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「ダライアス」シリーズ生誕30周年記念イベントの模様をレポート。「ダライアスバースト」開発陣が,シリーズの歴史や開発秘話を語る
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印刷2016/08/22 17:58

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「ダライアス」シリーズ生誕30周年記念イベントの模様をレポート。「ダライアスバースト」開発陣が,シリーズの歴史や開発秘話を語る

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 2016年8月20日,タイトーは,人気シューティングゲーム「ダライアス」シリーズ生誕30周年記念を記念するイベントを,Apple Store表参道で開催した。

 このイベントでは,複数のプラットフォームで展開される最新作「ダライアスバースト」シリーズの開発者によるトークセッションや,タイトーサウンドチーム「ZUNTATA」によるライブ,Apple TV向けに配信されている「DARIUSBURST -SP- forTV」の試遊会などが行われた。本稿ではイベントの模様をレポートしよう。

 トークセッションに登場したのは,「ダライアスバースト」シリーズの開発を手がけた柏木准一氏(ピラミッド),大島 司氏(フリー),針谷 真氏(タイトー)の3名。全員が30年前の1986年にアーケードでリリースされた「ダライアス」に感銘を受けた世代であり,その思い出をそれぞれ語った。

檀上左から,イベントで司会を務めたタイトーの大和氏,針谷氏,大島氏,柏木氏
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 トークの口火を切った柏木氏は,「ダライアス」と出会ったのは高校生の頃だったと語る。よく通っていたボウリング場に見たこともない巨大な筐体が導入され,ほかのお客さんと一緒に100円玉を積んでプレイしていたと,当時を振り返っていた。
 続いて大島氏は,AMショーでダライアスを見たとき,3画面に巨大な魚の姿をした敵戦艦が登場する様を「水族館みたいだ」と感じたそうだ。当時のタイトーにはコミカルなゲームが多く,シリアスなシューティングが大がかりな筐体で登場したことに大きな衝撃を受けたそうで,タイトーに入社して手がけた作品にも少なからず影響を与えたと語っていた。
 針谷氏は,筐体のボディソニックが思い出に残っているそうだ。まるでゲームセンター全体が揺れているような印象を受けたと述べていた。

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 その後,魚のボスが登場するというフォーマットを受け継ぎ,さまざまなシリーズが制作された後,今回のトークセッションに登場した面々が携わった「ダライアスバースト」が,2009年12月に12年ぶりの新作としてPSPで発売された。
 本作は,元タイトーの青木 洋氏が長く温めていた企画であり,人気シリーズの12年ぶりの新作ということで,過去の思い出補正にどう打ち勝つかを意識して制作したと柏木氏は振り返る。そのため,メカニックデザインには海老川兼武氏柳瀬敬之氏を迎えて,現代のダライアスの新作を作り上げている。ちなみに海老川氏,柳瀬氏ともダライアスシリーズのファンであり,作品が好きな人の愛が反映されるデザインとなった。

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海老川氏のデザイン。開発陣からの大まかな要望を構造として形にし,ゲーム内で実際に動かせるデザインになっている
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柳瀬氏は動きの大きなボスを多く担当。マッドホイールも実はもっと細かく動く予定だったが,PSPではその表現ができず残念ながらボツになった

 ダライアスの新作を作るにあたって,SF設定も一から再構築することになったが,そちらはスタジオオルフェの千葉智宏氏に依頼。そこで設定された内容は各種メカデザインにも踏襲されていったのはもちろんのこと,2016年1月に発売された最新作「ダライアスバースト クロニクルセイバーズ」PC / PlayStation 4 / PlayStation Vita)まで反映されるほどしっかりと作り込まれていたそうだ。

 そして2010年には,PSPからアーケードに逆移植された「ダライアスバースト アナザークロニクル」が稼働を開始した。約20年ぶりの専用筐体でのリリースとなった本作は,PSP版から筐体の32:9の画面に最適化され,ボディソニックも搭載されることになった。
 2画面×4人プレイという大がかりな設計の筐体で発売することに,柏木氏ら開発陣も半信半疑で,ダンボールで作られた巨大な筐体の見本を見て驚かされたと当時の印象を語っている。

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 また,柏木氏によると,開発中は,プロデューサーを務めた針谷氏から何度もダメ出しされ,大変苦労したという。苦心の末に完成させたバージョンを見て,針谷氏から「やっと売り物になるレベルのものができましたね」と言われたことは今でも心に残っているとのこと。それを受けて針谷氏は,「あのときはすみませんでした」と頭を下げ,笑いを誘っていた。
 力を入れて真剣に開発した甲斐あって,「現在まで長く遊んでもらえる作品となった」と,針谷氏は開発陣の苦労を労っていた。

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 2012年には,スマートフォン向けに「ダライアスバースト セカンドプロローグ」(以下,ダライアスバーストSP。iOS / Android)がリリース。当時はまだスマホ上でフルポリゴンで多くのキャラクターを表示させる作品は少なく,ある意味挑戦的な作品となった。開発を手がけたピラミッドが,PSP版と変わらないサンプルを完成させたことに,プロデューサーを務めた大島氏は驚かされたという。
 スマホでダライアスをリリースするにあたり,PSP版からのゲームの難度と操作の見直しが行われた。とくに操作に関しては,「スペースインベーダー インフィニティジーン」を参考にしたとのこと。同作の指に吸い付くような操作を目標として開発が進められたが,その気持ちよさをどう実現するかが,開発として一番思い出に残っていると柏木氏は語っていた。

 また,アーケード版で登場した「アサルトシルバーホークバースト」を初心者向けの機体として登場させたいという大島氏の思惑により,徹底的な調整が施された。その内容は,敵弾を受けると自動的にバーストを放出したり,最初のゾーンなら手を放してプレイしてもクリアできるようにしたりするといったものがある。これで,熟練者向けだった機体が初心者にも扱いやすい強力な機体へとマイナーチェンジし,この機体を選ぶと,ゲームの難度が総合的に下がるようになったわけである。針谷氏もアーケード版で「アサルトはもっと強くしたかった」と考えており,本作の同機を見て「やっぱりこうだよね」と納得したと語っていた。

 そしてシリーズ生誕30周年を迎えた今年,シリーズの集大成的な位置づけとなる家庭用機向けの最新作ダライアスバースト クロニクルセイバーズ,そして,ダライアスバーストSPをApple TV専用にチューニングした「DARIUSBURST -SP- forTV」もリリースとなった。

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 会場では,柏木氏がDARIUSBURST -SP- forTVのデモンストレーションを行った。その特徴として,スマホ専用だったダライアスバーストSPを大画面でプレイできるようになったことと,ゲームパッドを使った操作に対応することが挙げられた。柏木氏は,PSP版とアーケード版のハイブリッドな内容や表現を,大画面で確認してみてほしいと語っていた。

客席の前でデモプレイを行う柏木氏
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 DARIUSBURST -SP- forTVのリリースを受けて,「iOS版の発売から4年,アップデートを続けて予想以上に寿命の長い作品になった」と柏木氏はコメント。大島氏,針谷氏もそれに同意し,今後もさらに楽しんでほしい旨を客席に伝えている。

 イベント後半ではZUNTATAによるミニライブも行われた。今回は,石川勝久氏(キーボード)と土屋昇平氏(ベース)に,新メンバーの「MASAKI」こと森 正樹氏(ドラム)を加えた3人編成で,「カンナンシンク」「座和々」「DADDY MULK」の3曲が披露された。

ドラムのMASAKI氏の加入により,新たなライブサウンドで客席を魅了したZUNTATA
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 なおイベント当日より,ZUNTATAの楽曲をはじめとするタイトーの3000曲以上のゲーム音楽がApple Musicにて配信がスタートしている。加入している人はぜひ楽しんでみてほしい。

「DARIUSBURST -SP- forTV」の来場者に向けた試遊も行われた
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「ダライアスバースト クロニクルセイバーズ」公式サイト


「ダライアスバースト セカンドプロローグ」公式サイト

「ダライアスバースト セカンドプロローグ」ダウンロードページ

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