インタビュー
なぜ,発売延期を決断したのか? “爆乳P”が「UPPERS」に込めた熱い思いを赤裸々に語ってくれた
当初,4月21日に発売を予定していた本作だが,2月18日に体験版の配信を開始してからわずか5日後に,「諸般の事情により」発売日“未定”に変更(関連記事)。そして公式サイトの開発者ブログでは,プロデューサー自らが発売延期の理由として「予約数が思っていたより伸びなかったから」と,赤裸々に語ったことで話題になった。
今回,そんなUPPERSに関して4Gamerは高木氏を直撃取材。本作に込めた思いや,発売延期を決断した理由,さらには意外とガバガバなストライクゾーンを持つ“爆乳P”のルーツなど,さまざまな話を聞いてきた。UPPERSに期待しているファンはもちろんのこと,「なにそれ?」という人にもぜひ最後まで読んでいただきたい。
「UPPERS」公式サイト
常にファンの近くにありたいという思い
4Gamer:
よろしくお願いします。
いろいろとお聞きしたいことはあるんですが,新規IPを立ち上げにくいとされるこのご時世に,UPPERSの企画が,どういった経緯で立ち上がったのかを最初に教えてください。
おっしゃるとおり,新規IPというのが難しい時代だとは思うんですが,個人としても会社としても,「新規IPを立ち上げねば」という思いは常にあるんですよ。
UPPERSに関しては,ニンテンドー3DSで「飛び出すおっぱいをやろう」という思いつきからの「閃乱カグラ」と,ほぼ同時期に企画書を書き始めていました。その後,カグラシリーズは軌道に乗り,「閃乱カグラ SHINOVI VERSUS -少女達の証明-」を作りながら「PlayStation Vitaの流れがくるな」と確信していた時期に正式にスタートしました。間に動けていない時間も少しあったんですが,「とにかく“新しい”ものを!」と考え,細く,長く開発してきました。
4Gamer:
高木氏といえば,セクシーなヒロインを前面に打ち出した作品のイメージが強いと思います。
ところが,今回のUPPERSはいつもと雰囲気がずいぶん異なるというか……ジャンルとしては,“ヤンキーもの”と呼んでも良いのでしょうか?
高木氏:
私自身はそう思っていないんです。現代だと“ヤンキー”って“古い”とか“ダサい”印象を受けちゃうじゃないですか。私達の世代からすると,“不良”といえばそれこそ「ビー・バップ・ハイスクール」とか「湘南爆走族」みたいな世界観になっちゃいますが,現代では違うだろうと。
4Gamer:
いわゆる“主流”ではないですよね。
高木氏:
そこで,もっとカッコいい男達を描けないものかと。若者からオッサンまで,さまざまな境遇にある男達がぶつかり合う物語にしようと登場キャラクターの年齢層を幅広くしたり,それぞれのキャラ立ちを意識しながら試行錯誤を重ねた結果,今の形に落ち着きました。
4Gamer:
とはいえ,主人公の戦う動機が「モテたい」だったり,戦闘中にパンチラでステータスが上昇したりと,コミカルな要素も強くてガチガチに“硬派”な物語でもなさそうです。
高木氏:
やっぱりエロだろうとバイオレンスだろうと,笑いを忘れてしまえば自分も引いてしまうので,その点は気を付けましたね。
ポリシーは閃乱カグラシリーズから一貫しているんですが,シンプルに「欲望に忠実でありたい」ということで。「おっぱい見たい! おっぱい揉みたい!」という欲望も,「ケンカに勝ちたい! モテモテになりたい!」という欲望も,“剥き出し”という意味では方向性が一緒なんですよ(笑)。
4Gamer:
「硬派で軟派な矛盾」が,ある種の個性になっているというか……実際にプレイしてみると印象が大きく変わりますよね。この魅力は,普通のプロモーションだとちょっと伝わりにくいかもしれないと感じました。
高木氏:
正直,そこは悩みどころでした。どう伝えていけばいいのかなと……。
4Gamer:
恐らく,その辺の事情が関わってくると思うのですが。発売延期の発表はまだしも,ブログで「予約数が振るわなかったから」と包み隠さず理由を語っていましたよね。ちょっと珍しいことだと思うのですが,その意図をお聞きしてもよろしいでしょうか?
高木氏:
大体こういう場合って「諸般の事情」とか「クオリティアップのため」とかお茶を濁すものなんですけど……それがイヤで。ゲームを作るにあたって,常にファンに近くありたいんです。
4Gamer:
なるほど……。
高木氏:
実はそういう思いって,閃乱カグラシリーズの規模が大きくなっていっても変わらなかったんです。「あいつ,ちょっとメジャーになってから人間味なくなったよね」などと思われるのは不本意ですし,データと数字でゲームを作ってるようには見られたくない。
常に生々しくありたいと思っているからこそ,この度の発売延期に関しても正直に事情を話したんです。
4Gamer:
つまり,ファンに対して嘘やごまかしでその場を取り繕うようなことをしたくない,と。
しかしながら,実際のところ高木氏は最近,ファンとの距離が開いていると感じているんですか? 自分からは,とくにそのようには見えないのですが……。
高木氏:
サボったりとか,やる気が萎えているとかは一切ないんですけど,やっぱりゲーム自体の規模が大きくなってくると制作にパワーの大半を削いでしまうんですよ。そのためブログが書けなかったり,Twitterが無言になる時期がここ2,3年ですごく増えていて,自分の中で葛藤があるんです。
4Gamer:
それはゲーム作りが本業である以上,やむを得ないことだとファンも理解していると思いますよ。
それでも自分の中では,なるべく距離をあけたくないんですよね。だから最近は,店頭体験会を全国で積極的に実施したりして,実際にファンの方と触れ合えるような機会を増やそうと考えています。我々も同じ人間として,いろいろな思いを持って七転八倒しながらゲームを作っているということを感じてもらえればいいなと。そういった部分も“楽しさ”の一つとして盛り上がりたいんです。
さすがに言えないこともありますが,極力さらけ出していくスタンスですね!
4Gamer:
自分もファンの一人ですが,好感度がより高まりました(笑)。
では,もう少しぶっちゃけて……予約数は実際のところ延期しなければならないくらいマズかったのですか?
高木氏:
いえ,昨今のゲーム業界では「普通にある」ラインの数字ではありました。魅力の伝わりにくさは重々承知した上で,あまり予約されるタイプのゲームでもないと理解はしていましたし。
ただ,出来栄えに自信はあるんです。だからこのまま発売しても,口コミで広まってくれるんじゃないかと思いもしました。ですが,そんなあいまいなところに期待して妥協するのは違うだろうと。まだ何か,こちらで打つ手がある限りは最大限あがいたうえで,より多くの人に遊んでもらえるようにせねばと考えたわけです。
4Gamer:
より多くの人に遊んでもらうために,できることをもっとやり尽くそうという意図での発売延期だった,と。
90年代格ゲーのテイストと,オリジナリティ溢れるアイディア
4Gamer:
サクサク遊べるアクションゲームという点では閃乱カグラシリーズと似ているように思えるのですが,触り心地の面で本作なりに工夫した点などありますでしょうか?
高木氏:
もちろん閃乱カグラのノウハウは活かしていますが,UPPERSの場合は,年間1,2本しかゲームを買わないような方でも「ボタンを押すだけで遊べる!」と思ってもらえる分かりやすさを,より追求しました。
4Gamer:
それにしても本作に登場するキャラクターって,アニメ調だった閃乱カグラシリーズと比べるとリアル寄りですよね? これは,あえての変化でしょうか。
高木氏:
はい。第一に,閃乱カグラと同じものを作っても仕方ありません。また,あまりアニメっぽくすると現実とのリンクが遠ざかるんです。プレイヤーに自分自身がモテているような錯覚を覚えてほしかったので,今回はリアルな方向性に舵を切りました。
……あと,私は90年代の格ゲーが好きなので,キャラデザにはそのテイストも入ってます(笑)。
4Gamer:
90年代の格ゲーですか? それは初耳です。
高木氏:
実は元々,SNKに入りたかったんですよ(笑)。私の根幹はSNKの作品で作られた気がするので,そのテイストが盛り込まれているかなと。
4Gamer:
言われてみれば,そんな雰囲気を感じますね。主人公以外のキャラクターを操作できるようになるあたりも,格ゲーっぽいというか。
高木氏:
そのへんは全員使えるようになりますね。何かしらの会話でパートナーにすることもできますし,そういったことは全然関係なく使用できるキャラクターもいます。かなりバラエティ豊かですよ。
4Gamer:
キャラクターごとに戦闘スタイルは違っていると思うのですが,本作はあくまでアクションゲームであって格ゲーではないじゃないですか。そのあたり,どのように調整したのでしょうか?
高木氏:
おっしゃるとおり,格ゲーではないので操作キャラクターが切り替わったとき,あまりにも操作性が違い過ぎると不親切ですよね。それでプレイヤーさんに「自分には合わないな」とは思われたくないんです。だから,なるべく操作性は変わらないようにしつつ,動きの面で特徴を出していきました。
4Gamer:
キャラクターの性格が,戦い方にも現れていると思うんですが。とくに注目してほしい部分などはありますか?
高木氏:
金髪リーゼントの「小柳清也」というキャラクターがいるんですが,彼は頭突きを得意としているんですよ。そのリーゼントの先端が動く度にプルンプルンと揺れるので注目してほしいなと(笑)。
4Gamer:
まさか……,閃乱カグラのおっぱいと同じような物理演算を組み込んでいるんですか?
高木氏:
そうです! 「高木ィ! お前の新作,揺れてねーじゃねーか!」と言われたときのために(笑)。
4Gamer:
いや,わざわざリーゼントに頼らなくとも,本作のヒロインもちゃんと揺れるようにできてるじゃないですか(笑)。……ヒロインといえば,オーディエンスの女の子達のテンションが戦闘にさまざまな影響をもたらすのもユニークですよね。この要素は最初から企画に含まれていたのでしょうか?
高木氏:
最初から決まっていました。敵を倒しきった後に「キャー! 素敵!」と言い寄られても,よくある展開で面白くないなと。ひと味違った面白さを表現するために,オーディエンスの女の子達をシステムに落とし込んでいくのが,今回の一番のポイントでしたね。
4Gamer:
戦闘中にオーディエンスの女の子がミッションを発令してくる「リクエスト」や,戦闘不能になった際の救済措置として発動する「ラッキースケベ」などがありますけど,中でも敵をふっ飛ばした衝撃でスカートをめくり,パンツの柄をパチスロのようにそろえる「パンチラスロットル」が強烈なインパクトを持っていますよね……。
高木氏:
オーディエンスに囲まれてアクションをするのなら,何も反応がないのは面白くないじゃないですか。そこで,「やっぱりバトル中には強い風も発生したりするのかな」と考え,「パンチラスロットル」を思いついたんです(笑)。
今回は実現しませんでしたが,「オーディエンスが興奮してくるとその場で脱ぎ出す」というアイディアもありました。もし続編が出せるなら,ぜひやりたいですね!
4Gamer:
どうしてもネタ要素として際立っちゃいますが,リクエストやパンチラスロットルのおかげで戦闘が単調にならないという真面目な利点もあります。
高木氏:
リクエストに応えるために考えながら戦うようになりますし,パンチラが見たいがために位置調整を頑張ったりしますからね(笑)。
4Gamer:
またズルいのが,女の子からのリクエストだと必死にやっちゃうんですよ,男として! 体験版にあった「人間ダンク」なんかはちょっと難しくて,苦労しました。
高木氏:
そのあたりはもう少し遊びやすくしようと思っています。体験版をプレイされた方の意見を取り込み,調整中ですので。
4Gamer:
まだまだ遊び心地が変わる可能性があるということですね。
高木氏:
まだまだ変えていきます。「予約が伸びないから延期しました」とは言いましたが,早い段階から予約してくれた方々や,体験版に興味を持ってプレイしてくださった方々は非常に大切なファンですから。そんな方々からの声を受けて,日々調整しています。
揺りかごからボインボインまで。意外と雑食だった爆乳P
4Gamer:
そういえばヒロインの造形が,普段の高木さんとは好みが違うように思えるというか……どうしても閃乱カグラシリーズの印象があるので。ぶっちゃけ,ロリ巨乳系専門な人だと思っていたんですが。
意外と,そうでもないんです。たしかにロリ巨乳は至高だと思いますが,色っぽいお姉さんも好きですし,ギャルも好きですし,いろいろなタイプが好きですね。爆乳Pとして,これは問題発言かもしれないですが……胸が小さくても好きになるときは好きになりますし。そういう人間的な矛盾も抱えつつ,生きていかなきゃいけないと思うんです(笑)。
4Gamer:
話は逸れますが,嗜好の話ついでに高木Pのルーツに迫ってみたいですね。例えば,先ほどの格ゲーの話のように「昔からこういう作品に触れてきたから,こういう娘が好きになった」とかはありますか?
高木氏:
昔の話になりますが,「ダーティペア」とか「マドゥーラの翼」といった,分かりやすいところが好きでしたね。でも中学生のとき,自意識が高まるにつれてアニメとかを嫌うようになった時期もあったんですよ。
4Gamer:
ああ,なんとなく分かります(笑)。
高木氏:
音楽やファッションの方向に……。
4Gamer:
洋楽を聴き始めちゃったり?
高木氏:
そうそう(笑)。それからしばらく経って,高校時代にゲーセンで遊んでいたら,友人に「隣のアニメイトへ行こう」と誘われたんですね。最初こそ嫌々でしたが,いざ行ってみるとそこに「セーラームーン」のグッズがありまして。一目惚れというか,「これ,可愛いじゃねぇか……」と。ヤラレちゃったんです。
4Gamer:
ああ,セーラームーンとは,また罪深いタイトルが(笑)。
高木氏:
どうしても欲しくなってしまったのでグッズをこっそり買って,帰宅したんです。ちょうどその夜にはセーラームーンのアニメが放送されていて,見てみたら,もうめちゃくちゃ面白くて! そのまま,あれよあれよと……。
4Gamer:
運命の一日で,ものの見事にオタク道へと舞い戻ってしまったわけですな。ちなみに,好きなセーラー戦士は誰でした?
高木氏:
最初は美奈子やうさぎなど,普通の女の子が好きだったんですけど……最終的にほたるとちびうさに落ちたあたりで歪みが……。
4Gamer:
いきなりガクッとストライクゾーンが下へいきましたね……。
高木氏:
そのまま順調に「おジャ魔女どれみ」にハマり,ハナちゃん(※赤ちゃん)が好きになりました。
4Gamer:
下へ下へと攻めすぎて,もうボールが地面にメリ込んでますよ!?
高木氏:
一時はそこまで落ち切ったんですが,その後「一騎当千」に出会いまして。「やっぱり大きいのっていいよね!」と(笑)。
4Gamer:
激しく乱高下してますね……。でも,納得しました。それだけ幅広く好きになっているからこそ,さまざまなヒロインを生み出せるわけですね。
高木氏:
まぁ,閃乱カグラもUPPERSも,基本的にヒロインは自分好みの娘しか出していないので。こういったゲームにおけるヒロインのラインナップって,ロリからお姉さんまで幅広くニーズに対応できるようにデコボコを作りがちなんですが,自分が好きでもないキャラクターを人気取りのために入れることは基本的にしたくないんです。
4Gamer:
おおっ……。
高木氏:
そういった意味では,UPPERSのヒロインってみんな一見するとお姉さん風になんですけど……接してみると子供っぽい面もあったり。遊んでいるうちに「なんだ,みんな可愛いじゃん」ってなると思いますよ。
4Gamer:
あくまで個人的な好みとして,その中でもとくにお気に入りのヒロインは?
高木氏:
「桃雪 舞」という,キリッとしたショートカットの美人秘書ですね。見た目は綺麗なお姉さんなんですが,中身がヤンキー漫画好きのヤンキーオタクなんですよ。周りの男達がヤンキーのような行動をとると,燃えて燃えて仕方なくなって「夜露死苦!」とか言ってしまう,ちょっとアホな感じの娘なんです(笑)。
4Gamer:
一見クールなのに,ギャップ萌えですねぇ(笑)。
体験版では主人公達の下宿先の隣に住んでいる「百合川ルナ」が目立っていましたが。
百合川ルナ |
桃雪 舞 |
高木氏:
距離感が近いですよね。最近はあまり見ませんが,自分の部屋の窓を開けたら隣に美少女が住んでいて,会話するようなシチュエーションっていいじゃないですか。
4Gamer:
そのシチュエーション,最近「マブラヴ」をプレイして久しぶりに見ました……(笑)。
ところで,本作ではサポートに選んだヒロインによって戦闘中のステータスに影響が出ますよね? やはり,ヒロインごとに効果は違うのでしょうか?
高木氏:
そうですね,それぞれのヒロイン……本作では「クイーン」と称していますが,その魅力に応じたステータスに補正がかかります。しかし,基本的にはあまり深く考えずに好みの女の子を連れ歩いていただければなと思いますね。
4Gamer:
女の子には“好感度”がありますよね? あれはマックスになると何が起こるんですか?
高木氏:
いろいろとおいしいことがありますよ。古臭い言い方になりますが,「ご褒美」が開放されたり。
4Gamer:
ちょっと気になるんですが,ゲームによっては狙ったヒロインに集中しないと好感度を上げきれなかったりするじゃないですか。そのへんUPPERSの場合は,女の子を気分で取っ替え引っ替えしながらでも問題ないのでしょうか?
高木氏:
そこはもう! モテモテですから!
4Gamer:
では,1周目でもヒロイン全員の好感度をMAXにできたり?
高木氏:
ミッションを繰り返しプレイすれば,できますね。最初からやり直さなければならないような仕様にはしていません。ゲーム側からは縛っていませんので,一途でもハーレムでも,好きなように遊んでいただければと思います。
4Gamer:
個人的に「おっ」と思ったのが,オーディエンスの女の子から手紙をもらうとコレクションに追加される要素ですね。やり込み甲斐があるなと!
高木氏:
閃乱カグラシリーズの更衣室みたいに着替えが楽しめたり,メインヒロインじゃない娘にもちゃんと名前があったり。その辺はこだわっています。
4Gamer:
名前付きのオーディエンスが出現するポイントは,ランダムだったりするんですか?
高木氏:
一応,出現場所は決まっています。ただし,一部は条件達成が難しい位置にいたりするので……全員,「煩悩の数」だけ集めようとすなると大変ですね。
4Gamer:
……煩悩の数?
高木氏:
つまり,108人いるんですよ!
4Gamer:
「水滸伝」かよ! それだけで楽しめちゃいそうですね……。なにせ,モブの娘まで鑑賞モードでイジり倒せるんですから。
高木氏:
鑑賞モードも最初はあそこまで凝っていなかったんですが,開発スタッフが閃乱カグラシリーズの更衣室を徹底的に研究して,「最低限,あれと同レベルのシステムにしなきゃダメでしょ!」と勝手に機能を拡充してくれたんです。ありがたい話ですよ(笑)。
4Gamer:
揺れるし下から覗き込めるしめくれるし……感謝,ただ感謝ですよ。パンツの造形も,かなり作りこんでいますよね。
高木氏:
パンチラスロットルをやる以上は,組み合わせをいかに増やすかが重要になりますからね。閃乱カグラのときは衣装が破れる要素があったので,キャラクター一人一人のデータがどうしても重くなっていたんです。でも,UPPERSの場合はそういった要素がない分,パンツに力を注ぎ込むことができました。
4Gamer:
ちなみに,パンツは何種類あるんですか?
高木氏:
そちらも煩悩の数ほどあります(笑)。
4Gamer:
パンツも108種類!?
高木氏:
そのほかにもさまざまな衣装があって,いい年したお姉さんに制服を着せたりもできますから(笑)。
あのシリーズからゲストキャラクターが登場!?
4Gamer:
しかし聞けば聞くほど,爆乳Pの面目躍如というか。タイトルは違ってもファンの期待を裏切りませんよね。
そこはちゃんとニーズに応えないと,「余計なことしてないで閃乱カグラを作れよ!」と言われてしまうので(笑)。
それと,ここだけの話……とっておきの追加キャラクターがいるんですよ! 自分が手がけるあのゲームから,ふらっと「あるキャラクター」が遊びにきます。
4Gamer:
なんと!? でもそれって,UPPERSの世界観に合わせてイチからモデルを作り直しているってことですよね?
高木氏:
そうです。あの世界のテイストに合わせてデザインしていますが,元が特殊なキャラクターなので……わりと自然になじんでいると思います。
4Gamer:
……お義兄様じゃないですよね?
高木氏:
ちゃんと女の子です(笑)。
4Gamer:
それはゲーム進行によって出現する形になるんですかね?
高木氏:
元々は,有料ダウンロードコンテンツとして考えていました。でも,発売延期のこともありますから,この際無料で付けちゃおうかなと現状では思っています。せっかく作ったからには,触ってほしいですしね。それくらい全力で!
4Gamer:
さすが太っ腹! 続報が楽しみです!
そんなUPPERSですが,現在の開発状況はどのような感じですか?
高木氏:
ほぼ出来上がっています。我々にも時間ができたので。ギリギリまで調整を加えている最中ですね。
4Gamer:
となると,現在配信されている体験版と製品版では,ガラッと遊び心地が変わることもありえますか?
高木氏:
ありえますね。とくにアクションの気持ち良さは,まだまだ調整の余地があるので。できれば,そのあたりの変化を感じられるような体験版を,発売前にもう一度出したいです。
4Gamer:
発売時期はどのあたりになりそうですかね?
高木氏:
そこまで遠くはないですし,発売日は近々発表するつもりです。自信を持ってお届けしていきたいなと。
4Gamer:
余談になりますが,UPPERSって内容的にアニメやコミックとの相性が良さそうだなと思ったんですよね。メディアミックス展開については,何か予定していますか?
高木氏:
うっすらとですが,コミックはやってもいいかなと思っています。ゲーム内のオープニングもこだわっていますし,アニメも機会があれば是非やりたいですね。
それと,実写化。この題材なら実写化しても大して荒れないと思うんですよ(笑)。
4Gamer:
あ〜……相性はいいですね(笑)。
高木氏:
「龍が如く」の名越稔洋さんみたいに映画に出てみたい!
4Gamer:
名越さんは頭撃ち抜かれてましたけどね……高木氏は,もし出るとしたらどんな役柄を?
高木氏:
おっパブにでもいるんじゃないですか(笑)。
4Gamer:
イメージ通りすぎる……。それでは最後に,本作に期待しているファンと,このインタビューを読んで作品に興味を持った読者へ向けてメッセージをお願いします。
高木氏:
はい。元々予約をされていたファンの方々には申し訳ありませんでしたが,よりゲームを面白くして恩返しできればと思います。そして,このインタビューを最後まで読んで興味を持ってくれた方々,予約数云々の話はしましたが,別に予約はしなくていいので,まず体験版を触ってみてください。皆さんの時間を,15分ほどでいいのでUPPERSに割いてみてください。そして,記憶の片隅にでも置いていただければ嬉しいです!!
4Gamer:
本日はありがとうございました。UPPERS,期待しています!
「UPPERS」公式サイト
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