プレイレポート
[gamescom]「バトルフィールド1」のオープンβテスト向けマップ「シナイ砂漠」を,gamescom開幕前日のEAイベントでプレイ
「Grand Opening」と題されたこのイベントは,gamescom 2016のEAブースを関係者に一足早くお披露目するというもの。広大なブースには「バトルフィールド1」(PC / PlayStation 4 / Xbox One)と「タイタンフォール 2」(PC / PS4 / Xbox One),そして「FIFA 17」(PC / PS4 / PS3 / Xbox One / Xbox 360)の試遊台がズラリと並ぶ。その数は数百台におよぶとのことで,まあなんちゅうか,すごいことになっていた。一般のゲームファンに直接リーチしたいという理由からE3 2016での出展を辞退したEAだけに,多くのファンが詰めかけるgamescomにはそれだけ力が入っているようだ。
というわけで今回は,短時間ではあるがバトルフィールド1のPC版をプレイする機会を得たので,そのインプレッションをお届けしたい。用意されていたのはPC版で,楽しめたのは32人対32人の64人対戦だ。
遊べたマップは「シナイ砂漠」。8月16日に掲載した記事で,同マップを使用するオープンβテストが8月31日に実施されることをお伝えしたが,今回,それを一足早くプレイすることができたのだ。
現地時間8月18日には一般入場も始まるのだが,そうなれば一般来場者もこれを遊べるわけで,うーん,ドイツの人達がうらやましい。ただし今回の試遊では画面の撮影が固く禁じられていたので,本記事に掲載したゲーム画像は,オフィシャルのものとなっている。
試遊できたモードはシリーズお馴染みの「コンクエスト」で,勢力としてはオスマン帝国軍vs.イギリス軍となる。オスマン帝国は,さすがにシリーズ初登場だろうと思うが,筆者はそのオスマン帝国軍を担当した。彼らは一見すると,第二次世界大戦のドイツ・アフリカ軍団によく似た砂色の制服を着ている。
既報のとおり,バトルフィールド1にはアサルト(突撃兵),サポート(援護兵),メディック(看護兵),そしてスカウト(偵察兵)という4種類の兵科が用意されているが,戦車でスポーンすると「戦車兵」に,また飛行機にスポーンすると「パイロット」といった兵科になる。これらの特殊な兵科は,たとえば「戦車の修理ができる」といった特技を持っているという。装備画面で,戦車や航空機が使用できる場合はそれを選んで出撃し,戦車兵やパイロットになるのだが,このシナイ砂漠ではもう一つ,「騎兵」が選択できた。そう,今作ではついに,馬に乗れるのだ。
「馬は通常の搭乗兵器とは微妙に違う」と公式に言われていたが,どこが違うのかと言えば,乗り心地なのだった。当たり前だが,馬は機械ではなく生き物なので,たとえば高い崖から飛び降りようとすれば嫌がるし,乗り越えられないような障害は,それを迂回しようとしたりする。生き物らしさが巧みに再現されているのである。
なお騎乗時の視点は三人称で,自分の騎馬姿をうっとり眺めることが可能だ。
実際に馬に乗ると,車やバイクとは明らかに異なる挙動が非常にいい感じ。スピードはかなりあるものの,兵士はむき出しなので,常に移動し続けて目標にならないことが重要となる。武器としてはライフルとサーベルが使用可能で,筆者は成功しなかったものの,馬上から敵を斬り倒すこともできるという。これはもう,考えただけでカッコよすぎる。
また装備画面からだけでなく,拠点にいる馬に乗ることもでき,このときは自分のキャラクターがヒラリと馬に飛び乗る場面が見られる。ただ,単騎ではどうしても迫力不足なので,分隊全員(5人)が馬に乗って騎馬突撃,なんてことができたらさらにカッコよさげだ。もっとも,マップ上に5頭の馬が同時に出現しうるのかは不明だが。
戦いが進むと,やがて「装甲列車」が出現した。6月14日に掲載した「EA Play」(E3 2016)レポートでもお伝えしたとおり,戦いの中盤,負けている側に飛行船や戦艦などの巨大兵器が登場し,チームメンバーがそれらで砲撃したり爆撃したりすることで戦局を変えうるというフィーチャーが,バトルフィールド1には用意されているのである。装甲列車もその1つだ。
しかしE3 2016のときに遭遇した飛行船と同様,今回も巨大兵器である装甲列車は敵チーム側に出現したため,乗ってみることはできなかった。仕方がないので装甲車に乗って列車に接近したところ,たちどころに破壊されたので,火力はかなりのものだと思われる。うーむ,乗ってみたかった。飛行船の場合は,破壊されると火だるまになって墜落し,地上の兵士が逃げ遅れると爆発に巻き込まれてしまったが,装甲列車にもそういう演出が用意されているに違いない。
また,ちょっとしたことだが,本作では再リスポーンが可能だった。これは,リスポーンポイントが戦闘の中心から遠すぎると感じたときに実行するもので,自分のキャラクターがいったん死んで,別のリスポーンポイントを選ぶことができる。再リスポーンがチケットの増減やプレイヤーの戦績に影響するのかはよく分からなかったが,なにしろ戦場がかなり広いので,うっかり遠くの拠点にリスポーンしちゃうとドンパチやっているところまで走っていくのは,かなり難儀。それに対応するために用意されたのだろう。ただ,もしかすると,よりスピーディにプレイさせるための,試遊版のみの要素かもしれない。
ボルトアクションの狙撃ライフル,スピードの遅いクラシカルな戦車,当たりにくい銃器,そして馬と,本作は現代戦と相当に異なる雰囲気となっており,「バトルフィールド1942」からやっているという人も,最近の現代戦のファンも新鮮な気持ちで楽しめそうだ。あっちで爆発,こっちで撃ち合いといったカオスな感じも,第一世界大戦というテーマにふさわしい。このシナイ砂漠が誰でも楽しめるのは,8月31日からだ。その日を楽しみにしたい。
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「バトルフィールド1」公式サイト
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(C)2016 Electronic Arts, Inc.
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