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【PR】BenQの「MOBIUZ EX2710Q」は,人気の27型2560×1440ドットで画質も音質も優れたお買い得のゲーミングディスプレイだ
BenQのゲーマー向けディスプレイといえば,高リフレッシュレート表示が特徴であるeスポーツゲーマー向けの「ZOWIE」(ゾーイ)ブランドがよく知られている。その一方,同社が2020年に立ち上げた新しいゲーマー向けブランド「MOBIUZ」(モビウス)は,eスポーツに限らず幅広いゲーマーに向けて,画質や音質にこだわった液晶ディスプレイに力を入れている(関連記事)。
本稿では,そんなMOBIUZブランドの27インチ液晶ディスプレイ「EX2710Q」を取り上げてみたい。
ゲーマー向け液晶ディスプレイ市場で,世界的に人気が高まっている解像度2560×1440ドットのIPS液晶パネルを採用したEX2710Qはどのような製品なのか,実力をチェックしたい。
MOBIUZブランドのコンセプトを体現する27インチディスプレイ
BenQ製のゲーマー向けディスプレイブランドとして,よく知られているZOWIEブランドは,もともと,eスポーツ向けのマウスなどを手かけていた台湾の独立企業であるZOWIEが展開していたブランドだ。それを2016年にBenQが買収したことで,同社の主力となるゲーマー向けブランドに位置づけたという経緯がある。
そんなブランドの成り立ちから,ZOWIEの名を冠するディスプレイ製品は,勝利にこだわるeスポーツゲーマーを意識した機能や性能を特徴としている。たとえば,eスポーツ大会でよく使用される画面サイズをシミュレートするモードを備えているのが典型的な例だ。また性能面でも,業界トップクラスの高速リフレッシュレート表示や低遅延を実現しているのも特徴と言えよう。
ある意味,尖ったZOWIEブランドに対して,MOBIUZブランドは,エンターテイメントコンテンツの1つとして,ゲームを楽しむためのディスプレイを志向している。ZOWIEブランドで培った高リフレッシュレート表示や低遅延を受け継ぎながら,エンターテイメント向けに必要な高画質や高音質,さらに上質なデザインといった部分にこだわったディスプレイブランドがMOBIUZ,と理解すればいいだろう。
それでは,本題であるEX2710Qを見ていこう。
27インチサイズで解像度2560×1440ドットのEX2710Qは,Windowsの画面スケール設定を100%にしても,ドットバイドットで無理なく視認できるドットピッチ(109ppi)でありながら,1920×1080ドットのフルHD解像度よりも高精細な映像を表示できるサイズと解像度を備える。
ゲーム用途においては,3840×2160ドットの4K解像度に比べて解像度が低い(※ドット数は約44%)分だけGPUにかかる負荷が軽いので,ミドルクラス市場向けのGPUでも十分にゲーム映像を高フレームレートで表示可能だ。さらにハイエンド市場向けGPUであれば,高品質なグラフィックス設定でゲーム映像を楽しめるという点も,ポイントが高い。
27インチ/2560×1440ドットで高リフレッシュレートに対応可能な液晶パネルが普及して,各社が製品を投入したことにより,「フルHDより高解像度で,高リフレッシュレート表示可能なディスプレイが欲しい」と望むゲーマーの間で,27インチサイズの人気は高まっている。EX2710Qは,そんな人気のカテゴリを狙ったゲーマー向け液晶ディスプレイというわけだ。
解像度やリフレッシュレート以外のスペックにも目を向けると,ディスプレイ同期技術としてAMD独自の「FreeSync Premium」に対応する点が目に止まる。
もとになったディスプレイ同期技術の「FreeSync」は,GPU側の映像出力タイミングに同期してディスプレイ側の映像表示を更新することで,映像のカクつき(スタッター)や上下に分断される「テアリング」を防ぎながら,なめらかな映像を表示するための技術だ。
FreeSync Premiumは,FreeSyncの上位となる機能レベルで,FreeSyncには規定がなかった120Hz以上の高リフレッシュレート表示への対応や,非常に低いフレームレート時に映像表示に問題が起こらないようにする「Low Framerate Compensation」(LFC)機能を組み込んだFreeSync対応ディスプレイに与えられる名称である(関連記事)。
なお,パネルの応答速度は,「MPRT」(Moving Picture Response Time)で最小1ms,中間調応答速度(Gray to Gray)では最小2msであるという。ゲーマー向けの27インチIPS液晶ディスプレイとしては,標準的なスペックと言えよう。
EX2710Qのサイズは,実測で幅が614mm,奥行きが約220mmだった。狭額縁の27インチ液晶ディスプレイとしては,幅は標準的だ。上部および左右の額縁は,幅が実測約7mmで極端に狭いわけではないが,おおむね狭額縁と言えよう。
逆V字型のスタンドは,わりとコンパクトなので,ケーブル類の取り回しを勘案しても,奥行き方向に250〜270mm程度のスペースがあれば,EX2710Qは設置できるだろう。
ディスプレイのスタンドは,上下角度の調整(チルト)は−5〜+15度,左右回転(スイーベル)は左右に15度の範囲で調節できる。また,画面の高さ調節は,上下約100mmの範囲で行えるので,ディスプレイ上端部の高さは,接地面から440〜540mmの間で変えられる仕組みだ。画面の縦回転には対応しないが,ゲーマー向け液晶ディスプレイとしては,ごく標準的な調節機能を備えていると言えよう。
見た目では分かりにくいが,ディスプレイ下部のメッシュになっている部分には,ステレオスピーカーが埋め込まれている。これに,背面上部に組み込まれたスピーカーを組み合わせることで,BenQ独自の高品位スピーカーシステム「treVolo」を実現しているのが,EX2710Qにおける大きな特徴のひとつだ。
一般的なゲーマー向け液晶ディスプレイは,スピーカーを内蔵していないか,内蔵していてもオマケ程度で,ゲームや映像作品のサウンドを堪能できる音質のスピーカーを内蔵しているものは,ほとんどない。その点,EX2710Qは,treVoloシステムによって,内蔵スピーカーでも迫力あるゲームサウンドが楽しめると,BenQは主張している。それについては,後段で検証してみたい。
前面から見える操作ボタンは,メッシュ部分右下にある小さなボタンだけだ。このボタンは「HDRi ホットキー」というもので,3種類のHDR映像設定「カラーモード」切り替えや,カラーモードの無効化を行える。また,映像入力が行われていないときには,HDRi ホットキーで映像入力元の切り替えが可能だ。一種のショートカットキーと考えればいいだろう。
なお,カラーモードの詳細については,後段で説明しよう。
OSDメニューの操作は,操作ボタン類の中央にあるスティック状の「5ウェイコントローラ」だけで行える。5ウェイコントローラは,上下左右でOSDメニューの項目を選択して,スティックの押し込みで決定という,直感的な操作が可能だ。
5ウェイコントローラの上にあるルーピングキーは,映像入力の切り替えキーとして機能する。一方,5ウェイコントローラの下は電源ボタンだ。電源のオン/オフを,本体裏に手を回して行うのは面倒と思うかもしれないが,EX2710Qは,入力信号と連動するオートパワーオフ機能があるので,実際にボタンを操作する必要はほとんどない。
EX2710Qの映像入力インタフェースは,DisplayPort 1.4入力が1系統と,HDMI 2.0入力を2系統の計3系統となっている。PCだけでなくゲーム機も接続できるので,ほとんどのゲーマーにとって入力系統に不足はないだろう。
ディスプレイ背面のインタフェース部分には,3つの映像入力端子に加えて,USB 3.0対応の2ポートUSBハブと3極3.5mmミニピンのヘッドフォン出力端子もある。USBハブは抜き差ししにくい配置なので,キーボードやマウスのように取り外さないUSB機器の接続に使うのが適当だろう。
本機の電源は,付属の専用ACアダプタを用いる。ACアダプタ自体のサイズは70(W)×160(D)×25(H)mmとコンパクトかつ薄型なので,設置の邪魔になることはないだろう。専用ACアダプタにすることで,本体を多少は軽量化できるほか,本体から出る熱を下げるというメリットもある。
外観の最後にデザインについて触れておくと,EX2710Qは,LEDイルミネーションを備えていない。また,背面はシルバーだが,目に触れるディスプレイ側は,ほぼつや消しのブラック1色だ。落ち着いて自己主張の少ない見た目は,どんな部屋にも違和感なくマッチするだろう。エンターテイメントコンテンツを楽しむためのディスプレイという,MOBIUZブランドのコンセプトを表現したデザインと言えようか。
EX2710Qの主なスペックを表にまとめておくので,参考にしてほしい。
パネル | 27インチ, |
---|---|
バックライト | LED,フリッカーフリー |
パネル解像度 | 2560×1440ドット |
垂直最大リフレッシュレート | 165Hz |
ディスプレイ同期技術 | FreeSync Premium対応 |
HDR対応 | 対応 |
輝度 | 250cd/m2(通常時),400cd/m2(HDR時) |
表示色 | 約10億7000万色 |
対応色域 | 未公開 |
コントラスト比 | 1000:1(標準) |
視野角 | 上下左右178度 |
応答速度 | 2ms(中間調),1ms(MPRT) |
内部フレーム遅延 | 未公開 |
映像入力 |
DisplayPort 1.4×1, |
そのほかの |
USB 3.0 Type-A×2, |
USBハブ機能 | USB 3.0 Type-A×2 |
スピーカー | 2W+2W(ステレオ), |
上下回転(チルト) | −5〜+15度 |
左右回転(スイーベル) | 左右15度 |
縦回転(ピボット) | 非対応 |
高さ調整 | 100mm |
VESAマウント | 100×100mm |
公称消費電力 | 70W(最大),29W(標準) |
公称本体サイズ | 614.1(W)×216.7(D)×439.6〜539.6(H)mm(※スタンド含む) |
公称本体重量 | 約7.4kg |
主な付属品 | ACアダプター,DisplayPort 1.4ケーブル,HDMI 2.0ケーブル, |
保証期間 | 3年間 |
HDR映像の画質をユーザーの好みに合わせて調整できる「HDRi」
続いては,BenQがMOBIUZブランドのディスプレイで力を入れている画質面の機能について見ていこう。
何度か触れているが,EX2710Qは,IPS方式の液晶パネルを採用しており,視野角が広いのが特徴だ。ディスプレイ表面には,ノングレア(非光沢)加工を施されているので,背景の映り込みもなく,非常にクリアな表示を可能としている。
EX2710Qは,ディスプレイ規格の標準化団体であるVESAが定めたHDR規格「DisplayHDR 400」に準拠したHDR表示対応ディスプレイだ。そのうえ,単にHDR映像を表示できるだけでなく,BenQ独自のHDR映像向け画質調整機能「HDRi」に対応しているのもポイントである。
ここ2年ほどの間に登場したPCゲームの大型タイトルは,多くがHDR表示に対応しており,ゲーマー向けディスプレイもHDR対応製品が増えているので,HDR映像でゲームをプレイしたことがある読者は多いだろう。ただ,必ずしもHDR映像が,これまでのSDR映像より美しく見えるというわけではない。
ゲームに限らないが,HDR映像にありがちな問題としては,たとえば画面が暗く感じるとか,色合いが青っぽくなったように見えるといったものがある。またゲームによっては,暗い部分や明るい閃光が潰れて見づらいといった不満が生じることもある。とくに暗い部分が見づらいのは,ゲームによっては致命的になりうるので,結局SDRに戻してしまったというゲーマーもいるようだ。
HDRiは,BenQがチューニングした色域やダイナミックレンジのプリセットをHDR映像に適用することで,HDRにまつわる不満を解消しつつ,ダイナミックレンジの広い映像を表現するという技術である。簡単に言えば,HDR映像向けの画質調整機能だ。
EX2710Qでは,HDR映像入力時に3種類の「カラーモード」を選択できる。選択できるカラーモードは,ゲーム向けのプリセットである「ゲーム HDRi」,動画コンテンツ向きの「シネマ HDRi」,そしてDisplay HDR仕様に準拠した「Display HDR」の3種類だ。カラーモードの切り替えは,本体前面のHDRi ホットキーや,クイックメニューで行える。
なお,ゲーム HDRiとシネマ HDRiでは,EX2710Qの前面下部に組み込まれた照度センサーを使って室内の明るさを検出し,それに応じて輝度やコントラストを自動的に調節する「B.I.+」(Brightness Intelligence Plus)という機能が自動的に有効になる仕様だ。
実際にどうなのかを,HDR対応ゲームの画面をデジカメで撮影した画像でチェックしていこうと思う。ただ,一般的なJPEG形式画像だと,HDR映像を忠実に再現はできないので,あくまでも参考程度に留める。色合いの違いや,白飛びや黒つぶれの違いは見てとれるので,そのあたりをチェックするといいだろう。
今回はサンプルとして,HDR表示に対応している「DOOM Eternal」を使用した。暗めでコントラストがきついシーンと,室外の明るめのシーンの2パターンをEX2710Qで表示した状態を撮影しているので,Display HDRを基準として見比べてほしい。
■暗めのシーン
■明るめのシーン
色合いは,ゲーム HDRiがやや濃いめに調整されているようだ。一方,シネマ HDRiは,Display HDRとゲーム HDRiの中間といった色合いになっている。明暗の調整は,シネマ HDRiでは暗い部分が沈みがちになるが,ゲーム HDRiだと逆に,暗い部分が少し浮き上がる調整が加えられている。
写真の右下に見えるクイックメニューを見ると,「Light Tuner」という項目があり,Display HDRではグレーアウトしている一方で,ゲーム HDRiとシネマ HDRiでは異なる数値に変化していることが分かるだろう。Light Tunerは,輝度とコントラスト,彩度の3要素をまとめて調整する機能だ。Display HDRモードにおけるLight Tunerの設定は,基準値である「0」に固定される。一方,ゲーム HDRiとシネマ HDRiでは,Light Tunerの値をー10〜+10の20段階で調節できるようになっていた。
今回のサンプル写真は,どれもプリセットの値で撮影したものだが,ユーザーが好みの色合いやコントラストにチューニングすることもできるわけだ。
EX2710QのHDRiは,HDR映像の画質調整モードに加えて,SDR時のダイナミックレンジを拡大して擬似HDR化する「擬似HDR化」機能も備えている。
設定は簡単で,SDR映像を表示しているときにカラーモードとしてDisplay HDR,ゲーム HDRi,シネマ HDRiのいずれかを選択するだけだ。
これらのカラーモードを選択すると,SDRのダイナミックレンジが拡張されて,HDR向けのカラーモードが適用される仕様となっている。
サンプルとして前出のDOOM EternalのSDR映像をカラーモード「FPS」で表示した状態と,ゲーム HDRiで擬似HDR化した写真を掲載しよう。輝度が少し変わっていることが見てとれるのではないかと思う。
カラーモードで擬似HDR化のプリセットを選べば,HDR非対応の古いタイトルも,HDRっぽい映像で表示できる。ゲームによっては印象がガラリと変わる可能性もあるので,楽しめそうな機能ではなかろうか。
ZOWIE譲りのゲーム向け機能も搭載
MOBIUZブランドのディスプレイにおける大きな特徴はHDRiだが,EX2710Qには,eスポーツ向けのZOWIEブランド製品が搭載している画質調整機能や応答速度を高める機能も備えている。主な機能を見ていこう。
まずは,SDR映像時のカラーモードだ。SDR映像の入力時に選択できるカラーモードは,先述した擬似HDR化を行う3モードに加えて,「FPS」「RPG」「レーシングゲーム」「カスタム」「sRGB」「M-book」「ePaper」の7種類を選択できる。ゲーム向きのカラーモードは,FPSとRPG,レーシングゲームの3種類。カスタマイズ範囲の広いカスタムも,ゲーム向けに適した画質調整が可能だ。
ちなみに,M-bookはMacBookの内蔵ディスプレイに近い色合いを再現するカラーモードで,ePaperは電子書籍などテキストコンテンツ向きのカラーモードである。
ZOWIEブランドのディスプレイで定番の機能である,ゲーム映像の暗い部分を浮かび上がらせる「Black eQualizer」も搭載している。設定できる強度は「0」(オフ)から「10」までの11段階だ。暗部に隠れた敵やアイテムを探すのに役立つので,映像が暗めの適切な値に調整する
重低音も表現できるtreVoloの実力を動画でチェック
一般的な液晶ディスプレイの内蔵スピーカーは,音質があまり良くないものだ。その理由は,PCディスプレイが薄く小さいために,出力の大きなスピーカーを組み込むのに十分な容積がないためだろう。大型のスピーカーや十分な容量のエンクロージャを組み込むのが難しいのだ。
小型のスピーカーは,音を出す振動板のサイズも小さいので,大きな振動板のほうが有利な低音域が苦手である。つまり,ディスプレイ内蔵の小さなスピーカーは,低音があまり出ないために,高音ばかりが耳に付くスカスカした感じの音質になりやすいわけだ。
EX2710QのtreVoloシステムでは,これらの制限を乗り越えるために,楕円形の低音用サブウーファを採用しているという。形状を楕円形にすることで,限られたスペースに面積の大きな,つまり低音の再生力が高い振動板を組み込もうというわけである。
ただ,振動板を単に大きくしてしまうと,振動板の場所によって振動方向が変わってしまう「分割振動」という現象が起きやすくなり,低音が打ち消されてしまいがちだ。そこで,EX2710Qのサブウーファでは,振動板を複数点で支える「マルチサスペンション構造」を採用して,この問題を回避しているという。
また,ウーファの磁気回路には強力なネオジム磁石と,ダブルボイスコイルを採用しているとのこと。強力な磁気回路によりパワフルな低音の再生ができるという理屈である。
OSDメニューから選べる音質プリセット「オーディオモード」は,「FPS」「RCG」(レースゲーム)「SPG」(シューティングゲーム)「シネマ」「ライブ/ポップ」の5種類。ゲームだけに3パターンが用意されているのが特徴的なところだ。「シネマ」では,人の声が聞き取りやすいチューニングを施こすなど,想定する使用シーンに適した調整をしていると,BenQは説明している。
こと音質については,文章であれこれ説明しても分かりにくいものだ。そこで,筆者が個人的に常用しているH社製27インチゲーマー向け液晶ディスプレイの内蔵スピーカーと,EX2710Qの内蔵スピーカーの音を録音してみた。
サンプルとして用いたタイトルはDOOM Eternalだ。EX2710Qの音質モードは「FPS」を選択している。簡易なテストではあるが,音がまったく違うことが聞き取れると思う。EX2710Qでは,爆発にともなう重低音もしっかりと表現できており,内蔵スピーカーでも十分にゲームサウンドが楽しめる。筆者が常用しているゲーマー向けディスプレイのスカスカな音とは雲泥の差だ。
「ゲームサウンドはヘッドフォンで聞くから,内蔵スピーカーは不要」というゲーマーもいるだろう。だが,高音質のスピーカーはあって悪いものではないし,ゲーム以外に動画の視聴にも役に立つ。高音質なtreVoloスピーカーを搭載することもまた,EX2710Qの大きな魅力だろう。
価格対スペック比も高い27インチゲーマー向けディスプレイの決定版
EX2710Qの特徴をざっくりと紹介してきた。MOBIUZブランドの本機は,HDR入力時の画質や,内蔵スピーカーの音質といった,ゲームを含むエンターテイメントコンテンツを楽しむために必要な機能にこだわって設計されているとまとめられよう。
ちなみに,EX2710Qの本稿執筆時点における市場価格は5万円台半ばから6万円前後といったところ。HDR対応IPSパネルを採用して同サイズ,同解像度の他社製ゲーマー向けディスプレイと同等か,むしろ安い程度の価格で入手できるのだ。EX2710Qは,価格対スペック比の高さも魅力だ。
機能と画質,音質のどこをとっても高レベルな製品なので,27インチディスプレイを探しているゲーマーには,EX2710Qがいち押しの製品だと断言しておきたい。店頭で見かけたら,ぜひ画質や音質をチェックしてみてほしい。
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BenQのEX2710Qの製品情報ページ
没入感が高い湾曲型が好きならEX2710Rもアリ
冒頭でも軽く触れたが,MOBIUZブランドの27インチゲーマー向け液晶ディスプレイには,VA方式の湾曲型液晶パネルを採用した「EX2710R」という製品もある。
EX2710R
メーカー:BenQ
問い合わせ先:サポート
税込実勢価格:6万円前後(※2021年12月18日現在)
EX2710Rの特徴は,曲率1000R(=半径1000mmの円を描くカーブ)ときつめのカーブを描いた液晶パネルにある。EX2710Qのようなフラットな液晶ディスプレイと比べて,正面にいるプレイヤーを囲むように映像を表示できるので,没入感が高まるのがゲームにおける利点だ。また,目と画面左右端の距離がフラットな液晶ディスプレイよりも少し短くなるので,左右端に表示される情報を目にしやすいという利点もある。
一方で,横から画面を覗き込むように見るのには適さない面もあるので,どちらを選ぶかはユーザーの好みによりけりだろう。
画面サイズと解像度は,EX2710Qと同じ27インチ,解像度2560× 1440ドットだ。最大垂直リフレッシュレートも同じ165Hzで,HDR対応や画質調整機能のHDRiなども変わらない。映像入力インタフェースやUSBハブ機能も同様である。
仕様面での主な違いは,コントラスト比と表示色数だ。EX2710Qのコントラスト比が1000:1なのに対して,EX2710Rは3000:1と高く,宇宙空間や暗がりのような暗い場面で,黒の締まった映像を表現できるだろう。表示色数は,EX2710Qが最大約10億7000万色(RGB各色10bit)に対して,EX2710Rは最大約1677万色(RGB各色8bit)と差を付けられているものの,ゲーム映像は約1677万色表示できれば十分なので,ゲームにおいて差を感じることはないだろう。
27インチ・2560×1440ドットの液晶ディスプレイを選ぶとき,没入感の高さを重視したい人は,EX2710Rを選ぶのも良さそうだ。
BenQのEX2710Rの製品情報ページ
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