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「Quantum Break」のプレイアブルデモがメディア向けに公開。実写とゲームの映像が交錯しながら壮大なストーリーが展開する
「Quantum Break」公式サイト
E3 2013のプレスカンファレンスで発表された「Quantum Break」は,とある科学実験の失敗により,時間の概念が崩壊していく世界が舞台だ。瞬間的に時を操る能力を得た主人公ジャック・ジョイスが,世界の危機を食い止めるべく,孤独な戦いに身を投じることになる。
当初,2015年内の発売が予定されていたが,同年4月に発売延期をアナウンス。その後,しばらく音沙汰がなかったものの,欧米では2016年4月5日,日本国内でも4月7日にXbox OneとWindows 10向けのリリースが発表されている(関連記事)。
「Quantum Break」は5つの章で構成されており,今回のプレイアブルデモでは第1章「Riverport University Experiment」から第2章「Dry Dock」の冒頭まで体験することができた。リバーポート大学構内にある研究施設が舞台となっており,主人公のジャックはMonarch Solutionsとの共同で行われている時空旅行実験「Project Promenade」の様子を視察することになる。そこで,このプロジェクトを代表するポール・サリーンの待つ研究施設に赴くのだが,構内にはプロジェクトに反対する学生達がプラカードを掲げているような有り様だ。
施設に到着したジャックは,ポールに促されるまま小型ブラックホールを使った実験をスタートさせる。しかし,不意の出来事により,爆発が起きてしまい,実験装置の近くにいたジャックとポールには不思議な力が備わることになる。その後,ジャックは大学からの脱出を図る一方で,ポールはProject Promenadeを終わらせまいと画策し……。ここから,ジャックはさまざまな事件と陰謀に巻き込まれていくのである。
第1章の時点で,ジャックは一時的に時間の流れを止めたり,周囲の敵と味方を識別したりといった特殊能力を持っている。それらを駆使して,Monarch Solutionsの私兵と戦うのだが,ピストルやサブマシンガンといった武器は倒した相手から入手することもできる。また,特殊能力を使って可動式のリフトを操り,移動ルートを確保するといったパズル要素も確認できた。
そのほか,「Quantum Ripples」「Documents」「Chronon Sources」「Computer」といったゲームの世界観を詳しく理解できるコレクション要素も用意されている。オープンワールド型のゲームではないものの,ちょっとした寄り道を楽しむことができそうだ。
シニアナラティブデザイナー
グレッグ・ローデン氏にインタビュー
ご存じのとおり,「Quantum Break」では迫力ある実写映像を交えながら,スリリングなストーリーが壮大に描かれていく。開発元のRemedy Entertainmentと言えば,ハードボイルドアクション「Max Payne」シリーズや,オカルト要素を盛り込んだ「Alan Wake」シリーズなど,ストーリーテリングの巧みさで定評あるスタジオだ。もちろん「Quantum Break」も例にもれず,その脚本の組み立てには相当注意を払っていることが伝わってきた。
今回,Remedy Entertainmentでシニアナラティブデザイナーを務めるグレッグ・ローデン(Greg Louden)氏に少しだけではあるが話を聞けたので,その内容を紹介しておこう。ちなみに,Remedy Entertainmentのフロントマンであり,「Quantum Break」ではディレクターを務めるサム・レイク(Sam Lake)氏は,家族旅行中でイベントには参加していないとのこと。この時期に休暇を取っているということから,ゲームの開発作業自体は,ほぼ終了していると考えていいだろう。
4Gamer:
先ほどデモをプレイしたんですが,主人公ジャック・ジョイスの独白から始まり,過去を回想していくようなストーリー構造になっていますね。
モノローグが過去につながっていくというのは,映画でよく見られる手法ですが,ゲームでは我々が初めてかもしれません。
4Gamer:
フィルム・ノワール(1940年代に頂点に極めた犯罪映画)に代表される手法ですね。
Louden氏:
ええ。なぜ主人公が過去を回想している“現在”のシーンが含まれているのか,それはゲームをプレイして確認してください。ジャックの話をよく聞くと,彼が話していることと,ゲーム中に起きていることがまったく異なるということもありえますよ。
4Gamer:
第1章のあと,25分くらいの実写映像のドラマが挿入されていました。それ以降も同じようなスタイルなのでしょうか。
Louden氏:
そのとおりです。5つの章があり,その合間にドラマが入っています。つまり,全部で4つのショートムービーを用意しているということです。元々,ゲームとは別にドラマを配信するアイデアがあったのですが,最終的には1本のゲームに集約することにしました。
それぞれの章のエンディングでは,プレイヤーが二択の選択肢からドラマの展開を決めることになります。たとえば第1章のエンディングでは,ポール・セリーンの視点から実験の失敗を目撃した活動家を処分する「Hardline」,または活動家を利用してジャックを首謀者に仕立てる「PR」のどちらかを選択できるようになっています。
4Gamer:
悪役の視点になれるというわけですね。
Louden氏:
基本的にゲーム中はジャックの視点です。そしてジャックの視点では描き切れないストーリーを,ドラマとして描いているのです。ただ,「Quantum Break」はマルチエンディングではないので,最終的には1つのエンディングに向かって帰結していくことになりますけどね。
4Gamer:
なるほど。ゲームの第1章からドラマに移行するとき,3Dの登場キャラクターがいつの間にか実写映像になっていてビックリしました。
Louden氏:
そう感じていただけるのは嬉しいですよ。ほとんどのキャラクターは「パフォーマンスキャプチャー」(表情とアクション,音声を同時にアセット化するアニメーション技術)によって生み出されているので,実写映像への移行もスムーズになっているんです。
今回のデモは1080pですが,4K出力の環境であればさらにリアリティが増すと思います。
4Gamer:
ジャック役にはハリウッド俳優のショーン・アシュモアさんが起用されていますが,それ以前に制作した映像などは撮り直したのでしょうか。
Louden氏:
いえいえ。開発当初にジャック役を担当してもらったショーン・デュリーさんは,元々テスト用ということで起用していたんです。つまり,予定どおりの進行だったんです。大きな口を開けて静止していた黒髪の女性科学者や印象的な爆発シーン,それから巨大なタンカーが鉄橋に激突するシーンなど,以前公開したシーンはゲーム内に収録されています。ご心配なく。
実は,デュリーさんにはゲームの冒頭,タクシーの運転手として登場してもらってもいますが,意外に重要なキャラクターとして再登場することがあるかもしれませんよ。
4Gamer:
本日はありがとうございました。発売日を楽しみにしています。
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