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「鈴鹿8耐」と「真・三國無双8」がコラボ。会場でのステージや鈴木プロデューサーへのインタビューを掲載
……と,4Gamerに関係のなさそうな話をなぜしているのかというと,今回の鈴鹿8耐は,コーエーテクモゲームスの「真・三國無双8」(PC/PS4)とコラボしているからだ。人気武将達が鈴鹿8耐で活躍するメーカーを応援するキャラクターとして,レーシングスーツを身にまとって各種PRなどに登場したほか,真・三國無双8のラッピングが施されたオリジナルバイクが作られ,プレゼントされるキャンペーンも実施。「無双感ハンパない」というキャッチコピーも作られ,これが使いやすいのか,レースの実況中継でもちょくちょく耳にした。
本稿では,会場で行われた真・三國無双8ステージの模様と,プロデューサーの鈴木亮浩氏へのインタビューの模様をお伝えする。
ステージには,鈴木氏と曹丕役の神奈延年さん,陸遜役の野島健児さん,鍾会役の会 一太郎さん,関銀屏役の三上枝織さんが登壇した。異色のコラボなだけに,ステージに人は集まるのかと思いきや,実際はかなりの人だかりに。ロードレースが好きで無双シリーズや声優が好きという人だけでなく,登壇した声優陣を見るために,鈴鹿サーキットまで足を運んだというファンもいた。
ではそもそも,どのようにこのコラボが実現したのか。鈴木氏によると2018年秋ごろ,実は鈴鹿8耐からコーエーテクモゲームスにコラボの相談があったのだという。当時は鈴木氏も,真・三國無双8とのつながりが分からなかったそうだが,「8」というナンバリングが鈴鹿「8」耐と同じであることや,爽快感や無双感がモータースポーツとマッチしているのではないかということなどを,コラボ先に選ばれた理由として挙げていた。
また,鈴鹿8耐の運営に無双シリーズの大ファンがいて,なんとかコラボがしたいと考えており,「8」が出た瞬間に「これだ!」と思いついたという話があるそうだ。
鈴鹿8耐のコラボには,さすがに声優陣も驚いたという。しかし今回,曹丕はYAMAHA,陸遜はHonda,鍾会はSUZUKI,関銀屏はKawasakiを応援するキャラクターとなっており,それに合わせて声優陣も各チームや選手を贔屓してしまうと話す。レースを楽しむコツは,「自分の贔屓のチームや選手を作ること」で,ルールが分からなくても応援したくなると司会から説明されていたが,こうしたコラボキャラクターから入るというのもアリかもしれない。
ステージでは,声優陣による,各キャラクターを演じてのチーム応援ボイスも披露され,来場者は大いに盛り上がっていた。
最後に,今回のコラボについて,鈴木氏へのインタビューをお届けしよう。
4Gamer:
炎天下でのステージお疲れ様でした。それにしても,今回のコラボはよく実現しましたね。
鈴木氏:
お話をいただいて,我々も驚きました(笑)。
4Gamer:
まさか鈴鹿8耐さん側からオファーがあるとは。
鈴木氏:
担当者の方が本当に無双シリーズが好きでいてくださったみたいです。
4Gamer:
チームを応援する各キャラクターは,どういった基準で決まったのでしょう。
鈴木氏:
それも鈴鹿8耐さんから「このキャラクターを使いたいです」という要望があったんです。コラボ内容そのものもご提案いただきました。
鈴鹿8耐さんとしては,今までに来ていない層を呼びたいという狙いもあったようですね。
4Gamer:
実際,ステージにはそういった層も来ていましたね。鈴木さんは,鈴鹿サーキットに来たのは初めてですか?
鈴木氏:
初めてです。それでも,やはり現地で見ると「すごい!」と興奮しますし,コラボをキッカケに会場に足を運んだ人も,楽しめるのではないでしょうか。Twitterで,レースファンの方が無双の名前を見てくれたり,逆に無双ファンが鈴鹿8耐を知ったり,うまくいったコラボだと思います。
4Gamer:
コーエーテクモゲームスさんは,会社のある神奈川県内ではいろいろなところでタイアップなどを組まれていると思いますが,一見ゲームと関係のなさそうな地方のイベントでは珍しいと思います。こうしたコラボは,コーエーテクモゲームスさんとしてはアリなんでしょうか。
鈴木氏:
会社というより,私のチームとしてはですが,大いにアリですね。以前,お菓子の「ぷっちょ」とコラボしたこともありますが,面白ければぜひやりたいと思っています。お金を出してゲームを買ってくれている方に失礼がないよう,最初から製品版にコラボを入れるというのはやらないのですが,DLCや今回のようなイベントであればコラボしたいです。
4Gamer:
コラボで作られた「無双感ハンパない」のキャッチコピーは,冷静に考えるとどういう意味なのか……という気はしつつ,コラボ感もインパクトもありますね。実況中継でも使われていたりしますし。
鈴木氏:
担当者さんのイメージですと,鈴鹿8耐は選手1人がそのほか大勢の選手を相手に奮闘するので,それが無双っぽいというのもあるそうです。
4Gamer:
真・三國無双8は,発売後さまざまなDLCが配信され,最近はそれも落ち着いてきたように見えますが,シリーズの今後の展開について教えてください。
鈴木氏:
真・三國無双8では,もう少し衣装を配信したいと考えていますが,これから落ち着いていくかと思います。
新作はもちろん考えていますが,正直,方向性を検討しているところです。
4Gamer:
真・三國無双8でオープンワールド化しましたが,それを続投するかどうかということですか?
鈴木氏:
はい。プレイヤーの大半が「オープンワールドがいい!」ということでしたら,次回作でも採用しようということになるのですが,実際は賛否両論ありました。これまでのステージクリア型の分かりやすさが好きという人もいて,その気持ちも分かります。後々,どちらでいくか決めることになるでしょう。
4Gamer:
では,新作の発表にはまだまだお時間がかかりそうですか?
鈴木氏:
うーん。あと数日なのですが,8月3日で初代「真・三國無双」が発売されて19周年になるんですよ。つまり,来年は20周年なんです。これ以上は,何も言えません(笑)。
4Gamer:
それを教えていただいたら,これ以上は聞きません(笑)。
新作はともかく,20周年に向けていろいろな準備を進めているでしょうから,これからの真・三國無双シリーズに期待しています。
鈴木氏:
真・三國無双も歴史のあるシリーズになりましたから,今まで支えてくださったファンの皆さんに,恩返ししたいです。いろいろと考えていますので,期待してお待ちいただければと思っています。
また,今回のような,異業種でありながら有意義なコラボもできましたし,楽しくなるコラボはこれからもたくさんやりたいですね。
4Gamer:
ありがとうございました。
「真・三國無双8」公式サイト
鈴鹿サーキット公式サイト
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