連載
「ニンジャラ」バトル忍法帖 其の壱:エクストリームなチャンバラで忍者の神を目指すの巻
一大バトルロイヤルゲーム時代とも言える昨今では,バトルロイヤルゲームに触れたことがある読者も少なくないだろう。なにを隠そう筆者もその一人である。面白そうなバトルロイヤルゲームには手を出さずにはいられないタチだったりするのだが,そんな作品を探していて目に入ったのがニンジャラだ。
気になって調べてみたところ,「無料でダウンロードできるうえ,Nintendo Switch Onlineに加入していなくても遊べる基本プレイ無料のゲームだって? これはお得だね! HAHAHA!」と,深夜コマーシャルのノリでアメリカンな反応をしてみたのだが,ジョークはともかく,対戦アクションをベースにしたバトルロイヤルというのは楽しそうだ。
そんなわけで,ニンジャラに挑戦してみたところ,見た目のポップさとは裏腹に,奥深さと歯ごたえのある作品であることが分かったのである。「これは熱い!」と感じた筆者は,どうせならとトップランカー……否,「忍者の神」を目指して戦いに身を投じることを決意したのだ。本連載では,その活動記録を記していきたいと思う。
「ニンジャラ」公式サイト
とはいえ,そもそも「ニンジャラってナンジャラほい?」という人もいるだろう。忍者の神への一歩を踏み出すその前に,ニンジャラの世界と,本作がどういったゲームなのかをまず説明したい。
忍者。
室町時代から江戸時代にかけて,大名や領主に仕え,情報活動や破壊工作,暗殺などを行っていたと謂われる存在である。乱破や素破,女性は歩き巫女やくノ一なんて呼び方もされていて,現代でも漫画やアニメ,ゲーム,小説,映画の題材として,または登場人物としては現役であり,その呼び名を聞いたことのない人などいないはずだ。
ニンジャラの世界の忍者は,明治維新後に政府から弾圧を受け,粛正の対象となってしまった。そこで彼らは生存の道を外に求め,海を渡って世界各国へと散っていく。しかし,時とともにシノビの血は薄れてしまい,それに危機感を持った忍者の子孫は,その血と力を未来永劫存続させるために「世界忍者協会(WNA)」を設立。やがてWNAは,シノビの力を引き出す「ニンジャガム」の開発に成功する。
優れたDNAがあれば選りすぐりのニンジャガムを作れると知ったWNAは,最強の忍者を捜し出すためエクストリームニンジャ競技大会「ニンジャラ」を開催する――。
なるほど。世界を股にかけた協会を設立しちゃったり,どうみても戦略兵器になりかねないニンジャガムの強化のためにニンジャラを開催しちゃったり,闇に紛れて密やかに任務を達成する忍者のイメージを覆す……「忍べよ!」とツッコミを入れたくなる話だが,まあ,そういうもんだと思えばいいし,現実(?)と比較するなど無粋というものだ。
ところで,ニンジャラの世界をもっと知りたい,もっとよく楽しみたいなら,主人公的存在のキャラ・バーンが“シノビ”の力に目覚めた経緯が描かれたカートゥーンアニメや,ニンジャガム誕生を描いたフルCGムービーもオススメしたい。それぞれYouTubeにて公開されているのでチェックしてみよう。
タイトルにもなっているニンジャラは,エクストリームニンジャ競技大会というだけあって,忍術と体術とチャンバラを交えた,ある意味何でもありのバトルロイヤル戦となっている。簡単に言えば,自分以外は全部が敵。手にした武器で敵をぶっ倒し回ってポイントを一番たくさん稼げば勝利というわけだ。
バトルは8人が入り乱れて戦う「バトルロイヤル」のほかに,4vs.4の「チームバトル」が用意されている。どちらもフリーマッチとランクマッチの2種類があり,ランクマッチでは勝ち負けで自分のランクが上下する。ランクは8段階あり,最初は見習いからスタート。そこから下忍,中忍,上忍,マスター忍者,スーパー忍者,伝説の忍者と成り上がって,一番上はなんと忍者の神。そう,目指すのは「ここ」だ。
なので,さっさとランキングに挑戦したいところだが,ゲーム開始直後は「レベル」が低いので,ランクマッチに参加できる「ニンジャラバトル」には入れない。そこで最初は,「すぐにバトル」でフリーマッチのバトルロイヤルに参加して,レベルを上げることになる。どの世界も下積みからというのは定石なのだ。
さて,レベルを上げると言ってもRPGのようにキャラが強くなるワケではなく,コンテンツの開放条件のような扱いだ。レベルはバトルで得られる経験値が溜まるとアップするので,バトりまくって上げていこう。
とまあ,ニンジャラの流れがどういうものなのかも分かったところで,さっそく分身たるキャラクターを作るところから始めてみよう。
バーンをはじめ,ベースとなるキャラクターは8人。それぞれにバックストーリーはあるものの,能力的には変わらないので,好きなキャラクターに決めればOKだ。
筆者は見た目の好みを優先してジェーンをベースにしたが,名前がSwitchに登録したユーザープロフィールのニックネームになるということを知らず,見た目と名前のギャップで少し悩んでしまった。と言っても,実際はニックネームは変更できるし,そもそもゲーム開始後に拠点となるアジトでキャラクターのスキン,つまり顔や髪型を自由に変更できるので,さして問題はないだろう。
まあ,忍者ゆえに本名(筆者の正体)は明かせないので,ここはコードネームとして4亀……そう,ミドリガメから取って「ミドリ」と名乗っておこう(「タートル」も考えたのだが,忍者とタートルはIP的に危ない気がしたのだ!)
スキンだけでなく,アバターアイテムや武器も自由に変更できる。アバターアイテムは,ゲーム開始直後こそ種類は少ないが,プレイを進めたり,セレクトショップで購入したりすることで入手できるらしい。セレクトショップで購入できるアバターアイテムは,欲しいものがあれば即買いがオススメ。セレクトショップのラインナップは毎日変わるほか,現在はシーズン1だが,シーズン2になると販売される衣装の「テーマ」がまるっと入れ替わってしまうからだ。
キャラ作成を終えたら,まずはチュートリアルがスタート。いきなりバトルに放り出されない親切設計だ。
チュートリアルでは,ニンジャガムを使った固有のアクションをレクチャーしてくれる。相手からの攻撃を防御するだけでなく,相手をガムで拘束したり高速移動したりと多彩な使い分けができるガムアクション,“Sエナジーゲージ”を8以上溜めて手持ちの武器をパワーアップさせる大武器クラフトなど,アクションのキーとなるニンジャガムの使い方を学べる。うまく戦うために重要な内容ばかりなのでしっかり学んでおこう。
武器ごとに異なるアタックの種類やブレイクアタック,戦況を覆せるガム忍術など,一通り覚えてチュートリアルは終了。さあ,ここからが伝説の始まりだ!
伝説を紡ぎ始める前に,武器を選びにアジトに戻る。武器はアバターと同様に,アジトで制限なく変更可能だ。どうせバトルに行くなら好きな武器を手にしたい。
武器は見た目からしてチャンバラ向きの「カタナ」,一発はデカいが振りが遅い「ハンマー」,トリッキーな「ヨーヨー」の3タイプ。どのタイプも性能の違う武器が4種類あり,合計12種類の中から選ぶことができる。武器によって扱い方が全然異なるのだが,ドリルを選ばない男の子なんていないよね! ということで,カタナの「ドリル」でデビューすることにした。
アバターも決めて,お気に入りの武器を手に準備万端,意気揚々ってな感じで,いよいよニンジャラデビューだ!
対戦相手が揃って,いよいよバトルスタート。チュートリアルで見たセオリー通りにドローンを壊してSエナジーの最大値を増やし,ほかのプレイヤーとバトルして……と進めていくが,初プレイだからかイマイチどうも勝ちきれない。それどころか「IPPON!」されることがやけに多い。
そんな感じでバトルが進み,終わってみると成績も振るわない。その後もバトルに参加し続けるが,ドベやブービーは回避できても勝ったとは言いづらい成績が続く。
バトル前にチュートリアルで学んだはずだけど,どうにも後手に回った時の対応が分からない。よくよく考えると,最初のチュートリアルは,攻撃の仕方やガムを使ったアクションを操作しながら覚えたけど,「ソウサイ」や防御的なアクションの対処はなんだか奥が深そう。プレイしてみるとそっちのほうが重要な気がしてきた! それは実戦で学べということなのか!?
これは,しっかりと修行しなくては……ということで,忍者の神を目指す戦いは次回「修行編(仮)」に続くのだ。いやあ,思ったより先は遠そうだなあ。
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