プレイレポート
世界観とキャラクターへの愛に満ちたスマホ向けクォータビューSTG「ガール・カフェ・ガン」先行プレイレポート
本作は,中国の西山居(Seasun Entertainment)が開発するスマートフォン向けタイトル「双生視界」の日本版で,国内での先行配信や正式タイトルの発表が行われたことが記憶に新しいだろう。今回,CBTの実施に先駆けて本作をプレイする機会が得られたので,そのプレイレポートをお届けしよう。CBTの参加を検討している人は参考にしてほしい。
※先行プレイで使用したビルドは開発版のため,本記事で紹介した名称や仕様は,正式版で変更されている可能性があります。
「ガール・カフェ・ガン」クローズドβテスト募集ページ
「ガール・カフェ・ガン」公式サイト
戦場処理チーム「08」の指揮官であり
“店長”でもある主人公(プレイヤー)
本作の舞台となるのは,現実の世界とは異なる理で動く「裏世界」のエネルギー「源力」が発見された地球だ。人類の技術は大きく進歩したが,ある実験で「大爆発」と呼ばれる地球規模の巨大事故が発生してしまう。源力に汚染された人類の大半は「骸晶」と呼ばれる怪物へと変わり果て,裏世界からやってきた謎の生命体「アルファ」までもが出現。世界人口は瞬く間に減少していった。
主人公(プレイヤー)は,そんな源力の汚染を受けない特殊体質の持ち主だ。その技能を活かし,巨大複合軍事企業「RoSE(Ro's Strategy Equipment)」の戦場処理チーム「08」の指揮を行う傍ら,表の顔としてカフェを営んでおり,部下たちからは“店長”と呼ばれている。
戦場に出て戦ってくれるのは,源力を使用した戦闘衣装「O・T・E」を纏った少女たち。彼女たちはRoSEの隊員として骸晶やアルファと戦うだけでなく,普段はカフェの店員としても働いている……というのが,本作の基本設定となる。
中学二年生的なマインドを刺激される世界観の本作だが,とってつけたような“ガワ”としての設定ではなく,ちょっと強引に感じる部分についてもストーリーでしっかりと理由付けが行われていた。深みのある設定や,キーワードの考察,背景を想像するのが好きな人はガッツリ楽しめそうな印象だ。
本作のメインコンテンツとなるのは,なんといっても読みごたえのあるストーリーだ。物語の細かな内容についてはネタバレになってしまうので伏せるが,序盤をプレイしただけでもとても先の気になる展開になっていた。加えて,キャラクターの立ち絵はLive2Dで,バトル中は3Dグラフィックスで描画されており,それぞれのクオリティもコンシューマの作品と比較しても遜色のないレベルに仕上がっている。
チーム08の隊員として登場するキャラクターは“カード”という形で表現され,ガチャで入手できる。キャラクター自体の種類は少なめだが,全キャラクターがしっかりと物語に絡むので“深掘り”は十二分に楽しめるだろう。
また,カードごとに能力が違うのは当然ながら,それぞれ異なる衣装が用意されているのも大きな特徴。一度手に入れた衣装であれば戦闘時に別のカードを使っていても自由に衣装設定できるのは,性能と見た目を両立させたい人にはうれしいポイントだ。
キャラクターには個別に好感度が設定されていて,一定値を超えるごとに個別のシナリオが開放されていく。これはカード別ではなくキャラクターごとなので,レアリティを問わずそのキャラクターさえ入手していれば好感度を蓄積できる仕組みだ。
好感度はメインストーリーを進めたり,メインメニューから確認できる(ゲーム内の)スマホを通して会話を進めたりすることで上昇させられる。こういった会話から新たな一面を発見できることもあるので,新しいコメントを見つけたら返信しておこう。
爽快なクォータビュー・シューティング
相性の良いスキルの組み合わせが攻略のカギ
続いては,バトルについて解説していこう。本作のバトルシーンでは,クォータービューのシューティングアクションが展開される。操作はバーチャルパッドで行い,気になる“操作感”は快適そのもの。方向を指示するスティックの位置を変更できるなど,オプションで細かく設定できる点も好印象だ。
一度に最大で3人までの隊員が出撃可能だが,移動の操作を行えば全員がまとめて指示した方向へと動いてくれる。個別に指示を出す必要はないので,パーティ全員でワンセットのキャラクターとして考えると分かりやすいだろう。
操作も簡単で,右側に大きく表示された射撃ボタンを押している間は自動で近くの敵を射撃してくれるので,ボタンを連打する必要もない。ただし,射撃ボタンを押し続けている間は移動速度が大幅に下がるため,敵の攻撃を避けるのが難しくなる。敵が近寄ってきたら適度に攻撃を中断して移動するか,射撃ボタンの左下にある緊急回避ボタンを押そう。
キャラクターごとに装備できる武器のタイプが決まっており,武器の種類によって攻撃パターンが変化する。ボスが出現するステージでは集弾性能が高い武器を,敵がたくさん出現するステージでは攻撃範囲の広い武器をと,うまくキャラクターを使い分けていこう。
武器種別 | 性能と用途 |
---|---|
ピストル | 両手にピストルを持ち,近くの敵を射撃する武器。2体までの敵を同時に攻撃できる特性がある。単体への攻撃能力は高めだが,集弾性能はあまり高くない。 |
アサルトライフル | 攻撃力,集弾性能,発射レートのバランスが良く,どんな場面でも活躍できる。はじめて挑戦するステージに,とりあえず連れていく要員として最適。 |
ショットガン | 手元から扇状に弾が広がり,多数の敵を同時に攻撃するのが得意な武器。遠距離戦闘には向かないが近距離で全弾攻撃を当てれば,大ダメージを与えることも可能だ。 |
スナイパーライフル | 発射レートが低い代わりに,高威力で正確な射撃を行える武器。攻撃が激しいボスとの戦闘でも,避けながら堅実にダメージを与えられる。 |
グレネードランチャー | 爆弾を投擲して広範囲にダメージを与える武器。攻撃力の高い範囲攻撃を繰り出せるため,散弾銃と並んで密集した敵との戦いに効果大だ。しかし遠距離への攻撃は苦手。ボス戦では射撃の手を休めて,攻撃と回避のメリハリを付けて動く必要がある。 |
また,本作のダメージのシステムはやや特殊で,キャラクターの体力とは別に,時間経過で回復していく「シールド」と呼ばれる数値が存在する。ダメージを受けるとまずシールドから削られ,シールドがゼロになるとキャラクターが個別にダメージを受けるようになるので,シールドが削られたら回復に徹するのも重要だ。
加えて“属性”にあたる概念も存在する。属性は全部で5種類あり,3すくみの関係である「生体(赤)」「霊能(緑)」「機械(青)」と,相剋関係にある「防疫(黄)」「侵蝕(紫)」といった構成となっている。
敵にもシールドに似たステータスが存在し,これを削り切ると一定時間ダメージが増加する“ブレイク”が発生する。属性相性の良い攻撃を叩き込めばすばやくブレイクさせられるので,体力の多いボスと戦うときはとくに属性が重要だ。
キャラクターの個性を決定付ける要素は,やはりバトルの進行を左右するスキルの数々だろう。各キャラクターは,文字どおり部隊全体に効果を与える「部隊スキル」と,バトル中に発動できる「アクティブスキル」,そして常時発動し効果を得られる「パッシブスキル」を習得しており,これらの組み合わせが戦いのカギを握ることになる。
例えば,攻撃範囲が狭くて強力なアクティブスキルを叩き込むために,敵を一か所に引き込むスキルを持つキャラクターを入れるなど,スキル同士の相性を考えて部隊を構築するのだ。
隊員の育成やカフェ経営もプレイヤーのお仕事
収入を確保しつつ,隊員たちと仲良くなろう
戦闘の指揮だけでなく,隊員の育成やカフェの経営も“店長”であるプレイヤーの仕事だ。バトルに行き詰まってしまったときは,まず隊員たちのレベルアップから着手しよう。
経験値はバトルを繰り返すと累積していくが,特別なアイテムを使うことで直接引き上げられる。新たに加入した隊員を早く戦線で活用したい場合は,アイテムを使って一気にレベル上げするのもアリ。
そのほかの成長要素として,特殊な素材を用いてレベルの上限を上げる「限界突破」や,素材を消費してポイントを溜めることでスキルレベルを上昇させられる「覚醒」なども存在する。
覚醒のポイントは,重複したカードを消費することでも増加させられるが,専用のアイテム「スキル訓練器」でもポイントを稼げるので,必ずしもガチャが必要というわけではない。
育成だけでなく,“カフェ”の運営も大切だ。カフェではさまざまな銘柄やブレンドのコーヒーなどを作り,それをお客さんに振る舞うことで,色々な家具アイテムと交換できる「カフェコイン」が手に入る。といっても細かな操作は必要なく,たっぷり作った飲み物をショーケース内に置いておけば,あとは完売するまで待つだけ。
コーヒー作りの画面では,当日に来店する可能性のあるお客さんと,それぞれの好みの味が表示される。好みに合ったコーヒーを用意すれば消費速度が上がるので,その日の状況に応じて提供するコーヒーに変化をつけよう。
また,カフェの外はプール付きの庭になっており,こちらでは隊員を一定時間「特訓」に参加させられる。特訓といってもヨガやダーツといった,いわゆるレクリエーションのようなもので,疲れを癒やす休暇の意味合いが強いのだろう。特訓を終えるとキャラクターの好感度が上昇するので,個別ストーリーを開放したい人は活用すべし。
高品質なグラフィックスや,複雑に入り組みながらも芯がとおった中二心をくすぐられるストーリー,そして愛に満ち溢れたキャラクター描写など見どころ満載の本作。ゲームシステムに世界観上の理由を可能な限り導入しているなど,チュートリアル1つ取っても,“物語”を感じさせる試みが随所に見られ,作品全体から「この世界を楽しませよう」という強い熱意が感じられた。本作に興味を持った人は,忘れずにテスター募集への登録を済ませておこう。
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