インタビュー
「グランドチェイス -次元の追跡者-」開発者インタビュー。“まとめ狩り”などの戦術を追求できるリアルタイム戦略アクションRPGが7月24日に登場
先日4Gamerに掲載した「こちら」の記事で,本作のゲーム概要や主な見どころなどを紹介しているので,未読の方はぜひチェックしてほしい。
本作では,日本語版のサービス開始に向けて,小規模のフォーカスグループテスト(FGT)が行われている。そのテストプレイの終了後,開発スタッフに直接話を聞いてみたので,本稿で紹介しよう。
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プレイヤーの率直な反応を探るべくフォーカスグループテストを実施
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まず,FGTを終えての感想はいかがですか。
Charles氏:
今回のFGTを通じて,自分たちが手がけたタイトルを,日本のプレイヤーに初めてお披露目できました。緊張しましたが,楽しく遊んでくれている姿を見て,とても嬉しかったです。
4Gamer:
今回,どういった目的でFGTを行われたのでしょうか。
Charles氏:
日本のプレイヤーが,どういった風に遊ぶのかを調査するためです。ゲーム内でのプレイ動向はクローズドβテストでも調査できるのですが,ゲーム外を含めたリアルな反応を知りたかったんですよ。
たとえば,端末を持っている手を離して休憩したり,あくびをしたりするのは,このゲームに飽き始めた兆候ともいえるかもしれません。こういった部分は,通常のβテストでは分かりにくいですからね。
Rafael氏:
あとは,App Store / Google Playのストア情報は,ゲームに興味を持った人が最初に目にする部分なので,できる限り改善したいです。そのため今回のFGTでは,ストアの紹介文やアイコン,画像内のキャッチコピーなどの候補をいくつか見てもらい,どれが直感的に興味を持ってくれるかアンケートを行っています。
4Gamer:
フィードバックの第一印象はいかがですか?
Charles氏:
たとえば,ゲーム内の移動は「一般移動」と「強制移動」の2種類があり,これを使い分けることで,まとめ狩りなどの戦術的なプレイを実現できます。ですが,移動方法の違いを理解できていないと,最初のとっかかりでつまづいてしまい,ゲームを十分に楽しめなくなる恐れがあります。このあたりは,より丁寧に説明する必要があると思いました。
Rafael氏:
複数のキャラを同時に操るというのは,リアルタイムストラテジー(RTS)に通じる要素があります。韓国ではRTSの人気が高いので,すんなり受け入れられていますが,ほかの国ではそうとも限らないというのを実感しました。
そのほかにも予想外の反応がいくつかあり,日本語版の正式サービス開始前に気付けてよかったと思います。
スマホ向けのアクションRPGで“戦術”を楽しめるように
4Gamer:
それでは,ゲーム本編の質問をさせてください。
「グランドチェイス」はPCオンラインゲームの黎明期からあるIPですが,どういった経緯でスマホ版を作られたのでしょうか。
Rafael氏:
4Gamer:
2015年に「グランドチェイスM」というアプリが配信されていますが,KOGはこれには関わっていないのでしょうか。
Rafael氏:
「グランドチェイスM」は,EYEDENTITY MOBILEがライセンス供給を受けて開発・配信を行ったタイトルです。今回の「グランドチェイス -次元の追跡者-」は,グランドチェイスのIPを持つ弊社による,自社開発のタイトルになります。
4Gamer:
そうだったんですね。本作のコンセプトはどのようになっていますか。
Charles氏:
4Gamer:
なるほど。
Charles氏:
本作の対象ユーザー層をどのように設定するかは,開発初期に大きな議論となりました。たとえば,本作の主人公であるカイルとシンディはPC版には登場していない新規キャラクターですが,これもPC版の未経験者が,ハードルを感じないようにするための工夫です。
もちろん,ストーリーや世界観などはPC版をベースにしており,経験者なら随所で懐かしみつつ遊べますよ。
4Gamer:
さきほどの“戦術”について,もう少し詳しくお聞かせいただけますか。
Charles氏:
現在配信されているスマホ向けRPGの多くが,手軽に遊べるゲーム内容となっています。オートバトルに代表されるシステムが至れり尽くせりで,タイトルによっては,プレイヤーキャラを直接操作する必要すら,ほとんどありません。
それらのシステムは,スマホで快適に遊ぶために必要なのかもしれません。しかし,自分たちはオートバトルなどに頼りっきりのゲームは作りたくなかった。これまで手がけてきたPC向けオンラインゲームと同様,自分で操作を駆使する面白さを,スマホでも実現したかったんです。
4Gamer:
とはいえ,そのこだわりをタッチ操作で実現するのは想像以上に大変そうです。
Charles氏:
おっしゃるとおり,本作の開発作業でもっとも苦労した部分ですね。さまざまな試行錯誤のすえ,4名のプレイヤーキャラを操作し,隊列や範囲スキル,そして“まとめ狩り”の面白さを掘り下げていきました。
Rafael氏:
ゲーム画面をパッと見る限り,可愛らしい見た目のキャラが目を引きますが,コアゲーマーでも満足できるようにゲームバランスを調整していますよ。
4Gamer:
キャラに関して昔から気になっていたのですが,「グランドチェイス」と「ELSWORD」の両方に主要キャラとして登場しているエリシスは,実際のところどういった立ち位置なのでしょうか。
Charles氏:
実は,PC版の正式サービス開始直後は,「グランドチェイス」と「ELSWORD」で世界観の繋がりがあったんです。そういったこともありエリシスが両方に登場しているのですが,そのシナジーを活かすゲーム展開もなく,いつしか開発チームも意識しなくなってしまいました。
4Gamer:
あら,そうだったんですか。ちょっと残念ですね。
Charles氏:
私たちとしては戦術の面白さをアピールしたいという思いもあり,悩ましい部分です。ちなみに記者さんはどう思いますか?
4Gamer:
個人的には,日本ではELSWORDの人気が高いので,たとえばエルスやアイシャ,レナなどがグランドチェイスにゲスト参戦してくれたら,喜ぶファンは多いと思いますね。
Charles氏:
なるほど。社内で検討してみましょう。
目の肥えた日本人のゲーマーに受け入れられるように
4Gamer:
さきほどのFGTの話でも触れられていましたが,日本人と韓国人のゲームに対する趣向の違いは,どういった部分で感じられますか。
Charles氏:
ほかのタイトルにおけるプレイヤー動向などを見ると,日本人は協調性があり,感性が豊かだと感じます。ゲーム内でも協力プレイ型のコンテンツが人気で,ストーリーや世界観,そしてキャラクターを愛する傾向が強いですね。一方で韓国人のゲーマーの多くは,とにかく戦うのが好きで,キャラ性能を最重視しています。
4Gamer:
グランドチェイスの日本語版ではカルチャライズを行っておらず,“グローバルワンビルド”だと聞いています。今おっしゃられた国ごとの違いは,心配にはなりませんか。
Rafael氏:
4Gamer:
日本で受け入れられた後は,グローバル展開も期待できそうですね。
Rafael氏:
はい。今は日本で成功するべく全力を注いでいますが,順調に進めば年内に他国への展開も行いたいです。
4Gamer:
それでは最後になりますが,日本語版の正式サービス開始に向けての意気込みをお願いします。
Charles氏:
KOGは,PC向けのアクションゲームの開発が得意なゲームメーカーだと自負しています。今回のグランドチェイスでは,その持ち味を,スマートフォン向けアプリという新たな舞台で実現できるように,さまざまな努力を重ねています。ぜひ実際にプレイして,私たちのこだわりを感じてほしいです。
Rafael氏:
日本では,KOGと聞いてELSWORDを連想される方が多いかもしれません。ですが自分たちとしては,「KOG=グランドチェイス」くらいの心構えで開発を行っています(笑)。ELSWORDのファンも楽しめると思うので,ぜひ注目してください!
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「グランドチェイス -次元の追跡者-」公式サイト
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(C)KOG Co.,Ltd.
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