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ハロー!Steam広場 第308回:最高にカッコイイ“オレ流”ロボットを組み上げ,戦場で縦横無尽に戦えるアクションゲーム「M.A.S.S. Builder」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamで公開されている気になるタイトルを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,一周回ってメンブレンキーボードに落ち着く上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第308回は,Vermillion Digitalが開発を手がける「M.A.S.S. Builder」を紹介しよう。本作は,自分で組み立てた二足歩行の巨大ロボットを操作してミッションに挑む,三人称視点のアクションゲームだ。制限を気にせず,好きな見た目のロボットを組み立てられるのがウリとなっている。
最高にカッコイイ“オレ流”ロボットを組み上げ,戦場で縦横無尽に戦えるアクションゲーム「M.A.S.S. Builder」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回はタイのデベロッパー,Vermillion Digitalが開発を手がける「M.A.S.S. Builder」を紹介したい。
本作は,自分で組み立てた二足歩行の巨大ロボットを操作してミッションに挑む,三人称視点のアクションゲームだ。タイトルにもなっているM.A.S.Sとは,「Mechanical Assault Skeleton Suit」の略称で,スケルトンフレームに,さまざまなパーツを組み合わせて作られた戦闘用ロボットのこと。これが本作の“主人公”というわけだ。
そして“ビルダー”という言葉が示すとおり,このゲームはロボットの組み立てに大きな比重が置かれている。二足歩行形態のスケルトンこそ変更できないが,それに装着するボディパーツの形状や色は自由に組み合わせることが可能だ。
このゲームの面白いところは,ロボットのデザイン(見た目)と性能が切り離されているという部分だ。例えば,装甲が分厚いパーツを積極的に採用して,好み通りの重装甲ロボを組み上げたとしても,ステータス的には裸の状態と何も変わらない。ロボットの性能を決めるのはパーツではなく,スケルトン自体に搭載されるエンジンやOSなので,本作では見た目と性能は一致していないのだ。
武器は近接向きのものに加えて,ライフル2種(実体弾とエネルギー弾),物理ランチャー(ミサイル)とエネルギーランチャー(自動攻撃型のドローン)といった感じでカテゴリー分けされており,種類も豊富だ。ただし武器もパーツ扱いなので,どの見た目にしても性能は結局のところ同じである。
このように本作ではデザインとステータスの切り離しが徹底されており,妥協せずに男のロマンを追求できるのは嬉しいところ。一方で,新しい装備を入手していくワクワク感がないのはちょっと寂しい。
ゲーム自体はステージクリア型となっており,フィールドに登場する敵を倒しつつ,オブジェクトをアクティベートしていくなど,比較的シンプルなミッションをこなしていく。大概はステージのラストにボスが登場するので,それを倒せばクリアだ。倒した敵はランダムでアイテムを落とすので,それを使ってスケルトンの開発と調整を行い,次のステージに進む……という流れになる。
ビルダー要素が奥深いぶん目立つのが,戦闘の大味さだ。細かいAIMを求められるわけでもなければ,敵弾をギリギリで回避する洞察力を求められるわけでもないので,アクションゲームとして見ると正直,刺激は足りないように思える。もし「ARMORED CORE」シリーズのようなアクションを期待してプレイすると,肩透かしを食らうことになるだろう。
つまり本作のキモは「自分の思い通りのロボットを組み立てる」ことにあり,その点に関しての完成度はとても高い。用意されているパーツはいずれもデザイン性に優れ,適当に装着していってもさまになるので,メカデザインにこだわる派なら,かなり刺さるだろう。アクション性には惜しい部分も目立つが,自分らしいロボを自由に組める楽しさはしっかりと持っているので,興味があるならプレイしてみてほしい。
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