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ブリガンダイン ルーナジア戦記公式サイトへ
  • ハピネット
  • MATRIX
  • 発売日:2020/06/25
  • 価格:パッケージ版:7200円(税別)
    ダウンロード版:7200円(税別)
    Limited Edition:1万1800円(税別)
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戦力配分と育成のバランスが戦いのカギを握る。ファンタジー国取りシム「ブリガンダイン ルーナジア戦記」プレイレポート
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印刷2020/06/29 12:00

プレイレポート

戦力配分と育成のバランスが戦いのカギを握る。ファンタジー国取りシム「ブリガンダイン ルーナジア戦記」プレイレポート

 ハピネットは2020年6月25日,ファンタジー国取りシミュレーション「ブリガンダイン」シリーズの20年ぶりの新作となる「ブリガンダイン ルーナジア戦記」を,Nintendo Switchで発売した。

画像集#001のサムネイル/戦力配分と育成のバランスが戦いのカギを握る。ファンタジー国取りシム「ブリガンダイン ルーナジア戦記」プレイレポート

 4Gamerでは,これまでにも幾度かゲーム内容を紹介してきたが,今回は実際にゲームの製品版を使って,序盤を抜け出すまでの流れを中心にレポートをお届けしていく。
 本文中でもゲームの概要やシステムについて触れるが,本稿では主に“どんなことを考えて遊んでいたか”を綴っている。ストーリーや登場キャラクター,システムについて詳しく知りたい人は,先に掲載したまとめ記事や体験版のプレイレポートを参照してほしい。

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 ハピネットは2020年6月25日,同社が手掛ける「ブリガンダイン」シリーズの約20年ぶりとなる最新作「ブリガンダイン ルーナジア戦記」をNintendo Switchでリリースした。本稿においては,ファンタジー世界で壮大な国取りが展開される本作の情報をまとめて,お届けしていく。

[2020/06/25 12:00]
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20年ぶりに蘇ったファンタジー国取りシム「ブリガンダイン ルーナジア戦記」体験版プレイレポート

20年ぶりに蘇ったファンタジー国取りシム「ブリガンダイン ルーナジア戦記」体験版プレイレポート

 ハピネットは,同社が6月25日に発売を予定しているNintendo Switch用ソフト「ブリガンダイン ルーナジア戦記」の体験版の配信を本日開始する。本稿では20年ぶりに蘇ったブリガンダインのゲーム内容を紹介するとともに,体験版を実際に遊んでみてのプレイフィールをお伝えしていく。

[2020/04/30 00:00]

「ブリガンダイン ルーナジア戦記」公式サイト



バリエーション豊かな6つの国家と部族。それぞれの戦力と特徴をチェック


 本作の舞台となるのは,太古から続くマナの恵みによって生命が繁栄してきた「ルーナジア大陸」だ。マナの恩恵をその身に強く受けた人間は“ルーンの騎士”と呼ばれ,人類は騎士の力によって栄枯盛衰を繰り返してきた。

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 そうした歴史の中で,人々を導いたのが5つのマナ・ストーンだ。伝説のマナ・ストーンを組み込んだ鎧は「ブリガンダイン」として語り継がれ,いつしかブリガンダインは所有する国家のアイデンティティ“正義”“誇り”“自由”“高潔”“自我”を象徴する存在となっていく。

 現在の大陸にはブリガンダインを持つ5つの勢力と,ブリガンダインを持たざる1つの勢力が存在し,互いに大陸の覇権を狙っている。プレイヤーはその中から1つを選び,他勢力を征服していくことになるわけだ。

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オプションでガイドをONにしておけば,初めて触れる操作の前に必ず解説が流れる。こういった戦略シミュレーションゲームに慣れている人は,チュートリアルをスキップして,ガイドを付けて実践の中で操作を学んでいくのもアリ
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 では,さっそくゲームスタートだ。まずは勢力選びだが,各勢力には細かな歴史的背景が設定されているだけでなく,それぞれ異なる思想・信条を持った騎士たちが仕えているのが特徴だ。思想面でもキャラクター面でも良いので,とりあえず自分に合った勢力を探してみよう。

 また,勢力によって立地や保有している戦力に差があるので,選ぶ勢力によって難度が大きく変化する。そこで,各勢力の「初期の拠点数」「他勢力との接続点」「初期の騎士総数」と,それらを踏まえた勢力全体の特徴をまとめてみた。ゲームを開始する前の参考にしてほしい。

正義のブリガンダイン
「ノーザリオ王国」
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拠点数 5
他勢力との接続点 2
騎士総数 13
特徴  初期の拠点数はやや少ないものの,島国ゆえに他勢力との接続点が少ないため攻め込まれにくい。こちらから侵攻しても序盤は敵勢力との接続点が増えにくい立地,かつ騎士の数も十分なので,初心者にオススメの勢力だ。

 ただし,初期時点ではレベル5以下の若手騎士が多いうえ,初期に所有しているモンスターの性能も控えめ。レベル20以上の熟練騎士に任せきりにできる序盤戦が終わり,勢力範囲が広がりきる前にしっかりと育成を進めておく必要がある。

高潔のブリガンダイン
「ガイ・ムール共和国」
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拠点数 8
他勢力との接続点 3
騎士総数 12
特徴  初期時点から拠点が多く,新しいモンスターをガンガン召喚して部隊に加えていける。レベル10後半からレベル20の熟練騎士の数が多く,強力な固有技を所持する君主のエルザもレベル20なので,戦力を集中させた局地戦では無類の強さを誇る。

 その代わり,拠点が多い関係で他勢力との接続点が多いのがネックだ。近くに侵攻しやすいノーザリオやシノビがあるからといって,防衛を手薄にしていると横っ腹を食い破られてしまう。

自由のブリガンダイン
「シノビ族」
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拠点数 5
他勢力との接続点 2
騎士総数 12
特徴  拠点数や立地はノーザリオと似ていて,初期立地の防御能力は極めて高い。騎士の数こそ少ないものの,中堅騎士たちが引き連れているモンスターは初期時点でレベルが高いものが多いので,見た目以上に戦力は高い。

 弱みは騎士の初期性能で,最初はレベル20を超える熟練の騎士が存在しない。クエストで新たな騎士を探しつつ,頼りになるモンスターたちを活かして戦いを進め,主力となる騎士を育成していこう。

誇りのブリガンダイン
「マナ・サリージア法王国」
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拠点数 10
他勢力との接続点 5
騎士総数 14
特徴  初期拠点数10をほこる本作における最大勢力。騎士数も14と最多で,レベル20以上の騎士を3人保有し,レベル10以下の騎士が数名しか存在しない。初期戦力の面では間違いなく最強の勢力だ。

 そのかわり立地が大陸のド真ん中ということもあり,防衛が必要になる拠点は5と最多。かつ,周辺勢力の拠点を奪っても接続点を減らすのは難しい。戦力の配分を間違えると戦線が崩れ,大量のモンスターを維持するためのマナが枯渇してしまうので,序盤の戦力配分と戦線構築が最も難しい勢力と言えるだろう。

自我のブリガンダイン
「ミレルバ諸島連邦」
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拠点数 7
他勢力との接続点 3
騎士総数 14
特徴  大陸南部の島々と,大陸東岸を占める勢力。初期の騎士総数はマナ・サリージアと同等であるうえ,騎士自体の能力もそれなりに高い。育成すれば強くなる若手騎士も少なくないが,見た目よりも戦いやすい勢力だ。主力以外が引き連れているモンスターはあまりレベルが高くないので,首都で強力なモンスターを召喚しつつ,若手騎士を育成するときは合わせて育てておこう。

 立地面では攻め込まれにくいが,戦力分布が右往左往しやすいマナ・サリージアの首都がすぐ近くにあるので,敵拠点の戦力状況をよく確認しながら戦略を練ることになる。

ブリガンダインを持たざる国
「グスタファ神聖帝国」
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拠点数 6
他勢力との接続点 3
騎士総数 10
特徴  拠点数は6と多いが,初期の騎士数が10人と圧倒的に少ない。そのぶんすべての騎士が最初から高い能力を持っているほか,ムラはあるが質の良いモンスターも所有しているので,きちんと部隊編成を行えば序盤はあまり苦労しないだろう。

 勢力が広がってくると必然的に防衛に手が回らなくなるので,それまでにクエストをこなして新たな騎士を雇い入れておきたい。隣接国はノーザリオ,シノビ,マナ・サリージア,ミレルバと多様なので,どこから攻め込むかの判断も重要になってくる。

 といった感じで,なかなかバリエーションに富んだ顔ぶれが揃っているが,今回は製品版最初のプレイということで,王道主人公ポジションの風格を感じるノーザリオ王国を選択。この戦乱に終止符を打ち,正義の名の下に大陸を平定するのだ!


最初に必要なのは収入源の確保と新人育成。豊富なベテランを活かして領地を拡大しよう


 使用する勢力を選び,戦略画面に移ったらまずは自勢力の拠点や,それらの隣接状況,および保有戦力をチェックする。
 例えばノーザリオ王国であれば,初期時点での拠点は5か所と少ない方だが,島国だけあって他国との接続点となる“前線拠点”が2点だけなので序盤は戦力を集中させやすい。つまり攻めやすく守りやすい立地ということになる。

 拠点は「マナ」と呼ばれるリソースの供給源であり,部隊の大半を占めるモンスターはマナを使わなければ召喚/維持ができない。小国のノーザリオは初期時点で保有しているマナも少ないので,軍備を拡張するためにも新たな拠点の獲得は急務だ。

初期の保有マナも少なく,主力級のモンスターを1〜2体召喚するとすぐに枯渇してしまう。すぐにでも新たな拠点を確保し,戦力基盤を構築せねばならない
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 続いて現存戦力をチェック。レベル23のパラディン「グラドス」や,レベル22のセイント「ジウ」,レベル17のナイト「シズラー」といった主力騎士たちは申し分ない能力を持っているが,君主のルビーノをはじめとするレベル10以下の騎士もけっこう多く,これらの若手騎士が成長しなければ勢力を拡大しても防衛しきれない可能性が高い。

 これらの情報を踏まえて,今回のプレイでは序盤はベテラン騎士を中心とする部隊を前線に押し出して拠点をいくつか奪い,戦ったベテランをそのまま盾にして自陣を防衛する戦略を採用することにした。

首都・ランスターに駐留している主力軍をロレンスへと移動させ,グスタファ神聖帝国が支配するウォーレンとの戦闘に備える。隣接する拠点の部隊を確認し,勝てるであろう部隊を駐留させておこう
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 本作における時間は“節”という単位で管理され,1節は部隊編成や移動を行う「行動フェイズ」と,拠点に向けた攻撃指示を行う「攻撃フェイズ」で構成されている。

 加えて,移動や攻撃などの動作は“部隊”単位で行わなければならない。部隊は1人の騎士と,最大6体のモンスターで構成されており,騎士に率いられていないモンスターは,拠点間の移動や攻撃に参加ができない仕組みになっている。

 移動を行った節では移動先での部隊編成や攻撃は行えないため,以降のターンでの戦力を見据えて行動を決めねばならない。適当に動かして適当に攻撃をしていると,手薄な拠点に攻撃を仕掛けられて酷い目に遭うので注意しよう。

移動は[R]ボタンでまとめて行える。拠点を空にした場合は召喚したモンスターを輸送する手段がなくなるので,後から召喚する予定のモンスターがいる場合は若手騎士を残しておくのもアリ
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 というわけで,まずは首都にいるノーザリオ最高戦力であるグラドス,ジウ,シズラーが率いる各部隊を侵攻部隊として東端の前線拠点であるロレンスに移動。南端にあるもう1つの前線拠点には中堅の戦力を送り込んで防衛にあたらせる。圧倒的戦力で初戦を飾り,この戦いを大陸平定に向けた狼煙としようではないか。

最初の攻撃目標はノーザリオの東端に位置する拠点から海を渡った先にあるウォーレン。にっくきグスタファ神聖帝国が宣戦布告よろしく攻撃を仕掛け,ゲーム開始前に奪い取られた拠点を取り返すのだ
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拠点にカーソルを合わせると,駐留している中で高い戦闘力を持つ上位3部隊の数値を合計した数値「総戦力」が表示される。単純にステータスを合算しただけの数値ではあるが,おおまかな戦力差を推し量るには十分。隣接する拠点の戦力を確認し,それと同等以上の戦力を配置しておきたい
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 なお,戦闘は各拠点ごとに行われ,一度の戦闘に参加できるのは3部隊が上限となる。よって,防衛・攻撃時のいずれの場合も,4部隊以上を同一拠点に配置する意味はあまりない。そしてノーザリオは隣接拠点が2つだけなので,戦闘に参加しない(する可能性がない)部隊は手が空いてしまう。

 配下のモンスターは存在するだけでマナを消費するので,そうした手空きの部隊を放置していてはもったいない。そんな時は部隊を「クエスト」に送り込めば,新たな装備品の調達やレベルアップなど,さまざまな報酬を得られる。名君はリソースを無駄にしないのだ。

クエストの派遣先は駐留している地域によって異なり,送り込む騎士のレベルが高いほど成功報酬も豪華になる可能性が高い
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クエスト一覧には,確実に経験値を得られる「修練場」が必ず表示される。実践で訓練を積むのも大切だが,レベルが低い騎士は修練場で強化を重ねるのも有効だ
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修練場では連れて行ったモンスターにも経験値が入る。召喚したばかりのモンスターは,修練場通いの新米騎士に配属してあげると育成が進みやすい
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規定の条件を満たした騎士をクエストに送ると,一定確率で新たな騎士を獲得できる。人員が少ない勢力では騎士の確保が生命線になるので,暇を見て熟練騎士もクエストに送ってみよう
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 移動とクエストの処理を終え,次の節に入ったら攻撃可能になる。攻撃前に敵の拠点をチェックしてみたところ,騎士「ジンジャー・グスタフ」が率いるレベル20の強力なモンスター「バハムート」は要注意だが,それ以外はさしたる脅威ではなさそうだ。というわけで,攻撃を開始しよう。

バハムートは脅威だが,ジンジャー・グスタフ本体はそこまで強くはない。こうして戦力をチェックし,撃破する優先順を事前に決めておくのが大切だ
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 拠点攻略における戦闘は,ヘックス(六角形)で区切られたマスに配置されたユニットを動かして戦う,戦略シミュレーション形式で行われる。行動順は部隊ごとに管理されており,順番が来た部隊をまとめて動かす格好だ。

 モンスターは騎士の指揮下にあってはじめて実力を発揮できるため,騎士が持つ“統魔範囲”から離れると強烈なデバフを受けてしまう。対する騎士は単体で凄まじい力を発揮するが,撃破(撤退)されると配下のモンスターもまとめて撤退するため,攻め時を見誤れば一気に戦力の1/3以上が消滅しかねない。

 なかなか扱いが難しい仕様だが,今回のように驚異となる相手が明確に決まっている場合はありがたい。バハムートに接近されたら,その近くにいる騎士のジンジャー・グスタフを倒してしまえば良いのだ。

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 戦闘が始まったらジンジャーの位置を確認し,遠距離攻撃ができる仲間を後方に控えさせて前進する。川に足を取られて攻撃を受けてしまったものの,味方にほとんど被害を出さないままジンジャーの撃退に成功。あとはベテラン一同による力押しで楽に制圧できた。力で勝っているのであれば,それをドンドン押し付けていくべきだろう。

騎士が先に撃破され,取り残されたモンスターは一定確率で捕獲できる。これはバハムートであっても例外ではないので,何度も繰り返し挑戦すれば序盤にバハムートを入手することも可能だ
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ノーザリオの地盤固めはまだまだ続く。戦場を分析し,有利なモンスターで戦うべし


 ノーザリオ王国最高戦力によるウォーレン攻めは圧勝に終わったが,問題はここからだ。ウォーレンはグスタファ神聖帝国のグリンズグラードとベルファラムの2拠点と隣接しており,いずれもさしたる戦力は備えていない。しかし,いずれを攻略した場合でも残った拠点はウォーレンを攻撃できるため,防衛する必要のある前線拠点が増えてしまう。

 ということでグスタファ神聖帝国への攻撃はここで止め,ウォーレンに差し向けた戦力の一部を北へと転進。今度は領土南端の拠点ハルメニアに隣接する,ガイ・ムール共和国のコンウェルンを攻略目標に据えることにした。

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 なお,2拠点と同時に隣接するウォーレンにはそれなりの防衛戦力を残す必要があるため,コンウェルン攻略戦ではウォーレン攻略戦ほどの圧倒的戦力は用意できない。単なる力押しでは味方ユニットが損耗する可能性が高いので,今回は戦場となるコンウェルンの状況や相手の能力をよく確認してから攻め込むことにした。

 まず戦場だが,コンウェルンにはマップを横断する太い川が存在し,通常の陸上ユニットで川を渡るためには橋を通る必要がある。ここをスムーズに攻略するには,水上を自由に動けるユニット,もしくは飛行ユニットが必要になるだろう。

 それを踏まえて国内の拠点を確認したところ,いくつかの都市で水上での戦いを得意とする「ジャイアントスネーク」を召喚できることが判明。コンウェルン攻略を有利に進めるため,後方で訓練を重ねていた若手騎士たちに召喚したジャイアントスネークを輸送させることにした。

ジャイアントスネークを輸送する騎士たち。モンスターは騎士に率いられてはじめて拠点間の移動ができるので,有力なモンスターを召喚できる拠点には騎士を配置しておこう
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 各種の準備を整え,オッサン騎士3人が率いるジャイアントスネーク部隊でコンウェルン攻略スタートだ。

 戦いが始まるやいなや,敵軍は予想通り川に足を取られて進軍が停止。このスキに全軍を川沿いに布陣し,橋をレベル23の熟練騎士であるグラドスに封鎖させる。続いて,川からジャイアントスネーク部隊を送り込み,橋の裏側で行き先を失っていた敵軍を攻撃。一方的に有利な状況を作ってから,少しずつ敵軍を削り取っていく。

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召喚したばかりのモンスターはレベルが低くステータスも貧弱だが,有利な地形で戦えば差を埋められる。さらにジャイアントスネークは,水上での戦闘で毎ターン自動で回復するパッシブスキル「水上回復B」を持っているため,召喚したてでも前線を支えるに十分な能力を発揮してくれるのだ
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 橋上での戦いに勝利を収めたところで形成は一気に傾き,橋から敵陣へと流れ込んだ味方部隊が敵部隊の背後に到達。残存部隊の包囲に成功する。
 こうなったらあとは殲滅するだけだが,ここで油断して味方ユニットを失ってしまっては元も子もない。ダメージを受けたユニットはきちんと回復させつつ,丁寧に残存戦力を撃破。結果として,1ユニットも失うことなくコンウェルン攻略戦を勝利に導くことができた。

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 さて,実はコンウェルン攻略戦の裏ではウォーレンの隣接拠点であるグリンズグラードへの攻撃も行っていた。先に「戦線を広げすぎないために進軍を停止」と書いた通り,この侵攻は拠点占領を目的としたものではなく,ある程度戦ったら退却する予定だ。

 本戦闘の目的はレベル上げと偵察。レベルが10以上になったユニットは修練場クエストでの経験値獲得率が低下するため,戦場に出した方が成長させやすくなるのだ。また,敵軍の高レベルモンスターを撃破しておけば,今後の戦闘を容易に進められるようになる。

 こうしたレベル上げ戦闘で重要なのは,ユニットを失わないように防御的な立ち回りをすること。本作では攻撃だけでなく,回復を含む支援魔法でも経験値を得られるので,回復魔法やバフ/デバフ魔法を駆使して戦闘を長引かせるのが経験値稼ぎのコツだ。

自主的に退却する場合,部隊を指揮する騎士が退却コマンドを選ぶ必要がある。行動順を確認し,最も体力が残っている騎士を最後に退却させる必要がある。最も強き者が殿を務めるのだ
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最高戦力の1人であるジウは,周囲の味方をまとめて回復する魔法を所持している。今回のような偵察戦闘にはもってこいの人材だ
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名目上はグスタファの勝利だが,こちらはユニットひとつたりとも損なわないまま撤退。対するグスタファは8割の戦力を喪失している。ウォーレンの防衛戦力が整えば,次回は楽に戦えることだろう
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序盤の攻略目標はグスタファ神聖帝国。弱点は容赦なく叩き,強者は囲んで停滞させるべし


 ウォーレンとコンウェルンを獲得し,モンスターを維持するためのマナ収支基盤を確保できた。さらに,ここまでの行程でゲーム開始時にレベル10以下だった若手たちが,前線での戦闘に耐えうる実力を備え始めている。今こそ,本格的な侵攻を開始する時だろう。

 マップを確認してみると,現時点ではウォーレンを起点とするグスタファ方面,コンウェルンを起点とするガイ・ムール方面,およびシノビ方面への侵攻が可能となっている。さて,どこから攻略するべきだろうか……。

こちらが現在の勢力図。剣のマークが描かれている場所に隣接する敵勢力の拠点が存在する。赤がガイ・ムール,緑がシノビ,黒がグスタファの領地で,大きな四角形で表示されているのが各勢力の首都にあたる
画像集#038のサムネイル/戦力配分と育成のバランスが戦いのカギを握る。ファンタジー国取りシム「ブリガンダイン ルーナジア戦記」プレイレポート

 ここで考えるべきは,やはり侵攻後の防衛状況だろう。まず,ガイ・ムール方面で最も戦線を拡大せず戦えるのは,拠点エランドルから首都を直撃するルートだ。首都まで一気に攻撃できるのは魅力的だが,結局はコンウェルンを防衛し続けなければならない状況は変わらない。

 続いてシノビ方面は,首都直前まで攻め入った段階で分かれ道があるため,必ず新たな防衛戦力が必要になる。加えて戦場の多くが森や湿地に覆われているため,森を得意地形とするモンスターを召喚できる拠点を獲得するまでは戦いにくいというのが実情だ。

 以上の状況を考慮し,我が軍はグスタファ神聖帝国への本格侵攻を開始することを決定。コンウェルンに防衛戦力を残し,侵攻部隊はウォーレンからグリンズグラードを経由しての首都ドゥルーグを目指す。その後はウォーレンにつながるベルファラムを獲得し,大陸中央への足がかりとするのだ。

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 そんな動きを察知してか,グリンズグラード攻略戦にはグスタファ神聖帝国の皇帝ティムが直々に参戦。しかし,直前ターンまでの継続攻撃(という名の嫌がらせ)が効いていたのか,ティム以外の戦力はだいぶ摩耗している様子であった。

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特定の組み合わせの騎士が戦場に存在すると,騎士同士の専用会話を聞ける。熟練者が新進気鋭の才覚ある若者に挑むという負けフラグビンビンの戦いだが,現実はそう甘くないということを教えてやろう
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 本作の戦闘では勢力の指導者(君主)を撃破すると即座に戦闘勝利となるので,これは逆に美味しい。自軍の戦力を横並びに配置して迎撃の構えを取りつつ,ティムが前に出たタイミングで攻撃を集中させる。

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 ただ,君主級のユニットは極めて強力で,即座に倒し切るのは難しい。そんな時は,ユニットの移動を制限する特殊フィールド“ZOC”を活用して相手の逃げ場を塞いでやろう。ZOCは全ユニットの周囲1マスに発生しているため,敵をZOCで完全に囲めば移動不能になるのだ。

包囲したい敵ユニットの左右を別のユニットで固められると包囲を完成させられない。そんな時は,防御力低下などのデバフを駆使して停滞させるのも手だ。弱っている間に周囲を切り崩し,機動力のある味方で包囲を完成させよう
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 囲んで棒で殴れば相手が君主だろうが同じこと。ティムを失ったグスタファ神聖帝国はそそくさと撤退し,戦闘開始からわずか数ターンでの決着となった。

 体力が0になって撤退した騎士はしばらく療養状態となり,戦闘に出られなくなる。この仕組みは敵軍の君主にも適用されるため,次の節で隣接拠点に攻撃を仕掛ければティムは絶対に出てこない。この好機を逃す手はあるまい,ということで即座に玉座ががら空きの首都ドゥルーグへ攻撃を仕掛ける。

グスタファの首都はもはや目前。しかも皇帝は先の戦いで戦線に出られないときている。相手の戦力が元に戻る前に,さっさと攻め滅ぼしてしまおう
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 高台に置かれた首都周辺は進軍が困難な土地であり,グスタファ最高戦力の一角である騎士アルスンが守りについているが,例によって単独の脅威に対処するのは難しくない。

 前線へとやってきたアルスンに攻撃力と防御力が低下するデバフ魔法をかけて包囲。ゆっくりと周辺の騎士とモンスターを叩き,最後にアルスンにトドメを刺すことで首都攻略に成功した。残念ながら被害をゼロに抑えられなかったが,首都と交換なら惜しい被害でもないだろう。

王城は凄まじい地形効果を持ち,周辺は移動で越えるのが難しい高台になっている。自分から突っ込んでいくと反撃で痛い目を見るので,周辺を包囲して突出してきた敵部隊を迎撃していく。しばらく出てこなければこちらから前線へ向かい,大きな被害を受けそうになったら撤退して出直せばよい
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モンスター数体を失う被害を出してしまったが,敵軍は大幅に戦力を失っている。高レベルのモンスターは無事なので,侵攻は続けられそうだ
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ドゥルーグは首都だけあって召喚できるモンスターも多彩。ノーザリオの初期領地では入手する手段がなかった「デーモン」も召喚できるので,ここで戦力を整えておこう
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防衛戦力と攻略後の状況がカギ。常に攻略ルートを考えながら戦うべし


 そんなこんなで首都を落とし,目標に設定していたベルファラムに攻め込む直前,なんとマナ・サリージア法王国がベルファラムに侵攻。君主が復活したグスタファはこれを退けるが,モンスター数体の損害を出してしまったようだ。

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 拠点が減れば減るほど防衛戦力に精鋭が揃っていく関係上,ここで戦力を削いでくれるのは非常にありがたい。それぞれの思惑が交錯するこの戦いにおいては,他勢力同士の戦いに便乗するのも重要な戦略のひとつと言えるだろう。

復帰したティムは,なんとバハムートを従えて打って出てきた。ティムとバハムートに同時に攻撃されては弱小モンスターはひとたまりもないので,支援系のモンスターは極力前線に出さないよう注意して戦うことに
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ティムは固有の武技を持ち,一撃で凄まじいダメージを叩き出してくる。丹念に育てたモンスターを倒されては今後の侵攻に支障をきたすので,防御力の高い囮に攻撃を受けてもらおう
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 若干棚ぼた的ではあるものの,損耗したベルファラムを攻略して当初の目的は達成。我がノーザリオの版図はかつての倍以上まで広がった。不安要素であった若手の育成も済ませ,集中的に防衛できる拠点の確保も万全だ。この状況を基盤として,ノーザリオはいよいよ大陸中央部へ切り込んでいくことになる。

当初に比べると総収入マナは大幅に増加。君主であるルビーノを含む若手騎士もレベル10を超え,前線に出て戦えるだけの実力を備えつつある。グスタファへの嫌がらせ……。もとい,継続攻撃が実を結んだわけだ
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 では,あらめて状況を確認してみよう。大陸中央部ではマナ・サリージアが大暴れしているが,版図が広いだけあり側面をミレルバ諸島連邦に脅かされており,防衛に手が回っていない様子が見て取れる。
 同じく,ガイ・ムールもマナ・サリージアの攻撃によって防衛が必要な拠点が増えて戦力分散が発生しているため,両国ともタイミングを見計らえば突破はさほど難しくなさそうだ。

現在の版図はこの通り。ここから先はどんな侵攻ルートを辿ったとしても必ず防衛拠点の数が増えてしまう
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 最初に思いつくのは,待機させておいたコンウェルン方面に軍を戻して,ガイ・ムールの都市を南回りに占領していく作戦だ。ガイ・ムールには森を得意地形とする強力なモンスター「マンドレイク」を召喚できる拠点も存在するため,完了後にはスムーズにシノビ攻略を進められる。

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 ベルファラムで精鋭部隊を組織して,拠点を奪い返される前提でガウェリン→クアルパ→カチャナの順でシノビの領地まで侵攻し,同時にコンウェルン方面からも侵攻を行うことで,一気にシノビの領地を制圧するのも面白い。

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 ザガストに残るグスタファの残党を殲滅しつつ,ミレルバ諸島連邦が支配する大陸東岸の都市を占領していくのも選択肢のひとつだ。拠点が取り返されるのを前提として,マナ・サリージアとの隣接地点を増やして手薄な部分から攻め込んでいく遊撃戦術も,戦力配分は難しいが不可能ではないだろう。

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 また,こうした計画を正しく機能させるためには,きちんと軍備を整える必要があることも忘れてはいけない。とくに成長時のステータスの伸び率に関わるクラスチェンジの処理は必ず行っておこう。

 騎士にはレベルのほかに「クラス」と,現在のクラスの習熟度合いを示す「熟練度」が設定されており,熟練度が最大値の5に達したクラスは能力の一部をクラスチェンジ後に引き継げる。熟練度の上昇はレベルアップと同期しているので,レベルが5の倍数を超えるごとにチェックしておけば間違いない。

 ひとつの国家を平定する段階まで戦いが続けば,前線に出て戦った中堅騎士はもちろん,後方で訓練を重ねてきた若手騎士もクラスチェンジが可能になっていることだろう。どのルートでクラスを経由していくか,今後の侵攻計画やほかのユニットとのバランスを見ながら決めていくのがオススメだ。

クラスチェンジには同系統内での上位クラスへの移行と,別系統のクラスへの移行の2種類がある。騎士はレベル20以上から一気にレベルが上がりにくくなるので,レベル20までにどんなルートを辿るかを考えると育成計画を立てやすい
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モンスターは基本的にクラスチェンジのルートが一定だが,中には複数のルートが用意されているモンスターも存在する
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 このように,本作は序盤戦を乗り越えると一気に戦略の幅が広がっていく。ここから先は,ぜひ自分で勢力を指揮して戦いを楽しんでみてほしい。

 拠点ごとの内政要素などは存在せず,一般的な国取りシミュレーションを想像していると「こんなにシンプルで大丈夫なのか?」と感じてしまうが,全要素が戦闘の有利不利に関わっているため,考えられる余地は意外なほど多い。

 侵攻度合いに応じて少しずつ世界観が開放されていくシステムによって,ゲーム全体の間延びを緩和しているのも面白い試みだと感じられる。シンプルさと戦略性,そして世界観表現のバランスが良く,戦略シム初心者にこそ楽しんでもらいたい作品だと感じられた。

ゲームを進めるごとに「ルーナジア戦記」に新たなページが追加され,この世界に関するさまざまな物語を楽しめる。世界観を知るための一要素であると同時に,ゲーム全体のモチベーションを高めてくれる
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 もちろん,クリアまでの時間制限が用意された高難度モードや,クリア後に自ら勢力をエディットして戦える「異聞の章」(チャレンジモード)など,高いハードルを求めている人向けの要素もきっちりと整備されている。


ゲームの難度を上げるとAIが強くなるだけでなく,時間制限が課されるのも本作の特徴だ。基本的に時間をかければいくらでも育成ができるので,初心者はまずEASYを選んで育成に力を入れつつ遊んでみよう
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 初心者も熟練者も,これから長時間遊べる作品を探している人はぜひ本作を手に取り,自分の勢力をもってルーナジア大陸の制覇を目指していただきたい。

「ブリガンダイン ルーナジア戦記」公式サイト

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