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新形式になった公式プロ大会「ぷよぷよグランプリ 2024 1st」レポート。予選を勝ち抜いたプロ8名が優勝を目指してぶつかり合った
「ぷよぷよeスポーツ」公式サイト
今回の大会は,前シーズンまで行われていた「ぷよぷよチャンピオンシップ」のレギュレーションから変更されている。出場選手32名を8グループに分けて予選リーグを実施し,各グループ1位の選手が決勝に進出した。優勝者に賞金100万円,準優勝者に30万円,ベスト4に10万円が贈られる。グループ予選の組み合わせと結果は以下のとおりだ。
11月の国体で優勝を果たし,勢いもあった優勝候補筆頭のともくん選手はdelta選手に敗北して予選敗退。そのほか,大会常連選手の多くが予選リーグで脱落している。狭き門を勝ち上がったのは,いさな選手,マッキー選手,delta選手,レイン選手,むー選手,live選手,リッキー選手,MATTYAN選手の8名だ。
決勝トーナメントは,8名によるダブルイリミネーション形式で行われた。1回負けてもロウワーブラケットから復活し,優勝するチャンスがある。さらにすべてのカードが1試合10本先取の形式なので,実力のある選手が上位に進む可能性が高くなるルールだ。
トーナメントは1回戦から白熱し,中でもlive選手の調子の良さが目立った。1回戦のむー選手には1本も渡すことなく10本先取,2回戦でもリッキー選手に10−5の差を付けてアッパーファイナルまで進む。続くマッキー選手に対してもポイントを常に先行する形で勝利し,グランドファイナルへと進出した。
ロウワーブラケットではdelta選手とMATTYAN選手が勝ち上がり,セミファイナルで激突。ミスからペースが崩れてしまったMATTYAN選手をdelta選手が畳みかけ,ファイナル進出を果たす。
アッパーファイナルで敗北したマッキー選手は,ロウワーファイナルでdelta選手と対決した。マッキー選手がポイントを先行する展開ながら大差はつかなかったが,流れを決めたのは12本目。本線を先に打ったマッキー選手の14連鎖に対し,delta選手も15連鎖を返すが,ぷよが消えている間にマッキー選手は追撃のセカンド,サードを打ち,リードを許さない。その後も要所でのアドリブが冴え,10−5のスコアでグランドファイナル進出を決めた。
アッパーファイナルと同じカードとなったグランドファイナルは,無敗のlive選手に対してマッキー選手は2回勝たなくてはならない。初戦からlive選手がポイントを先行するが,前回対戦時から攻め手を変えたというマッキー選手が巻き返し,逆転に成功する。
しかし,12本目にマッキー選手が思わぬ操作ミスでポイントを落とすと,そこからなんと4連敗を喫し,再びlive選手が8-7とリードする。大事な16本目,マッキー選手は盤面におじゃまぷよが数個ある状況で,live選手の11連鎖に13連鎖を被せてタイに持ち込むと,ここから3連勝。優勝の行方は最終戦に持ち込まれた。
グランドファイナルのリセットマッチは,開幕から3連勝のマッキー選手にペースが傾いていく。この日,あまり見られなかった大連鎖絡みの勝負に,観客は大きな歓声を送った。マッキー選手は冷静に盤面を見ていた解説陣も読めないセカンドのルート取りを見せて,さらにリードを広げる。
大きく崩れることはなかったlive選手だが,速攻も本線勝負も光ったマッキー選手に判断ミスを誘発されてしまう。結果,10-5でマッキー選手がグランプリの優勝を飾った。
マッキー選手は「誰よりも練習をしてきて,その努力が報われてうれしい」と優勝の喜びを表した。単に練習を重ねるだけでなく,自分のコンディションがいいとき,悪いときの様子を動画で振り返り,その修正を目指したとのこと。
また,アッパーブラケットの対戦時,live選手に敗北しているが,ロウワーファイナルではdelta選手を相手にいろいろな仕掛けをして,自身の判断基準を調整したことが勝利につながったと語る。
マッキー選手の優勝で終わった新たなプロ大会「ぷよぷよグランプリ 2024 1st」。2024年2月には第2回大会が開催される。ファンはもちろん,選手側にとっても戦い甲斐のある内容となり,さらなる盛り上がりが期待できそうだ。
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