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Z390搭載マザーボードがASRockとASUS,GIGABYTE,MSIから登場。ゲーマー向けモデル総まとめ
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印刷2018/10/09 01:01

ニュース

Z390搭載マザーボードがASRockとASUS,GIGABYTE,MSIから登場。ゲーマー向けモデル総まとめ

 「Coffee Lake Refresh」(もしくはCoffee Lake Refresh-S)という開発コードネームで呼ばれてきた第9世代Coreプロセッサ正式発表になったのを受け,ASRockとASUSTeK Computer(以下,ASUS),GIGA-BYTE TECHNOLOGY(以下,GIGABYTE),MSIが対応チップセット「Intel Z390」(以下,Z390)搭載マザーボードを一斉に発表した。

 もっとも,Intel 300シリーズチップセットの新しい最上位モデルと想像できる型番からも分かるように,既存の「Intel Z370」(以下,Z370)チップセットと比べて,Z390で画期的な何かが加わったわけではない。新要素は事実上,最大6ポートのUSB 3.1 Gen 2に対応するUSBホストコントローラ機能を内蔵したことと,Intelの新しい無線LANモジュール用インタフェース技術「Integrated Connectivity」(略称:CNVi)に対応したこと程度である。

GIGABYTEのスライドより。スライド左は既存のZ370,右がZ390ベースのブロック図で,右側の赤枠で囲まれた部分が,Z390の新要素である
画像集 No.003のサムネイル画像 / Z390搭載マザーボードがASRockとASUS,GIGABYTE,MSIから登場。ゲーマー向けモデル総まとめ

 ただし,マザーボードのデザイン的には従来とは異なる要素がある。HEDT(High-End DeskTop)市場向けを除く一般的なデスクトップPC向けCPUとして史上初めて8コア16スレッドへ対応した第9世代Coreプロセッサをサポートすべく,マザーボードメーカーは全体として多フェーズ構成に重点を置いているのだ。
 また,Z390チップセットの登場後,Z370搭載マザーボードを段階的に販売終了としていくこともマザーボードメーカー各社は明らかにしているため,今後,Intelベースのハイエンドゲーム環境を構築するにあたってはZ390マザーボードの重要性は明らかに上がっていくだろう。

 といったことも踏まえ,本稿では4社のゲーマー向けマザーボードをまとめて紹介してみたい。


ASRock


 まずは,高品質なマザーボードを比較的安価な価格帯で提供して評価が高まっているASRockの製品から見ていこう。
 ASRockではこれまで,ゲーマー向け製品にプロゲーマー「Fatal1ty」の名を冠した製品名を付けていた。しかし,2018年3月にASRockは,グラフィックスカード製品で「Phantom Gaming」という新ブランドを立ち上げており,今回のゲーマー向けマザーボードのうち4製品でも,新ブランドの名称を使用している。Fatal1tyとの契約は満了したというASRockによると,今後,同社のゲーマー向け製品では基本的にPhantom Gamingブランドを使っていくことになるようだ。

 各製品のフォームファクタとメーカー想定売価,発売日は表1のとおりだ。

表1 ASRock製Z390搭載ゲーマー向けマザーボードのラインナップ
製品名 フォーム
ファクタ
メーカー想定売価 発売日
Z390 Taichi Ultimate ATX 4万1600円
(4万4928円)前後
10月9日
Z390 Taichi ATX 3万3980円前後
(3万6698円)前後
10月9日
Z390 Phantom Gaming 9 ATX 3万5980円前後
(3万8858円)前後
10月19日
Z390 Phantom Gaming 6 ATX 2万4980円前後
(2万6978円)前後
10月19日
Z390 Phantom Gaming 4 ATX 1万6600円前後
(1万7928円)前後
10月9日
Z390 Phantom Gaming ITX/ac Mini-ITX 2万5800円前後
(2万7864円)前後
10月9日

Z390 Phantom Gaming 9のI/Oインタフェース部。赤色のRJ-45ポートが2.5Gbps Ethernet対応となっている
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 ASRockの新製品で目を惹く新機能としては,「Z390 Phantom Gaming 9」と「Z390 Phantom Gaming 6」で,Intel製の1000BASE-T対応LANコントローラ「Intel I219-V」(以下,I219-V)に加えて,2.5Gbps Ethernetに対応するRealtek Semiconductor(以下,Realtek)製のLANコントローラ「RTL8152AG」と有線LANポートを備える点が挙げられる。
 もちろん,2.5Gbpsの性能をフルに発揮するには,同じ規格をサポートするルーターやスイッチングハブ,LANケーブルなどが必要だ。しかしASRockでは,既存の1000BASE-TでこのLANポートを使っても,より高速な通信が可能であると謳っている。RTL8152AGは,I219-Vよりもそれだけ高性能であるということだろう。

ASRockが公表したLANポート別のデータ転送速度比較。1GbpsのLANに接続した場合でも,RTL8152AG(※グラフではPhantom Gaming 2.5Gb/s LAN)は,とくにサイズの小さなデータのやり取りにおけるスループットが高く,ゲームで有効だという
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 また,6製品中4製品で12フェーズのCPU用電源回路を採用していたり,他社製品よりもグレードの高いコンデンサを採用したりするなど,電源周りの仕様を充実させたことも特徴としてアピールしている。

 そんなラインナップの中でも注目の製品は,唯一のMini-ITXタイプである「Z390 Phantom Gaming ITX/ac」だろう。

Z390 Phantom Gaming ITX/ac
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 Mini-ITXタイプのマザーボードでは,M.2スロットを1基しか装備していない製品が多いのに対して,Z390 Phantom Gaming ITX/acはマザーボードの上面と裏面に計2基を装備している。上面側のM.2スロットは,チップセット用ヒートシンクの上に取り付けるという構造になっており,Phantom Gamingロゴ入りのヒートシンクをM.2接続型SSDに貼り付ければ,チップセットとSSDの熱を両方まとめてヒートパイプで電源部のヒートシンクに送り,CPUクーラーのエアフローで冷却できる。

 そのほかの製品は以下のとおり写真もしくは製品イメージとキャプションで紹介してみたい。

チップセット用ヒートシンクとM.2 SSD用ヒートシンクが一体化した構造を採用(左)。右写真はM.2 SSD用ヒートシンクを外したところで,チップセット用ヒートシンクの上にM.2 SSDを装着する構造が分かる
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Z390 Taichi Ultimate:Z390搭載マザーボードの最上位モデルで,12フェーズ電源回路搭載。奇抜なチップセットヒートシンクが目を惹く(左)。オーバークロック用途を考慮して,CPU用電源コネクタは8+4ピンタイプとなっている(右)。そのほかに,Aquantia製の10Gbps Ethernet対応LANコントローラも搭載する
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Z390 Taichi(左):Taichiの名を冠する製品の下位モデル。10Gbps Ethernet非対応を除けば,Z390 Taichi Ultimateとほぼ同等のスペックを有する
Z390 Phantom Gaming 9(右):Phantom Gamingブランドのマザーボード最上位モデルで,2.5Gbps Ethernetに加えて,2系統の1000BASE-T有線LAN接続と1系統の無線LAN接続に対応する
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Z390 Phantom Gaming 6(左):Phantom Gamingブランドのミドルクラス市場向けマザーボード。2.5Gbps Ethernetと1000BASE-Tポートを1系統ずつ搭載するが,無線LAN機能は持たない
Z390 Phantom Gaming 4(左):Phantom Gamingブランドでは下位モデルに位置付けられるマザーボード。電源回路のフェーズ数はやや少ない10で,2.5Gbps Ethernetは搭載しておらず,上位モデルが備えるカラーLEDイルミネーションも搭載しないなど,シンプルな製品となっている
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 各製品の主なスペックは表2のとおりだ。

表2 ASRock製Z390搭載マザーボードの主な仕様
製品名 電源フェーズ数 PCI Express(以下,PCIe)スロット M.2スロット Serial ATA
6Gbpsポート
USB 3.1
Gen.2
ポート
LAN
Z390 Taichi Ultimate 12 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x8(x16形状)×1
PCIe 3.0 x4(x16形状)×1
PCIe 3.0 x1 ×2
3 8 Type-A×3,Type-C×2 10Gbps Ethernet×1,1000BASE-T×2,IEEE 802.11ac×1
Z390 Taichi 12 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x8(x16形状)×1
PCIe 3.0 x4(x16形状)×1
PCIe 3.0 x1 ×2
3 8 Type-A×3,Type-C×2 1000BASE-T×2,IEEE 802.11ac×1
Z390 Phantom Gaming 9 12 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x8(x16形状)×1
PCIe 3.0 x4(x16形状)×1
PCIe 3.0 x1 ×2
3 8 Type-A×3,Type-C×2 2.5Gbps Ethernet×1,1000BASE-T×2,IEEE 802.11ac×1
Z390 Phantom Gaming 6 12 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x8(x16形状)×1
PCIe 3.0 x4(x16形状)×1
PCIe 3.0 x1 ×3
2 8 Type-A×1,Type-C×1 2.5Gbps Ethernet×1,1000BASE-T×1
Z390 Phantom Gaming 4 10 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x4(x16形状)×1
PCIe 3.0 x1 ×3
2 6 Type-A×1,Type-C×1 1000BASE-T×1
Z390 Phantom Gaming-ITX/ac 8 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x4(x16形状)×1
PCIe 3.0 x1 ×3
2 4 Type-A×1,Type-C×1 1000BASE-T×1,IEEE 802.11ac×1

ASRock日本語公式Webサイトのマザーボード製品情報



ASUS


 ASUSは,オーバークロッカーとゲーマー向けのプレミアムシリーズに位置づけられる「ROG MAXIMUS」から4製品,価格対スペック比重視のゲーマー向けシリーズ「ROG STRIX」から2製品,そしてエントリーゲーマー市場で高耐久を売りにするシリーズ「TUF GAMING」から2製品と,計8製品のZ390搭載ゲーマー向けマザーボードを発表した。
 1年ほど前に登場したZ370搭載マザーボードでは最上位モデルとなる「EXTREME」がラインナップされなかったのだが,Z390では「ROG MAXIMUS XI EXTREME」として登場している。
 フォームファクタとメーカー想定売価,国内発売日は表3を参照してほしい。

表3 ASUS製Z390搭載ゲーマー向けマザーボードのラインナップ
製品名 フォーム
ファクタ
メーカー想定売価 発売日
ROG MAXIMUS XI EXTREME E-ATX 5万5800円前後
(6万264円)前後
10月下旬
ROG MAXIMUS XI FORMULA ATX 5万3800円前後
(5万8104円)前後
10月下旬
ROG MAXIMUS XI CODE ATX 4万6800円前後
(5万544円)前後
10月下旬
ROG MAXIMUS XI HERO ATX 3万8800円
(4万1904円)前後
10月9日
ROG STRIX Z390-F GAMING ATX 2万6800円
(2万8944円)前後
10月9日
ROG STRIX Z390-I GAMING Mini-ITX 2万9800円
(3万2184円)前後
10月下旬
TUF Z390M-PRO GAMING Micro-ATX 1万8480円
(1万9958円)前後
10月9日
TUF Z390-PLUS GAMING ATX 1万7480円
(1万8878円)前後
10月9日

ASUS NODEの概要を説明するスライド
画像集 No.015のサムネイル画像 / Z390搭載マザーボードがASRockとASUS,GIGABYTE,MSIから登場。ゲーマー向けモデル総まとめ
 新製品でちょっと面白いのは,Z390搭載のROG MAXIMUSシリーズが採用する「ASUS NODE」という機能だ。これは,対応のPCケースや電源ユニットなどと接続すれば,PCの動作状態をPCケース前面のディスプレイパネルに表示したり,あるいは電源ユニットの状態表示や電源およびケースファンの制御をASUS製ソフトウェアから行ったりできるようになるという。
 ASUSによると,In Winから対応PCケースが,FSP Groupから対応電源ユニットが登場する予定とのことだ。PCケースで対応製品が増えてくれば,面白いPCが作れるようになるかもしれない。

 また,ROG MAXIMUSシリーズのすべてと「ROG STRIX Z390-I GAMING」は,CNVi対応のIntel製無線LANモジュール「Wireless-AC 9560」を装備しているのも注目ポイントとなるだろう。

 そのほかに,CPUとメインメモリ間の信号を最適化して高クロックでの安定動作を実現する「OptiMem」機能は,改良版の「OptiMem II」へとアップデート。配線の見直しや信号のクロストークを防ぐシールドゾーンの追加によって,安定性や互換性,メモリアクセス性能が向上したという。

 代表的な製品を紹介していこう。
 先ほども名前の出たE-ATXタイプのROG MAXIMUS XI EXTREMEは,マザーボード上に2基のM.2スロットを備えるのに加えて,追加のDIMMスロットに取り付ける付属のライザーカード「DIMM.2」カードを使うと,さらに2枚のM.2 SSDを取り付けられるのが特徴だ。また,1000BASE-Tに対応するIntel製のI219-Vに加えて,Aquantia製の5Gbps Ethernet対応有線LANコントローラを備えるのもポイントである。

ROG MAXIMUS XI EXTREME:ATXよりも一回り大きなE-ATXタイプの大型マザーボードとなる。右の写真は背面側を撮影したものだが,ROG MAXIMUS XI EXTREMEは大きいだけでなく背面側の一部を金属製カバーが覆っているのも目を惹く
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 「ROG MAXIMUS XI FORMULA」は空冷および液冷両対応の電源部ヒートシンクや,拡張スロットを覆う保護カバーが目を惹くATXタイプのハイエンドマザーボードだ。Aquantia製の5Gbps Ethernetにも対応している。
 拡張スロットの保護カバーやI/Oパネル上部のカバー部分などにカラーLEDイルミネーションを埋め込んであったり,CPUソケットの下にある「FORMULA」のロゴが書かれた部分は表示内容をカスタマイズ可能な小型有機ELパネルになっていたりと,見せる要素を重視した製品と言えよう。

ROG MAXIMUS XI FORMULA:拡張スロット部分を保護カバーで覆うことで,パーツや工具の落下から基板を保護しているという,一昔前の「TUF」シリーズを彷彿とさせるデザインになっている(左)。FORMULAロゴ部分は小型のモノクロ有機ELパネルで,表示を変更可能(右)
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 そのほかの製品については写真とキャプション中心に紹介してみたい。ちなみにTUF GAMINGシリーズの2製品では,インダクタが発する熱をヒートシンクに逃がすサーマルパッドを電源部へ追加することにより,CPUが高クロックで動作するときの放熱効率を向上させてあるという。

ROG MAXIMUS XI CODE(左):ROG MAXIMUS XI FORMULAをややシンプルにしたような製品で,LED付きの保護カバーは採用しているが,有機ELパネルや5Gbps Ethernetは備えていない
ROG MAXIMUS XI HERO(左):ROG MAXIMUSシリーズの下位モデル。大きな保護カバーは持たないが,チップセットヒートシンクにはLEDイルミネーションを備えている
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ROG STRIX Z390-F GAMING(左):比較的シンプルなATXマザーボード。Z370世代のROG STRIXにはなかったカバー一体型I/Oバックパネルを採用した。一方で無線LAN機能は搭載していない
ROG STRIX Z390-I GAMING(右):今回のASUS製品では唯一のMini-ITXタイプ。表面と裏面にそれぞれM.2スロットを1基ずつ備えているのがポイントだ。無線LAN機能も搭載している
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TUF Z390M-PRO GAMING(左):ASUS製ゲーマー向けZ390マザーでは唯一のMicro-ATXタイプ。税込で2万円前後と手の届きやすい価格も魅力だ
TUF Z390-PLUS GAMING(右):シンプルなATXマザーボード。PCIe x16スロットは2本あるが,AMDの「CrossFire」には対応するものの,NVIDIAの「2-way SLI」には対応しないそうだ
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 ここまで紹介した各製品の主なスペックは表4のとおりとなる。

表4 ASUS製Z390搭載マザーボードの主な仕様
製品名 電源フェーズ数 PCIeスロット M.2スロット Serial ATA
6Gbpsポート
USB 3.1
Gen.2
ポート
LAN
ROG MAXIMUS XI EXTREME 未公開 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x8(x16形状)×1
PCIe 3.0 x4(x16形状)×1
PCIe 3.0 x1 ×1
4 6 Type-A×3,Type-C×1 5Gbps Ethernet×1,1000BASE-T×1,IEEE 802.11ac×1
ROG MAXIMUS XI FORMULA 未公開 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x8(x16形状)×1
PCIe 3.0 x4(x16形状)×1
PCIe 3.0 x1 ×1
2 6 Type-A×3,Type-C×1 5Gbps Ethernet×1,1000BASE-T×1,IEEE 802.11ac×1
ROG MAXIMUS XI CODE 未公開 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x8(x16形状)×1
PCIe 3.0 x4(x16形状)×1
PCIe 3.0 x1 ×1
2 6 Type-A×3,Type-C×1 1000BASE-T×1,IEEE 802.11ac×1
ROG MAXIMUS XI HERO 未公開 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x8(x16形状)×1
PCIe 3.0 x4(x16形状)×1
PCIe 3.0 x1 ×3
2 6 Type-A×3,Type-C×1 1000BASE-T×1,IEEE 802.11ac×1
ROG STRIX Z390-F GAMING 未公開 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x8(x16形状)×1
PCIe 3.0 x4(x16形状)×1
PCIe 3.0 x1 ×3
2 6 Type-A×3,Type-C×1 1000BASE-T×1
ROG STRIX Z390-I GAMING 未公開 PCIe 3.0 x16×1 2 4 Type-A×2 1000BASE-T×1,IEEE 802.11ac×1
TUF Z390M-PRO GAMING 未公開 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x8(x16形状)×1
PCIe 3.0 x1 ×
2 6 Type-A×1 1000BASE-T×1
TUF Z390-PLUS GAMING 未公開 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x4(x16形状)×1
PCIe 3.0 x1 ×4
2 6 Type-A×2 1000BASE-T×1

ASUSのマザーボード製品情報ページ



GIGABYTE


 GIGABYTEは,ゲーマー向け製品ブランド「AORUS」5枚と,特定のブランド名が付いていないゲーマー向けマザーボード1枚,計6製品を発表した。表5のとおり,最上位モデル以外はメーカー想定売価と発売日が決まっている。

表5 GIGABYTE製Z390搭載ゲーマー向けマザーボードのラインナップ
製品名 フォーム
ファクタ
メーカー想定売価 発売日
Z390 AORUS XTREME E-ATX 未定 未定
Z390 AORUS MASTER ATX 3万8000円
(4万1040円)前後
10月9日
Z390 AORUS PRO ATX 2万6000円
(2万8080円)前後
10月9日
Z390 AORUS ELITE ATX 2万円
(2万1600円)前後
10月9日
Z390 I AORUS PRO WIFI Mini-ITX 2万6000円
(2万8080円)前後
10月9日
Z390 M GAMING Micro-ATX 1万8000円
(1万9440円)前後
10月9日

Z390 AORUS MASTER。Wireless-AC 9560搭載の無線LAN機能も備える
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 新製品のうち上から2番めのモデルとなる「Z390 AORUS MASTER」は,オーバークロック用途を重視し,12+2フェーズの電源回路を採用。電源部ヒートシンクの放熱能力向上や,復活した「2oz Copper PCB」――2オンス銅箔層を基板に採用して電気抵抗を減らし,放熱性を高める構造――などにより,メーカー保証の対象外ではあるのだが,すべてのマザーボードで「8コア16スレッド対応CPUの全コアを5GHzへ引き上げた状態」の動作が可能とのことだ。全コア5GHz動作に向けた電源周りの強化が入っているというのは興味深い。

Z390 AORUS MASTERのCPU用電源コネクタは8ピン×2構成(左)。CPU用ヒートシンクのような細かい放熱フィンを電源部のヒートシンクに採用し,放熱面積を従来製品の3倍に引き上げてあるそうだ。マザーボードの裏面側には放熱用バックプレートを装備(右)。I/Oパネル部分はカバー一体型となった
画像集 No.027のサムネイル画像 / Z390搭載マザーボードがASRockとASUS,GIGABYTE,MSIから登場。ゲーマー向けモデル総まとめ 画像集 No.028のサムネイル画像 / Z390搭載マザーボードがASRockとASUS,GIGABYTE,MSIから登場。ゲーマー向けモデル総まとめ

 AORUSマザーボード共通の特徴としては,ソフトウェア面のアップデートも挙げられている。たとえば,ファン監視機能の「System Fan 5」は,GIGABYTE製グラフィックスカードのGPU温度を表示する機能が加わったとのこと。また,GIGABYTEのLEDイルミネーション同期機能「RGB Fusion」の設定ソフトウェアにもアップデートが入り,AORUS製品同士での互換性が向上しているそうだ。

 といったところを踏まえ,残る4製品は製品写真もしくはイメージとキャプションで紹介してみたい。最上位モデルとなる「Z390 AORUS XTREME」は現在開発中とのことで,いまのところ製品画像は存在しない。

Z390 AORUS PRO(左):ATXタイプのマザーボードで,無線LAN機能やマザーボード上の付加機能を省略したモデルとなる
Z390 AORUS ELITE(右):AORUSのATXマザーボードでは下位に位置する製品だが,一体型I/Oパネルを備えるなど,上位モデルの仕様も一部引き継いでいる
画像集 No.029のサムネイル画像 / Z390搭載マザーボードがASRockとASUS,GIGABYTE,MSIから登場。ゲーマー向けモデル総まとめ 画像集 No.030のサムネイル画像 / Z390搭載マザーボードがASRockとASUS,GIGABYTE,MSIから登場。ゲーマー向けモデル総まとめ

Z390 I AORUS PRO WIFI(左):Mini-ITXタイプのマザーボード。Z390世代のMini-ITX製品では流行りとなった「チップセットヒートシンクと一体化したM.2スロット」を,本製品も採用している
Z390 M GAMING(右):AORUSではないゲーマー向けマザーボードで,Z390搭載製品では珍しいMicro-ATXタイプ。一体型I/Oパネルを採用している
画像集 No.031のサムネイル画像 / Z390搭載マザーボードがASRockとASUS,GIGABYTE,MSIから登場。ゲーマー向けモデル総まとめ 画像集 No.032のサムネイル画像 / Z390搭載マザーボードがASRockとASUS,GIGABYTE,MSIから登場。ゲーマー向けモデル総まとめ

 6製品の主なスペックは表6のとおりだ。

表6 GIGABYTE製Z390搭載マザーボードの主な仕様
製品名 電源フェーズ数 PCIeスロット M.2スロット Serial ATA
6Gbpsポート
USB 3.1
Gen.2
ポート
LAN
Z390 AORUS EXTREME 16+2 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x8(x16形状)×2
PCIe 3.0 x1 ×4
3 6 Type-A×4,Type-C×3(うちThunderbolt 3×2) 10Gbps Ethernet×1,1000BASE-T×1,IEEE 802.11ac×1
Z390 AORUS MASTER 12+2 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x8(x16形状)×2
PCIe 3.0 x1 ×4
3 6 Type-A×2,Type-C×2 1000BASE-T×1,IEEE 802.11ac×1
Z390 AORUS PRO 12+1 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x8(x16形状)×2
PCIe 3.0 x1 ×4
2 6 Type-A×2,Type-C×2 1000BASE-T×1
Z390 AORUS ELITE 12+1 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x1 ×4
2 6 Type-A×2,Type-C×1 1000BASE-T×1
Z390 I AORUS PRO WIFI 16+2 PCIe 3.0 x16×1 2 4 Type-A×1,Type-C×2 1000BASE-T×1,IEEE 802.11ac×1
Z390 M GAMING 10+2 PCIe 3.0 x16×1
PCIe 3.0 x1 ×4
2 6 Type-A×1,Type-C×12 1000BASE-T×1

GIGABYTEのマザーボード製品情報ページ



MSI


 MSIはZ390搭載マザーボードから,製品ラインナップを「MEG」「MPG」「MAG」という3種類のセグメントに分類した。MSIが説明する各セグメントの違いは以下のようになる。

  • MEGシリーズ:ハードコアゲーマーおよびオーバークロッカー向け。旧Enthusiast Gamingシリーズ
  • MPGシリーズ:性能とスタイリッシュさを両立したゲーマー向け。旧Performance Gamingシリーズ
  • MAGシリーズ:派手さと無駄を排したゲーマー向け。旧Arsenal Gamingシリーズ

 基本的には,Z370搭載マザーボードで使っていたシリーズ名を変更しただけなので,分類自体は取り立てて新しいものではない。ただ,製品名の頭に各セグメントが含まれるようになったので,製品の位置づけが多少は分かりやすくなったと言えるかもしれない。
 そんなMSIのZ390搭載マザーボードは表7のとおり8製品が国内発売となる。

表7 MSI製Z390搭載ゲーマー向けマザーボードのラインナップ
製品名 フォーム
ファクタ
メーカー想定売価 発売日
MEG Z390 GODLIKE E-ATX 6万9980円
(7万5578円)前後
10月9日
MEG Z390 ACE ATX 3万6980円
(3万9938円)前後
10月9日
MPG Z390 GAMING PRO CARBON ATX 2万4580円
(2万6546円)前後
10月9日
MPG Z390 GAMING EDGE AC ATX 2万1980円
(2万3738円)前後
10月9日
MPG Z390M GAMING EDGE AC Micro-ATX 2万1980円
(2万3738円)前後
10月9日
MPG Z390I GAMING EDGE AC Mini-ITX 1万8980円
(2万498円)前後
10月9日
MPG Z390 GAMING PLUS ATX 1万4980円
(1万6178円)前後
10月9日
MAG Z390 TOMAHAWK ATX 1万8480円
(1万9958円)前後
10月9日

 フラッグシップモデルである「MEG Z390 GODLIKE」は,E-ATXタイプのマザーボードで,豊富な機能と付属品が特徴の製品だ。16+2フェーズもの電源回路や,4基のPCIe x16スロット,Rivet Networks製の1000BASE-T対応有線LANコントローラ「Killer E2500」,そして無線LANモジュール「Killer Wireless-AC 1550」を搭載する独自性が見どころである。

MEG Z390 GODLIKE。E-ATXタイプの大型マザーボードで,PCIe x16スロットは4スロットを備える。マザーボード上にある3基のM.2スロットにはいずれも大型のヒートシンクが付属しており,一見するとマザーボードの保護カバーのようにも見える
画像集 No.033のサムネイル画像 / Z390搭載マザーボードがASRockとASUS,GIGABYTE,MSIから登場。ゲーマー向けモデル総まとめ

 さらに付属品としては,M.2 SSDを2枚装着可能なPCIe拡張カード「M.2 Xpander-Z」や,1080p対応のHDMI入力を備えたPCIe接続型ビデオキャプチャカード「Streaming Boost」を標準で同梱。見事なまでの“全部入り”仕様と言える。
 ただ,豪華な仕様や付属品のため,メーカー想定売価が今回紹介する4社の製品では最も高価な6万9980円(税込7万5578円)前後と,相当に人を選ぶものになってしまっている。

付属のビデオキャプチャカード(左)。ハードウェアエンコーダは備えておらず,エンコードはソフトウェアに依存する。右はMEG Z390 GODLIKEのI/Oパネル部で,ご覧のとおり保護パネルの付いた一体型だ。2つのRJ-45ポートや系のヘッドフォン接続用標準ピン端子が目につく一方で,統合型グラフィックス機能用のビデオ出力インタフェースを備えていない割り切りも目を惹く
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 その意味で,より多くのゲーマーにとって現実的な選択肢となるのはメーカー想定売価が3万6980円(税込3万9938円)前後となる「MEG Z390 ACE」のほうではなかろうか。電源回路が12+1フェーズに,PCIe x16スロットが4スロットから3スロットに減っているほか,付属の拡張カードがないといった違いはあるものの,マザーボード自体の仕様はハイエンド相応のものとなっている。

MEGシリーズでは下位モデルとなるMEG Z390 ACE。本文で述べたとおり,下位と言っても,12+1フェーズの電源回路や,Killer E2500の搭載など,スペックは充実している。右は,電源部ヒートシンクの上にあるLEDイルミネーションを点灯したところで,LEDが無限に並んでいるかのように見える
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 ゲーマー向けマザーボードの主力となるMPGシリーズは,上位モデルのGAMING PRO,ミドルクラスのGAMING EDGE,下位モデルのGAMING PLUSというサブカテゴリがあり,国内展開となるのは,GAMING EDGEが主力となる。サイズ別には,ATXタイプが3製品,Micro-ATXとMini-ITXが1製品ずつといったラインナップだ。Mini-ITX以外の製品は,いずれもLEDイルミネーション機能を採用している。
 以下,MAGシリーズの製品ともども,写真とキャプションで紹介してみたい。

MPG Z390 GAMING PRO CARBON(左):MPGシリーズでは最上位モデルのATXマザーボード。チップセットヒートシンクと一体化したようなM.2 SSD用ヒートシンクが目を惹く
MPG Z390 GAMING EDGE AC(右):製品名にACとあることから想像できるとおり,Intel製無線LANモジュールであるWireless-AC 9560を搭載した製品だ
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MPG Z390M GAMING EDGE AC(左):Micro-ATXタイプのZ390搭載マザーボード。展示機では点灯していないが,マザーボードの右端にカラーLEDが埋め込んである
MPG Z390I GAMING EDGE AC(右):シンプルな仕様のMini-ITXマザーボード。LEDイルミネーションやUSB Type-Cポートは備えておらず,無線LAN機能もややスペックが低いIntelの「Wireless-AC 9462」となっている
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MPG Z390 GAMING PLUS(左):MPGシリーズの最下位モデルで,基板やヒートシンクなどに描かれた赤いラインが目立つ。メーカー想定売価が1万4980円税込1万6178円)前後と,本稿で紹介する製品では最も安価な点がポイントだ
MAG Z390 TOMAHAWK(右):無駄を排した価格対スペック比重視のATXマザーボード。しかし,MPG Z390 GAMING PLUSと見比べると,電源部ヒートシンクが充実していたり,M.2 SSD用ヒートシンクも付属するなど仕様面では逆転している面があり,セグメント別の区分けは徹底されていないようにも思える
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 7製品の主なスペックは表8のとおりだ。

表8 MSI製Z390搭載マザーボードの主な仕様
製品名 電源フェーズ数 PCIeスロット M.2スロット Serial ATA
6Gbpsポート
USB 3.1
Gen.2
ポート
LAN
MEG Z390 GODLIKE 16+2 PCIe 3.0 x16×4
(詳細未公開)
3+2 6 6(内訳未公開) 1000BASE-T×2,IEEE 802.11ac×1
MEG Z390 ACE 12+1 PCIe 3.0 x16×3
(詳細未公開)
PCIe 3.0 x1 ×3
3 6 8(内訳未公開) 1000BASE-T×1,IEEE 802.11ac×1
MPG Z390 GAMING PRO CARBON 10+1+1 PCIe 3.0 x16×3
(詳細未公開)
PCIe 3.0 x1 ×3
2 6 5(内訳未公開) 1000BASE-T×1
MPG Z390 GAMING EDGE AC 10+1+1 PCIe 3.0 x16×3
(詳細未公開)
PCIe 3.0 x1 ×3
2 6 3(内訳未公開) 1000BASE-T×1,IEEE 802.11ac×1
MPG Z390M GAMING EDGE AC 8+1+1 PCIe 3.0 x16×2
(詳細未公開)
PCIe 3.0 x1 ×2
2 4 3(内訳未公開) 1000BASE-T×1,IEEE 802.11ac×1
MPG Z390I GAMING EDGE AC 6+1+1 PCIe 3.0 x16×1 2 4 Type-A×2 1000BASE-T×1,IEEE 802.11ac×1
MPG Z390 GAMING PLUS 8+1+1 PCIe 3.0 x16×2
(2-way SLI非対応)
PCIe 3.0 x1 ×4
2 6 Type-A×1Type-C×1 1000BASE-T×1
MAG Z390 TOMAHAWK 8+1+1 PCIe 3.0 x16×3
(2-way SLI非対応)
PCIe 3.0 x1 ×2
2 6 4(内訳未公開) 1000BASE-T×1

MSIのマザーボード製品情報ページ

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