インタビュー
まずは日本で受けるタイトルを作る。国内スタジオ開発の「2014 FIFA WORLD CUP BRAZIL」は,今秋「欧州クラブモード」へと生まれ変わる
これまでの「ワールドカップモード」から「欧州クラブモード」へと変わるだけでなく,ゲーム自体のシステムやコンテンツも大幅に変わるとのことだ。
今回,東京ゲームショウ2014の会期中に,本作の開発を手がけたEA ジャパン モバイルスタジオのGM(ジェネラル・マネージャ)を務める牧田和也氏,同スタジオのクリエイティブ ディレクター 江田大輝氏に話を聞く機会を得たので,その模様をお伝えしたい。
「EA SPORTS 2014 FIFA WORLD CUP BRAZIL ワールドクラスサッカー」公式サイト
「EA SPORTS 2014 FIFA WORLD CUP BRAZIL ワールドクラスサッカー」App Store(iTunesが起動します)
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4Gamer:
よろしくお願いします。
さっそくですが,EA ジャパン モバイルスタジオ設立の経緯を教えていただけますか。
元々はEA傘下のスタジオ プレイフィッシュの日本法人としてPCや携帯電話,スマートフォン向けのタイトルを開発していたんですが,昨年,改称しています。それに合わせて,自分がGM(ジェネラル・マネージャ)に就いた形です(関連記事)。
4Gamer:
それは,EA全体として日本に注力する。もしくはモバイルゲームに注力するという戦略の表れでしょうか。
牧田氏:
両方ですね。現在,アジアのモバイル市場は巨大で,そこに対して何ができるのかは重要な課題です。その中でも日本のマーケットは大きいので,日本に受けるものを作ろうということです。
EA全体として,モバイル開発はまだまだこれからだと思っているので,いろいろなチャレンジをしていこうかなと思っているところですね。
4Gamer:
その1つが今年5月に配信された「2014 FIFA WORLD CUP BRAZIL ワールドクラスサッカー」(以下,「WORLD CUP BRAZIL」)ですね。
ジャパンスタジオ開発のタイトルとしては初となります。
4Gamer:
国内開発のタイトルということですが,ターゲットは日本だけなのでしょうか。
牧田氏:
日本のモバイル市場は,世界的に見ても特殊だと思うんですよ。海外発のヒット作も多いとはいえ,人気の上位は国内タイトルが占めています。そこで,日本で成功するタイトルを作るには,日本のスタジオで日本人の開発者が作るのがベストではないか。そのような考えから生まれたのが,「WORLD CUP BRAZIL」です。したがって,アジアを含む海外展開はまったく未定ですね。
江田大輝氏(以下,江田氏):
「WORLD CUP BRAZIL」は5月15日に配信を開始し,8月中旬までのダウンロード数は120万を超えています。ワールドカップは閉幕しましたが,引き続き多くのお客様に遊んでいただいている状況です。
4Gamer:
ゲームの特徴を教えていただけますか。
まずはFIFAの公式ライセンスタイトルであることに加え,弊社は長年「FIFA」シリーズを手がけてきましたので,これまでに培ってきた膨大なデータを持っています。それらを活かして,選手のパラメータや個性をしっかりと反映しています。
もう1つは,簡単な操作で楽しめるという点です。たとえば,チーム力を表示する「パワーマップ」は,ブラジルワールドカップでサッカーに興味を持ったような,あまり詳しくない人でも,視覚的にエリアの優劣が分かるようになっています。
現在,ヨーロッパのサッカーシーンは新シーズンに移行していますので,それに合わせて大型アップデートを実施するというわけです。
4Gamer:
なるほど。その大型アップデートの目玉となる要素はなんでしょうか。
江田氏:
今回のアップデートを機に,タイトル名を「EA SPORTS FIFA ワールドクラスサッカー2015」と改称します。その最大の特徴が,欧州5大リーグ(※)の選手やクラブを収録した2015シーズン仕様になることです。
アップデートではありますが,まったく新しいタイトルを作るかのように,選手のデータやシステム,ゲームモードを練り直しています。イチからゲームが生まれ変わると思っていただきたいですね。
※イングランド,スペイン,イタリア,ドイツ,フランスの1部リーグ
4Gamer:
システム面ではどのような点が変わるのでしょうか。
江田氏:
とくに選手のトレーニングシステムを大幅に強化しました。これまでレアリティの低い選手は,トレーニングを積んでもあまり能力は高くならなかったのですが,アップデート後はちゃんと強化すれば,リオネル・メッシ選手に肩を並べるような選手にまで成長させることができるようになりました。
これにより,本当に自分が好きな選手だけで,理想のチームを実現することが可能です。
4Gamer:
試合の面ではいかがでしょうか。
江田氏:
戦術の要素を追加しています。チームの強さは,選手の能力値の合計で決まるものではありません。パラメータの数値だけで勝敗が決まってしまうと,サッカーの駆け引きは再現できませんし,理想のチーム作りという楽しさも味わえないですよね。
自分のチームのメンバーや相手の布陣に合わせて,たとえばサイドアタックだったり,カウンターアタックだったりといった戦術を選択することで,各選手のポテンシャルを引き出せるようになりました。プレイヤーは単に選手を並べるだけでなく,監督目線で采配する楽しさが増しています。
4Gamer:
ゲームの舞台が「ワールドカップ」から「欧州クラブシーン」に移るということですが,今夏の移籍情報は反映されているのでしょうか。
江田氏:
はい。できるだけ最新の情報に合わせ,鮮度の高いデータに更新していく予定です。
4Gamer:
現在のゲームに収録されているワールドカップ出場選手の中には,欧州5大リーグのクラブに所属していない選手もいます。こうした選手達は,今秋の大型アップデートによってどうなりますか。
牧田氏:
いい質問ですね(苦笑)。ちょうどそのあたりの対応を調整しているところで,どうしても登場させられない選手については,別の形で満足していただけるように提供する形を検討しています。
4Gamer:
今秋配信予定とアナウンスされていますが,具体的な時期は?
牧田氏:
だいぶ完成に近づいていますので,そんなにお待たせすることはないですよ。現在,ゲーム内アイテムが必ずもらえる事前登録キャンペーンを行なっていますので,ぜひ特設サイトをご覧ください。抽選で,メッシ選手やマンチェスター・シティ所属選手のサイン入りユニフォームもプレゼントします。
4Gamer:
最後にEA ジャパン モバイルスタジオのことをお聞きします。現在,開発中のタイトルは「WORLD CUP BRAZIL」だけですか。
牧田氏:
公表しているのは,この1本です。もちろん,今後はさらにいろいろなタイトルを手がけていきたいと思っています。
4Gamer:
それらのタイトルも想定するターゲットは日本国内のみですか。
牧田氏:
私は,ずっと海外にいたからこそ強く感じるのですが,日本のソーシャルゲームやモバイルゲームの開発力は世界でも有数です。そうした土壌とEAが持っているグローバルなチャンネルを融合させ,海外でも成功するタイトルを発信することは大きな目標ですね。日本から世界を制する,サムライスピリットをアピールする,という気持ちで取り組んでいます。
ただ,まずはその第一歩として日本で受けるタイトルを作る。そのために全力を尽くしている段階ですね。
4Gamer:
今後の展開も楽しみしています。
ありがとうございました。
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- 関連タイトル:
EA SPORTS FIFA ワールドクラスサッカー2017
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