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「Halo: Infinite」のゲームプレイ映像から明らかになる事実。マスターチーフの新たな敵,“バニッシュド”とは
「Halo Infinite」のプレイ映像が世界初公開。マスターチーフが戦う姿をチェックしよう
本日(2020年7月24日)実施されたオンラインイベント「Xbox Games Showcase」にて,343 Industriesが開発している「Halo Infinite」のプレイ映像が世界初公開された。マスターチーフが戦う姿をさっそくチェックしよう。
前作「Halo 5: Guardians」(2015年)の戦いにおいて人類が敗れた後――「2560 CE」から「Halo: Infinite」の物語が始まる。今回のゲームプレイ映像では冒頭に「167 DAYS AFTER WE LOST」(我々が敗れてから167日が経った)と表示されているが,「Halo 4」は2557年のことであり,「Halo 5: Guardians」は2558年から2559年にかけてのストーリーである。
ここで,Haloシリーズの世界設定をあらためて紹介しておこう。人類が宇宙航海時代に突入し,“プロフェット”と呼ばれるエイリアン種族と同盟を結んだのは15万年も前のこと。さらに,高度な文明を持つ種族“フォアランナー”との戦いに人類が敗れたのも10万年以上も前となる。だが,フォアランナーはその後,パラサイト型エイリアン“フラッド”に憑りつかれてしまい,それを取り除く最終手段として,惑星の軌道に浮かぶリング状の装置“ヘイロー”を作り出した。この時にヒューマノイドという“種”は保存されるものの,劣化した状態で地球での新しい歴史を刻んでいくことになる。これが「1 CE」だ。
さて,ゲームプレイ映像に話を戻そう。冒頭ではパイロットの新キャラクター,ニコラス・ロイ(Nicolas Roye)がマスターチーフに向かって,「オレがお前を見つけたんだぞ」と怒っている。どうやらマスターチーフは,ニコラスに偶然見つけ出されるような状況になっていたようだ。そして「バニッシュド(Banished)をやらないと,故郷に帰ることはできない」とマスターチーフが話していることから,新たな敵が判明する。
熱心なシリーズファンであれば,バニッシュドの名を知っているかもしれない。人類とコヴナントの戦闘中,コヴナントの支配階級であるサンヘイリによって,戦闘奴隷の身分に落とされていたブルート達の反乱勢力であり,今回の映像のラストシーンに赤いホログラフで登場する族長エスチャラム(Escharum)が率いている。
エスチャラムの声はくぐもっていて少し聞き取りづらいが,要約すると「UNSCは数か月前の戦いで敗れ,お前たち人類はボロボロになっている。難しいことではなかったな。いつも下準備を行い,お前達よりも先を進んでいるのだ。リングはすでに我々のコントロール下にある。●●●(※聞き取りづらい)とバニッシュドはアトリオックスの意思を受け継ぎ,1つの目的に向かって進んでいる。これはオレの最後の戦いだ!」と話している。つまり,マスターチーフに対して宣戦布告を叩きつけている。
エスチャラムの言う「アトリオックス」とは,「Halo Wars 2」においてバニッシュドを分派させた族長のことで,別の惑星にヘイローを建造しようと画策していたリーダーだった。さらにエスチャラムは「スパルタンよ,お前の心に火を付けろ。牙を見せてオレと戦い,そして良い死に方をしろ」と,ホログラムから現実の姿に変わりつつマスターチーフを焚きつけて,その好戦的なセリフを締めくくっている。
なお,●●●の部分は“ハービンジャー”という響きを持つ新勢力または人物の名称だと思われるが,現時点では不明。harbingerとは「先駆者」や「前兆」という意味であり,「Halo 5: Guardians」をプレイした人であれば,コヴナント達がコルタナや創造主をこのように呼んでいる可能性を連想するのではないだろうか。
ともあれ,ニコラスが「この近くに輸送船がある。それに乗って遠くへ逃げるべきだ」と主張するのに対し,「キャノンを潰さなければ飛び立てない」と諭したマスターチーフが惑星に降り立った時,「Halo: Infinite」の世界がプレイヤー視点で展開される。野生動物が多く,鳥の群れが飛び回っている。
さっそく敵の兵士との戦闘に突入するが,受けたダメージが回復する際,画面の縁がゴールドに光るのが新しい。さらに最初の戦闘が終わると,すぐにワートホグ(バギー)に乗り込み,マップを開いて対空砲キャノンの場所を確認する。
「Halo: Infinite」のゲームエンジンは,343 Industriesが2015年から次世代ゲーム機を念頭に開発していたという「Slipspace Engine」が採用されている。CGアニメ風とも言える明るい色調の独特のシェーディング効果は,“次世代”をウリにした作品としては賛否両論がありそうだが,リングが軌道上に見える空の青さにはHaloシリーズらしさが感じられるだろう。
4K解像度や60fpsのフレームレートはもちろん,レイトレーシングやHDRといったグラフィックス機能も搭載している。Xbox Series Xのコアテクノロジーである「Xbox Velocityアーキテクチャ」(関連記事)に準じた,最先端のグラフィックスを有したゲームの1つとなるはずだ。
“対空砲キャノン”のミッションでは渓谷の全域にわたって移動するようだが,どのようにアプローチしていくのかはゲーマーに委ねられることになるだろう。ワートホグがなければ,移動はツライかもしれない。もっともアクションゲームという性質上,ただ広いだけのマップには意味はないので,このあたりは343 Industriesの調整に期待したい。
シリーズファンであれば,「Halo: Infinite」の武器システムの変化に気付いたかもしれない。「VK78 Commando」や「Ravager」といった名称になっており,それぞれを新たにピックアップすると,前者は「Tactical Rifle / Kinetic / Auto」,後者は「Launcher / Plasma / Burst」と表示される。おそらく武器タイプ,銃弾タイプ,発砲モードを意味するのだろう。また,メニューには「アップグレード」などのタブもあり,武器やアーマーのアップグレードができるようだ。
また,以前からアナウンスされていた新フィーチャーである「Drop Wall」と「Grappleshot」の存在も確認できる。Drop Wallは相手の銃撃を通さず,グレネードも吸い付ける電磁シールドで,おそらく160度程度までカバーできる広角なタイプだ。
また,Grappleshotは左腕に装着してカギ縄を撃ち込めるガジェット。これで高所に移動したり,遠くのアイテムを引き寄せたりするだけでなく,敵に引っ掛けて右腕で迎え撃つといったアクションにも利用できる。ミョルニル・アーマーの標準装備とのことで,使用頻度は高そうだ。
今回の映像では「Fusion Coil」というアイテムも確認できるが,これはプレイヤーキャラクター自身を人間大砲のように遠くに飛ばすようなものになるという。
終盤にはマスターチーフが惑星外から見たリングを確認しているシーンが挿入されているが,リングの一部が爆破されている。バニッシュド達がこれを復旧するまでには少し時間がかかるはずで,マスターチーフがそれを食い止めるべく活動していくことになると思われる。
なお,今回の映像がスタートから黒背景のインサートにつながり,こうしたカットシーンを含むエンディングまでコンパクトにまとめられていることから,プレイアブルデモとして用意されていたものだったことを伺わせる。キャンセルされたE3 2020でのお披露目が予定されていたのかもしれない。
Microsoftのファーストパーティタイトルである「Halo: Infinite」は,リリース初日からXbox Game Passのラインナップに加わり,スマートデリバリーサービスやXbox PlayAnywareにも対応予定であるという。
「Halo: Infinite」にナンバリングがないのは,新たなプラットフォームとゲームエンジンになることで「精神的後継作品」としての仕切り直しの意味を持つようだが,前作「Halo 5: Guardians」はマルチプレイモードへの傾倒から,キャンペーンモードの評価が芳しくなかったというファンも少なくない。こうした背景も踏まえて,マスターチーフの新たな船出に期待したいところだ。
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