プレイレポート
“PvP”に特化した「バイオハザード アンブレラコア」をさらに深く遊んでみた。プレイフィールの向上やタクティカルアイコンの存在を確認
2015年9月に開催された東京ゲームショウ2015(以下,TGS 2015)にプレイアブル出展された本作だが,今回はさらに開発が進んだ最新バージョンを遊ぶことができた。TGS 2015のプレイレポートと重なる部分はあるが,新情報とともにレポートしてみたい。
「バイオハザード アンブレラコア」公式サイト
味方と敵とゾンビの三つ巴。スリリングでスピーディな「ワンライフマッチ」
まずはゲームの概要をおさらいしておこう。
アンブレラコアは,バイオハザードの世界設定をベースにしたTPS(三人称視点シューター)だ。プレイヤーは,名も無き傭兵として,ウイルスが蔓延し感染者が徘徊する「封鎖地区」でさまざまな任務に挑んでいく。従来のシリーズ作品のように,シングルプレイが中心でストーリーに沿って進めていくタイプではなく,同じ境遇に置かれたほかの傭兵(プレイヤー)との対戦を繰り広げるという内容だ。
今回,レポートをお届けする「ワンライフマッチ」は,感染者が徘徊する環境下で2チーム(最大3人対3人)に分かれた傭兵が戦うという試合形式。その名のとおり,ひとたび倒されるとリスポーン(復活)できないため,極めて慎重な立ち回りが求められる。
戦場となる「アンブレラファクトリー」は,かつて研究所だった廃墟で多層階の構造になっている。あるときは匍匐(ほふく)前進で床下の配管用スペースに潜り込み,またあるときは階段の上から飛び降りて急襲するといった戦い方が可能だ。特定の場所では,鎌のような近接武器「ゾンビバイル」を壁に打ち込み,垂直に駆け登って上階へと移動することもできる。
こうしたトリッキーなアクションが特徴の本作だが,操作自体はシンプルだ。ボタン1つで「立ち」「しゃがみ」「匍匐」と姿勢を切り換えられ,進みたい方向に左スティックを倒すだけという直感的な操作なので,すぐにマップ内を自由に動き回れるようになる。
また,TGS 2015の出展バージョンと同じくPC版をプレイしたのだが,グラフィックス面での向上が見られ,薄暗い所内は不気味さを増している印象を受ける。対人戦では柱の陰や崩れた壁など,さまざまな遮蔽物に身を隠す(カバー)ことが重要になるが,こうした場所は明るくハイライト表示されるため,一目ですぐに理解できる。
カバーアクションの操作もいたって簡単で,身を隠せる場所との距離が離れていても,ボタン1つで吸い付くように移動できるのが気持ちいい。ちなみに,TGS 2015の出展バージョンよりもカバーの認識範囲が広くなっているようで,身を隠しやすくなっていた。
今回の取材でとくに印象的だったのが,武器の種類によって特徴が大きく異なる点だ。ショットガンは近距離での威力が高いが,離れた距離での撃ち合いは分が悪い。アサルトライフルはどの距離でも平均的に戦えるが,ショットガンほどの殺傷力はないといった具合で,状況やマップに応じて適切な武器を選択する必要があるだろう。
近接武器のゾンビバイルは,当然ながら攻撃範囲が狭い。しかし,接近戦での“決定力”は圧倒的で,ロックオンしてから攻撃すれば一撃で相手を仕留められる。アンブレラファクトリーでは特定の場所に立てこもっていれば安全ということはなく,どこからかは回り込んで背後を取れるようになっており,今回のプレイでもゾンビバイルが活躍する機会は多かった。
アンブレラコアには,左腕に装備した「ベイトガード」にゾンビを咬み付かせて,その体を盾にする「ゾンビシールド」という高等テクニックも用意されている。残念ながら筆者の腕前では成功しなかったのだが,本作のプロデューサーであるジェームズ・バンス氏にデモンストレーションをお願いしたところ,ゾンビをハンドガンで撃ってわざと自分を襲わせ,攻撃してくるタイミングに合わせてうまく捉えていた。試合開始直後にゾンビシールドを用意し,敵との遭遇に備えるという手がありそうだ。
また,シンボルチャットのメニューはカスタマイズが可能。味方に作戦を伝えるタクティカルアイコン(キャラクターの頭上に表示)だけでなく,うなずいたり首を振ったりといったキャラクター自身のジェスチャーを伴うエモートアイコンも用意されている。なかにはユニークなジェスチャーもあり,激しい戦いにおける一服の清涼剤となるかもしれない。
今回の取材では,ワンライフマッチ以外のルールや,シリーズのファンには懐かしいシチュエーションのマップもプレイできたのだが,その詳細については後日に譲りたい。バラエティに富んだコンテンツが用意されるようなので,今後の発表に期待してほしい。
「バイオハザード アンブレラコア」公式サイト
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バイオハザード アンブレラコア
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