レビュー
iOS向けのレースアクション「トライアルズ ゴー」のインプレッション。いつでもどこでも,手軽にレースに挑戦だ
ユービーアイソフトは本日(2014年4月10日),基本料金無料のiOS向けレースアクション「トライアルズ ゴー」の配信を開始した。世界中にファンの多い「トライアルズ」シリーズのモバイル版がいよいよ登場したわけで,慌ててプレイしたトライアルズシリーズの熱烈ファンである筆者が,ゲームの内容を軽く紹介したい。
なお,今回の記事では英語版を使用している(英語タイトル「Trials Frontier」)ため,ゲーム中のテキストなどがすべて英語だが,製品はちゃんと日本語化されているので,ぜひ安心してほしい。
「トライアルズ ゴー」公式サイト
「トライアルズ ゴー」ダウンロードページ
まずは,トライアルズシリーズについて軽く触れておこう。シリーズのテーマは,ヨーロッパで盛んなスポーツ「モトトライアル」であり,プレイヤーはさまざまな障害物が設置されたコースにモトバイクで挑み,いかに短時間でゴールするかを競うことになる。
ただし,ゲームに登場するコースは本物のモトトライアルではおよそ走破不可能なもので,高低差数10mにおよぶ極端なアップダウンが付いていたり,360度ループが用意されていたりなど,常識を超えたものばかりだ。
スクリーンショットから3Dゲームという印象を受けるかもしれないが,実は2Dで,奥行きの概念はない。そのためハンドルを切る必要はなく,アクセルとブレーキ,そして前後の体重移動のみというシンプル操作になっている。しかし,例えば次のジャンプに備えてスピードを調整したり,体重移動で着地をコントロールしたりなど,状況に応じた操作が要求され,コースの破天荒さも相まって,一筋縄ではいかない。
シリーズ第1作は2000年にPC向けにリリースされているが,ブレイクしたのは2009年にXbox LIVE アーケードで発売された「Trials HD」からだろう。登場以来,ダウンロードランキングの上位を長らくキープし,2012年に発売された「Trials Evolution」も高い人気を獲得している。つまりこの「トライアルズ ゴー」は,そんな人気シリーズで初となるモバイル向けバージョンということになるのだ。
最初に印象を書いてしまうと,これは,まぎれもなくトライアルズだ。これまでさんざんトライアルズをプレイしてきた筆者が言うのだからもう,間違いない。これでiPhoneかiPadがあれば,いつでもどこでもトライアルズがプレイできるから嬉しい。やった!
さて,本作の場合,操作は画面上に表示されているアクセル,ブレーキ,前後の体重移動のマークをタッチするというもので,コンシューマ機に比べて,反応が気持ち遅めという印象は受けるものの,プレイフィールは間違いなくトライアルズだ。
トライアルズシリーズは,いかにも洋ゲー風の「死んで覚える」タイプのゲームであり,とにかく何度も失敗を繰り返すことになるので,サクッと即座にリトライできるところが重要だ。本作ではリトライマークのタッチで直近のチェックポイントからリトライ,長押しでコースの初めからリトライが可能となっており,その点はちゃんと受け継がれている。
筆者はノーミスクリアを目指す性格のため,もうすでに何度リトライマークを押したか分からないほどだ。正直,うまくいかなくてイライラすることもあるが,それだけに,走りが決まってコースを突破できたときの爽快感がたまらない。
最初はうまく切り抜けられないトラップも,走り方を変えたり,バイクをアップグレードしたりすると簡単に突破できたりするので,すでにクリアしているコースを何度も楽しめる。これもトライアルズの伝統といえるだろう。
上記のように本作の原題は「Trials Frontier」であり,そのためかグラフィックスはなんとなくアメリカ西部を思わせるものになっている。最初は一部のコースしかプレイできないが,コースを走破したり,後述するさまざまな課題をクリアしたりすることでプレイできるコースが増え,全体マップが広がっていくという流れだ。最初は何もないマップに,次第にコースアイコンが増えて賑やかになっていく様子を見ると,まるで西部を開拓しているような気持ちになれるはずだ。まさにフロンティア。
各コースは,基本的にスタートからゴールまでを走破すればいいだけだが,宙返りなどのトリックを使うことで,バイクのアップグレードなどに必要なCOINS(コイン)が増えていくというシステムだ。さらに,走破タイムとミスの回数の少なさなどにより金,銀,銅のメダルが授与され,バイクのアップグレードに必要なパーツなどが入手できるルーレットに挑戦できる。ルーレットは,コースクリア時に無料で一度だけ回せるが,GEMS(宝石)を消費すれば何度でも回せる。
課題は,トライアルズの従来作にはなかった要素で,これがあることで単純にコースを攻めるだけのものとは違う面白さが得られて,好印象だ。
課金アイテムとしては,上記のCOINS,GEMS,そしてFUEL(燃料)があるが,数日間プレイした限りでは,無理に課金しなくても十分遊べる雰囲気だ。各コースとも,挑戦するときにFUELを5つ消費するが,FUELは3分ごとに1つ回復するので,15分待てば1コースプレイできる。
町内でも熱狂的なトライアルズファンとして知られている筆者だけに,通勤の移動時間などで手軽にトライアルズがプレイできるのは素直に嬉しい。この記事を書くにあたっても通勤電車でプレイしていたが,熱中しすぎでうっかり乗りすごしてしまったのは内緒だよ。ともあれ,トライアルズのゲーム性とモバイルの相性は想像以上に良いので,やったことがないという人にもプレイしてほしいと思う。
なお,本作をプレイすると,2014年5月29日の発売が予定されている「トライアルズ フュージョン」(PC/PlayStation 4/Xbox 360)のライダー装備が入手できるという連動要素が用意されている。「トライアルズ フュージョン」も楽しみたいという人は本作をプレイして発売に備えよう。
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