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[SPIEL’14]インディーズTCGから世界を目指す「真空管ドールコレクション」とは何か。ソニー・ミュージックとJHラボに話を聞いてみた
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印刷2014/11/17 14:47

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[SPIEL’14]インディーズTCGから世界を目指す「真空管ドールコレクション」とは何か。ソニー・ミュージックとJHラボに話を聞いてみた

 本場ドイツのメーカーだけでなく,世界中のボードゲームデベロッパが出展し,新作を展示するSPIEL’14だが,もちろん日本のデベロッパもその例外ではない。健部伸明氏が中心となり,日本のインディーズタイトルを海外に紹介するために作られた「JAPON BRAND」はその最たるものだが,なんと今年のSPIELにはソニー・ミュージックエンタテインメントのブースも軒を連ねていた。

画像集#002のサムネイル/[SPIEL’14]インディーズTCGから世界を目指す「真空管ドールコレクション」とは何か。ソニー・ミュージックとJHラボに話を聞いてみた

 開発を手がけるJHラボと共同出展である同ブースで展示が行われていたのは,真空管を女の子に見立てた独自の世界観で注目を集めるJHラボの対戦型カードゲーム「真空管ドールコレクション」(以下,管コレ)だ。JHラボの名前の由来でもある世界観デザイナー・John Hathway氏が生み出したレトロパンク風な未来世界を舞台に,心を持った真空管ドール達とドールメーカーたる博士達が協力して戦うという内容の本作だが,なぜソニー・ミュージックエンタテインメントが,しかも本場ドイツのSPIELに出展することになったのだろう。同ブースにて担当者に話を聞いてみた。

レトロフーチャーな世界観が魅力の「真空管ドールコレクション」
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「真空管ドールコレクション」公式サイト



日本風のメディアミックスで世界を目指す「真空管ドールコレクション」


 まずは「管コレ」のゲーム概要からお伝えしていこう。2014年6月に開催されたゲームマーケット2014春にも出展されていたので,すでにご存じの人もいると思うが,本作はいわゆるTCGタイプのカードゲームだ。プレイするためには同作のベーシックセットが2セット必要で,プレイヤーは事前に自身のデッキを構築しておく必要がある。
 ゲームの目的は,対戦相手であるライバル企業の真空管ドールをすべて撃破するか,もしくは,リソースカードとアシストカードからなる相手のデッキをすべてなくすること。そのために,プレイヤーは自らのドールを助手として働かせながら,相手企業への攻撃とドールの育成を両立させていかなければならない,というわけだ。

「真空管ドールコレクション」のベーシックセットには,デッキ構築に必要なカードが一通り同梱されている。ただし一部のカードはランダムであるため,全てのカードが揃うわけではない
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本作のゲームデザインには,「Akindo」「Birth」「彼女のカレラRSカードゲーム」などで知られるProduct Artsが協力しているとのこと。ブースにはこれらのタイトルの展示も行われていた
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 しかし本作の展開は,いちインディーズゲームの枠には留まらない。ソニー・ミュージックエンタテインメントの協力のもと,なんとドラマCD付カードセットの発売が11月26日に決定している。内容はそれぞれのドールのバックストーリーが語られるものだそうで,起用されている声優陣もかなり豪華。すでに戸松 遥さん東山奈央さん悠木 碧さん小林ゆうさん井上麻里奈さん斎藤千和さんといったメンバーが収録を終えているとのことだった。

ドラマCDに合せて書き下ろされたキービジュアル。ちなみに「管コレ」は“たまこれ”と読む。真空管はマニアの俗称として“球(たま)”と呼ばれるので,それが由来なのだとか
画像集#001のサムネイル/[SPIEL’14]インディーズTCGから世界を目指す「真空管ドールコレクション」とは何か。ソニー・ミュージックとJHラボに話を聞いてみた

 いちアナログインディーズゲームである管コレが,なぜソニー・ミュージックエンタテインメントとタッグを組むことになったのか。同社のSDグループで本作を担当している大神貴寛氏の話によれば,きっかけは先のゲームマーケットだったという。
 当初JHラボはクラウドファンウンディングでの資金調達を検討していたが,新たなコンテンツを求めていた大神氏が,独自の世界観を持つ同作を目に止め,ぜひウチでと話が転がっていったとのこと。さらには「すでにアプリ化の話も進んでいますし,いずれは関連グループなども巻き込んで,さらに世界を広げていければと考えています」といい,さらなる展開にも意欲を見せていた。

ブースでは管コレのカードをAndroid端末でスキャンすることで,カード上に3Dグラフィックスがオーバレイ表示されるARコンテンツのデモも行われていた。ただし,現時点では単なるデモであり,具体的な展開は未定とのことだ
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 なお今回のSPIEL出展は,2015年1月からスタートする海外展開をにらんだものだそうで,すでに英語版の制作も進んでいるとのこと。日本国内ではコミケやゲームマーケットといったイベント販売のほか,イエローサブマリンロール&ロールステーションとらのあなといった各種専門店でも販売がスタートしている。今回の記事で興味が湧いた人は,ぜひ手にとって遊んでみてはいががだろうか。

本作の開発を手がけるJHラボの中川幸司氏(左)と小笠原篤史氏(右)。CEOを務める中川氏は「さまざまなメディア展開によって,世界がどんどん広がっていくようなものを目指したい」と言い,世界観をベースとした日本風のメディアミックスで世界に挑戦することへの意欲を語ってくれた。また11月23日に東京ビッグサイトで開催される同人誌即売会・コミティアXでは,本作の無料体験&対戦会も予定されているとのことだ
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「真空管ドールコレクション」公式サイト

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