プレイレポート
「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」の序盤インプレッションを動画付きでお届け。新アクションやマスターランク狩猟のポイントを紹介
MH:WORLDのエンディング後の物語が描かれるMHW:ICEBORNEは,上位ランクを超える「マスターランク」が実装されるとともに,完全新規のモンスターや過去シリーズからの復活モンスター,さらにMH:WORLDでは登場しなかった亜種モンスターが追加され,過去シリーズの「G」に相当するボリュームの“超大型拡張コンテンツ”になるとのことだ。
今回4Gamerは,序盤部分を先行プレイできた。拡張された狩りアクションや序盤に登場するマスターランクモンスターを一通り確認してきたので,その模様をお届けしていこう。なお,本記事はMHW:ICEBORNEのストーリー序盤のネタバレを含む内容となっているので,注意してほしい。
「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」開発者インタビュー。クラッチクローなど新要素の導入によって変わる「狩り」について聞く
カプコンが2019年9月6日に発売を予定している,ハンティングアクションゲーム「MONSTER HUNTER: WORLD」の大型拡張コンテンツ「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」。今回,4Gamerでは開発チームにインタビューを実施。新要素によって「WORLD」がどう変わるのかを中心に話を聞いた。
「MONSTER HUNTER: WORLD」公式サイト
新たな狩りの舞台は氷に閉ざされた「渡りの凍て地」
MHW:ICEBORNEのストーリーは,MH:WORLDのエンディング後から始まる。レイギエナの異常行動――陸珊瑚の台地に生息しているはずのレイギエナが古代樹の森に出現したことの調査を進めるハンターだったが,謎の古龍と共に沖の彼方に消えていく大量のレイギエナを発見し,その原因を突き止めるべく,調査団と共に新大陸を目指す。
レイギエナを追った先に発見したのは,氷と吹雪に閉ざされた寒冷地。総司令が「渡りの凍て地」と名付けたこの地では,MH:WORLDの調査拠点であるアステラ周辺とは異なった生態系が確立されており,寒冷地に適応したさまざまな生物が暮らしていた。
渡りの凍て地で初めて遭遇する大型モンスターの「ブラントドス」もその1頭。魚竜種のモンスターで,厚く降り積もった雪中を泳ぎ,ハンターに襲いかかってくる。
ブラントドスの主な攻撃アクションは,雪中からの攻撃や体当たりで,回避しにくいものや極端に大きなダメージを受けてしまう攻撃は少ない。マスターランクで初めて登場する大型モンスターということもあり,狩猟難度はやや抑えられている印象だ。
雪をかきあげ,ハンターに氷属性やられを付与してくる「脚ヒレ」の破壊がポイントになる印象。脚ヒレはブラントドスの弱点部位でもあるようなので,効果的にダメージを与えつつ,弱体化も狙えるわけだ。また,ブラントドスが雪中に深く潜っている時に音爆弾を投げつけると雪上に引きずりだせる。この時も脚ヒレを狙えるチャンスなので,有効活用していくといいだろう。
ブラントドスの狩猟に成功したハンターは,仲間と共に新たな拠点「セリエナ」を構えるべく準備を開始する。ハンターの次の任務は,物資を運ぶための輸送経路の安全確保だ。セリエナ周辺の調査を進めるハンターだったが,その道中で巨大な双角を有する大型モンスター「バフバロ」と遭遇し,狩猟に挑むこととなる。
バフバロはベータテストにも登場しているので,すでに狩猟に成功したハンターも多いと思うが,攻撃アクションや狩猟のポイントを確認しておこう。アンジャナフやボルボロスと同じ獣竜種に属するバフバロは,巨大な体躯と双角を活かした突進がもっとも危険な攻撃となる。巨大な双角でフィールドの岩や木などを巻き込みつつ突進してくるため,横方向への攻撃範囲が広くなり,前転での回避が難しくなっている。
また,遠距離で様子を見ていると角で地面を掘り起こし,岩を投擲してくる。距離が離れていると,これら2つの対処しにくい攻撃を仕掛けてきやすいので,バフバロを狩猟するときは,比較的安全な後ろ足付近に張り付いて攻撃し,ダウンを狙っていくといいだろう。
バフバロを狩猟したことで輸送経路の安全を確保した調査団は,セリエナに物資を送り込み,本格的に渡りの凍て地の調査を開始する。なお,セリエナは一部の調査団員のみが常駐する前線拠点になるので,アステラと比較すると小さくコンパクトにまとまっている。物資補給所や加工屋,食事場といった頻繁に利用する施設への移動時間が短縮されるのはありがたい。
拠点を構え,レイギエナの異常行動の原因を探るべく,渡りの凍て地の調査を進めるハンター。しかし調査中に,MH:WORLDから通して初登場となる亜種モンスター「トビカガチ亜種」と遭遇する。カガチ(蛇の異名)と名に付くように蛇を思わせる相貌のトビカガチだが,亜種はカラーリングが橙色に変化。また,尻尾の先端には紫色の毒棘が生え,通常種と比較してより蛇っぽい特徴を持つモンスターとなっている。
トビカガチ亜種は,雷属性やられ付与と気絶を誘発しやすい攻撃が特徴だった通常種から大きく変化し,噛みつきによる麻痺と毒棘による毒でハンターを苦しめる。さまざまな攻撃に麻痺と毒が付与されるため,攻撃を受けるリスクが大幅に上がっている。
とくに猛毒になることもある尻尾攻撃は広範囲で避けづらく,ダメージも高いため,もっとも注意したい攻撃となっている。一方,麻痺を付与する噛みつき攻撃は攻撃範囲が狭く,トビカガチ亜種の正面に陣取らなければ食らう危険性は低そうだ。毒と麻痺,どちらかを対策するのであれば毒対策を優先するのをオススメしたい。
追加アクションの一部を紹介
クラッチクローのご利用は計画的に
マスターランクが開放され,より多彩に,より強力になったモンスターの攻撃アクションだが,ハンターも武器を出したままスリンガーが扱えるようになったり,武器種ごとに新アクションや連携が追加されたりと,さまざまな部分が強化されている。
その中でも,とくに面白いアクションの1つが「クラッチクロー」だ。全武器で共通して使用できるクラッチクローは,中距離からモンスターにしがみつける新アクションで,しがみついている間はスタミナを消耗するが,モンスターの動きを制御して壁にぶつけたり,肉質を柔らかくしたりと,新しい立ち回りを構築できる。
ただし,「乗り」と異なり,相手が暴れるとハンターにダメージが通ってしまう点には注意したい。とくに怒り状態時など,激しく暴れているときに無理やりクラッチクローでしがみついても,すぐに振りほどかれ,大ダメージを受けることになる。やみくもに使うのでなく,大きな隙を見せたときや疲労時など,ここぞというシーンで使うことで真価を発揮してくれるはずだ。
また,オトモアイルーがオトモダチとなった小型モンスターに乗って移動できる「モンスターライド」も面白い。自身でモンスターの操作はできないが,ターゲットのモンスターを自動で追ってくれたり,行き先を指定することで,その場所まで自動で連れていってくれたりする。移動中は痕跡の調査や採集,さらにアイテムの使用も可能で,移動しつつ,狩猟の準備をできるため,より効率的な狩りにつながるアクションとなりそうだ。
前述したように,MHW:ICEBORNEでは,全武器に新たな狩りアクションや連携が追加されている。今回の先行プレイで使用したチャージアックスには斧強化状態が追加されており,ビンが1本以上溜まっている状態で「斧:高出力属性解放斬り」の予備動作中にL2でキャンセルして,「属性廻填斧強化斬り」を繰り出すことで発動する。
これまでの基本的な立ち回りであった属性強化状態を狙うか,新たに追加された斧強化状態を狙うか,狩猟方法のバリエーションが増えることは,遊びの幅を大きく広げる要素となるに違いない。
アステラ周辺にも新たなモンスターが登場
本作の舞台は渡りの凍て地が中心となるが,物語が進行するとアステラ周辺の生態系も変化し,新たなモンスターが登場。ハンターはその狩猟に挑むこととなる。先行プレイでは,「パオウルムー亜種」と「プケプケ亜種」の狩猟にチャレンジできたので復活モンスターとして登場する「ベリオロス」の狩猟と合わせて,生態の特徴や狩りのポイントをお届けしたい。
パオウルムー亜種
浮眠竜の異名が付くパオウルムー亜種は,その名の通り睡眠攻撃をハンターに仕掛けてくる。通常種にあった風圧を巻き起こすブレス攻撃は睡眠を誘発するものに変化し,ハンターの行動範囲を狭める。また,このブレス攻撃はパオウルムー亜種が巻き起こす風で移動し,思わぬところで睡眠が誘発されることもあるので注意したい。しかし,睡眠攻撃以外の行動は通常種から大きく変化しておらず,あまり厄介な攻撃は仕掛けてこない。免疫の装衣や元気ドリンコを持ち込んで狩猟に挑むと良さそうだ。
プケプケ亜種
プケプケと言えば,毒の粘液や毒霧などを扱う印象が強いのだが,プケプケ亜種は多彩な水属性攻撃を仕掛けてくるモンスターだ。とくに口から放たれる二股の水流ブレスや,尻尾を回転させながら360度に放つ水流ブレスは回避が難しいので,そもそもの位置取りから対策を取ったほうがいい。なお,プケプケが放つ水流ブレスは強力な攻撃だが,放つために水分を補給する必要があるようで,水場が近くにあると定期的に水を飲むモーションが挟まれる。この時は攻撃を加える大きなチャンスであり,さらに一定のダメージを与えるとダウンも誘発できるので,見逃さず狙っていくといいだろう。
ベリオロス
ベリオロスは,機動力の高さを活かした攻撃と氷属性やられを誘発する氷ブレスが特徴の「モンスターハンターダブルクロス」以来の登場となる復活モンスターだ。ベリオロスの攻撃アクションは,着弾点に竜巻を発生させる氷ブレスや空中からの突進攻撃,長い尻尾を活かした尾撃など,攻撃範囲に優れ,避けにくいものが多い。無理やり攻撃を仕掛けても,隙に手痛い反撃を受けてしまうことが多いので,チャンスをうかがい,ヒット&アウェイでダメージを与えていくとよさそうだ。
狩猟のポイントは部位破壊で,前脚に生えた棘を破壊すれば機動力を,尻尾を切断できれば広大な攻撃範囲を誇る尾撃を抑制できる。ただし,棘が健在の時には機動力を活かした立ち回りで縦横無尽に動き回るため,的を捉えるのは難しい。シビレ罠や落とし穴に加えて,段差を利用した乗りや疲労時にはクラッチクローを狙うといいだろう。また,短い時間であるが空も飛ぶため,スリンガー閃光弾を狙うのも面白い。
MHW:ICEBORNEに向けたアステラ祭が開催中
目前に迫った新たな狩りの準備を進めよう
先行プレイレポートは以上となる。MHW:ICEBORNEの序盤をプレイしたわけだが,マスターランクになって顕著に感じた部分はモンスターごとの対策の必要性だ。今回狩猟した対象はあくまでも物語序盤に登場するモンスターで,比較的狩りやすい部類に入ると思われる。それでも何らかの対策を用意しないと厄介と感じたあたり,中盤以降に登場するであろう,さらに強力なモンスターがどんなアクションを仕掛けてくるのか,楽しみであると同時に恐ろしくも感じられる。
また,今回の試遊では一通りソロで遊んだ後に,難度が調整されたという2人用で遊んでいたのだが,確かにMH:WORLDで遊んでいた時よりも狩りやすかったり,気絶などの状態異常を狙いやすくなっていたりしたように感じられた。また,カメラスピードの項目が増えているなどオプションの拡充も図られており,モンスターやアクションの追加といった分かりやすい遊びの部分だけでなく,細かいプレイヤーの要望まで調整が行き届いているのはうれしい限りだ。
MH:WORLDでは現在,ほぼすべてのイベントクエストやチャレンジクエストを遊べる「アステラ祭」が開催中だ。プレイ感覚を取り戻したり,マスターランクに向けた装備を作成したりするのに絶好の機会となっているので,ぜひ活用して,MHW:ICEBORNEの発売に向けた準備を進めよう。
「MONSTER HUNTER: WORLD」公式サイト
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