連載
優しい世界の風に乗って。スマホ向けタップアクション「el」を紹介する「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」第678回
スマートフォンには相当な数のゲームが存在しているが,「じゃあ,どれが面白いの?」「そもそも,数が多すぎて好みのタイトルが探せない!」と思っている人も少なくないはず。 そんな問題を解決すべく,スタートした連載が「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」だ。話題の新作タイトルからネタ要素多めのオモシロ系まで,スマートフォンのゲームを片っ端からプレイして(ほぼ)毎日お届けする。
マンガやアニメでは,大風が吹く中,傘を開いた人が飛ばされるというシーンをときおり見かける。本日の「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」では,そんなシーンを再現したかのような,ふわりふわりと空中を漂う素敵な世界観の作品「el」(iOS / Android)を紹介しよう。
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プレイヤーは名もなき少年となり,傘を使って空を漂いながら,さまざまな人たちの悩みを解決していく。ゲームはステージ制で,ひとつクリアするたびに新たなステージに挑戦可能。各ステージをクリアするたびにちょっとした物語が展開されるが,テキストは一切表示されないため,あれこれ想像して楽しむといいだろう。
操作は「傘を開く」と「風を起こす」のふたつのみ。画面右側をタップすると傘が開き,主人公が上昇。指を離せば傘が閉じて下降できる。ゲームは自動スクロールで進んでいくので,途中の障害物をこの上下の動きで回避していこう。
画面の左側でスワイプすると,その方向に風を起こすことができる。主人公は風に乗って一気にその方向へ移動できるので,緊急回避などとして使うといいだろう。
もちろんこの2つの操作を組み合わせて“上昇しながら横へ大きく移動”といったアクションも取ることもできる。
画面左上にある傘のようなゲージがライフとなっており,これがゼロになるとゲームオーバー。ゲージは傘を開いている間に少しずつ減っていくほか,障害物などに接触しても減少してしまう。ステージに配置されている光る羽根のアイテムを取ると少しライフが回復するので,しっかり集めながらゴールを目指そう。
ゴール地点まで辿り着くと,自動的にステージクリアとなり,物語が展開。親とはぐれてしまったらしい女の子や,置き去りにされた赤ちゃんなど,さまざまな人々を連れて空を漂う主人公の行く先に待つものは……。
ステージが進むたびに障害物の数が増え,その配置や動きも非常にいやらしくなってくる。主人公の動きには慣性がかかるうえ,狭い隙間を縫うように移動しなければならない場面も多く,全体的に難度は少々高め。特に初見のステージでは苦戦するだろう。とはいえゲーム難度は「EASY」「NORMAL」「HARD」の3つから選べるので,難しいと感じた場合は難度を下げて挑戦するといい。
洗練されたビジュアルとBGMが非常に印象的な本作。クリアしたステージの音楽だけを聴ける「BGMモード」も搭載されているので,ときにはプレイの手を休めて美しい音楽に耳を傾けるのもいいだろう。不思議で優しい世界観とゲーム性がうまく融合しており,誰にでも楽しめる作品なので,ぜひ多くの人にプレイしてもらいたい。
著者紹介:トリスター/目代将規
ゲームやアニメの書籍企画,編集,シナリオライティングや広告制作なども手がける編集プロダクション「トリスター」所属。スマートフォンならではのゲームや,一瞬で遊べてしまうゆるいゲームが大好物。好きなゲームのジャンルはRPGとアドベンチャー。“モンハン”好き。
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