日本一ソフトウェアは本日(2014年4月17日)付けで,同社が4月24日に発売を予定しているPlayStation 3用ソフト「
ハーレム天国だと思ったらヤンデレ地獄だった。」の最新情報を公開した。
今回は,
前回紹介した
プロローグの後半部分や,物語の中心的存在となるきぐるみ「
いざえもん」,後半パートで“罠のように散りばめられている”という
BADENDの情報が公開されている。
有末陽佳,尊海神無,宮主佐優理といった各ヒロインのルートの情報では,イラストだでなく,ゲーム内のテキストの一部が公開されている。サイコサスペンス(≠恋愛アドベンチャー)である本作の雰囲気を感じとれるはずだ。
■プロローグ
前回ご紹介をしたプロローグの後半部分を公開。
ゲーム開始から重苦しい雰囲気に包まれている様子がうかがえる。
この続きはゲーム本編をプレイして確かめていただきたい。
そこにはあった。
血溜まりの中で沈み、物言わぬ亡骸と化した人間が。
服は真っ赤に染まって、まるで最初からその色だったようで。
どうしてか分からないけど、身体が定期的にびくんびくんと跳ねたりしてて。
そして、そして――
その傍らには、包丁を持った着ぐるみが、首をゆらゆらと揺らせて佇んでいて。
何もかも現実味がない。
大勢が行き来していたのにとか、
どうして誰も気づかなかったのかとか、
そんなことは考えられなくて。
着ぐるみの中に誰が入っているとか考える間もなく。
ただ喉が乾いて、何も言葉が出てこなくて、息が荒くなるばかりで。
そして――
■いざえもんについて
いざえもん。
優也達が自分達の部活、郷土歴史研究会を守るために作ったゆるキャラ。
学園祭に向け、絵に描いたような青春を過ごしていた時も、町で次々と凄惨な事件が起きる時も、その中心にはいざえもんがいた。
本報ではそんないざえもんを中心としたイベントイラストを公開いたします。
神無がデザインした、いざえもん。町の文献から「いざえもん」という土地神を見つけたのも神無
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文化祭で奮闘する郷土歴史研究会。この中には陽佳が入っており、きぐるみを着ているとは思えないパフォーマンスをする
|
バットのようなものを軽々と片手で振り回している。このような芸当ができるのは・・・ |
血まみれの包丁を持っているいざえもん。きぐるみのどことなく嬉々とした表情が不気味さをかもし出している |
綺麗な青空の下、血のついた鋏を持ち歩くいざえもん。体に付いている血と比べると、鋏の血は新しく、最近付いた血のようである |
町に古くから伝わる土地神をモチーフにしている、とのことだが・・・ |
■BAD ENDの紹介
絵に描いたような学園生活を送る前半パートを過ぎると、後半の各ヒロインのルートに入ります。
後半パートにはBADENDが罠のように散りばめられており、物語を分岐する選択肢の多くが、誰かの死(BADEND)に直結しています。
本報では、前回紹介した各ヒロインのイベントシーンのシナリオを一部公開。
“美少女”アドベンチャーではありますが、“恋愛”アドベンチャーではない本タイトル。
サイコサスペンスとしてお楽しみください。
◆有末陽佳の場合
異様な光景が広がっていた。
人が真っ赤に染まった床に倒れ込んでいる。
例外なくその手足は曲がってはいけない方向に折れ曲がり、ぴくりとも動かない。
頭は陥没し、得体の知れない何かが見えている。
時折呻き声が聞こえたものの、徐々にか細くなり、最後には静かになってしまう。
…目の前で何が起こっているのか理解できない。
でも、陽佳の姿は確認できた。
部屋でたった一人、動いている人として。
あちこちが凹んだバットを黙々と振り下ろしている姿で。
陽佳「ねえ、見てみて♪邪魔者は全員いなくなったよ♪」
◆尊海神無の場合
神無「ねえ、聞いてもいい?」
連絡しようとした矢先に言われて、俺は小さく頷いた。
そのまま神社から離れるために歩いていると、部長は俺の後ろについてきながら呟いた。
神無「キミはいつ入れ替わったのかな?」
身体の中に何かが突き立てられた。
固く、それでいて長い何かが肉を掻き分けて、無遠慮に根元まで突き刺さる。
痛みはない。
だけど、そこから猛烈に強くなる熱があった。
まるで灼けた鉄の棒を突っ込まれたような
感覚に悶えて、ついには立てなくなってしまう。
そして、そこでようやく気づく。
俺の背中に深々と突き刺さった刃物の存在に。
◆宮主佐優理の場合
佐優理「次の生まれ変わりをお待ちしています。それでは優也さん。また」
佐優理さんの動きに、戸惑いはなかった。
ごく自然に、ハサミを俺の腹に突き立てる。
痛みよりも、最初はショックが大きかった。
佐優理「ずっとずっと、ここでお待ちしています」
もう、佐優理さんの声を聞く余裕はない。
驚きは激痛に塗りつぶされて、俺は叫びを上げた。
佐優理「では、さようなら」
親愛の情すら感じる、優しげな言葉。
それを最後に、俺の意識はブツリと途絶えた。
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