プレイレポート
「ディアブロ IV」プレイレポート。手触りは「III」に近いが,どこか懐かしさを感じさせる作り
「ディアブロ IV」では,今のところ「バーバリアン」「ソーサレス」「ドルイド」が初期クラスとして登場することが明らかになっている。火山を噴火させながらマップを練り歩いたころの思い出が頭を駆け巡ったので,今回は「II」からカムバックしたドルイドを選択。ちなみにキャラクターの選択画面は,それぞれのクラスが野営しているようなシチュエーションになっており,ちょっとした懐かしさを感じられた。
ディアブロ IVは,かつて人間と悪魔が助け合いながら暮らしていた「サンクチュアリ」全体が舞台となる。邪悪な存在によって大部分は荒廃しており,モンスターやカルト信者が跳梁跋扈している状態だ。
ゲームがスタートしたところでさっそくマップを開いてみると,サンクチュアリが広大なオープンワールドになっていることが分かった。前作では章によって冒険する場所が大きく変わる仕組みだったが,本作ではすべてのエリアが1つのマップに収められている模様だ。広大とはいえポータルが点在しているようなので,移動は苦にならないだろう。
グラフィックスは,「III」より少し良くなった程度にとどまっており,操作も前作から大きく変わってはいない。左クリックが移動兼プライマリスキル,右クリックがセカンダリスキルとなっており,そのほかのスキルは1〜4番で使用する。コンシューマ版の「III」にあった「回避」も健在で,本作ではPC版でも[Space]キーで使えるようになっている。
シリーズの持ち味でもある戦闘の爽快感は,本作でもしっかりと味わえる。ほとんどの攻撃が範囲技になっており,雑魚集団を一気に蹴散らすのが気持ちいい。
ただ,雑魚の中に混じってエリートモンスターが出現することもあるので,油断は禁物だ。エリートは前作と同じく厄介な特殊能力を持っている。今回のデモでも,凍結の範囲攻撃をばらまくエリートに何度か遭遇した。特殊能力を複数所持するエリートもおり,能力の組み合わせによってはかなりの難敵になるだろう。ちなみにトレジャーゴブリンにも遭遇したのだが,倒しきる前に逃げられてしまった。
使用するスキルに合わせて熊になったり狼になったりと,せわしないドルイドを操りながらサンクチュアリを探索していると,フィールドイベントが発生していることに気づいた。祠に邪悪なエネルギーを注ぎ込むカルト信者を倒して,時間内に祠を開放するというもので,成功すると祠からバフを得られた。こうしたイベントはマップのあちこちで発生するようだ。
成長とカスタマイズ要素は,「III」から大きく変化している。まずスキルについてだが,本作では好きなスキルを好きなだけ伸ばしていけるという,「II」に近い仕組みになっていた。装備のスロットに装着するのも,ジェムではなくルーンになっており,「VEX」と「DOL」がドロップしたときは,懐かしさと興奮のあまり思わず声を上げそうになったが,筆者より先に後ろで見ていた外国人が声を上げていた。
さっそく2つのスロットが空いた胴装備に装着したところ,ルーン同士が線でつながったのを確認できたので,ルーンの組み合わせによって新たな効果が付く「ルーンワード」も復活しているようだ。
そして目新しいのが「タレントツリー」だ。これは「○○が○%上昇する」といったパッシブ能力を獲得していくツリーになっており,途中に分岐点がいくつか用意されている。ソーサレスであれば,火や氷など,各属性に特化した分岐先が用意されており,スキルや装備との組み合わせ次第では,かなり尖ったキャラクターが作れそうだ。
敵をひたすら倒していたら「攻撃がヒットすると6%の確率でハイドラを召喚する」という,面白そうなレジェンダリの指輪を拾えたので,本作でもトレハンはしっかりと楽しめそうだ。おそらく前作であれば,ウィザード専用のレジェンダリであっただろうが,本作ではどのクラスでもハイドラ召喚の恩恵が得られる。
ただし,一部のステータス上昇は「ソーサレス専用」となっており,この「専用」の付与がランダムなのかどうかで,トレハン沼の深さが変わってきそうだ。
「レベルがカンストしてからが本番」ともいわれるディアブロだけに,今回の短いデモだけで何かを語れるわけはないが,少なくとも手触りは良く,ドルイドが復活したことも喜ばしいところ。
「II」を踏襲したスキルシステムやルーンワードの復活,そして新たな「タレントツリー」など,こうしたシステムがうまいことかみ合って,これまで以上の奥深さを生み出すのであれば,そこで初めて“待ち望んだシリーズ最新作”と言えるのだろう。
「ディアブロ IV」公式サイト
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