プレイレポート
「ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー」,8月5日に実装される吉良吉影を先行プレイ。殴れる攪乱タイプは対戦にどんな影響を与える?
今回4Gamer編集部は,本作の開発を手掛けるヒストリアのオフィスで,バージョンアップに先駆けて吉良をプレイする機会を得た。本稿では実際にプレイしてみて感じた吉良の印象や,同席してさまざまな疑問に答えてくれたプロデューサーの正路千暁氏,ディレクターの我妻徹矢氏のコメントをお届けする。
近〜中距離戦をこなせる万能寄りのキャラクター
さて,「ラストサバイバー」の吉良吉影のキャラクタータイプ,備えているスキルは以下の通りだ。
■吉良吉影(CV:森川 智之) スタンド名:キラークイーン
攪乱タイプ 操作難易度:★★ |
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攻撃(R2) | キラー・ラッシュ |
スキル(R1) | 第一の爆弾 |
パッシブスキル | 負傷者の熱感知 |
アルティメットスキル(L1) | シアーハートアタック |
アニメを履修済みのファンならグラフィックスを見た瞬間にお気づきかと思うが,今回実装される吉良吉影は,東方仗助たちに“身バレ”する前の姿で,キャラクター性能もその頃の描写を元にしている。
そのため自身の顔を変え,川尻浩作と偽って生活していた物語後半に使用していた猫草の能力を利用した空気爆弾での攻撃や,忠実に再現したらゲームシステムの根幹を揺るがしかねない,第三の爆弾「バイツァ・ダスト」といった能力は持っていない。
まず,パッシブスキル「負傷者の熱感知」は,体力が半分になった敵がサーモグラフィーのように赤く表示される能力だ。体力の多い敵からは離れ,すぐに倒せそうな相手に対しては攻撃を仕掛けるなど,ほかのキャラクターよりも状況判断で優位に立てるだろう。
キラークイーンを象徴する“爆弾”のスキルは,アニメのイメージ通りといった性能だ。[R1]ボタンで使用できる「第一の爆弾」は,フィールドに存在するあらゆる物体,そして敵キャラクターそのものを爆弾に変えることが可能。爆弾に変化させられる場所は常に1つだけだが,設置に必要な精神力ゲージの消費量が少なく,気軽に爆弾の箇所を変えられる。威力も十分で,特に敵を爆弾化した際の威力はダービーの刺客であれば,一撃で爆散させられるくらい強力だ(プレイヤーキャラクターを一撃で倒せるかは相手のシールド量次第)。
第二の爆弾「シアーハートアタック」はレベル4になると発動可能なアルティメットスキルで,1ゲーム2回まで使用できる。発動すると最も近くにいる敵を追尾し,対象と接触すると爆発し大ダメージを与える。
アニメ同様に爆弾そのものを破壊することは不可能で,壁や階段などは登って追尾してくる。また,我妻氏曰く,ほかのキャラクターのアルティメットスキルと比べると持続時間が長く「およそ10秒間」は消えることなく,ターゲットを追い続けるそうだ。
中〜遠距離での立ち回りに便利なスキルを持っている吉良だが,正面からの殴り合い,近接戦闘が苦手というわけではない。キラークイーンの近接攻撃はパンチによるラッシュで,同じ攪乱タイプの広瀬康一や岸辺露伴のように近接攻撃にクセがあるわけではなく扱いやすい。
パンチ1発の火力は生粋の近接パワー型には及ばないものの,相手の体力が初期状態であれば3〜5発ほど殴れば倒せた。我妻氏によると,パンチの威力は「ジョルノと同じくらい」で,リーチは「承太郎や仗助より少し長いくらい」だそう。ほかの攪乱タイプのキャラクターと違って,殴り合いになっても勝機は見いだせそうだ。
隠れて“静かに暮らす”だけでなく積極的な攻めも得意?
近〜中距離戦で高いポテンシャルを感じさせる吉良吉影だが,実戦で触ってみた印象としては,普段,生存を重視している筆者のような立ち回りだと,中途半端になってしまった。確かにシアーハートアタックを使えば,相手をほぼ確実に仕留められるものの,キラー・ラッシュによる接近戦や第一の爆弾を使った待ち伏せでは,なかなか決めきれない場面が多かったのだ。
しかし,その後「ラストサバイバー」というゲームを“わかっている”我妻氏や正路氏に吉良を使ってもらうと,強みが一気に表に出てきた。
特に筆者との差を感じたのは近接戦で,両氏は殴り合いになった際,第一の爆弾を絡めつつ戦っていたのだ。まずは自分の足元,そして狭い場所であれば壁などに爆弾を設置しつつ,キラー・ラッシュも並行して仕掛ける。ふたつの攻撃を組み合わせることで,攻撃範囲を広げつつ火力のアップを図り,近接戦闘タイプのキャラクター相手にも互角以上の戦いを演じていた。
また,開発スタッフ同士の対戦では,強力なシアーハートアタックから生き延び,反撃しているプレイヤーもチラホラ目撃できた。正路氏,我妻氏にシアーハートアタックの対策についても聞いてみると,シアーハートアタックは回避が難しいものの「障害物をうまく使いながら全力で走り続ければ回避できることもある」とのこと。
キャラクター別にスタンドの個性を生かした回避方法もあり,承太郎やDIOなら時間を止めている間に吉良を倒して爆弾を消す,またはDIOの「力の片鱗」,ジョルノの「オーバーグロウ」といった一気に遠くに移動するスキルを使って逃げることも可能だという。アニメでは康一がエコーズACT3の「3FREEZE」をシアーハートアタックに当てて止めていたが,これもしっかりと再現されており回避手段として使える。
以上のように,吉良は操作するプレイヤー自身がどれだけ性能を理解しているか,そして対戦相手がどれだけ警戒しているかで活躍度が大きく変わるキャラクターになりそうだ。開発陣としては,現在使用率や,勝率の高い承太郎には有利に戦える一方で,康一や露伴のような,自分より射程の長い攪乱タイプや,射撃タイプは苦手という所感を持っているようだ。
プレイ終了後には,オンラインファンミーティングでも話題に上がった通り,正路氏から吉良吉影が追加されるシーズン3以降のアップデートに関しても少しではあるが聞くことができた。秋以降には「13体目の新キャラクター」や新ステージとして第3部の「カイロ」を実装する予定があるという。カイロに関しては「DIOの館」や「時計塔」,あの「ロードローラーが落とされた橋」など3部の最終決戦の舞台を再現したものになるそうだ。
昨今の情勢でゲームセンターに通いにくい状況下の人も少なくないとは思うが,アーケードでしか体感できない「ジョジョ」のバトルロイヤルに,吉良吉影が追加されるこのタイミングでデビュー,復帰してみたりするのはいかがだろうか。
「ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー」公式サイト
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ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー
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(C)荒木飛呂彦 &LUCKY LAND COMMUNICATIONS/ 集英社 ・ ジョジョの奇妙な冒険 THE ANIMATION PROJECT
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