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「龍が如く 維新!」と「宅配御膳 釜寅」のコラボメニューに横山プロデューサーと阪本ディレクターが太鼓判。一膳で“三度”おいしい「龍が如く特製角煮釜飯」が味わえるのは3月31日まで
本稿では,3月14日にライドオン・エクスプレス社内で実施されたコラボメニューのメディア向け試食会と,「龍が如く 維新!」プロデューサーの横山昌義氏,同ディレクターの阪本寛之氏のメディア合同インタビューの模様をお伝えしよう。
「龍が如く 維新!」公式サイト
宅配御膳 釜寅「龍が如く 維新!」コラボキャンペーン特設サイト
あらためて説明しておくと,2013年12月2日から開始されている本キャンペーンでは,「釜寅」の期間限定コラボメニューとして「龍が如く特製角煮釜飯」を用意。公式サイトから注文するWeb限定メニューで,注文すると,PC/スマートフォン向けの「オリジナル壁紙」を入手できる。
また,期間中に「釜寅」で1500円以上注文(※電話注文/インターネット注文どちらでも可)した人を対象に,「龍が如く 維新!」のオリジナルグッズが抽選で当たるキャンペーンも行われている。なお,2口以上応募した場合,PlayStation 4本体とPS4版「龍が如く 維新!」のソフトが当たるWチャンスも用意されている。
Web限定メニュー「龍が如く特製角煮釜飯」の注文方法やキャンペーンの詳細については,特設サイトで確認してほしい。
また,「龍が如く」シリーズの飲食店コラボではおなじみとなっているように,「釜寅」のメニュー6品が,体力を回復できる食事アイテムとしてゲーム内に登場する。回復の効果が高いうえに持ち帰りが可能,さらにゲーム内店舗の立地の良さも相まって,ゲーム内で「釜寅」の“常連”となっているプレイヤーも多いのではないだろうか。
ちなみに横山氏は,プライベートでも「釜寅」をよく利用しているそうで,コラボメニューの「龍が如く特製角煮釜飯」も注文したことがあり,本当においしいとその味を絶賛。注文するときは,いつも一人で二人前食べてしまうほどなのだとか。ゲームを遊んでいるときにも食べたくなることがあるものの,深夜にプレイすることが多いため注文ができないのが残念だと話していた。
また,「釜寅」は宅配がメインのサービスのため,ゲーム内では店舗のデザインを含めギャップをどう埋めるか悩んだものの,結果としていいバランスで実装できたのではないか,と話していた。
「釜寅」の広報担当者からは,今回のコラボが実現した経緯が説明された。その理由は主に二つあり,一つは同社が扱う日本食の「和」をイメージと「龍が如く 維新!」がマッチするということ,もう一つは,家庭用ゲーム機をプレイする場は主に自宅であり,宅配サービスとの親和性も高いことを挙げていた。
「龍が如く特製角煮釜飯」は,「龍が如く 維新!」のイメージに合う「男飯」「ガッツリ」「パワー」「スタミナ」というキーワードを元に,ゲームの世界観を損なわない食材で,メニューを検討したとのこと。幕末の時代から食されてきたという説があることから,釜飯に乗せる角煮や卵といった食材を決定したそうだ。
なお「釜寅」では,釜飯だけでなく漬物/薬味/だし汁が付属する“御膳スタイル”の形で提供される。
釜飯をそのまま食べてもいいし,薬味(海苔/本わさび/ネギ)を入れてもいいし,“秘伝”のだし汁を注いでお茶漬けにして食べてもいいしと,一膳で三つの味が楽しめるのが特徴。釜飯にはお米が一合程度使われており,ボリュームもたっぷりだ。
薬味を入れて釜飯を味わう横山氏 |
だし汁を入れたお茶漬けを味わう横山氏 |
なお,キャンペーンが始まってからは,「龍が如く」ファン層と思われる新規顧客層が増えており,「釜飯」としては手応えを感じているそうだ。ただ,宅配サービスのためどうしても配達エリア外となってしまう地域があるため,利用できない人が出てしまうのが申し訳ないと話していた。
試食のあと,最後に横山氏と阪本氏への合同インタビューが行われた。その模様を本稿の締めとして掲載しよう。
――「龍が如く 維新!」の発売から約3週間が経過して,ユーザーからの反響もある程度つかめたと思いますが,現在の心境はいかがでしょうか。
横山氏:
今までの「龍が如く」シリーズとは違う,「龍が如く 維新!」だけが持つゲーム性と内容に合わせた評価が届いている,という印象ですね。ユーザーさんにお付き合いいただいている期間が長いといいますか。
今までの「龍が如く」シリーズだと,初日から数日で「面白い」「つまらない」を含めた感想がドカンと届いていたところを,「ここまで進んだ」とか「こういうプレイが面白い」とか,長い期間にわたっていろいろな反響をいただけています。
「龍が如く 維新!」は,長く遊んでほしいと思って作った1本ですから,ユーザーさんが丁寧に楽しんでいただいている感じが伝わってくるのはありがたいですし,目標が達成できたなと思います。
阪本氏:
クロスセーブができるPlayStation Vita用アプリをはじめ,いろいろな試みをしてきましたが,そのすべては,ソフトを買ってもらった方には,いろいろな遊び方で何回も楽しんでもらいたい,ということを目指してきました。
スピンオフというと,これまでのファンの方には敬遠されるかなという不安もあったのですけど,剣術アクションや「龍が如く」シリーズならではのドラマなど,魅力が伝わっているようでよかったな,というのが正直な感想です。
また,最近のゲームでは,話のネタバレでユーザーさんへの訴求力がなくなってしまうケースもよくあるんですけど,今回はゲームとして繰り返し遊べて,「クリアしても終わらない」という形にうまくできたと思います。
今回はいい転換期というか,今後の「龍が如く」シリーズでこういった遊び方をどんどん追求していきたいなと思いました。
横山氏:
阪本が思っているだけですよ(笑)。
――気が早いですが,次回作の構想はもう始まっているんですか?
横山氏:
気が早いですね(笑)。本当に今はまったくないんです。
内部的に言えば,チーム内でタイトルごとに作業に関わる人間,関わらない人間はいますけど,総合監督の名越や私など,関わっている人間は同じなので,「維新!」が終わらないと頭が切り替わらない部分があるんです。
今は「龍が如く 維新!」で出し切って,ちょっと遊んでいるところなので,ほんの少し放っておいていただければと(笑)。
――今回はシリーズで初めて,PS4とPS3という二つのプラットフォームでリリースされました。本体と同時発売となったPS4版の売上本数について,発売から3週間経ってどのような感触を感じていますか。
横山氏:
初動ではPS4版が予想以上に売れたところがありましたが,数字で言えば,当初の想定どおりといった感じですね。
業界的にPS4版のほうに話題が集中していたこともあって,PS3版が出ることがユーザーさんに伝わっていないんじゃないかという恐怖感のほうが大きかったですね。
僕らとしては両方出しますと言ってきたつもりだったのですが,実際,けっこう問い合わせもあって,中には「PS4版だけじゃなくて,PS3版も作ってもらえませんか」という意見をいただいたこともありました。
発売してからは,PS3版も発売されていることに気づいてもらえて,今はPS3ユーザーの皆さんの手にも届いているのかなと思います。
――PS3版とPS4版を同時進行だったことを振り返った感想を聞かせてください。
阪本氏:
「龍が如く」シリーズ史上,マスターアップまでにいちばん慌てたプロジェクトだったと思います(笑)。
これまでの「龍が如く」シリーズは1プラットフォームで日本語版のみ,という形でしたが,「龍が如く 維新!」ではPS3版とPS4版に加えて,PS Vita用アプリの「龍が如く維新! 無料アプリ for PlayStation Vita」も同時進行で作っていました。
単純にデバッグや調整の作業量が3倍でしたし,細かい話でいうと,一つのプラットフォームでしか起きない問題があったりして,全部同時に解決していかないといけませんでいたが,それでもうまく作れたなと思いますね。
横山氏:
開発チームが8年間やってきた経験と成長の顕れだと思うのですが,いちばん安定していましたね。それは間違いないです。
マスターアップのスケジュールなどもありましたから,現場で慌てる部分はあったと思いますが,ピンチに感じることは今までの「龍が如く」史上でいちばん少なくて,すんなり行き過ぎて怖いくらいでしたから(笑)。
タイアップの入れ方もうまくなってきているんですよ。
――具体的には,どううまくなっているのでしょうか?
横山氏:
ゲームで食べ物を扱うのって,いちばん食い合わせが悪いと思うんですよ。匂いがなくて空気感がないですし,実写ならいいかもしれないですけど,CGで食べ物を作るのはえらい難しいですから。
たとえば,角煮をCGで表現するのってかなり厳しいんです。プルプル揺れるといった動きは人間以上ですから,脚本で調理するシーンを入れると,「根菜類にしてください,固くないとCGでできません」ってデザイナーに怒られたりするんです。
そんな中,「龍が如く3」ではカレーライスに挑み,煮魚に挑み,「龍が如く5 夢、叶えし者」では焼き肉を入れてみたり,といったことをやって来たわけですが(笑)。
でも,食べる行為とか食材って,その人の性格とか空気感とか,いろんなものを伝えるために必要な要素,小道具だと思うんです。そういうものが街の中にあると食べてみたくなるし,食べたら自分もお腹が空くというように,リンクすると食もゲームも楽しくつながるのではないでしょうか。
話を戻すと,釜寅さんがいい例なんですが,そういうものの扱い方がチームとしてうまくなってきているんですね。僕も,釜寅さんの釜飯を食べると「龍が如く 維新!」を思い出しますし(笑)。
阪本氏:
ゲームのキャラクターが食べたものと同じ食事を注文すると共感ができるというのも,いい経験になるんじゃないかと思います。
――「龍が如く維新! 無料アプリ for PlayStation Vita」では,稼いだお金やアイテム,経験値などをゲーム本編に持ち込める仕組みになっていますが,ユーザーが実際に遊んでいるのを見て,想定外の遊び方のようなものはありましたか?
横山氏:
遊び方のだいたいは想定内でしたけど,僕らの想像以上にやり込んでくれた方がいらっしゃったのはすごかったですね。
ゲーム内通貨について,「龍が如く 維新!」の発売前に僕がTwitterとかで,200両くらいあればゲームが楽になるとユーザーさんに伝えたことがあったのですが,中には5000両くらい貯めている方がいたんです。
お金をいくら貯めても簡単に強くなれてしまうわけではないので,ゲームの中ではお金に困らず,好きなものを食べて,好きなものを買ってもらえればいいと思っています。
ユーザーさんの技量の奥深さは,やっぱりすごいですよね。試しに通信対戦で麻雀を打ってみたら,こてんぱんにやられましたし(笑)。
阪本氏:
PS Vita用アプリでは,レベル関連の要素だけは悩みました。
遊んだら遊んだだけの見返りを絶対にあげようとは決めていたんですけど,レベルから何から青天井で上げられるようにしてしまうと,楽しみにしていただいていたゲーム本編を遊んだときに,つまらなくなってしまう危険がありました。なのでレベルキャップを設けたのですが,そのさじ加減は最後まで悩みました。
レベルキャップがあるので,お金を5000両とか貯めてからゲームを始めても,序盤がつまらなくなるようなことはないと思いますね。
――PS4にはゲームプレイ動画の配信ができるシェア機能が用意されています。シェア機能で配信されている「龍が如く 維新!」の動画の中で,どのようなものが印象に残っていますか?
阪本氏:
動画はよくチェックしているんですが,外国の方がすごく見ているという印象が強いですね。配信され始めた頃はとくに,シェア機能で視聴している方の中でも,8〜9割が外国の方というくらいで。
横山氏:
「龍が如く 維新!」はアジア圏を除いて海外で発売されていませんから。欧米では「龍が如く」シリーズがもともと好きな人以外は,PS4を通じて視聴して「なんだこのアクションゲームは?」って,ざわざわしているんじゃないかなと。
最近はフランス語とか,何を求めているのか分からないメールがいっぱい来るようになりました(笑)。
今までのシリーズでも,海外から「出してくれ」というメールやお手紙をもらうことはありましたが,今回圧倒的に多いのは,もしかしたらPS4のシェア機能が影響しているのかもしれません。
「龍が如く 維新!」は刀と拳銃を使って,派手なアクションも入っていますから,ゲームとして気になっている方も多いのではないかなと。
――最後に,まだ「龍が如く 維新!」を体験していない人に向けて,メッセージをお願いします。
阪本氏:
いろいろなフィードバックをいただいているのですが,ユーザーの皆さんからの反響もかなりいいです。発売して1か月過ぎたら賞味期限が切れてしまうようなゲームだとは思っていませんし,いつでも,誰でも楽しめて面白いということには自信があります。
「龍が如く 維新!」を知るきっかけは,釜寅さんとのコラボをはじめいろいろあると思いますが,興味を持ったら遊んでほしいということに尽きますね。
横山氏:
毎回「龍が如く」シリーズはそうなんですけど,興味の切り口はいろいろなところにあります。
釜寅さんで注文した角煮釜飯がおいしかったことで偶然「龍が如く」を知ってもらえるとか,どこから入ってきてもらってもいいんです。通信対戦ができる麻雀とかいろんなミニゲームとか,遊びの要素はてんこ盛りにしてありますから,自然と入ってきてくれればいいなと思いますね。
信念の話になるんですが,面白いものは正しく売れるべきだし,正しく訴求できれば家庭用ゲームはこれだけできるんだ,ということを一つの形として見せたいと思っているんです。興味を持っていただけたら,まずは体験版を遊んでみていただければと。
「龍が如く 維新!」では,買ってくれた人に対しての顧客満足度を高めるというのが,プロジェクトのコンセプトであり目標でしたが,それは現時点で果たせていると思います。買った人に損はさせません!
――ありがとうございました。
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