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東京レトロゲームショウ2015:第1回「A列車で行こう」で行こう。あの大陸の向こう側へ
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印刷2015/05/14 12:00

連載

東京レトロゲームショウ2015:第1回「A列車で行こう」で行こう。あの大陸の向こう側へ

画像集 No.002のサムネイル画像 / 東京レトロゲームショウ2015:第1回「A列車で行こう」で行こう。あの大陸の向こう側へ

今週のテーマ:さあ,今こそ斜め後ろを振り返るときだ!

 時代はレトロゲーム! ナウなヤングはレトロでゲーム! というわけで,今週から探り探り始まった「東京レトロゲームショウ2015」は,そんなレトロゲームを次々に紹介していこうという画期的な週刊連載だ。かつて高い人気を誇った作品や,一つのジャンルを築きあげたエポックメイキングなタイトル,そしてあなたの心の中にひっそりと咲く一輪の花のようなゲームを取り上げて,その永遠の輝きを再び目の当たりにしようという,まあ,なんかそんな感じの企画であり,歳のせいで新しいことが覚えられなくなり,昔話ばかりしている最近の筆者とは無関係なので,そこは誤解なきよう。

画像集 No.001のサムネイル画像 / 東京レトロゲームショウ2015:第1回「A列車で行こう」で行こう。あの大陸の向こう側へ

 話のミソはもちろん,こんなのありました,というだけでなく,「今でも遊べる」というところにあり,D4エンタープライズが運営する「プロジェクトEGG」や,ポーランドのCD Projektがサービス中の「GOG.com」,そしておなじみの「Steam」などで,現在でも手に入る作品に絞って紹介していくことになる。したがって,記事の内容に,そうだっけ? と思った人は自分で確かめることが可能なので,よく考えたら,やばいんじゃないか。

画面中央にあるのが主人公(?)の「A列車」だ。“A”と書いてあるので分かりやすい。これ以上,上方向に線路を延ばそうとすると「ホウガク ワルシ!」と出るので,これも分かりやすい。でもって,左下の白地に赤い星の列車が,大統領特別列車だ
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 さて,今回取り上げるのは「A列車で行こう」だ。今から30年前の1985年,NECが発売していたパソコン,PC-8801向けにリリースされたタイトルで,開発はアートディンクが担当している。ご存じのように「A列車で行こう」は現在も続く息の長いシリーズであり,最新作は2014年にリリースされたニンテンドー3DS向けの「A列車で行こう3D」になる。また,2010年に発売された「A列車で行こう9」も,4月28日に掲載した記事でもお伝えしたとおり,シリーズ史上初の「運転モード」が搭載されるなど,バージョンアップが続くロングセラーだ。

本作の25年後に発売された,「A列車で行こう9」のスクリーンショット
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 実をいうと筆者は軽度の鉄道オタクで,例えば,かご形三相誘導電動機は永久磁石同期電動機に変わっていくが,ネオジム磁石に使われるジスプロシウムの安定供給を懸念しているという感じだ。遠い昔にPC-9801版をプレイした記憶があるが,あまりにも昔のことなので定かではない。ともあれ,鉄道はいい! だから選んでみた。ちなみに「A列車で行こう」の発売当時,JRはまだ国鉄という名称で,筆者は今でもたまに山手線のことを「国電」と呼んでしまうことがある。

 最近の人は「A列車で行こう」というタイトル名を聞くと,「鉄道会社が地域の開発を行う経営シミュレーション」という印象を持つかもしれないが,第1弾はジャンル分けがちょっと難しい,一種のアクションパズルだったのだ。

いきなりゲームオーバー画面。A列車が壊れるとゲームオーバー(左)。手持ちの資金がなくなると,これまたゲームーオーバー(右)
画像集 No.005のサムネイル画像 / 東京レトロゲームショウ2015:第1回「A列車で行こう」で行こう。あの大陸の向こう側へ 画像集 No.006のサムネイル画像 / 東京レトロゲームショウ2015:第1回「A列車で行こう」で行こう。あの大陸の向こう側へ

 プレイヤーはアメリカを思わせるとある国の大陸横断鉄道会社の社長となり,大統領特別列車を東海岸から西海岸まで送り届けなければならない。そのため,レールを敷設したり取り除いたりが自由自在にできる,ある意味,超機能列車である「A列車」を操作して,マップ下端のホワイトハウス的な建物からマップ上端の大統領官邸まで線路をつなげることになる。与えられた期間は1年間で,初期資金は10万ドルだ。ここで気になるのが,“大陸横断”の割には下から上に移動することで,これは“縦断”ではないかという点だろうが,ハードウェア的に大人の事情があったのかもしれず,深くは詮索しないようにしたい。
駅を作ろうと思ったら「シキチ ガ セマイ!」ですって? よし用地買収だ……などというオプションはない
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 ここだけ聞けば,誰でも楽勝だと思うはずだ。つまり,上から下までひたすらレールをつなげていけばいいだけでしょ,みたいな。
 もちろん,その内容で長く続くシリーズの礎になるはずはなく,そんなことをすればアッという間に資金が底を突き,会社は破産してゲームオーバーだ。プレイヤーは,ある程度路線を作り,そこに列車を走らせ,地域の発展を促して利益を得たうえで,線路の延伸に邁進しなければならない。ここに,現在の経営シミュレーションの萌芽を見ることができる。

(左)会社の経営状態を示す画面。(右)夜に線路を敷設しようとすると「ヨルハ ウゴク ダケ」と怒られる。そのため,日時は意外と速く過ぎ去っていく
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 ともあれ,テンキーでA列車を上下左右に動かし,レールを敷設したり駅を作ったりして自社の路線を作り,そこにI〜Vまでの番号が振られた列車を走らせていくわけだが,やってみると相当難しいことが分かるだろう。なにしろ,列車はいったん走り出すと,運行スケジュールに従ってひたすら走り続け,前方でレールが終わってるのもおかまいなしで突入してきてクラッシュ。正面から列車が来ても,平気の平左で走り続けて当然クラッシュ。
 いや,衝突しちゃうような形の路線を敷設するオレが悪いのだけれど,運転手も運転手だ。しかも,その間をぬって路線延伸のためにA列車を走らせなければならないので,ゲームの展開はかなり忙しい。二手,三手先を考えてレールを並べていかなければならないわけで,先のことを考えるのが大の苦手という筆者には難度が高い。閉塞をくれ,信号機をくれ,複線にしてくれ,とは思うが,それはできない。だって人間,じゃなくてレトロゲームだもの。みつを。

うっ,何が起きた? オペレーションにミスして,にっちもさっちもいかなくなったところ
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 個人的に面白いと思ったのは,やはり「コンピュータでしかできないゲーム」っぽさだ。今を去ることン十年前,コンピュータゲーム黎明期,多くのゲームは,例えばコンピュータ相手のボードゲームだったりゲームブックだったりと,既存メディアのアナロジーだったわけだが,そんな中,アートディンクの作品は,ほかのメディアでは代替できないコンピュータゲームならではの可能性を追求していたという印象が強い。その最先端の感覚に,当時の筆者は感心して,ナウいと思ったりした。

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全体のごく一部しか表示されないのでちょっと分かりにくいかと思うが,環状線を作った。これでザクザク大儲けだ(左)。と思ったら,右回りの列車と左回りの列車が衝突。うーむ,よく考えると当たり前かもしれない(右)
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 というわけで,鉄道好きでパズル好きな人はぜひ本作を試してみよう。「A列車で行こう」は「プロジェクトEGG」で購入可能だ。開発元であるアートディンクのタイトルとしては,パズルからシミュレーションへ軸足を移して高い評価を得た「A列車で行こうIII」や,数々の賞を受賞した「A列車で行こう4」などが購入できるほか,「THE ATLAS」なんかもオススメしたい。さあ,今日も線路を敷いて敷いて敷きまくろう……うう,またクラッシュ。誰か,必勝法を教えてください。

諸般の事情でクリア画面はお見せできないが,それはぜひ,自分の目で確かめてほしい
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プロジェクトEGG「A列車で行こう」紹介ページ

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  • 関連タイトル:

    プロジェクトEGG

  • 関連タイトル:

    A列車で行こう9

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