「超兄貴」のパワーアップアイテム「プロテイン」をイメージして，トレーニング用ドリンクを作る。俺のコラボカフェ：Menu 059

　4Gamerをご覧の皆様こんにちは。クッキングエンターテイナーの大西哲也です。様々なゲームに出てくる料理をプロの料理人が本気で作ったり，プロ目線で勝手に検証して発表したりする「俺のコラボカフェ」。今回もよろしくお願いします。

　12月と1月は忘年会や新年会などで食生活が乱れるシーズンです。「楽しく飲み食いはしたいけど，あとのことが恐い」と思う人も多いのではないでしょうか。たくさん食べながらも，健康的とされる体型を維持するには，トレーニングが欠かせませんよね。そしてトレーニングといえば筋トレ，筋トレを極めた男が出てくるゲームと言えば，もうお分かりですね。そう「超兄貴」です。

　「超兄貴」シリーズは，1992年PCエンジン用ソフトとして1作目がリリースされたシューティングゲームです。その後もスーパーファミコン，セガサターン，PlayStationなど，さまざまなプラットフォームで続編や関連タイトルがリリースされました。実写デザインやRPG形式の導入など，タイトルごとに新たな試みが行われながらも，筋肉美を一貫したテーマとし，独自の世界観を貫いているのが特徴で「伝説のバカゲー」の一つともされています。ちなみに，主成分は愛（ラヴ）と銀河とマッチョメン，そして多量の汗とプロテイン，だそうです。

　その独特のセンスは，発売当時はかなり衝撃的でした。プレイしたことがない若い人達でもそのタイトル名ぐらいは知っている人が多いですし，多くの人の脳裏に焼き付いていたのではないかと思います。

超兄貴は，「PCエンジン」の復刻版となるゲーム機「PCエンジン mini」にも収録されている

　設定ばかりが話題になりがちですが，「超兄貴」はシューティングとしては質実剛健な作りで，良質です。ほどよい難度，ステージにもそれぞれテーマがあり，キャラや障害物の配置などにも特色があり，当時は一定の評価を受けました。

　ちなみに音楽の評価も非常に高く，多くの楽曲を生み出した葉山宏治氏はこの作品がきっかけで「兄貴」と呼ばれるようになり，サントラCDも大ヒット。「コロムビア名盤百選」に名を連ねているというのですから素晴らしい功績です。

　さて，シリーズを通して重要なアイテムが「プロテイン」です。これを取ることで，武器のパワーアップや自機/オプションの強化が可能になります。また，特定のボイスと共に自機やオプションが「ビルドアップ」と呼ばれる強化状態になります。

　ストーリーは，プロテインが枯渇し，近隣の星に侵攻を始めた民族を制裁するという話です。さらに，PlayStation 2で発売された「超兄貴〜聖なるプロテイン伝説〜」では，摂取すると究極の肉体が手に入るという伝説のプロテインを巡って戦うストーリーとなります。

　それにしても，「伝説のプロテイン」とはどういったものなんでしょうか。私は料理研究家かつトレーニーの端くれとして，栄養バランス，味，作る楽しさを兼ね備えたプロテインドリンクを日々研究しております。というわけで，兄貴たちにも喜んでもらえると自信がある，私がたどり着いた究極のトレーニングドリンクを今回は紹介します。

■材料
A
バニラプロテイン 15g
焼き芋 約100g
オーツミルク 100ml
氷 100g　

B
ギリシャヨーグルト 100g
バニラ味プロテイン 15g

C
はちみつ 15g

氷を砕けるミキサーにAの材料を入れて撹拌し，スムージーを作る

Bの材料をよく混ぜ，スムージーに乗せる

はちみつをかける

実食

　完成しました。早速飲んでみると，すぐにでもメンズビームを発射できるほど完全にビルドアップしたような気になります。

イメージとしては，こんな感じです

　実はこのメニューは某大手カフェで人気がある期間限定メニュー「おさつフラペチーノ」をイメージして作りました。本物は高カロリー，高脂質，低タンパク質と，トレーニングに向いているとは言い難いです。

　そこで試行錯誤を重ね，プロテイン×ギリシャヨーグルトで高タンパクに，オーツミルクは食物繊維が豊富なので消化吸収を助け，さつまいもとはちみつは上質な糖質となり，筋肉の合成を促進します。

　見た目だけではなく味と吸い心地まで再現度が高くなるように仕上げました。タンパク質32.6g，脂質6.0g，炭水化物63.8gという理想のPFCバランスを誇り，トレーニングのご褒美としてのポテンシャルが十分にあるといえるでしょう。このドリンクを作って，適度なトレーニングをしながら年末年始を乗り越えていきましょう！

　今回のテーマはいかがでしたでしょうか？　面白いと思ったり，実際に試したりした人は「#俺のコラボカフェ」「#COCOCORO」といったハッシュタグをつけてSNSに投稿してくれると嬉しいです。

　それでは，今年も一年お世話になりました。良い年をお過ごしください！　したっけ！

■■大西哲也（クッキングエンターテイナー）■■
　あるときは，料理研究家，またあるときは，「COCOCOROチャンネル」のYouTuber，しかしてその実体は……，料理を通じて多くの人を喜ばせたいと日々奮闘する，クッキングエンターテイナーだ！　シェフは，マッチョのことをしばしば「兄貴」と呼ぶようになったのは「超兄貴」の影響があったのではないかと考えているとか。そう言われるとそんな気もしてきますが，どっちが先なんでしょうね。

※次回の掲載は2024年1月27日を予定しています