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「Days Gone」のメディア体験会レポート。広大な自然の中で,感染者や無法者との戦いと野外生活を楽しんできた
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印刷2019/03/06 17:01

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「Days Gone」のメディア体験会レポート。広大な自然の中で,感染者や無法者との戦いと野外生活を楽しんできた

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 ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下,SIE)は2019年2月28日,東京都内で「Days Gone」のメディア体験会を開催した。人間社会が崩壊した後,「フリーカー」と呼ばれる感染者が跋扈する世界で展開する物語と,リアルな空気感を持つオープンワールドでの自由なサバイバルを楽しめる内容となっていた。

 「Days Gone」は2019年4月26日に発売されるサバイバルアクションだ。人間社会は謎のパンデミックにより崩壊し,多くの人々がゾンビのような「フリーカー」になってしまった。そんな極限状態で生き抜こうとあがく,賞金稼ぎの主人公「ディーコン・セントジョン」と相棒「ブーザー」の物語が描かれる。

 今回プレイできたのは“ゲーム冒頭からの1時間”と“ある程度装備が揃った状態からの2時間”の計3時間だ。前者ではストーリーの面白さ,後者ではオープンワールドサバイバルの自由さを満喫することができた。

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この日ゲーム内容を解説した,SIEのローカライズプロデューサーである浦野 圭氏と,ローカライズスペシャリストの立山 斉
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妻を喪い,死を求めてさ迷う主人公・ディーコンと相棒・ブーザーの人間ドラマ


 “ゲーム冒頭からの1時間”は,状況説明とチュートリアルがメインだ。人々がゾンビのような「フリーカー」に変貌するパンデミックの中,ディーコンと妻のサラ,そしてブーザーの3人はなんとか救助のヘリにたどり着いた。
 しかし,ヘリに乗れるのはあと2人のみ。ブーザーは自分が犠牲になってディーコンとサラを逃がそうとする。ディーコンは親友のブーザーと妻のサラ,どちらを取るかという板挟みになったが,彼が選んだのは友情だった。ディーコンはサラのみを逃して,ブーザーとともにフリーカーに満ちた都市に残ることにしたのだ。

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 苦痛に満ちた別れから2年後,ディーコンとブーザーはバイクを駆る「ドリフター(放浪者)」の賞金稼ぎとして戦っていた。無法者やフリーカーには賞金がかけられており,これを目当てに危険を冒すのがディーコンやブーザーのような賞金稼ぎなのだ。

 初めて操作可能となるシーンは,フリーカーとの戦いではない。ディーコンとブーザーが,殺人を犯した無法者を追うバイクチェイスだ。生き残った人間達も一枚岩ではなく,互いに争っているのである。
 本作のバイクは起伏の激しい山道を自在に走れる。現実ではなかなかできない体験で,ぐいぐいと進んでいくスピード感が心地よい。少しして無法者を追い詰めたディーコンだが,“生きたままフリーカーの餌食にならないよう殺してやるから,隠したお宝の場所を白状しろ”と詰め寄るのだから凄まじい世界観だ。

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 また,映像での描写はないものの,ブーザーとの会話から妻のサラが助からなったことも序盤でプレイヤーに明かされる。妻を失ったディーコンはどこか捨て鉢かつ無謀で,死を求めているようにすら見える。そんな彼を心配するブーザーだが,人間同士の争いによって腕を焼かれてしまい,行動不能となる。苦しむブーザーの様子は痛々しく,この世界ではフリーカーばかりではなく人間も恐ろしいのだと感じられた。

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広大な自然の中,自由度の高い戦いと野外生活を満喫する


 “ある程度装備が揃った状態からの2時間”は自由行動だ。オープンワールドにはフリーカーの巣や生存者達のキャンプ,そして人間でありながらフリーカーを崇拝する「リッパー」の本拠地などが存在しており,バイクで走り回りながら気の向くままにイベントや戦闘を楽しめた。

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 フィールドの地形は森や川,山などバリエーション豊か。自然もののドキュメンタリーを見ているような空気感が味わえる。また時間の経過と天候の変化もあり,雨が降るとバイクがスリップしやすくなるなど,ゲームにさまざまな影響を及ぼす。マップは広大だが,あちこちにあるフリーカーの巣を破壊しないことにはファストトラベルも使えない。

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 フリーカーはパンデミックで感染した犠牲者達の成れの果てで,さまざまなタイプが存在しており,本能のままに行動している。
 例えば「スウォーマー」は太陽の光に弱く,昼に巣で眠り,夜に活発になる。「ニュート」は普段は大人しいがディーコンの体力が減ると襲いかかってきて,「スクリーマー」は叫んで周囲のフリーカーを呼び寄せるなど,個性豊かだ。

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 スウォーマーの巣を破壊すべく,彼らの活動が鈍る昼間に攻撃してみたのだが,こちらが何かするとたくさんのスウォーマーが襲いかかってくるのでなかなか厄介だ。
 巣は,小規模なものであれば火炎瓶で焼き払える。しかし,大きなものになると耐久力が設定されており,そこに紐付けられたスウォーマーを倒して削りきらなければならない。今回戦ってみたのは後者で,とにかくスウォーマーの数が多いうえ,火炎瓶などで焼いてもなかなか耐久力が減らない。結局巣を壊すことはできなかった。もっと多くの爆発物を用意しなければならないのか,それともどこかを探せば強力な武器が手に入るのかは分からないが,製品版ではもっとうまくやってみたいところ。

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 プレイしていて印象に残ったのが,クラフトのシステムから感じられる,野外生活的なムードだ。フィールドのあちこちにはアイテムが落ちており,これを使って新たな装備をクラフトしたり,罠を仕掛けたりできる。例えば空き瓶と布と燃料で火炎瓶を作り,フリーカーどもを焼き払うことも可能だ。

 また,ガソリン入りのポリタンクはバイクに燃料を補充できるし,地面に置いて銃で撃てば即席の爆弾にもなるなど,工夫次第で戦いを有利に進められる。[R1]ボタンで「サバイバルホイール」を開けば,戦闘中に直接クラフトすることもでき,ゲームのテンポが損なわれないのも嬉しいところだ。

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 バイクで広大なフィールドを走り回り,ガソリンスタンドやポリタンクから燃料を頂戴してさらに探索を続ける。車から拝借したスクラップと木材でクロスボウの矢を作って動物を狩り,肉を手に入れる。森に分け入って植物を採取し,スタミナが増強できる薬を調合する……など,とにかくディーコンは逞しい。舞台になるのが自然豊かな地域であることも相まって,ポストアポカリプスものであるにもかかわらず,野外生活的な解放感が感じられたのだ。

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 荒野を走っていると,生存者のキャンプを発見することもある。キャンプはRPGにおける街のような機能を持っており,バイクの修理や補給,武器やクラフト素材の購入が可能だ。必要になる通貨は,フリーカーを倒したり,野外で採取した植物や野生動物の肉を寄付したり,キャンプの住人から頼まれたジョブをこなすことで入手できる。こうしてディーコンが活躍すれば「信頼レベル」が上がる。これには,武器屋でより強力な品を売ってもらえるなどのメリットがあるようだ。

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 ジョブの中には無法者の殺害や捕獲といった人間を相手にするものもあり,フリーカーとは違った戦略性が求められる。敵は守りが堅いうえに地形が複雑な本拠地に住んでいるため,正面から戦っても銃でハチの巣にされてしまうのだ。
 まずは双眼鏡で本拠地を観察し,敵をマーキング。スナイパーライフルで遠距離から狙撃するもよし,密かに潜入して背後からステルスキルを決めるもよし,トラバサミなどの罠を仕掛けておいておびき寄せるもよし……と,自由度は高い。今回プレイした限りでは,銃器には弾薬が必要だし,近接武器も使うと耐久力が減っていくため,基本的にはステルスで戦うのが有利なように感じられた。

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 こうした自由度の高さに彩りを添えてくれるのがディーコンのスキルである。敵やフリーカーを倒したり,ジョブをこなしたりしてレベルが上がるとポイントが手に入り,「格闘」「射撃」「サバイバル」という3系列のスキルに好きなように振り分けられる。
 スキルの効果は“格闘にタイミング良くボタンを押すと大ダメージを与えられる”“石ころをぶつけると敵を気絶させられる”“スクラップを消費して武器を修理できる”などさまざま。格闘に特化して敵を撲殺したり,射撃メインで戦ったりと,スキルと武器の組み合わせによってさまざまな戦法を組み立てられそうだ。

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 ディーコンとブーザーの物語が気になるのはもちろんのこと,広大な自然の美しさとクラフトによる野外生活感,そして,それぞれに異なる戦術を求められるフリーカーや無法者との戦いなど,見どころの多いテストプレイだった。

 SIEのローカライズプロデューサーである浦野 圭氏によれば,メインストーリーを追うだけで30時間,すべてのジョブをプレイすれば100時間ほどかかるという。また,日本版はCEROのZ指定を目標にローカライズが進められているそうで,基本的には海外版と表現は同じになるものの,CEROの規定に準拠している部分もあるとのこと。2019年4月26日の発売日が待ち遠しい。


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