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Z390搭載マザーボードがASRockとASUS,GIGABYTE,MSIから登場。ゲーマー向けモデル総まとめ
もっとも,Intel 300シリーズチップセットの新しい最上位モデルと想像できる型番からも分かるように,既存の「Intel Z370」(以下,Z370)チップセットと比べて,Z390で画期的な何かが加わったわけではない。新要素は事実上,最大6ポートのUSB 3.1 Gen 2に対応するUSBホストコントローラ機能を内蔵したことと,Intelの新しい無線LANモジュール用インタフェース技術「Integrated Connectivity」(略称:CNVi)に対応したこと程度である。
ただし,マザーボードのデザイン的には従来とは異なる要素がある。HEDT
また,Z390チップセットの登場後,Z370搭載マザーボードを段階的に販売終了としていくこともマザーボードメーカー各社は明らかにしているため,今後,Intelベースのハイエンドゲーム環境を構築するにあたってはZ390マザーボードの重要性は明らかに上がっていくだろう。
といったことも踏まえ,本稿では4社のゲーマー向けマザーボードをまとめて紹介してみたい。
ASRock
まずは,高品質なマザーボードを比較的安価な価格帯で提供して評価が高まっているASRockの製品から見ていこう。
ASRockではこれまで,ゲーマー向け製品にプロゲーマー「Fatal1ty」の名を冠した製品名を付けていた。しかし,2018年3月にASRockは,グラフィックスカード製品で「Phantom Gaming」という新ブランドを立ち上げており,今回のゲーマー向けマザーボードのうち4製品でも,新ブランドの名称を使用している。Fatal1tyとの契約は満了したというASRockによると,今後,同社のゲーマー向け製品では基本的にPhantom Gamingブランドを使っていくことになるようだ。
各製品のフォームファクタとメーカー想定売価,発売日は表1のとおりだ。
製品名 | フォーム ファクタ |
メーカー |
発売日 |
---|---|---|---|
Z390 |
ATX | 4万1600円 (4万4928円)前後 |
10月9日 |
Z390 |
ATX | 3万3980円前後 (3万6698円)前後 |
10月9日 |
Z390 |
ATX | 3万5980円前後 (3万8858円)前後 |
10月19日 |
Z390 |
ATX | 2万4980円前後 (2万6978円)前後 |
10月19日 |
Z390 |
ATX | 1万6600円前後 (1万7928円)前後 |
10月9日 |
Z390 |
Mini-ITX | 2万5800円前後 (2万7864円)前後 |
10月9日 |
もちろん,2.5Gbpsの性能をフルに発揮するには,同じ規格をサポートするルーターやスイッチングハブ,LANケーブルなどが必要だ。しかしASRockでは,既存の1000BASE-TでこのLANポートを使っても,より高速な通信が可能であると謳っている。RTL8152AGは,I219-Vよりもそれだけ高性能であるということだろう。
また,6製品中4製品で12フェーズのCPU用電源回路を採用していたり,他社製品よりもグレードの高いコンデンサを採用したりするなど,電源周りの仕様を充実させたことも特徴としてアピールしている。
そんなラインナップの中でも注目の製品は,唯一のMini-ITXタイプである「Z390
Mini-ITXタイプのマザーボードでは,M.2スロットを1基しか装備していない製品が多いのに対して,Z390
そのほかの製品は以下のとおり写真もしくは製品イメージとキャプションで紹介してみたい。
各製品の主なスペックは表2のとおりだ。
製品名 | 電源フェーズ数 | PCI Exp |
M.2 |
Serial 6Gbps |
USB 3.1 Gen.2 ポート |
LAN |
---|---|---|---|---|---|---|
Z390 |
12 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x8 PCIe 3.0 x4(x16形状)×1 PCIe 3.0 x1 ×2 |
3 | 8 | Type-A×3, |
10Gbps |
Z390 |
12 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x8 PCIe 3.0 x4(x16形状)×1 PCIe 3.0 x1 ×2 |
3 | 8 | Type-A×3, |
1000BASE-T |
Z390 |
12 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x8 PCIe 3.0 x4(x16形状)×1 PCIe 3.0 x1 ×2 |
3 | 8 | Type-A×3, |
2.5Gbps |
Z390 |
12 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x8 PCIe 3.0 x4(x16形状)×1 PCIe 3.0 x1 ×3 |
2 | 8 | Type-A×1, |
2.5Gbps |
Z390 |
10 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x4(x16形状)×1 PCIe 3.0 x1 ×3 |
2 | 6 | Type-A×1, |
1000BASE-T |
Z390 |
8 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x4(x16形状)×1 PCIe 3.0 x1 ×3 |
2 | 4 | Type-A×1, |
1000BASE-T |
ASRock日本語公式Webサイトのマザーボード製品情報
ASUS
ASUSは,オーバークロッカーとゲーマー向けのプレミアムシリーズに位置づけられる「ROG MAXIMUS」から4製品,価格対スペック比重視のゲーマー向けシリーズ「ROG STRIX」から2製品,そしてエントリーゲーマー市場で高耐久を売りにするシリーズ「TUF GAMING」から2製品と,計8製品のZ390搭載ゲーマー向けマザーボードを発表した。
1年ほど前に登場したZ370搭載マザーボードでは最上位モデルとなる「EXTREME」がラインナップされなかったのだが,Z390では「ROG MAXIMUS XI EXTREME」として登場している。
フォームファクタとメーカー想定売価,国内発売日は表3を参照してほしい。
製品名 | フォーム ファクタ |
メーカー |
発売日 |
---|---|---|---|
ROG |
E-ATX | 5万5800円前後 (6万264円)前後 |
10月下旬 |
ROG |
ATX | 5万3800円前後 (5万8104円)前後 |
10月下旬 |
ROG |
ATX | 4万6800円前後 (5万544円)前後 |
10月下旬 |
ROG |
ATX | 3万8800円 (4万1904円)前後 |
10月9日 |
ROG |
ATX | 2万6800円 (2万8944円)前後 |
10月9日 |
ROG |
Mini-ITX | 2万9800円 (3万2184円)前後 |
10月下旬 |
TUF |
Micro-ATX | 1万8480円 (1万9958円)前後 |
10月9日 |
TUF |
ATX | 1万7480円 (1万8878円)前後 |
10月9日 |
ASUSによると,In Winから対応PCケースが,FSP Groupから対応電源ユニットが登場する予定とのことだ。PCケースで対応製品が増えてくれば,面白いPCが作れるようになるかもしれない。
また,ROG MAXIMUSシリーズのすべてと「ROG
そのほかに,CPUとメインメモリ間の信号を最適化して高クロックでの安定動作を実現する「OptiMem」機能は,改良版の「OptiMem II」へとアップデート。配線の見直しや信号のクロストークを防ぐシールドゾーンの追加によって,安定性や互換性,メモリアクセス性能が向上したという。
代表的な製品を紹介していこう。
先ほども名前の出たE-ATXタイプのROG MAXIMUS XI EXTREMEは,マザーボード上に2基のM.2スロットを備えるのに加えて,追加のDIMMスロットに取り付ける付属のライザーカード「DIMM.2」カードを使うと,さらに2枚のM.2 SSDを取り付けられるのが特徴だ。また,1000BASE-Tに対応するIntel製のI219-Vに加えて,Aquantia製の5Gbps Ethernet対応有線LANコントローラを備えるのもポイントである。
「ROG MAXIMUS XI FORMULA」は空冷および液冷両対応の電源部ヒートシンクや,拡張スロットを覆う保護カバーが目を惹くATXタイプのハイエンドマザーボードだ。Aquantia製の5Gbps Ethernetにも対応している。
拡張スロットの保護カバーやI/Oパネル上部のカバー部分などにカラーLEDイルミネーションを埋め込んであったり,CPUソケットの下にある「FORMULA」のロゴが書かれた部分は表示内容をカスタマイズ可能な小型有機ELパネルになっていたりと,見せる要素を重視した製品と言えよう。
そのほかの製品については写真とキャプション中心に紹介してみたい。ちなみにTUF GAMINGシリーズの2製品では,インダクタが発する熱をヒートシンクに逃がすサーマルパッドを電源部へ追加することにより,CPUが高クロックで動作するときの放熱効率を向上させてあるという。
ここまで紹介した各製品の主なスペックは表4のとおりとなる。
製品名 | 電源フェーズ数 | PCIeスロット | M.2 |
Serial 6Gbps |
USB 3.1 Gen.2 ポート |
LAN |
---|---|---|---|---|---|---|
ROG |
未公開 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x8 PCIe 3.0 x4(x16形状)×1 PCIe 3.0 x1 ×1 |
4 | 6 | Type-A×3, |
5Gbps |
ROG |
未公開 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x8 PCIe 3.0 x4(x16形状)×1 PCIe 3.0 x1 ×1 |
2 | 6 | Type-A×3, |
5Gbps |
ROG |
未公開 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x8 PCIe 3.0 x4(x16形状)×1 PCIe 3.0 x1 ×1 |
2 | 6 | Type-A×3, |
1000BASE-T |
ROG |
未公開 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x8 PCIe 3.0 x4(x16形状)×1 PCIe 3.0 x1 ×3 |
2 | 6 | Type-A×3, |
1000BASE-T |
ROG |
未公開 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x8 PCIe 3.0 x4(x16形状)×1 PCIe 3.0 x1 ×3 |
2 | 6 | Type-A×3, |
1000BASE-T |
ROG |
未公開 | PCIe 3.0 x16×1 | 2 | 4 | Type-A×2 | 1000BASE-T |
TUF |
未公開 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x8 PCIe 3.0 x1 × |
2 | 6 | Type-A×1 | 1000BASE-T |
TUF |
未公開 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x4(x16形状)×1 PCIe 3.0 x1 ×4 |
2 | 6 | Type-A×2 | 1000BASE-T |
ASUSのマザーボード製品情報ページ
GIGABYTE
GIGABYTEは,ゲーマー向け製品ブランド「AORUS」5枚と,特定のブランド名が付いていないゲーマー向けマザーボード1枚,計6製品を発表した。表5のとおり,最上位モデル以外はメーカー想定売価と発売日が決まっている。
製品名 | フォーム ファクタ |
メーカー |
発売日 |
---|---|---|---|
Z390 |
E-ATX | 未定 | 未定 |
Z390 |
ATX | 3万8000円 (4万1040円)前後 |
10月9日 |
Z390 |
ATX | 2万6000円 (2万8080円)前後 |
10月9日 |
Z390 |
ATX | 2万円 (2万1600円)前後 |
10月9日 |
Z390 I |
Mini-ITX | 2万6000円 (2万8080円)前後 |
10月9日 |
Z390 M |
Micro-ATX | 1万8000円 (1万9440円)前後 |
10月9日 |
AORUSマザーボード共通の特徴としては,ソフトウェア面のアップデートも挙げられている。たとえば,ファン監視機能の「System Fan 5」は,GIGABYTE製グラフィックスカードのGPU温度を表示する機能が加わったとのこと。また,GIGABYTEのLEDイルミネーション同期機能「RGB Fusion」の設定ソフトウェアにもアップデートが入り,AORUS製品同士での互換性が向上しているそうだ。
といったところを踏まえ,残る4製品は製品写真もしくはイメージとキャプションで紹介してみたい。最上位モデルとなる「Z390 AORUS XTREME」は現在開発中とのことで,いまのところ製品画像は存在しない。
6製品の主なスペックは表6のとおりだ。
製品名 | 電源フェーズ数 | PCIeスロット | M.2 |
Serial 6Gbps |
USB 3.1 Gen.2 ポート |
LAN |
---|---|---|---|---|---|---|
Z390 |
16+2 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x8 PCIe 3.0 x1 ×4 |
3 | 6 | Type-A×4, |
10Gbps |
Z390 |
12+2 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x8 PCIe 3.0 x1 ×4 |
3 | 6 | Type-A×2, |
1000BASE-T |
Z390 |
12+1 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x8 PCIe 3.0 x1 ×4 |
2 | 6 | Type-A×2, |
1000BASE-T |
Z390 |
12+1 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x1 ×4 |
2 | 6 | Type-A×2, |
1000BASE-T |
Z390 I |
16+2 | PCIe 3.0 x16×1 | 2 | 4 | Type-A×1, |
1000BASE-T |
Z390 M |
10+2 | PCIe 3.0 x16×1 PCIe 3.0 x1 ×4 |
2 | 6 | Type-A×1, |
1000BASE-T |
GIGABYTEのマザーボード製品情報ページ
MSI
MSIはZ390搭載マザーボードから,製品ラインナップを「MEG」「MPG」「MAG」という3種類のセグメントに分類した。MSIが説明する各セグメントの違いは以下のようになる。
- MEGシリーズ:ハードコアゲーマーおよびオーバークロッカー向け。旧Enthusiast Gamingシリーズ
- MPGシリーズ:性能とスタイリッシュさを両立したゲーマー向け。旧Performance Gamingシリーズ
- MAGシリーズ:派手さと無駄を排したゲーマー向け。旧Arsenal Gamingシリーズ
基本的には,Z370搭載マザーボードで使っていたシリーズ名を変更しただけなので,分類自体は取り立てて新しいものではない。ただ,製品名の頭に各セグメントが含まれるようになったので,製品の位置づけが多少は分かりやすくなったと言えるかもしれない。
そんなMSIのZ390搭載マザーボードは表7のとおり8製品が国内発売となる。
製品名 | フォーム ファクタ |
メーカー |
発売日 |
---|---|---|---|
MEG |
E-ATX | 6万9980円 (7万5578円)前後 |
10月9日 |
MEG |
ATX | 3万6980円 (3万9938円)前後 |
10月9日 |
MPG |
ATX | 2万4580円 (2万6546円)前後 |
10月9日 |
MPG |
ATX | 2万1980円 (2万3738円)前後 |
10月9日 |
MPG |
Micro-ATX | 2万1980円 (2万3738円)前後 |
10月9日 |
MPG |
Mini-ITX | 1万8980円 (2万498円)前後 |
10月9日 |
MPG |
ATX | 1万4980円 (1万6178円)前後 |
10月9日 |
MAG |
ATX | 1万8480円 (1万9958円)前後 |
10月9日 |
フラッグシップモデルである「MEG Z390 GODLIKE」は,E-ATXタイプのマザーボードで,豊富な機能と付属品が特徴の製品だ。16+2フェーズもの電源回路や,4基のPCIe x16スロット,Rivet Networks製の1000BASE-T対応有線LANコントローラ「Killer E2500」,そして無線LANモジュール「Killer Wireless-AC 1550」を搭載する独自性が見どころである。
さらに付属品としては,M.2 SSDを2枚装着可能なPCIe拡張カード「M.2 Xpander-Z」や,1080p対応のHDMI入力を備えたPCIe接続型ビデオキャプチャカード「St
ただ,豪華な仕様や付属品のため,メーカー想定売価が今回紹介する4社の製品では最も高価な6万9980円(税込7万5578円)前後と,相当に人を選ぶものになってしまっている。
その意味で,より多くのゲーマーにとって現実的な選択肢となるのはメーカー想定売価が3万6980円(税込3万9938円)前後となる「MEG Z390 ACE」のほうではなかろうか。電源回路が12+1フェーズに,PCIe x16スロットが4スロットから3スロットに減っているほか,付属の拡張カードがないといった違いはあるものの,マザーボード自体の仕様はハイエンド相応のものとなっている。
ゲーマー向けマザーボードの主力となるMPGシリーズは,上位モデルのGAMING PRO,ミドルクラスのGAMING EDGE,下位モデルのGAMING PLUSというサブカテゴリがあり,国内展開となるのは,GAMING EDGEが主力となる。サイズ別には,ATXタイプが3製品,Micro-ATXとMini-ITXが1製品ずつといったラインナップだ。Mini-ITX以外の製品は,いずれもLEDイルミネーション機能を採用している。
以下,MAGシリーズの製品ともども,写真とキャプションで紹介してみたい。
7製品の主なスペックは表8のとおりだ。
製品名 | 電源フェーズ数 | PCIeスロット | M.2 |
Serial 6Gbps |
USB 3.1 Gen.2 ポート |
LAN |
---|---|---|---|---|---|---|
MEG |
16+2 | PCIe 3.0 x16×4 (詳細未公開) |
3+2 | 6 | 6 |
1000BASE-T |
MEG |
12+1 | PCIe 3.0 x16×3 (詳細未公開) PCIe 3.0 x1 ×3 |
3 | 6 | 8 |
1000BASE-T |
MPG |
10 |
PCIe 3.0 x16×3 (詳細未公開) PCIe 3.0 x1 ×3 |
2 | 6 | 5 |
1000BASE-T |
MPG |
10 |
PCIe 3.0 x16×3 (詳細未公開) PCIe 3.0 x1 ×3 |
2 | 6 | 3 |
1000BASE-T |
MPG |
8 |
PCIe 3.0 x16×2 (詳細未公開) PCIe 3.0 x1 ×2 |
2 | 4 | 3 |
1000BASE-T |
MPG |
6 |
PCIe 3.0 x16×1 | 2 | 4 | Type-A×2 | 1000BASE-T |
MPG |
8 |
PCIe 3.0 x16×2 (2-way PCIe 3.0 x1 ×4 |
2 | 6 | Type-A×1 |
1000BASE-T |
MAG |
8 |
PCIe 3.0 x16×3 (2-way PCIe 3.0 x1 ×2 |
2 | 6 | 4 |
1000BASE-T |
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