COMPUTEX TAIPEI 2018の会場は「RGB」――約1677万色から色を指定できるLEDのことを業界では光の三原色で呼ぶことが一般化している――祭りの様相を呈していた。ことゲーマー向け製品を扱っているメーカーのブースだと,「これはRGB対応だ」「これとこれはRGBを同期できるんだ」という説明のないところを探すのが難しいくらいだ。
ゲーマー向けメモリモジュール市場へ参入したGIGA-BYTE TECHNOLOGY(以下,GIGABYTE)が披露した実機「
AORUS RGB MEMORY」も,まさにそんな“RGB系”製品の1つである。
AORUS RGB MEMORYのデモ
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上の写真を見ると4枚組で,4枚差し時の性能に特化した製品シリーズのようにも思えるが,実は違う。AORUS RGB MEMORYはDDR4-3200(16-18-18-38)アクセスに対応するPC4-25600モジュールで,容量8GBモジュールの2枚組なのだ。なら残りの2枚は? というと,メモリスロットの見栄えを向上させるためだけに用意されるダミーモジュール「
RGB INFUSED DEMO MODULE」で,
AORUS RGB MEMORYは標準で2枚のダミーモジュールをセットにしているのである。
AORUS RGB MEMORY(左)と付属のダミーモジュール(右)。ダミーモジュールのほうは必要最低限の端子しかない。ダミーモジュールの分だけ価格は高くなるが「それほど高くはならないのではないか」とはGIGABYTE担当者の弁
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左はAORUS RGB MEMORY,右はダミーモジュールの主なスペック。「他社のモジュールとダミーモジュールを組み合わせることはできるのか?」と聞いてみたところ,担当者からは「差すことはできるが,プライマリがAORUS RGB MEMORYでないと光らない」という回答があった
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RGB Fusionから制御できる光らせ方の例
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AORUS RGB MEMORYは搭載する5個のLEDをGIGABYTE独自のLEDイルミネーション制御機能「RGB Fusion」から個別に制御可能で,そのとき,ダミーモジュールの色も制御可能だ。筆者のような古いタイプだと,せっかく2枚差しなら,ダミーモジュールなんて差さずにモジュール間の距離を確保して少しでも冷却能力につなげたほうがいいのではと思ってしまうのだが,高効率のヒートスプレッダを搭載するため,そういう心配は無用とのことだった。
AORUSブランドの製品ではないが,Serial ATA 6Gbs接続型SSDは発表済み
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なお,GIGABYTEはすでにSerial ATA 6Gbs接続の2.5インチHDD互換型SSDを発表済みだが,AORUS RGB MEMORYを皮切りに,今後はメモリ製品の市場展開を加速する予定だという。第3四半期中にはM.2接続のSSDと,PCI Expressカード(HHHL)型SSDもリリース予定とのことなので,今後,ひょっとすると「徹底的にAORUS仕様なゲームPC」的な製品がシステムビルダーから登場する可能性もあるだろう。