インタビュー
1990年代の日本製ゲームに多大な影響を受けた「République」。本作に込められた想いやPS4へ移植を行った経緯をライアン・ペイトン氏に聞いた
開発しているのは,シアトルにあるCamouflaj(カモフラージュ)というスタジオ。開発チームを率いるライアン・ペイトン氏は,かつてKONAMIの「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」やMicrosoftの「Halo」シリーズといったビッグタイトルの開発に携わっていた人物だ。
iOSアプリとしてスタートし,AndroidアプリやPC版もリリースされているRépubliqueだが,日本語対応はPS4版が初となる。そんな本作には,実は「日本製ゲーム」へのリスペクトが多分に詰め込まれている。
アメリカ・サンフランシスコにおける2015年12月5,6日の「PlayStation Experience 2015」開催にあわせ,近隣某所にてペイトン氏へのインタビューの場が設けられた。そこで,本作に込められた想いや本作がPS4へ移植された経緯などをうかがった。
「République」公式サイト
ハッキング能力で希望(ホープ)を導くゲームシステム
海外ではヒット作となっているものの,日本未発売タイトルなので「どんなゲームなのか知らない」という人も少なくないだろう。なので,まずはゲームシステムの概要を説明しよう。メインキャラクターは,ある理由で危険人物として監禁されてしまったホープという女性だ。プレイヤーは監視システムをはじめとする施設の設備をハッキングして,彼女の脱出をサポートしていく。
プレイ時,R1ボタンを押すと“OMNIビュー”という画面に遷移する。この画面では強調表示されている監視カメラやドアの電子ロックなどのハッキングが可能だ。なお、OMNIビューでは時間の流れが止まるため,ポーズ画面としての意味合いも持っている。
ハッキングできるオブジェクトは,監視カメラが捉えているものに限られる。そのため,「監視カメラをハッキングで渡り歩いてオブジェクトが見える位置まで視点を移動させる」というプレイがたびたび求められる。
ハッキングで脱出路を見出したあとは,ホープを操作して出口を目指すことになる。OMNIビューを用いるシーンはパズルゲーム的だが,ホープを操作するシーンはステルスアクション的だ。また、パスワードなどのデータ的なアイテムはハッキングで入手していくが、“禁書”や“フロッピーディスク”など物理的なコレクタブルアイテムはホープの操作時のみ回収できる。プレイヤーはハッキングとホープの操作を切り替えながら,少しずつ外の世界を目指していくというわけだ。
施設内の各所には“プリズラック(護衛者)”と呼ばれる兵士が巡回しており,それにホープが捕まると特定の地点に連れ戻されてしまう。なお,本作にメインキャラクターが死亡するという形でのゲームオーバーは存在しない。突破が困難なシチュエーションもあるが、ゲーム内で追加アビリティを購入していく要素もあるため、完全な手詰まりとなってしまうことはないだろう。なおアビリティ購入に必要なインゲームマネーは、ハッキングで入手したデータの売却によって獲得していく。
Républiqueは、全5エピソード(Episode 1〜5)で構成されており、現在はEpisode 3までがリリース(iOS/Android版はEpisode 2以降追加購入,PC版はシーズン購入)されている。ただしPS4版には全エピソードが最初から収録されており,追加課金要素は存在しない。
謎多き全体主義国家“メタモルフォーゼ”。全5エピソードを通してその真実へ迫る
4Gamer:
作中の舞台はどのような設定なのでしょうか。
ライアン・ペイトン氏(以下,ペイトン氏):
プレイヤーにも,キャラクターにも秘密となっています。最終エピソードまでプレイするとすべての謎が明らかになるのですが,そのときのプレイヤーの反応を楽しみにしています(笑)。この4年間,ずっと秘密を守ってきたので,皆をびっくりさせたいです。
4Gamer:
作中の舞台となるメタモルフォーゼとは,どのような国なのでしょうか。
ペイトン氏:
この国は,“監督者”と呼ばれる男が作りました。彼がRépubliqueの世界を色々な意味でコントロールしています。
日本に住んでいたころ,友達にMETAMORPHOSEというミュージックフェスティバルを紹介されて,日本の「メタモルフォーゼ」という発音を知りました。日本の「メタモルフォーゼ」は,英語の「Metamorphosis」と発音が全然違うんです。音の響きがすごくかっこいいので,国の名前として採用しました。日本語版のRépubliqueを出すときには日本の発音で「メタモルフォーゼ」と呼んでほしいと,最初から思っていたんですよ。
ペイトン氏:
発音だけでなく,「進化」や「刷新」の意味があるので,設定にも関係しています。プレイヤーはホープを操作しますが,それとは別に彼女は自分自身で成長していく……そういう点もひとつの要素となっています。また,Episode 2の章題も「Metamorphosis」です。
「STAR WARS」シリーズには「A new hope」や「The Phantom Menace」などサブタイトルがありますが,同じようにRépubliqueにサブタイトルを付けるなら,やっぱり「Metamorphosis」になっていたと思います。そうするとすごく長いタイトルになってしまうのですが(笑)。
4Gamer:
序盤は建物内のようですが,作中にはどのようなロケーションが存在するのでしょうか。
ペイトン氏:
建物内だけでなく,Episode 4では屋外にも行きます。屋外ではシナリオの流れに沿って,屋内とはゲーム性が違ってくるシーンも展開されます。
4Gamer:
そうなると,最初と最後でプレイ感は変わってくるのでしょうか。
ペイトン氏:
ある意味では変わっていきます。Epsode 1〜3にかけて,開発チームが頑張って最大限までゲーム性を作りこんでくれたのですが,Episode 4を作り始めたときに「これ以上ゲーム性を追加したら逆につまらなくなる」と思いました。なので,Episode 4ではプレイヤーさんをビックリさせる方法を考えました。
また,Episode 1〜3まではUnity 4,Episode 4からはUnity 5で作っていますので,グラフィックスの違いがはっきり分かります。すごく綺麗になっていますね。
4Gamer:
Episode 4は,色々な意味で起承転結の“転”にあたるわけですね。
ペイトン氏:
そうですね。ストーリー的にも,Episode 3のラストシーンがターニングポイントになっていました。
Telltale Gamesの「The Walking Dead」(PC/Mac/PS4/PS3/PS Vita/Xbox One/Xbox 360/iOS/Android)も5つのエピソードが用意されていましたよね。The Walking Deadの開発者とはよく話をするのですが,彼らは「Episode 4で失敗してもあまり問題ない」と言っていました。なぜならば,「Episode 4まで遊んだプレイヤーさんは,それがダメでも結末が気になってEpisode 5までプレイしてくれるから」なのだそうです(笑)。
その言葉には「適当にやっても,ストーリーを短くしてもいいよ」という意味があったのかもしれませんが,僕はそれを「リスクが高いことをやるチャンスだ!」と受け取り,Episode 4で挑戦をしてみました。
日本製ゲームをリスペクトした開発体制。PS4版にはオリジナルの新要素も
4Gamer:
では,République自体の開発経緯をお聞かせください。
ペイトン氏:
Microsoftを辞めたあと,2011年にCamouflajという会社を立ち上げ,3,4人のすごく小さなチームでスタートしました。その半年後にKickstarterキャンペーンを行い,出資を集めることに成功しました。
その資金をもとに開発を行い,2013年12月にiOS版のEpisode 1をリリースしました。それから2014年4月にはEpisode 2,10月にはEpisode 3をリリースしています。その後Android版や,今年の3月にはPC版もリリースしました。全5話のうち,Episode 3まで配信されていますが,PS4版はEpisode 5までのすべてを収録しています。
今は,最後の最後にあたる部分を開発しているところです。
4Gamer:
なぜ,PS4版はガンホーからリリースされることになったのでしょうか。
ペイトン氏:
シアトルにある17-bitという会社のジェイク・カズダルさんなど,ガンホーさんと関係するいろいろな会社の友達がいましたので,そういった繋がりからガンホーさんとお話する機会をGDCか何かで得て,リレーションシップが始まりました。ただ,最初から「Républiqueでやろう」という話ではなく,「将来的に何か一緒にやれたらいいね」というニュアンスでした。
PC版の開発が終わったあと,ホープをゲームパッドで操作できるプロトタイプの開発を,ブラジルのとあるプログラマーさんにお願いしました。1か月くらい後,日本でガンホーさんとミーティングをしているとき,出来上がったものが送られてきました。
それがすごく面白かったのですが,僕はにはまだ「自分以外の人にも気に入ってもらえるだろうか……」という不安がありました。そこでガンホーの代表取締役社長 CEO・森下(一喜)さんにプロトタイプをプレイしていただいたところ,「これならPS4で行けるんじゃない?」と言ってもらえて自信を持てました。
4Gamer:
ガンホーの後押しがあってこそのPS4版だったのですね。
ペイトン氏:
シンプルなワンタッチ操作のスマートフォンでリリースして,その後にPC用の操作も用意しましたが,元々は日本製の家庭用ゲームの影響を受けて作ったタイトルなので,PS4版への移植は「元に戻った」という感じですね。
4Gamer:
PS4版にはオリジナル要素が含まれるとのことですが,何が追加されるのでしょうか。
ペイトン氏:
ひとつはUnity 5を使って最大のグラフィックを実現することで,それはチームが頑張って作っています。今回お見せしたグラフィックスは,製品版の80%くらいだと思ってください。これからフレーム数を増やしたりエフェクトをかけたり,調整をしていきます。
もうひとつは,兵士が持っているフロッピーディスクです。これには実在するゲームが入っていることになっています。兵士から盗んでコレクションできますし,盗んだ時にはクーパーというキャラクターがコメントしてくれます。
ホープの操作やOMNIビューもPS4用に新しく作っています。ホープがカバーアクションを行うシステムは,ゼロから作りました。OMNIビューでは,フォーカス可能なオブジェクトがいっぱいある場合,優先度の高いものだけにアイコンを表示するようなロジックにしています。また,フォーカス対象には文字で説明が表示されるようにしました。
カメラは4つのボタン(△○×□),ドアは[L3/R3],ストーリーに関係のある部分は[L1/R1][L2/R2]に対応しているので,操作が理解しやすくなっています。
一番大変だったのは,カメラ切り替えシステムです。カメラが切り替わっても,方向キーを押しっぱなしにしているとホープは真っ直ぐ歩き続けます。開発チームには,「デビル メイ クライ」や「バイオハザード」を参考にしてもらいました。
※移動の前後左右はカメラ位置に応じるため,ホープを捉えるカメラが切り替わると方向キーに応じて移動する方向も変化する。ただしカメラが切り替わる際に方向キーを押しっぱなしにしていると,移動方向の変化が発生せず,ホープが一直線に歩き続ける。
また,詳細はまだ明かせませんが追加コスチュームも用意しています。
4Gamer:
PS4への移植は容易だったのでしょうか。
ペイトン氏:
RépubliqueはUnityベースなので,UnityがうまくPS4のハードウェアを使ってくれれば僕達もうまく使えるという仕組みです。
今使っているUnity 5.2は,アップデートこそ大変でしたが,パフォーマンス的にはかなり高くなっています。また,PS4は先日7つ目のCPUコアが開放されたということが判明しました。Unityはすぐにこれを使うと思います。これからは,もっとすごいゲームを作れるという自信があります。
PS4は,今までのゲーム機と比べても一番開発しやすいと感じています。SCEが色々な機能を用意していますし,スタンバイモードでも新しいバージョンにアップデートできる機能が備わっています。PS3でのMGS4開発時にこういうのがあったらなあ……と思いますね。チームメンバーには「お前らはすごくラッキーだね! 俺の時代にはこんなのはなかったよ!」とオヤジみたいに言っています(笑)。
4Gamer:
Xbox OneもPS4と同様にPCアーキテクチャですが,こちらでの開発はどうなのでしょうか。
ペイトン氏:
Xbox Oneもシステム設計がスムーズになってきましたし,Kinect用のPCコアもゲームへ使えるようになりました。それでも,比べるとPS4の方がちょっと開発しやすいと思います。ただ,PS4もXbox Oneも両方好きなハードです。
僕が一番気にしているのは,なるべく広い範囲にタイトルを届けたい,とりわけRépubliqueは日本の方にプレイしていただきたいということです。各国で,とくに日本ではXbox OneよりPS4が人気ですから,必然的にPS4で開発することになります。
個人的には,日本製のPS4が元気でよかったと思います。日本のゲームがもっともっと欲しいんですよ。かつてと比べると,今は日本製のゲームが少ないですからね。
こだわりが輝いていた1990年代日本製ゲームへの熱いリスペクト
4Gamer:
固定カメラ視点は32bit機時代のゲームをイメージして採用したのでしょうか。
ペイトン氏:
最初に「ストーリー的に監視カメラが重要なゲームを作ろう」という考えがありました。Unity上で監視カメラを用意したとき,すぐに「あ,この視点って昔のサバイバルホラーと似たような感じになったんじゃない!?」と発見しました。すごくドキドキして,「これ(固定カメラ視点)でやろうよ!」と皆に言ったんです。
4Gamer:
本作には色々とユニークな要素が存在しますが,どのようなタイトルに影響を受けたのでしょうか。
ペイトン氏:
基本的には,初代PlayStationやセガサターン時代の日本のゲーム,「パラサイト・イヴ2」とか「ディープフィアー」とか,あと「メタルギア ソリッド」の影響も強いと思います。とくにRépubliqueの序盤はスニーキングゲームになっているので,メタルギア ソリッドの影響を感じられますね。
ですが,一番影響が強いのは「バイオハザード」です。Episode 5までほとんど出来上がっているので,家に持って帰ってテストプレイをしているのですが,ストーリーやパズル的な要素などが混ざり合っていて,バイオハザードのような懐かしさを感じられます。細かいところまで作りこまれた手作り感のあるゲームは最近少ないので,本当にいいゲームになったと思っています。
4Gamer:
細かい作り込みというと,具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。
ペイトン氏:
例えばEpisode 1には,最初のシーンで出てくるミレーという女性の部屋があります。ですが,ガンホーのRépublique担当者は,それを知らなかったんですよ。なぜかと言うと,隠された場所にあるからです。
いくつもの監視カメラを渡って行くことで,彼女の部屋のカメラをハッキングできます。このように普通のプレイでは気付きにくい部屋が,いくつか存在しています。
ここで,彼女はホープから没収した禁書を読んでいます。裏話的なストーリーになっているわけです。ミレーが読んでいるような禁書はゲーム中にいくつか出てきますが,これはコレクション要素にもなっています。
あと,Episode 1の最後に彼女の声のデータを入手してEpisode 2に続くのですが,そのデータを入手した状態で再びEpisode 1を始めることで,ホープが彼女の部屋に入れます。ここでは,スタンガンが手に入ります。
このように,昔の日本のゲームのような“行ったり来たりすると遊びの幅が広がっていく”という要素が存在します。最初はなかったのに戻ると追加されている要素や,特定の部屋だけの音楽など,開発チームが細かいパーツまで一生懸命作ってくれました。
4Gamer:
そこまで日本のゲームに思い入れがあると,日本語版の発売にも格別の思いがあるのでは?
ペイトン氏:
ただ単に「日本でRépubliqueを発売する」のではなく,パッケージ版を作って,マーケティングもプロモーションもあって,ちゃんと発売できるというのは,自分の中ですごく大きい出来事です。
その理由のひとつは,以前日本に住んでいたこと。もうひとつは,Républiqueは昔の日本製ゲームの影響が大きいので,日本のゲーム市場に感謝を示したいということです。
最近,ストーリーや音楽,パズル要素などがクレイジーなくらい混ざり合っているゲームは少なくなっています。アメリカでも日本でも,32bit時代のゲームをまだ愛している方はRépubliqueを楽しんでいただけると思うので,そういった方のリアクションにすごく期待しています。
4Gamer:
最近,32bit時代のゲームのオマージュや復権が進んでいますね。
ペイトン氏:
実は開発時,一周目クリア後のオマケとして,わざとグラフィックスを32bit的にするオプションを実装したいと考えていました。技術的に難しくて実現できなかったのですが,そこまで昔のゲームのオマージュを考えていたんですよ。音楽もPlayStationのチップセットを使ってリメイクしようとしていました。
「Back in 1995」(PC/Mac)を作っている一條(貴彰)さんとは友達なのですが,その画面写真をゲーム雑誌の記事で見たらまさにPlayStationのような画面で,「お前やったな! 俺もやりたかったんだよ」と思いました(笑)。
これまではドット絵によるレトロ表現が多かったですけれど,次のブームは32bitですよ。……そう思いたい(笑)!
4Gamer:
最近,かつての日本製ゲームをオマージュした新作ゲームが海外スタジオから登場することが多いので,個人的には嬉しさと悔しさを同時に感じます。
ペイトン氏:
確かに,海外では「Shovel Knight」(PC/PS4/PS3/PS Vita)や「GALAK-Z」(PC/PS4)などが日本の影響を受けて作られています。でも逆に,日本人的には国産の「DARK SOULS」シリーズや「Bloodborne」などは洋ゲーのように感じているのではないでしょうか。「METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN」(PC / PS4 / PS3 / Xbox One / Xbox 360)も「FINAL FANTASY XV」(PS4 / Xbox One)もオープンワールドになりましたし,逆転現象が起こっているような気もします。面白いですよね(笑)。
4Gamer:
PSX 2015におけるKeynoteでは日本製ゲームが比較的多く取り上げられていましたが,それについてはどう思われますか? ただ先ほどのお話にもありましたが,最近の日本製ゲームもグローバル化が進んでいますが……。
ペイトン氏:
洋ゲー的な要素が入っていても,アメリカ人である僕の目から見ると「まだけっこう日本らしいテイストが入っている」と感じますね。でも日本人から見ると洋ゲーになってしまったように見える。これもまた面白いです(笑)。
日本製ゲームの好きなポイントは,細かいところまで丁寧に作られているところです。MGSV: TPPはクオリティの高いオープンワールドで驚きました。Wii Uの「ゼルダの伝説」にも期待しています。
Camouflajのスタッフも,僕のせいで日本人みたいに細かく作りこむようになりました。最初は僕が細かく指示を出していたのですが,Episode 4からチームに任せられるようになり,今では逆に「もっと作りこみたいんです!」という要望がたくさん来るようになりました。嬉しい気持ちがある反面,「もうそろそろ開発を終わらせないと……」というところもあります。ある意味,誇りを持てる出来事です。MGS4に関わっていたときと似たような環境になりましたね。
4Gamer:
日本的な職人気質が受け継がれたのかもしれませんね。
ペイトン氏:
シアトルにある開発チームでは,今までにない体制だと思いますよ。むしろ一時期のゲーム業界には,「バグがあってもいい」という雰囲気すらあったと思います。
アーリーアクセスのゲームはバグがいっぱいある状態でリリースされますが,Twitchでプレイの様子を観ていると,プレイヤーさんは嫌がるどころか「これがアーリーアクセスの面白さです! バグって自分の頭がなくなりました!」と喜ぶんですよね。ある意味でバグが遊びにもなる,変な時代です(笑)。
日本人に贈る,アメリカ製の“日本式”
4Gamer:
プレイヤーに注目してほしい部分はありますでしょうか。
ペイトン氏:
うちの会社が得意な,ストーリーとゲームプレイの融合,同じテーマを両方に与えていることですね。ある意味で懐かしく,ある意味で新鮮な感じになっていると思います。普通なら,ストーリーのチームとゲームプレイのチームは別にしておいて,あまり話さない方が平和なので,多くの会社はやっていません(笑)。
あとは,あまりゲーム的でないストーリーです。それは何かというと,今までのゲームにそれほど含まれていなかった政治や社会的なメッセージです。Républiqueでは遠慮なく,今の世界の良いところや悪いところ――監視カメラとかプライバシー問題とか,Edward Snowdenの事件とか,そういったものを描いています。本当に大人が好きなストーリーだと自信があります。
4Gamer:
日本のプレイヤーに向けたメッセージをお願いします。
ペイトン氏:
日本のゲームに影響を受けたチームが,頑張って作っています。日本の皆さんにRépubliqueをプレイしていただけたら嬉しいですし,反応を見られる日を何よりも楽しみにしています。発売日には絶対に日本へ行って,実際に日本人の方がパッケージ版を買うところを見たいと思っています!
4Gamer:
ありがとうございました。日本人として,その日をお待ちしています。
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