　東京ゲームショウの3日め，一般公開初日となる2013年9月21日，スクウェア・エニックスは，オンラインRPG「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」（PC / Wii U / Wii，以下 ドラゴンクエストX）のステージイベントを実施。その場で，26日に実装される大型アップデート「バージョン1.5中期」の新コンテンツを公開し，さらに，「バージョン1.5後期」を10月下旬に実装予定であることも明らかにした。

バージョン1.5中期の新コンテンツが一斉公開に

齊藤陽介氏（左）と藤澤 仁氏（右）。齊藤氏はステージの冒頭，ドラゴンクエストXが「日本ゲーム大賞2013」の優秀賞を授賞したと報告した

　壇上でプレゼンテーションを行ったのは，ドラゴンクエストXのプロデューサーを務めるスクウェア・エニックスの齊藤陽介氏と，ディレクターを務める藤澤 仁氏の二人だ。
　まず藤澤氏は，バージョン1.5中期の内容発表が遅くなってしまったことを，会場に集まったプレイヤーへ詫びつつ，「お待たせしたぶん，相当に満足感の高い内容となりました。バージョン1.6と言うと言いすぎですが，かなりのボリュームになっています」と，自信のほどを語っていた。

　さて，最初に発表されたバージョン1.5中期の新コンテンツは，各街の酒場に置かれた「ワールドお知らせ板」に追加される「ワールドレコードランキング」機能だ。これは，強モードボスそれぞれの討伐タイムランキングが，歴代記録と月ごとの記録，各200位まで掲示されるというもの。ランキングには，記録を残したパーティのリーダー名とチーム名が表示される。非公開にすることも可能という。


　またバトル系強化データとして，「魔法の迷宮」に強化データが再追加されることも発表された。具体的には，「迷宮の最後に複数のボスが登場する場合の組み合わせ」が増えることになる。
　さらに「隠し階」には，ドラゴンクエストシリーズでおなじみの「ゴールデンスライム」が登場。討伐に成功すれば報酬としてかなりのゴールドを得られるが，出現確率は「メタルキングスライム」並みか，少し高い程度だとか。


　そして強モードボスには，「ラズバーン強」と「ネルゲル強」が加わる。いずれもドラゴンクエストXバージョン1のラストを飾るボス達の強モードだけに，「取り巻きモンスターを含めて相当手強い」とのことである。なお，この2体をもって，強モードボスの追加はひとまず最後となるそうだ。


　そして，かねてより予告されていた，「オートマッチングなしでサポート仲間を連れてコインボスと戦えるシステム」も追加される。これはプレイヤー1名，もしくはいつも一緒に遊んでいるフレンド2〜3名との固定メンバーだけでコインボスと戦いたいというリクエストに応えたもので，藤澤氏は「あらためて，一人プレイヤーにも優しいドラゴンクエストX」と表現していた。


　住宅村にある自分の家に，専用の郵便受けを設置できるのも，バージョン1.5中期の新要素だ。ちなみにゲーム内価格は，藤澤氏によると「こんなに安くて本当にいいの？　と驚いたほど」の設定になっているという。


　ちょっと変わった新要素としては，「アストルティアの七不思議」を探すコンテンツが紹介されている。
　これは，ゲーム内のさまざまな場所に出現するという噂のある雪女や幽霊，UFO，首長竜，巨大生物といった不思議をスクリーンショットに収め，ドルワーム水晶宮にいるNPCに届けるというものだ。藤澤氏いわく，「写真機を使った新しい遊び」とのこと。具体的に何が新しいのか，実装を待ちたいところである。

　次に紹介されたのが，「リーネさん バージョン1.5」だ。
　リーネは1000ゴールドと引き換えに，装備アクセサリーの追加効果を合成するNPCだが，そんな彼女がバージョン1.5中期では金髪となり，衣装も一新して登場する。藤澤氏によれば「ドラゴンクエストX初の，モデルチェンジした施設NPC」とのことで，齊藤氏も「ちょっと豪華すぎなんじゃないの？」とコメントしたりしていた。

会場ではリーネの全身を見られるプロモーションビデオや，リーネとのバトルを予感させる「覚醒リーネ」の画像が披露された。ちなみに覚醒リーネは，スタッフが作ったジョーク画像なのでご注意を

　またリーネには，「5000ゴールド支払うと，アクセサリーに合成された任意の効果1つを外せる」サービスも追加されるという。さらに，一度効果を合成したアクセサリーであっても，合成の素材にできるよう仕様が変更されている。
　アクセサリーはほかのプレイヤーへの譲渡や売買ができないため，これまでは不要な効果が合成されたアクセサリーは，NPCに売り払うくらいしかなかった。それが，今回の追加＆変更によってリサイクル可能になるわけで，これを歓迎するプレイヤーは多いのではなかろうか。


　バージョン1.5中期の新コンテンツとして最後に紹介されたのは，ついにクライマックスを迎える「神話篇」である。藤澤氏は「“お約束”ですが，今回のボスは段違いに強いですよ。ここがバージョン1最大の難所です」とコメントし，齊藤氏も「討伐報酬がすごい」と期待を煽っていた。これは楽しみだ。

バージョン1.5後期の情報も少しだけ明らかに

　東京ゲームショウ初日，ビジネスデイでは，「バージョン2」の情報が少しだけ明らかになっていたが（関連記事），一般公開日のステージイベントでは「バージョン1.5後期」のアップデート内容もわずかながら明らかとなった。

　本稿の冒頭で紹介したとおり，バージョン1.5後期の導入は10月下旬予定。バージョン1.5中期でも機能追加されるワールドお知らせ板には，チーム検索機能などが追加される見込みだが，そんなバージョン1.5後期における1つの目玉となるのが，以前から予告されていた対人コンテンツ「コロシアム」のプレオープンである。

　会場では，最新動画とともに，コロシアムの概要が公開されたが，コロシアムは，パーティ同士が1対1で対戦するコンテンツだ。オートマッチングで相手を決めるモードと，相手を指定するモードが存在する。


　モードを決めてマッチングが終わると，パーティ内で作戦などを決めたり，相手の情報を確認したりするためのブリーフィングタイムが30秒間与えられる。
　対戦が行われるコロシアムは，マップにある程度の広さがあり，バトルの序盤では，パーティ同士が強化魔法などを使いながら間合いを詰めていく。
　バトルのルールはポイント制で，初期ポイントは400。相手を倒せばポイント増加，逆に倒されるとポイント減少で，制限時間内により多くのポイントを稼いだパーティの勝利となる。
　また，コロシアムのバトルでは，これまで目立たなかった武器や特技などが活躍する機会もあるとのことだ。


　さらにバトル終了時には，敵味方関係なく，よかったと思う人に投票できる機能「ベストプレイヤー投票」が用意される。この投票数によるランキングも作られる予定だ。
　投票にあたっては「自分には投票できない」という制限が入るとのこと。一方，「誰にも投票しない」という選択は行えるとのことである。


　プレイヤーは，コロシアムで戦うことにより「ランク」が上がり，それに応じた報酬を受け取れるようになるが，プレオープンの時点では，バトルに勝てば，「ふくびき券」を2枚，負けても1枚もらえる仕様となる見込みとのこと。バランス調整に必要なデータを収集するため，プレオープン時にはぜひ多くのプレイヤーにコロシアムで遊んでほしいと，齊藤氏と藤澤氏は呼びかけていた。

　最後に，セッションを締めくくった藤澤氏の力強い宣言を掲載しておきたい。

　「9月26日のWindows版ドラゴンクエストX発売を皮切りに，バージョン2がリリースされる2013年末まで一気に“まくり”ます。今後もよろしくお願いします！」

Windows版とバージョン2のリリースもあらためて告知された

「ドラゴンクエストX」公式Webサイト