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スパイク・チュンソフト「風来のシレン」20周年を記念する「風来のシレン展」がスタート。その展示内容とオープニングイベントの模様をレポート
「不思議のダンジョン 風来のシレン5 plus フォーチュンタワーと運命のダイス」公式サイト
「風来のシレン展」公式サイト
その初日となる本日は,オープニングイベントとして,初代作品からキャラクターデザインやパッケージイラストを手掛けてきたスパイク・チュンソフトの長谷川 薫氏がその場でイラストを描くという「ライブペイント」が行われた。
会場には,ライブペイントを目当てにした多くのファンが集まり,開始1時間前にはすでに人でいっぱいに。やむなく入場制限がかかるほどだった。ファンの前に登場した長谷川氏はやや緊張した面持ちで,「シレン(を描くの)は苦手なんです」と述べ,来場者の笑いを誘っていたが,いざライブペイントが始まると,真剣な表情でペンを走らせた。
ファンの見守る中で,イラストは約20分で完成。後半には,キャンバスの余白に予定になかったマムルを描き込む余裕を見せ,「途中からとても楽しくなってきました」と笑顔に。なおこのイラストはイベント期間中,会場に展示されるそうなので,生イラストの迫力をぜひ見てみよう。
このライブペイント終了後,長谷川氏への簡単な合同インタビューも行われたので,その模様をお届けしよう。
――ライブペイントを終えての感想を聞かせてください
長谷川 薫氏(以下,長谷川氏):
こんな多くの人が来ると思っていなかったので,ビックリしました(笑)。朝から30人ぐらい並んでいただいたそうで,本当にありがたいと思っています。
――ふだん,このような経験はなかなかないですよね。
長谷川氏:
もちろんです。孤独な仕事ですからね(笑)。いつもはPCを使って描いているので,キャンバスがすごく大きくて,全体を見るのが大変でした。でも楽しかったですね。
最初はすごく緊張していたんですが,今回のように大きく描くことは普通なく,しかも一発勝負であるところに,つい昔を思い出しました。20年前の初代の頃は,紙に手描きでしたからね。ちょっとした,リハビリ気分です。
――自分で評価して,今回の仕上がりはいかがですか。
長谷川氏:
100点満点とは行かないまでも,まあまあよかったと思います。
――最後にマムルを描き足す余裕もありました。
長谷川氏:
思ったよりも早く完成してしまったんです。実は裏で「あまり早く終わらないで」と念を押されていまして(笑)。そこで,予定になかったマムルを描いたんです。
――今回は太さの違うペンで描かれてましたね。
長谷川氏:
はい,最初はちょっと失敗が怖かったので,細いペンで慎重に描いていましたが,キャンバスが大きかったので,太いペンでも問題ありませんでした。あまり経験がないからですかね,すごく解放感があって,子供の頃を思い出す感覚でした。
――シレンは描きにくいというお話をしていましたが,逆に描きやすいキャラクターはいますか。
長谷川氏:
とくに得意なキャラはいないんです(笑)。実は,イラストを描く機会があまりないんですよ。シリーズごとに,広報用のイラストを数枚描くだけなので,全体的な枚数は少ないです。とくに新キャラクターについては,その作品だけの登場になりますので,描くのも1回きりだったりします。
でも,強いて言えば「にぎり変化」とか「ぬすっトド」とか,そういう描きやすいキャラクターが得意かもしれません(笑)。
――シリーズ20年の中で,印象的だった作品はありますか。
長谷川氏:
それぞれ印象的ではありますが,2作目の「風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!」は,スタッフが少なくて,人材集めから始めたことを覚えています。リアルRPGですね(笑)。最終的にいいスタッフに恵まれて,自分でも手応えのあるものができました。
当時発売日に家電量販店に行って,小学生ぐらいの男の子がソフトを買ってくれている見て,感動した思い出があります。
――今回のイベントでは,長谷川さんの手による原画も展示されていますが,どれを見てほしいですか。
長谷川氏:
昔の絵が下手なので,正直あまり見てほしくないんですが(笑)。20年も前となると,自分の絵ではないような印象で,卒業アルバムを見ているような気分です。最近のものもあるので,比較していただくのもいいかもしれません。タッチは時代に合わせて変えていますので,見比べるとその違いが分かるかもしれません。
――行ってみようと考えているファンに向けて,メッセージをもらえますか。
長谷川氏:
シレン20年の歴史が詰まっていて,私としてはちょっと恥ずかしい歴史もあるんですが,それらも含めて見どころがいっぱいあると思います。また,グッズをたくさん準備しましたので,そちらにも注目していただければ嬉しいです。
――ありがとうございました。
会場には長谷川氏の手になるイラストの原画や,開発陣からの寄せ書き,シレンの歴史をつづる年表なども展示されている。原則的に撮影は禁止だが,一部撮影可能なものもあるので,その場で確認してほしい。
歴代のシリーズのパッケージと年表。リメイクなどを含め,全18タイトルが発売されていることが分かる |
シレンシリーズファンの著名人から,お祝いメッセージも |
来場者が書き込める交流ノートも置かれていた。会場に足を運んだら,ここに何か書き残そう |
風来人になれるフォトスペースも用意されている。シレンの姿になって撮影可能だ |
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