ニュース
GIGABYTE,ゲーマー向けブランド「AORUS」初の液晶ディスプレイ「AD27QD」を発表。PC用設定ソフトの多機能ぶりが魅力だ
北米市場では1月16日発売予定となっており,北米市場におけるメーカー想定売価が599ドル(税別)となっているAD27QDは,27インチサイズで解像度2560×1440ドットのIPS液晶パネルを採用する液晶ディスプレイだ。垂直最大リフレッシュレートは144Hz対応で,AMD独自のディスプレイ同期技術「FreeSync」対応,また映像の残像感を低減する「AIM Stabilizer」や暗部の視認性を高める「Black Equalizer」といった機能もサポートしている。
また,HDR表示も可能で,VESAのHDR対応ディスプレイ規格「DisplayHDR 400」にも対応。色域はデジタルシネマ向けの色域規格「DCI-P3」の色空間カバー率95%とのことだ。
実機にはスタンドの頂部に頑丈な取っ手が付いているため,移動するときに持ち運びやすいという。IPS方式のパネルを採用する時点で「ガチな勝負向け」ディスプレイとは言いがたいだけに,「外出先へ持って行く」ニーズはあまりない気もするが,自宅内で箱から出したときのセッティングや,ちょっとした模様替えにおいては便利そうである。
さて,ここまでに述べた主な仕様は,他社製の液晶ディスプレイと比べて特別というほどではない。AD27QDにおける差別化要因はそれ以外のところにある。
最初に紹介するのは,液晶パネル下側のベゼル部分に,3基のマイクを内蔵している点だ。AD27QDとPCをUSBケーブルで接続すると,内蔵の3基のマイクをアクティブノイズキャンセリングに対応したアレイマイクとして利用できるという。
もう1つの見どころは,Windows上で動作するディスプレイ設定ソフトを標準で用意してあるところだ。画調モード選択機能や輝度,コントラストを調整機能といった基本的なものだけでなく,画面上に子画面を表示してメイン画面の機器とは別の映像を表示するPiP(Picture-in-Picture)や,2画面を並べて表示するPbP(Picture-by-Picture)といった,およそOSDメニューから設定できる機能はほぼすべてをソフツェアから設定できるようになっていた。
このソフトからは,ベゼルの下部にあるOSD操作用のジョイスティックに,デフォルトとは異なる機能を割り当てるといったことも可能だそうだ。
PC側のキーボードショートカット操作で,ディスプレイの各種設定を素早く切り替える機能もあった。
日本での正式販売が行われるかどうかは不明とのことだったが,競合製品が少なくないHDR表示対応の144Hz対応液晶ディスプレイで,PC用設定ソフトの多彩な機能をアピールポイントにするというのは,なかなか目の付けどころがいいように思う。AORUSブランドは最近,日本での活動を活発にしつつあるので,ディスプレイの国内展開も期待したいところだ。
GIGABYTEのAORUS公式Webサイト
- 関連タイトル:
AORUS
- この記事のURL: