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サスペンスアドベンチャー「Firewatch」のプレイレポートをお届け。誰かに見られているという“静かな怖さ”がキモに
「Firewatch」は,都会での生活に疲れた主人公Henryが,ワイオミング州の大自然の中で,火事の物見を担当するという役職に就いたところから物語が始まる。今回のデモでは,自分の住まいとなる物見やぐらからゲームがスタートした。おそらく序盤のミッションかと思われる。
HenryにはDelilahという女性の上司がいるものの面識はない様子で,トランシーバー越しの彼女が,ゲーム中におけるほぼ唯一の会話相手とも言える。Delilahは,Henryと同じ風景が見えるどこか遠い施設をベースにしており,一帯の物見担当から報告を受けているという役どころらしい。
取りあえず物見やぐらを探索していると,「ねえ,今の見た?」というDelilahのセリフで平穏な時間が遮られる。火気厳禁の自然地区の中で,誰かがロケット花火を上げているのだ。こうして,プレイヤーは左手にトランシーバー,右手にはコンパスを持って,その花火が打ち上げられていると思われる湖畔に向かって歩いていくことになる。
森の中では,倒木や岩場などをパルクールのように移動できるほか,斜面のきつい場所ではロープをかけて降りていくことも可能だ。しばらく進んでいくと,女性物の下着が脱ぎ捨てられており,その先に目を向けると湖で大音量の音楽をかけながら楽しんでいる酔っ払いの女性2人が見えてきた。
ここで選択肢が出てくるのだが,「花火は厳禁なので残りを没収します」というような真面目なセリフを選んだところ,「ずっと,木陰から覗いてたんでしょ!」などと騒ぎ立てられて,やがて姿の見えない場所まで泳いで行ってしまった。ちなみにこの時点では,注意する以上のことはできない。
そうして問題を解決したHenryだが,来るときは急斜面をロープで降りてきたので,帰りは小川沿いの渓谷を進んでいくことに。岩場が多いので進みにくそうにも見えたが,たいていの岩場は登れるので,そこまで問題にはならなそうだ。
そうして渓谷を通過し,ちょっとした洞窟を見つけた頃にはすっかり日が落ちていた。すると突然,目の前の岩の上に懐中電灯を持った謎の男のシルエットが見える。慌てて物見やぐらに帰るHenryだが,「言い忘れたことがあったんだけど……」とトランシーバーで語るDelilahによると,この辺りは以前から不審人物が徘徊しているという。
「そういうことは事前に説明しておいてくれ」と,Delilahに不信を抱くHenryだったが,物見やぐらに登ってみると窓が割られて中が荒らされており,私用品らしいタイプライターが下へと投げ捨てられている。おそらく,あの懐中電灯の男の仕業だろうと踏んだHenryは,警察に通報するようDelilahに要請するものの,「まあやっておくけど,警察署は何十マイルも離れているから物見やぐらまで来ることはないわよ」などと,そっけない返答に愕然とする。
人里離れた場所で誰かに監視されているのも怖いが,唯一のライフラインといっても過言でない上司さえ
信用できる人物かどうか判断できず,こうしてプレイヤーの孤独感と恐怖感が助長されていくことになるわけだ。
今回のデモは,物語の掴みの部分に絞った内容になっていたが,ホラーというよりサスペンスドラマと表現するのがピッタリな作風になっていることが確認できた。開発を行うCampo Santosは,同じサンフランシスコ近郊に拠点を置くTelltale Gamesの元メンバーによって立ち上げられたスタジオであり,ストーリーの良さで知られるアドベンチャーシリーズを開発していたメンバーだけに,「Firewatch」も期待できそうだ。
「Firewatch」公式サイト
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(C)Campo Santo Productions LLC - Firewatch is a trademark of Campo Santo Productions LLC
(C)Campo Santo Productions LLC - Firewatch is a trademark of Campo Santo Productions LLC
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