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印刷2014/10/04 12:00

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【PR】今年もシリーズ最新作「F1 2014」が登場。大きな変革を迎えた今シーズンのレギュレーションで,モータースポーツの最高峰を堪能しよう

画像集#020のサムネイル/【PR】今年もシリーズ最新作「F1 2014」が登場。大きな変革を迎えた今シーズンのレギュレーションで,モータースポーツの最高峰を堪能しよう

 コードマスターズから2014年10月2日に発売された「F1 2014」PS3/Xbox 360)は,モータースポーツ最高峰のカテゴリである「F1世界選手権」の公式ライセンスを取得したレースゲームだ。同社は2009年より毎年シリーズの新作を送り出しており,昨年に続き,今年もF1日本グランプリの開催直前というタイミングでリリースされている(※)
 実は,海外では欧州が10月17日,北米が10月21日にそれぞれ発売“予定”となっており,日本では本作を世界に先駆けて楽しめるのである。こういうのって何だか嬉しくなりません?

※PlayStation 4版とXbox One版は来年発売予定(関連記事

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 そんなF1 2014は,開幕中の2014年シーズンの公式データに基づき,収録されている全11チームと22人のドライバー,サーキット,マシンデータからレギュレーションに至るまで,すべて実際のF1を反映したものとなっている。もちろん,ケータハムで参戦中の小林可夢偉選手をはじめ,再びフェラーリに戻ってきたキミ・ライコネン選手,今年から初参戦となるマクラーレンのケビン・マグヌッセン選手も登場する。
 サーキットに目を向けてみると,10年ぶりにF1カレンダー復活を遂げたレッドブル・リンク(旧称:A1リンク)や,日本グランプリの翌週に初開催となるロシアグランプリのソチ・オリンピックパーク・サーキットが収録されている。とくに後者は,実際のグランプリ開催前に走り込めるので,これも先行発売される日本だけの特権といえるだろう。

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 さて,数々のレースゲームを手がけてきたコードマスターズのF1シリーズといえば,高いシミュレーション性が特徴で,初心者には手を出しにくい印象があった。しかし,同社は「5年の開発経験を積み重ねてきたF1シリーズの集大成として,これまでよりも手軽にゲームを始められるように開発した」と謳っている。実際,本作はF1の醍醐味といえるハイスピードバトルを幅広い層のプレイヤーが楽しめるようになっているので,その理由を紹介したい。

「F1 2014」公式サイト



エンジンやボディメイキングなど,

大幅に改定された新レギュレーションを再現


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 今シーズンのF1は約60年の歴史のなかで最も劇的なレギュレーション改定が行われており,それはF1 2014でも忠実に再現されている。どのあたりが前作と比べて変更されたのかを知っておくことは,本作を楽しむうえで重要なので,まずはそちらを簡単に紹介しておこう。

 最初にエンジン。近代自動車業界で主流となっているダウンサイジングの採用として,昨年までの2.4リッター V8エンジン(自然吸気)から,1.6リッター V6ターボエンジンに変更された。ターボエンジンと聞くと,1980年代の古き良き時代にF1で使われた1000馬力オーバーの化け物エンジンを思い出す人も多いだろうが,今年のV6ターボエンジンはレギュレーションで細かく規制されており,昨年のV8エンジンよりもパワーダウンしている。
 また,久しぶりにF1を見た人であれば,F1らしからぬエキゾーストノートに気付くかもしれない。F1の魅力といえば,鼓膜を揺るがす高音域の甲高いエキゾーストノートであるが,V6ターボエンジンはツーリングカーと間違えるほどに静かで図太い排気音である。

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 さらに,昨年までは運動エネルギー回生システム(KERS)を併用するハイブリッドシステムが採用されていたが,今年は次世代版KERSといえるエネルギー回生システム(ERS)の搭載が義務付けられている。
 ブレーキング時に発生した熱を運動エネルギーを蓄えておき,加速時に利用する(KERS)だけでなく,排気による熱エネルギーも回収してパワーに変換するのがERSだ。1周あたり最長33.3秒,パワーにして120kW(163馬力)のエネルギーが利用できるため,単純計算で昨年のマシンと比べても倍のパワーを得られる。レギュレーションの改定でダウンしたエンジンパワーをERSが補う形になっているのだ。

 ちなみに,前作「F1 2013」PS3/Xbox 360)ではオーバーテイクボタンのように,プレイヤーが任意のタイミングでKERSを使用することができた。だが,ERSはプログラムにより自動制御されているため,ERSを使っている感覚がないのが寂しいところだ。そのぶん,ドライビングに集中できるともいえるだろう。
 なお,ドラッグ抑制システム(DRS)については,前作同様に限られた区間で条件を満たせば,ボタン操作で使用可能だ。

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 F1マシンはエアロダイナミクスを追究した流線型の美しいフォルムが特徴的だが,今年もさまざまな場所にフラップ(整流板)が付けられ,複雑な形状をしている。さらに安全対策のためにノーズはより低く下げられており,各チームともにこれまでのF1では見たことのない特徴的なノーズ形状になっている。しかし,はっきり言って非常にカッコ悪い。
 たとえば,メルセデスAMGやフェラーリは先端が大きく垂れ下がったカモノハシ型,ウィリアムズやマクラーレンは先端が細くなったアリクイ型,ロータスはノーズの先端が二つに分かれたフォーク型の形状になっている。レース中はほとんど視界に入らないので気にならないが,ぜひリプレイでじっくりと眺めてほしい。きっちり再現されているのは嬉しいのだが,少々複雑な気持ちになってしまうので筆者だけではないはずだ。

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 また,今年は最終戦に限り,獲得ポイントが2倍になるシステムを採用している。これによって,チャンピオンシップ争いが最後の最後まで分からなくなり,大逆転の可能性が出てくるということで,なかなか面白い試みだと思う。実際のF1は残り4戦というところで,はたしてどのような結末を迎えるのかは未知数だが,F1 2014ならば一足先に新ポイントシステムを体験できるというわけだ。


ドライビングアシスト機能で

初心者から熟練者まで楽しめるF1ゲームへ


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 冒頭で触れたとおり,従来のF1シリーズはリアル志向のプレイヤーが多かったためか,リアリティを追求した高いシミュレーション性が特徴で,レースゲーム初心者には手を出しにくいレースゲームというイメージが強かった。しかし,F1 2014ではあらゆるプレイヤーが楽しめるような要素が追加されている。

 まず,本作にはベリーイージー,イージー,ミディアム,ハード,ベリーハードという5段階の難度が用意されている。難度によって,ブレーキアシストやステアリングアシスト,トラクションコントロール,ダイナミックレーシングライン,ギアボックス,ピットアシストといったプレイヤーのドライビングを手助けしてくれるアシスト機能の設定が異なっている。
 たとえばベリーイージーでは,ブレーキアシストとステアリングアシストが最も高く,コーナーに差し掛かると自動的にブレーキングしてくれるうえ,多少のハンドルも切ってくれる。適切な走行ラインや走行速度が常に表示されるので,初めて走るコースでもコースアウトとは無縁のはずだ。実際,F1ゲーム未経験の知人にプレイしてもらったが,スピードが出ているわりにはレコードラインを走れるようになり,楽しそうにプレイしていたのが印象的だった。

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 自分に合った難度が分からないという人も心配無用だ。キャリアモードをスタートすると,最初にモンツァサーキットを1周だけ走行し,その走りによって最適な難度を判定してくれる「評価テスト」が用意されている。
 評価テストは前作の「ヤングドライバーテスト」に代わる要素だが,いつでもテストに臨めるので,自分の腕が上がってきたと感じたら,再度チェックしてみるといいだろう。
 各難度の設定のほかに,それぞれのアシスト機能を細かく設定することもできる。評価テストで判定された難度に設定してから,自分の腕に合わせて徐々にアシスト機能を緩めていくのがオススメだ。なお,すべてのアシスト機能を外せば,徹底的にシミュレーター寄りの挙動を楽しめる。

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 時速300kmを超えるスピードでサーキットを駆け抜けるF1マシンは,そのセッティングの面白さも魅力の一つ。項目数が多く,専門用語が頻出するため,難解に見えるかもしれないが,F1 2014では前作同様,スライドバーを動かすだけで最高速度とダウンフォースを設定できるクイックセットアップが用意されているので,初心者でも安心だ。
 もちろん,本格的にマシンをいじりたい熟練者は,エアロダイナミクスやブレーキ,重量バランス,サスペンション,エンジン,アライメントを細かく調整して,走りの違いを堪能してもらいたい。

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 コントローラについても触れておこう。F1ゲームは素早く正確なステアリングワークが欠かせないため,ステアリングコントローラがないと十分に楽しめないと思っていないだろうか。F1 2014はアシスト機能を利用することで,ゲームパッドでF1レースの魅力を存分に堪能できるようになっている。


新人ドライバーとなって,

F1チャンピオンシップの頂点を目指せ


 ここからは,本作のゲームモードを紹介していこう。
 グランプリモードは,自由にチームとドライバーを選んで,グランプリ1戦を楽しめるモードだ。このモードでは,予選の有無,予選の日程(ショート,ロング),練習走行の有無,決勝レースの周回数(3ラップ,5ラップ,25%,50%,100%),難度,天候,セーフティカーの有無を好みに応じて設定できる。キャリアモードのチャンピオンシップを戦う前に,グランプリモードで苦手なコースを克服しておきたいところだ。

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 キャリアモードでは前述の評価テストのほかに,シーズンチャレンジとキャリアというメニューが用意されている。どちらもプレイヤーは1人のF1ドライバーとしてF1世界選手権に参戦し,ドライバーズチャンピオンシップとコンストラクターズチャンピオンの座を目指して戦っていく。

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 ただし,シーズンチャレンジは実際のF1世界選手権のカレンダーで戦うのではなく,本作オリジナルの全10戦で行われるチャンピオンシップに臨むことになる。それぞれのグランプリは,予選(1ラップ)と決勝(5ラップ)と設定されているので,短時間でも手軽に楽しめる点が魅力だ。レースに勝利したり,ライバルを打ち負かしたりして活躍すれば,他チームからオファーが舞い込み,シーズン中に移籍することもできる。
 一方,キャリアのほうもチャンピオンシップの参戦数をショート(全7戦),ミディアム(全12戦),フル(全19戦)から選択できるようになっており,実際のF1カレンダーどおりに戦うだけでなく,任意のグランプリを選択してオリジナルカレンダーを作って楽しむことも可能だ。

 もちろん,練習走行や予選,決勝のスケジュールや内容は自由に変更できる。1周だけのワンショット予選や,練習走行なしで予選に臨むといった変則的なスケジュールが設定可能で,決勝レースの周回数も3段階(25%,50%,100%)から選べる。ちなみに,最も周回数が少ない25%であっても,ピットイン(タイヤ交換)は不可欠と思っていい。こうしたレース戦略が楽しめるのも,キャリアモードの醍醐味といえるだろう。

※レース中の再給油について誤った記載がありましたので訂正しました(2014年10月14日)

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 このほか,前作で好評を博したシナリオモードも健在だ。近年のF1で繰り広げられた名シーンを再現したミッションに挑戦するモードで,4つの難度(ベリーイージー,イージー,ミディアム,ハード)にそれぞれ5つのシナリオが用意されている。「雨でのミスを挽回して勝利する」「燃料マネジメントをしながら2位を維持する」「フロントウイングを破損したまま,現在のポジションを守る」といった,F1のエッセンスが凝縮されたシチュエーションばかりで,いずれも難度は比較的高め。レースの途中から参戦する形になっているので,繰り返し挑戦しやすいのが嬉しいポイントだ。

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 なお,原稿執筆時点では発売前だったため,最大16人でのレースが楽しめるマルチプレイヤーモードはプレイできなかった。世界中のプレイヤーとしのぎを削るオンライン対戦は,オフラインとはまた違った緊迫感が味わえるので,ぜひ積極的に参戦してほしい。


F1ならではのレース展開,

そしてハイスピードバトルをとことん楽しもう


 最後に,F1 2014をプレイして「やっぱりF1は面白いなあ」と感じた部分を紹介しておきたい。

 まず,個人的に好きなのが予選システムだ。本作の予選はQ1,Q2,Q3と3段階になっており,規定順位内に入れなければ脱落していくノックアウト方式となっている。もちろん,実際のF1と同様で非常に燃える。セッションの最終ラップで会心の走りをしたにも関わらず,ライバルに一歩及ばず脱落してしまったときには,しばらく立ち上がれないくらいにガッカリしてしまった。

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 決勝レースも,強引な走りで順位を上げれば勝利につながるというものではない。スタート直後やピットアウト直後はタイヤの温度が下がっているので,強引なコーナーリングでは挙動を乱す可能性が高い。最適なタイヤの温度を維持し,タイヤに優しいコーナーリングを心がけないと,早々にタイヤが音を上げてコントロールを失うだろう。
 また,燃料が減ってくれば,車体が軽くなってラップタイムも上がってくる。こうした面も再現されているので,ドライバー目線だけでなく,ピットイン戦略によって他チームとの駆け引きを制する面白さも味わえるのだ。

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 思わずニヤリとしてしまったのが,プレイヤーが加入するチームを選ぶときに,強豪チームは難度が低く,下位チームは難度が高く表示されている点だ。つまり,レッドブルやフェラーリといった上位チームはマシン性能が高く優勝しやすいが,マルシャやケータハムなどは苦しい戦いが免れないというわけである。実際にプレイしてみてもその違いは明らかで,あえて下位チームを選択して,自分の腕で上位チームに食らいつくといった“下克上プレイ”をオススメしたい。

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 筆者はそこそこ年季の入ったレースゲームファンであり,長年F1ゲームを楽しんできたが,昨今のシミュレーション性の高い作品が誰でも楽しめるのか,と聞かれれば首をかしげるしかなかった。しかし,F1 2014はさまざまな項目を細かく設定できるおかげで,レースゲーム初心者でも熟練者に食らいつく走りが可能になっている。
 その一方で,マシンのセッティングにこだわり,コンマ1秒のラップタイム更新に楽しさを見い出す筆者のようなプレイヤーを満足させる完成度の高さは変わりない。コアなファンがしっかり楽しめると同時に,カジュアルにF1の世界を体験してみたいというプレイヤーの要望に応えてしまう懐の広い1本といえるだろう。そんな本作を通じて,より多くのプレイヤーにF1の面白さを味わってもらいたいと切に願っている。

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発売日:2014/10/02
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