連載
マフィア梶田の二次元が来い!:第314回「君の笑顔と僕の笑顔に襲い来るシン・ゴジラのブレスオブファイア」
番組中でも興奮気味に語っているように,自分は本作をすでに試写会で観たわけですが……こいつぁ,「日本映画の底力」とも言うべき傑作ですよ。現代日本という“現実”に“虚構”であるゴジラが現れた時,国家は,人々は,果たしてどのように動くのか。それを生々しく,そして“誇り”をもって描いた作品です。物語の創作という虚構に魂を削られ続けてきた庵野秀明総監督だからこそ,そして庵野監督の盟友として共に日本特撮界を支えてきた樋口真嗣監督の力があったからこそ,作り上げることのできた作品であると思います。
決してハリウッド映画のように派手なシーンが連続するような内容ではないのですが,見る者がスクリーンに釘付けになってしまい,ゴジラという脅威に晒されたひとりの人間として,その場に立ち尽くしているような錯覚さえ覚えしまう。現代日本で生きる者であれば決して目を逸らすことのできないテーマを描き切っています。
そして,最初から最後までシリアスな内容を中だるみさせることなく,観客に“魅せ”きってしまう異常なまでに追求されたテンポ感。庵野監督が尊敬してやまないという岡本喜八監督作品にも通ずる部分があり,あまりの完成度に「エラいもん観ちまった」という感動なのか,狼狽なのか自分でも整理のつかない感情に胸が打ち震えましたわ。
公開まであと3日……ひとりでも多くの人に観て欲しい作品です。人類にとって恐怖の象徴,厄災そのものであった初代ゴジラ以降,悪役だったり子供たちのヒーローだったり,さまざまな「ゴジラ」が生まれてきましたが,本作は正しく「初代ゴジラの後継作」になっていると断言できます。長年待った国産ゴジラファンも,それ以外の理由で本作に興味を持った人も,絶対に後悔させません。……ついでに,スクリーンの中にいるマフィア梶田も気にしてもらえれば幸いです!
映画「シン・ゴジラ」公式サイト
「RADIO 4Gamer Tap(仮)」の第42回では,カプコンより配信中の「ブレス オブ ファイア 6 白竜の守護者たち」(PC / iOS / Android)を特集。ゲストとして運営プロデューサーの清川一郎氏をお招きし,ゲームの魅力をご紹介いただきつつ実際に遊んできました。
「ブレス オブ ファイア」シリーズといえば長年多くのファンに支持され続けているカプコンの有名タイトルですが,その最新作がスマホでもプレイできるのが嬉しいところ。ナンバリングタイトルとしてストーリーがしっかり作られていますし,マルチプレイもアツいです。従来シリーズ未経験者でも楽しめますので,ぜひチェックしてみてください。
「ブレス オブ ファイア 6 白竜の守護者たち」ダウンロードページ
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すでにご存じのかたも多いと思いますが,「RADIO 4Gamer Tap(仮)」でマフィア梶田とともにパーソナリティを務めている声優の岡本信彦さんは,Kiramuneレーベルに所属し,音楽アーティストとしても活動しています。そんな岡本さんが歌う新作シングルCD「君の笑顔 僕の笑顔」が,2016年7月6日に発売されました。そして先日,楽曲へ込めた思いや作詞の難しさなど,さまざまな話を岡本さん本人に聞けたので,その内容を簡単なインタビュー形式でお届けします!
岡本信彦 2nd Single「君の笑顔 僕の笑顔」
発売日:2016年7月6日(水)
豪華盤【CD+DVD/初回限定生産】LACM-34493/2000円(税抜)
通常盤【CD】LACM-14493/1400円(税抜)
1.君の笑顔 僕の笑顔(作詞:岡本信彦 作曲:八木雄一 編曲:前口 渉)
2.Miseries of life(作詞:岡本信彦 作曲:山田智和 編曲:佐々木 裕)
3.つかめ輝きを(作詞:岡本信彦 作曲:松坂康司 編曲:増田武史)
豪華盤【CD+DVD/初回限定生産】 通常盤【CD】
Kiramune公式サイト
「君の笑顔 僕の笑顔」のコンセプトは“アイドル曲”
作詞はすべて岡本さん本人が担当
マフィア梶田:
本日はよろしくお願いします。今回,岡本さんの新作CD「君の笑顔 僕の笑顔」についてお聞きしていきたいと思うのですが,何度見ても“作詞:岡本信彦”の文字が光ってますね。
ありがとうございます(笑)。作詞に挑戦したのはこれが2回目になります。
マフィア梶田:
初めて作詞したのは,いつ頃でしたか?
岡本さん:
初挑戦は,4thミニアルバムの「Questory」です。その時には,歌詞を付けやすいメロディを先にもらって,後から分かりやすいフレーズを入れていく形式で作業を進めていました。
マフィア梶田:
「その時には」ということは,今回は違ったんでしょうか?
岡本さん:
はい。とくに1曲目「君の笑顔 僕の笑顔」の歌詞は,すこし変則的でした。実はこれ,メロ部分だけはQuestoryの中に入る予定だったんですよ。
マフィア梶田:
そうだったんですね。なぜ前回収録されなかったんですか?
岡本さん:
「Questory」って,ゲームをイメージしたアルバムなんですけど,楽曲自体のクオリティは別にして,ゲームの雰囲気とは少し違う曲だったので,収録に至ることなく……。
でも,後から「この曲すごくいいから絶対歌った方がいいよ」とスタッフさんに言ってもらって,今回のシングルに収録される形になりました。
マフィア梶田:
スタッフの推薦曲,というわけですね。
岡本さん:
そういう理由から,1曲目は“自分の曲”という感覚が薄くてですね。それを得るために,自分から「歌詞を書かせてください」と提案させていただきました。
マフィア梶田:
実際に歌詞を書いてみて,思い通りに仕上がりましたか?
岡本さん:
そうですね。今回の楽曲には,それぞれに“ある仕掛け”を用意しているんですが,考えていた事は実践できたと思っています。
マフィア梶田:
仕掛けと言われると,ちょっとワクワクしますね。
「君の笑顔 僕の笑顔」はダンスナンバーっぽい曲調なんですが,歌詞はトリッキーな物語調にしてみました。具体的には,歌詞のカギカッコ部分が対面にいる人,それ以外が自分,という構図になっています。物語の流れとしては,1番と2番で変則的な言葉を使って夢物語を組み上げ,最終的には現実に戻る……といった具合です。
マフィア梶田:
なんだか冒険感のある歌詞ですよね。
岡本さん:
「面白いこと言ってよ」と言われたから,比喩表現で「こんなこともできるよ」と返し,最終的には「なんて馬鹿げた話なの」と,自然に笑顔が見える。そういった物語性を,歌詞をとおして表現しています。
マフィア梶田:
「君の笑顔 僕の笑顔」というタイトルに繋がる部分ですね。となると,このタイトルは最初から決まっていた?
岡本さん:
いえ,実はそうではないんです。僕としては「声が届く範囲」というタイトルを第一候補として考えていたんですが,これは少し固い表現ということで,最終的にはキャッチーさを重視して「君の笑顔 僕の笑顔」に決まりました。
マフィア梶田:
岡本さんが考えていたタイトルには,どういった意味が込められていたのですか?
岡本さん:
「声が届く範囲はすべて支配するんだよ」「馬鹿げた話を聞いて,声が届く範囲にこれからもいてね」という気持ちを込めた歌詞だったので,そちらを表現したタイトルでした。
マフィア梶田:
裏話として覚えておくと,歌を聞く楽しみが増えそうです。そして2曲目の「Miseries of life」ですが,こちらのタイトルにはどんな意味合いがあるのですか?
岡本さん:
これは直訳で「人生は受難」という曲ですね。
なんだか重みのあるタイトルですね(笑)。
岡本さん:
実は今回のコンセプトは“アイドル曲”で,シングルの中で「ダンス曲」「男性アイドル曲」「女性アイドル曲」という差別化を図る予定でした。でも実際に聴いてみると,意外に「曲調が少しずつ似ちゃうね」っていう話になりまして……。ちょっとカッコいい,男臭い曲を1曲入れよう,という話になったわけです。
マフィア梶田:
いいですね。男臭さ,大事ですよ。
岡本さん:
最初は「厨二っぽい歌詞をいっぱい書いていいですよ」と言われたので,いろいろな厨二単語をガッツリ入れてみたんですが,ちょっと入れすぎて「やり過ぎです」って怒られちゃいました(笑)。
マフィア梶田:
どんな文言を入れようとしていたんですか(笑)。
岡本さん:
分かりやすい部分では「今を糧にするために」が「闇に潜む摩天楼」でした。単語以外にも,すべての文言を口語体に変えるなど,できるだけ分かりやすいように調整をしています。
もちろん,言い方を変えているだけで「無傷で行ける楽園に意味や価値など存在すると思うな」というフレーズなど,伝えたい内容はそのまま残っています。
マフィア梶田:
ダークなカッコよさを伝えたい曲,というテイストはしっかりと残っていますよね。個人的な感想ですけれども,この中で一番岡本さんらしい曲かなという感じはしますね。
岡本さん:
そうかもしれないです。もともとのロックロックしていた曲調からはマイルドに変化しましたが,自分で書いた厨二的文言がそのまま残っている部分もあるので,僕らしいと言えるかもしれません。「穿って」とか「惑って」って,普通はあんまり使わない言葉ですからね。
マフィア梶田:
歌ってのはこれくらいコテコテに濃い方がカッコいいですよ。きっと。
岡本さん:
セリフでは使いにくい強い言葉も,歌であれば突き通せる,というのはありますね。
マフィア梶田:
正しく歌詞を聞き取れていることより,流れというかテンションというか,響きがカッコ良い方が“歌”なんですよね。
僕もそう思います。
マフィア梶田:
そして3曲目は「つかめ輝きを」。こちらは,前の2曲に比べると随分ストレートなタイトルですね。
岡本さん:
「つかめ輝きを」は,先に説明したコンセプトどおり「女性アイドル」をテーマにした楽曲です。こちらは,“カラオケで女性が歌いやすいこと”を想定して曲作りをしました。
女性が僕の曲を歌う場合,音域を高くするとサビがキツい,低くすると今度はサビが歌えてもAメロが歌えない,といったことが起こると思います。なので,この楽曲ではなるべくそうした問題が起こらないよう,歌いやすいように調整しています。
マフィア梶田:
確かに,女性が男性の音域で歌うのは難しいですよね。
岡本さん:
そうなんです。なので,曲自体はアイドルもののキャラソンのコンペ曲から選ばせて頂きました。ただ,歌詞は僕が男の子視点に変えています。
マフィア梶田:
そんな解決法があるとは! ただ,もともとの曲調が女性アイドル曲だけに,歌詞作りは大変じゃなかったですか?
岡本さん:
そうですね。最初は女の子の視点(の歌詞)にしようかなと思ったんですけど,そうすると何か違うなと。そこでいろいろと変えてみたんですけど……もしかしたら,男性向けのギャルゲーっぽい印象になってしまったかもしれません(笑)。
コンセプトがコンセプトだけに,曲調は自体は変えられませんからね。
岡本さん:
そうですね。曲自体は僕のキーに合わせているだけなので,ガッツリ上げてもらえれば女性向けの曲になります。カラオケでも,みんな歌えると思いますよ。
マフィア梶田:
さっきギャルゲーっておっしゃってましたけど,ちょっとそれっぽい歌詞ですね。「ルートは合ってるの?セーブなんかしてない」とか。
岡本さん:
AメロBメロは普遍的な印象のある言葉を入れて,サビにはゲームっぽい要素を入れました。これも狙いの1つで,この構成は狙いを明確にするための工夫です。
マフィア梶田:
女性が歌唱しやすいような調整に加え,自分が持つ独自の要素と,2つの狙いを同時に入れ込んでいる点に,技巧が伺えます。
その上で,とても可愛らしい歌に仕上がっているのが良いですね。男の視点というのが分かっていても,女でも男でも両方通用する,恋愛観のようなものが出ています。
岡本さん:
そうですね。小学生のころの恋愛観と言うか,目が合ったら好きになっちゃうような,普遍的な感じを出せるように書きました。
マフィア梶田:
男はいつまでたってもそんな感じです。単純なもんです。
岡本さん:
もう「好き」って言われたら,どうしても好きになっちゃうんですから(笑)。
作詞で意識しているのは
自分のイメージに合ったフレーズを入れること
マフィア梶田:
ちょっと気になるんですが。岡本さんが個人的に「この歌を歌ってほしい」と思う人はいますか?
僕は吉野裕行さんと一緒に「つかめ輝きを」を歌いたいですね。既に,ご本人にもお願いしました(笑)。
マフィア梶田:
なんで吉野さんなんですか,そこ(笑)。
岡本さん:
吉野さん自身のイメージと曲のイメージがかけ離れているので,この曲を“歌いそうにない人”にこそ,ぜひ歌ってみてほしい!
マフィア梶田:
お願いしてみた時,吉野さんはどんな反応をしてました?
岡本さん:
「いいよいいよ」って言ってましたね!
マフィア梶田:
流れ変わったな……。
岡本さん:
はい,言質取りました。行けそうな気がします(笑)。
マフィア梶田:
吉野さんの「届けてこの想い」聴きたいなぁ。
そうですね。とびきり恥ずかしい歌詞にしているので,最後の「好きだよ大好き」とか。ぜひ身振り手振りつきで歌ってほしいです。
マフィア梶田:
今回は全曲,岡本さんが歌詞を書いていますが,まだ書き始めてから間もない時期ですよね。3曲も一気に考えるのは,かなり大変だったと思うのですが。
岡本さん:
専門の勉強をしたわけではなく,前回の「Questory」で指導してもらったことだけで頑張ったので,かなり大変でした。
マフィア梶田:
何度も修正されて……とか,そういった感じですか?
岡本さん:
そうですね。例えばですけど“脚”っていう単語と“走る”っていう単語があると「意味かぶり」として修正になるんです。正直,最初はどうしたらいいのか分かりませんでした。
マフィア梶田:
ルールが分からないと,そもそも書くのも難しいですね。
岡本さん:
やり取りの中で「意味かぶりはアリだけど必然性が要る」「意図が伝わる位置に置かなければならない」ということが分かりました。さらに,それがメロと合っているか否かも関わってくるとあって,感覚を掴むのは難しかったです。
マフィア梶田:
勉強になるやり取りですね。具体的には,どういった部分に反映されているのですか?
岡本さん:
「Miseries of life」では「今を糧にするために」って3回くらい言ってるんですけど,これは全部同じメロに乗っているんです。こうすれば,違和感なく推したい言葉を出せます。そういった細則が結構たくさんあるんですよ。
マフィア梶田:
「Questory」のときに指導してもらったとはいえ,かなり大変だったんですね。作詞という仕事を経験してみて,いかがでした? こういった仕事を好きになれましたか?
岡本さん:
好き嫌いよりは「やった方が自分の曲になる」という感覚は,とても強いです。あと,歌ったときに歌詞を間違えにくい。なにしろ自分の言葉なんで,間違えにくいんですよね。
マフィア梶田:
音楽の面では,もうすっかりアーティストですね。
岡本さん:
作詞をする時って,自分の好きな言葉が出るんですよ。いろいろな曲の歌詞を見ても,たいてい別の曲で同じ言葉を使っている。どんな人も,自分の好きなフレーズが先にあって「そこからどう接続していくか」を重要視しているのではないか,と思っています。
マフィア梶田:
個人のテイストっていうのは,作詞をしていくと固まっていくものなんですね。自分のウリと言うか,メッセージ性と言うか。
多分そうなんでしょうね。
マフィア梶田:
岡本さん自身の,作詞におけるウリってどこだと思いますか?
岡本さん:
ウリ,と言えるかは分かりませんが……。みんなが聞いて「ああ(岡本が)書いてそうだな」と思われるようなものを必ず一か所には入れています。
マフィア梶田:
自分のイメージに合ったフレーズを重視しているわけですね。大切な考え方だと思います。
岡本さん:
それこそ「声が届く範囲をすべて支配する」って,だいぶ厨二的ワードなんですよね。それを爽やかな曲に載せられるのは,多分プロじゃない僕だからこそ書いたんだろう,と思います。
プロであれば,より綺麗な文言を当てはめていくと思うので。その“プロじゃない感”ってのが,作用するんじゃないかなって思っていますね。
マフィア梶田:
しかし,メチャメチャ格好良いワードですよ。
岡本さん:
実を言うと「Miseries of life」で,一番最初にメロから思い浮かんだ歌詞が,そのワードだったんです。メロをずっと聞いて口ずさんでいると,なんかそれっぽいワードが出てくるんですけど。それがこの曲だと「すべて支配する」「穿って」「惑って」だったわけです。
対して「つかめ輝きを」では,今でも使われている「届けてこの想い」という普遍的なワードが先に出てきちゃったので,それに対応して全体を構成しました。
「みんなの頑張る姿を励みにして
キラフェスという1つの作品を作りたい」
マフィア梶田:
そもそも岡本さんはいつ頃から音楽活動をしていたのですか?
僕が現在所属しているKiramuneの一員として,初めてライブに出たのは2012年のKiramune Music Festival(以下,キラフェス)なので,それから数えると今年で活動4年目になりますね。
マフィア梶田:
来年にはもう5周年ですか! キャラクターソングを歌うのではなく,オリジナルソングを歌う活動を始めるというのは,大変な決断だったと思います。どういった経緯から,Kiramuneに入ったのですか?
岡本さん:
実を言うと,音楽活動をはじめることに対しては,少し複雑な気持ちがありました。以前から歌うのは好きでしたが,人前で歌うのは不得意だったんです。でも,そこは新たな経験を得る糧として,歌が好きな気持ちを押し出す形で,Kiramuneに入れていただきました。
マフィア梶田:
最初のステージに立った当時を思い返してみて,どんな気持ちでしたか?
岡本さん:
来場された方はご存知だと思いますが,キラフェスってすごく大きなイベントなんですよ。なにしろ,初ステージから幕張メッセですからね。
1年目は,「自分の力じゃ思ったようにできない」「なんてすごい世界に足を踏み入れてしまったんだ」という感覚がワッと襲ってきて,ちょっといろいろと考えてしまいました。
マフィア梶田:
そう言われてみれば。デビューから即キラフェスでライブって,ゲーム開始直後にラスボスと戦うようなもんですね。
岡本さん:
まさにそんな感じでした。救いだったのは,Kiramuneに所属されている皆さんが,よく知っている人だったことです。メンバーの皆さんのおかげで,楽屋で落ち着いていられました。
マフィア梶田:
それから4年間の歩みの中で,心境が変化するきっかけはどこにあったのですか?
岡本さん:
転機は,2013年に行った初のソロライブ「Enjoy☆Full」でした。2日間のライブだったのですが,それをとおして「楽しい!」という気持ちが芽生えはじめてたんです。
マフィア梶田:
ソロライブというと余計に緊張しそうなものですが,一体何があったのでしょう?
ライブの中で,失敗をしてしまったんです。その時は「やってしまった……」と思っていたんですが,お客さんが「がんばれー!」と声を掛けてくれて。
お客さんの温かい心に触れることで「絶対に失敗しちゃいけない」という脅迫感が肩から抜けて,ステージに対する見方が変わったように思います。
マフィア梶田:
なるほど。お客さんと距離が近いソロライブに挑戦することで,ライブに対する見方を変えられたと。
岡本さん:
そのとおりです。セカンドライブ「DREAM WORLD」はパシフィコ横浜で行ったのですが,ここは僕が人生で初めてステージに立った場所でした。その当時は足が震えて仕方なかったのですが,セカンドライブの時にはそれほど震えが起こらず,前より成長できたんじゃないかな,と思ってます。
マフィア梶田:
なんだか,ソロライブの方が楽しめていそうですね(笑)。
岡本さん:
多くの人が関わるライブでは「失敗したらまずい」という連帯責任感が強くて,今でも緊張します。この部分については,アニメの収録と近いかもしれません。
一斉(収録)でミスると罪悪感が強いんですけど,ほとんど自分しか喋ってない時のミスは「自分のせい」と思うことができるので,緊張感が違います。
マフィア梶田:
真面目な性格の岡本さんならではの葛藤ですね。
岡本さん:
今では,みんなの頑張る姿を励みにして,キラフェスという1つの作品を作りたい,という気持ちが一番強くあります。今後も成長できるよう,頑張っていきたいです。
空を飛び,ドラゴンと戦った「キラフェス」
次に目指すものは電飾の魔法使い
マフィア梶田:
今後も岡本さんは,長く活動されていくと思います。そうなると,歌も作詞もどんどん熟練していくわけじゃないですか。その中で,いずれ挑戦してみたいことってありますか?
岡本さん:
何かに挑戦するとなると,キラフェスになると思うんですが。一番やりたいのは,会場に電飾を大量に備え付けて,身振り手振りで魔法を使っているような演出を……。なんて考えているのですが,これ相当にお金がかかりますよね(笑)。
マフィア梶田:
すでにドラゴンという前科がありますからねぇ。
岡本さん:
僕も心のどこかで「できるのでは……?」と,勝手に思ってます。
マフィア梶田:
そういった演出部分についても,自分で提案するのですか?
岡本さん:
いえ,キラフェスではスタッフのみなさんに任せています。ソロライブのときはいろいろと相談させて頂くことも多いので,「ドラゴンと戦いたいです」って言ってみたんです。
それは普通に聞き入れられたと(笑)。
岡本さん:
キラフェス2016では,「全部に踊りを入れる」というコンセプトがあったので,かなりアクションに力を入れました。ドラゴンに加えてワイヤーを使って空を飛んだりしましたし。
マフィア梶田:
ちょっと気が早いかもしれませんが,次に曲を出す機会があるとしたら。どんなコンセプトの曲を作ってみたいですか? ちょっとしたビジョンなんかがあれば,教えてください。
岡本さん:
それぞれのジャンルがはっきりした,飛び道具をかき集めた感じにしたいですね。「Parading」で挑戦したコンセプトなのですが,それに接続するように,色彩豊かでありながら,誰が聴いても楽しめるようなCDを制作できるといいなと思っています。
マフィア梶田:
ありがとうございます。では最後に,4Gamerの読者は,多分まだ岡本さんの音楽活動にそこまでのめり込んでいない人も結構いると思います。新たなファンの皆さんに向けて,何か一言メッセージをいただければ。
岡本さん:
ようやく今回,女性にも歌える曲を作ることができました。Kiramuneを知らない人は,ぜひキラフェスに来てみてください。歌うだけじゃなくて,ワイヤーで飛ぶなど,「声優ってこんなこともするんだ」と新しい一面を見せられると思います。
僕自信ビックリしている部分ではありますが,ソロライブにおいても「最近の声優さん,面白いことしてるな」ということを披露できると思いますので,ぜひ観ていただけたらいいなと思います。
マフィア梶田:
ありがとうございました。
Kiramune公式サイト
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