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[TGS 2013]AVerMedia,来春発売予定の「USB接続型1080p/60fps録画対応ビデオキャプチャデバイス」試作機を披露
昨年同様,各種デモ展示を行っていたのだが,注目したいのは,その中に,2014年春の発売予定とされるUSB接続型ビデオキャプチャデバイスが交じっていたことだ。
その製品名は「EXTREMECAP U3 AVT-C877」(以下,AVT-C877)。手のひらに乗るレベルの小ささが目を引く本機は,PCと接続すると,HDMI,もしくはコンポーネント入力からの映像をリアルタイムにMPEG-4形式でハードウェアエンコードしてHDDに保存できるという,割とよくあるタイプのキャプチャデバイスである。
「1080p/60fpsをリアルタイムでエンコードできるハードウェアは当社初」とはAVerMediaの弁だ。これまでのゲーマー向けビデオキャプチャデバイスだと,1080p解像度時のフレームレートはハードウェアの制約から30fpsが一般的だったが,60fpsでのキャプチャを可能にすることで,より滑らかな高解像度ゲームプレイムービーを作りたいニーズに応えようというわけである。
気になるのは,AVT-C877がHDMIなりなんなりのビデオパススルー端子を持たないこと。パススルーがない以上,本機に入力された映像は,PCと接続されたディスプレイデバイス上でモニタリングすることになるが,今回,その表示遅延は80ms(60Hz表示として約4.8フレーム)にまで短くできているとのことだ。
もっとも,4.8フレームというのは,シビアな操作が求められるアクションゲームをプレイすることを考えると,明らかに致命的な遅れである。そのため,ゲーマー向けを謳うUSB接続型キャプチャデバイスでは,入力された映像をできる限り少ないラグでスルー出力する機能を持っていたりするわけだが,それと比べると少し厳しい気はする。AVerMediaは「タイミングがシビアなゲームを除けば十分にプレイできる」として,「低遅延」をウリにしていくようだが,ここは人を選ぶのではないかと思う。
なお,AVerMediaのブースには,11月発売予定のゲーマー向けキャプチャデバイス新製品「GAME CAPTURE HD II AVT-C285」(日本での製品名は「ゲームレコーダーHD II」)も展示されていた。
また,入力インタフェースではついにHDMIに対応し,スルー出力もHDMIとなっている。コンポーネント入力時も出力はHDMI経由だ。さらに,LANコネクタも搭載しており,付属のリモコンでカット編集したムービーを,単体でYouTubeへアップロードできるようにもなっているという。
録画できるのは1080p/30fpsまでになるが,より「PCレス」を突き進めたGAME CAPTURE HD AVT-C281Jの後継機として,注目を集めそうな気配だ。
AVerMediaによると,店頭価格は1万円台後半になりそう,とのことだった。
AverMedia Technolgies日本語公式Webサイト
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