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「BLUE PROTOCOL」の公式番組「ブルプロ通信 番外編」をレポート。“手つなぎ”や新クラス「ヘヴィ スマッシャー」などの新情報も
ブルプロ通信は本作の最新情報を発信する番組で,前回の放送からは約7か月ぶりとなる。首を長くして続報を待っていた人も多いだろう。今回のブルプロ通信では,現在の開発状況や,過去に実施されたβテストのフィードバックを受けての改善項目などが多く語られたので,本稿でレポートしよう。
新クラスの存在も判明した「BLUE PROTOCOL」の公式配信「ブルプロ通信 番外編」をレポート。キャラクリには“揺れ”を確認できる機能追加も
バンダイナムコオンラインとバンダイナムコスタジオが共同で開発中の,オンラインアクションRPG「BLUE PROTOCOL」の公式情報番組「ブルプロ通信 番外編」が10月12日に配信された。番組では,「マッチング負荷テスト」に関する詳細や,新情報を含む現在の開発状況が公開されたのでレポートをお届けしよう。
左からBLUE PROTOCOL 運営統括ディレクター兼プロデューサー 鈴木貴宏氏,PROJECT SKY BLUE エグゼクティブプロデューサー 下岡聡吉氏,BLUE PROTOCOL 開発統括ディレクター 福崎惠介氏 |
多彩なスキルビルドの実現で個性を発揮。素材アイテムのスタック数問題なども一挙解決
放送では,フィードバックに対する具体的な改善内容が,計26項目に分けて紹介された。ここではプレイヤーの注目度がとくに高い項目を中心に紹介しよう。
番組中でとくに長時間を用いて紹介されたのは,「プレイヤーキャラが選べるスキルビルドの幅が狭く,同じクラスだと似たようなプレイスタイルになりがち」というフィードバックに対する改善内容である。開発統括ディレクターを務める福崎氏によると,これを改善するために,各方面の仕様見直しやテコ入れを行ったそうだ。
まず,プレイヤーキャラの新たなアクションとして,「強襲攻撃」「回避攻撃」「高低差ボーナス」「ジャスト回避」などが追加される。さらに各スキルの効果も見直すことで,同じクラスのプレイヤーキャラでも習得スキルのチョイス(=スキルビルド)次第で,多彩なプレイスタイルが実現可能になったそうだ。
イージスファイターを例に紹介すると,これまでは敵からの攻撃を真正面から受け止める,いわゆるタンクとしてのイメージが強かった。現在のイージスファイターはスキルビルド次第で,アタッカー寄りのプレイスタイルも可能になっているとのこと。
また,ツインストライカーは基本的にはアタッカー系のクラスだが,敵からの攻撃を避けるタイプのほか,あえて回避をせずに敵と真正面から殴り合い,受けたダメージは攻撃スキルのドレイン(吸収)効果で相殺するスキルビルドも現実的なものとして選べるそうだ。
ブラストアーチャーやスペルキャスターも同様に,複数のスキルビルドが選択可能で,それぞれでプレイスタイルが大きく違っているとのこと。さらに,特定の方向性に特化させないハイブリッド型にすることで,より幅広い状況に対応しやすいアプローチも狙えるそうだ。
PROJECT SKY BLUE エグゼクティブプロデューサーの下岡氏は,これらの改善内容が反映された現在のブルプロのバトルに対して,「アクションの手触りが相当良くなった」とコメント。一方,ブルプロの運営統括ディレクター兼プロデューサーの鈴木氏も,強襲攻撃や回避攻撃などのアクションなどが加わったことで,「戦闘中にプレイヤーが選べる行動の選択肢が大きく広がっている」と述べた。
なお,ブルプロのメインコンセプトの1つに「パーティ vs. パーティ」があるが,現時点ではその全貌は明かされていない。福崎氏によると,パーティ vs. パーティを踏まえた敵の攻撃バリエーションも,数多くのものを用意しているそうだ。上述のスキルビルドの多彩さなどを含めると,ブルプロのバトル関連は,かなり奥深そうだ。
βテストやマッチング負荷テスト時のフィードバックのなかでも,とくに要望が多かった「素材アイテムのスタック数問題」と「マウントの騎乗制限」に関しては,抜本的な解決が行われた。熱心なファンにとって朗報と言える内容で,実際にこれらの改善内容が紹介されたときは,番組中の視聴者の反響がひときわ大きかった。
経緯を少し説明すると,過去のテストプレイ時はバッグ(インベントリ)の収納スペースが狭いなどの理由で,素材アイテムの収集時などは,頻繁に拠点エリアに戻って預けなければならなかった。
この問題に対し開発チームは,当初はバッグの容量を拡大するなどの方向で検討していたものの,結局のところプレイヤーにとっての不便さはぬぐえないという結論に至ったという。その結果,素材アイテムに関しては,事実上無制限に所持できるように変更したそうだ。
マウントイマジン(騎乗用の乗り物)を使用するためのリソースが厳しく,長時間乗ることができなかったのも,プレイヤーからのフィードバックが多かった項目の1つだ。当初は消費するリソース量を軽減するなどの対策を行っていたが,こちらも根底から見直されることになった。現在はマウントイマジンを使用する際にエネルギーを必要とせず,屋外などでは基本的に好きなだけ乗り回せるそうだ。
複数名のキャラが一緒に行う「共同ジェスチャー」
番組内では,フィードバック項目以外の新規システムも,いくつか紹介された。今回の番組で明らかになった「共同ジェスチャー」は,プレイヤーキャラに特定のポーズを取らせるジェスチャー(いわゆる感情表現コマンド)を,複数名が協力して行うというものである。
共同ジェスチャー「ジャンケン」の流れを説明すると,1人のプレイヤーキャラが「構え」のポーズを取ると,いったんジャンケンの待機状態になる。そのプレイヤーキャラに対してコマンドを入力することで,グー・チョキ・パーの選択ウインドウがお互いに表示される。そして,(カメラワークに邪魔されないように)お互いが手を高く掲げて,ジャン・ケン・ポン!
テキストで説明すると味気ないが,これをオンラインゲーム内のキャラクターが行う姿は,なんともユニークである。
もう1つ紹介された共同ジェスチャーの「手つなぎ」は,なんというか,たまらなくエモい。
掲載画像を見てもらいたいが,たとえ2人に身長差があっても,お互いが顔の向きや目線などを合わせており,ごく自然な見た目となっている。しかも,片方のキャラが多少動いても,一定距離が離れない限り,持つ手を入れ替えるなどしてジェスチャーを維持してくれるそうだ。
プレイヤー同士の息が合えば,手をつないだまま移動もできるので,例えば波打ち際でキャッキャウフフといったシチュエーションも実現できるだろう。その筋のプレイヤーにとっては,スクリーンショットの撮影作業が捗ってしまいそうだ。
重量級の新クラス「ヘヴィ スマッシャー」が紹介
ヘヴィ スマッシャーのメイン武器は,先端に重たそうな球体がくっついた巨大ハンマー。これで敵を直接殴ったり,球体を飛ばしたりして戦うクラスになるそうだ。
見た目のイメージどおり,攻撃モーションは比較的緩やかで,その代わり一撃はデカい。敵からの攻撃を真正面から受けながら,こちらも負けじとコンボを叩き込むという,見るからに豪快なクラスとなっている。
また,スキルビルド次第では敵の足止めや鈍足,引き寄せなども行え,サブタンクとしての立ち回りも行えるとのこと。球体を飛ばす際は,カートリッジ(弾数)のシステムが用意されているなど,なかなかに複雑なクラス仕様となっているので,興味を持った人は配信アーカイブ(56分30秒〜)をチェックしてみよう。
共闘NPCとして「フェステ」が登場
共闘NPCとは,ブルプロのストーリーなどに登場する主要NPCが,プレイヤーキャラと一緒に戦ってくれるというシステムだ。今回は,おなじみのNPC「フェステ」が共闘NPCとして参加してくれることが明らかになった。
バトルにおけるフェステは支援タイプのキャラ性能で,状態異常を伴う瓶(グレネード?)を敵に投げつけたり,プレイヤーキャラにバフを掛けてくれたりするという。また時折,敵のターゲットを取ってくれることもあるとのこと。ソロプレイ時は基本的に,プレイヤーキャラが敵から常時狙われてしまいがちだが,そういったときも共闘NPCは頼もしいパートナーとなってくれそうだ。
妥協せずにクオリティを追及するスタンスをあらためて表明
冒頭部でも触れたが,今回のブルプロ通信は前回から約7か月ぶりの実施となった。数多くのオンラインゲームが,いったんβテストを開始したら正式サービス開始まで滞りなく進行するため,もしかするとベテランのプレイヤーほど,最近の情報公開のペースにヤキモキさせられていたかもしれない。
だが,今回の配信で3名が述べていたとおり,ブルプロのβテストなどの主目的は,(プロモーションというより)純粋なゲームの改善目的の意味合いが強いものとなっている。開発期間が長くなっても,世界で通用するオンラインゲームのクオリティを実現すべく,妥協せずに開発するスタンスがあらためて示されていた。
ブルプロのサービススケジュールが公開されるのはまだ先になるのかもしれないが,今回の配信を見ても分かるとおり,開発作業は着々と進んでいる。国産かつ新規IPのオンラインアクションRPGとして,今後の動向に引き続き注目したい。
「BLUE PROTOCOL」公式サイト
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