［E3 2018］「Metro Exodus」のデモ版をプレイ。新天地を探しMetroを出たArtyomの物語が，ハイクオリティのグラフィックスで描かれる

　4A Gamesが開発，Deep Silverが販売を担当するシリーズ最新作「Metro Exodus」（PC / PS4 / Xbox One）のデモプレイが，E3 2018会場のDeep Silverブースにある商用ルームで行われた。

　「Metro」は，核戦争によって地上が汚染されたことによりモスクワの地下鉄駅構内で生活を送る人類と，放射能の影響で変異した凶悪なミュータントとの戦いを描いた小説「Metro 2033」を題材としたゲームシリーズだ。その最新作のXbox One版に触れてきたのでレポートしよう。

「Metro Exodus」公式サイト

　「Metro 2033」「Metro: Last Light」に続く「Metro: Exodus」では，主人公Artyomが地下鉄駅の外で生活できる場を見つけるため，仲間と共にモスクワを出るという物語が描かれる。機関車のAurora号で仲間と移動中に，橋に仕掛けられたバリケードで足止めされるところからデモプレイは始まった。


　チームのリーダー，そして義父であるMillerから付近の探索を頼まれたArtyomは，妻のAnnaとともにその土地に降り立つ。このときコンパス付きのマップとバックパックをもらえた。マップは目指すべき目的地が表示されるもので，バックパックはその場で道具のクラフトや武器の強化ができるもののようだ。

　あたりを探索していると，遠くに怪しげな教会を発見。しかしそこへ行くには湖を渡らなければならない。筆者はここであっさりと小舟を見つけてしまったのだが，ゲームプレイ前のプレゼンによると，ゲームの進め方や選択によって目的地へのルートやアプローチが変わるとのことだ。


　船で近づいて行くと，突然教会の鐘が鳴り響く。「人がいる。そしてなんらかのメッセージを届けようとしている」。そう考え，水路をまたぐように建てられた教会に船のままで入っていく。中には攻撃してくる気配はないが警戒心を見せる人々と，「Technical is sin!」と扇動する，宗教家のような指導者がいた。
　教会の中を通る水路の行き止まりにある船着場に到着すると，一人の少女が待っていた。「あの人達は悪魔よ。私の友達とお父さんを殺したの」。そう言って少女が階段を駆け上がると同時に水路に柵が下され，船が出せなくなってしまう。


　階段の上の部屋には先ほどの少女とその母親が軟禁されていた。教会にいた人々が怪しい団体だと感じたArtyomは，Annaと連絡をとって二人を救出することに。教会からの脱出用の船を見つけるため探索を始めると，中には多くの武装した人間がいることが分かる。やはり怪しい団体というのは間違いなさそうだ。

　さて，今回の目的は，怪しいやつらを一掃するというものではなく，敵の目をかいくぐりながら脱出用の船を探すことだ。銃を撃てばその音で敵に気づかれてしまうので，後ろから静かに忍び寄り敵を無力化することが重要となる。このステルス性の高い探索が楽しく，そして緊張感のあるものだった。

　船を発見し，母子をAnnaに任せて教会を出るArtyom。結果に満足しながらも「あれっ，ミュータントとの戦いがなかったな」などと考えながらオールを漕いでいると，人と同じくらいの大きさのある魚類のミュータントが船に襲いかかってきたのだ。

　不意打ちに驚きながらも退治し，急いで対岸へ向かうと，今度はボートの何倍かはあるという巨大なミュータントに船ごと破壊され，極寒の湖に投げ出されるArtyom。いよいよダメか……というところで仲間のDukeに救われて，デモプレイは終了した。


　今回のデモはXBox One Xを使用した4K解像度でのプレイだったが，雪が降り積もるロシアの寒村は非常に高精細なグラフィックスで描かれ，美しさはもちろん，寒さまでが伝わってきそうなほどだ。天候や昼と夜の変化もあるということで，そちらも気になるところ。
　小説原作とあって，もともとストーリー性も好評の「Metro」シリーズだが，それがさらに高グラフィックスで，緊張感あるアクションが楽しめる作品となっていた。海外向けに2019年2月22日に発売される予定だが，日本発売は現時点ではアナウンスされていない。日本の「Metro」シリーズファンに良いニュースが届くことを期待したい。

「Metro Exodus」公式サイト

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