プレイレポート
「バトルフィールド 2042」,インプレッション&プレイムービーをお届け。最大128人対戦が可能になる新たなBFを先行体験
※10月6日と7日は予約購入者,EA Play加入者のみ
なお,本作は開発中のため,オープンβテスト段階でも不具合はそれなりにある。また,グラフィックスの最適化なども行われていない状態とのことだ。ただ,OBTには間に合わなかったものの,グラフィックスが改善されたビルドが完成済みとのこと。次回(があれば)に期待したいところだ。
また,動画撮影時のゲームグラフィクス設定はすべてHIGHで行っている。筆者のPCスペックも記載しておくので,参考にしていただければ幸いだ。BF2042の必要/推奨動作環境は公式サイト(外部リンク)で確認してほしい。
- CPU:AMD Ryzen 7 3700X(8C16T,定格3.6GHz,最大4.4GHz,共有L3キャッシュ32MB)
- マザーボード:ASRock B450 Steel Legend(B450,BIOS P3.20)
- メインメモリ:DDR4 2666MHz 16GB(8GBx2)
- グラフィックスカード:MSI GeForce RTX 2060 AERO ITX 6G OC(GeForce RTX 2060,グラフィックスメモリ容量6GB)
- ストレージ:SSD 480GB
- OS:64bit版Windows 10 Home
今作の舞台となるのは,今から21年後の未来である2042年。「バトルフィールド4」の20年後の世界だ。
2031年,海面の上昇や経済の崩壊,連合の破綻などが起こり,2033年に世界初のカテゴリー6に相当する嵐“ハリケーン・ゼータ”が発生。2034年には食糧難と燃料不足で世界恐慌が起こり,2035年にドイツが崩壊,それにともない欧州連合が解散する。世界が徐々に崩れ去るなかで,国家から見放された人々が集団を形成し,「ノン・パトリエイト」と呼ばれるようになる。彼らは自らを「ノーパット」と呼称して活動を始めた。
2037年,エネルギー革命や砂漠灌漑,水理堤防の整備により,サプライチェーンが再構築される。国家が安定したことで,ノーパットに対して再び国に同化することを求める動きが出るが,ノーパットは自分たちを締め出した政府に不信感を持っており,同化には応じない考えを示す。彼らはリーダーの台頭によって,以前の国籍にとらわれないアイデンティティを構築し,新たな時代の集団としての立場を確立していく。
世界の再建が進む一方,アメリカとロシアの対立が激化,2つの超大国が急速に変化する世界の支配権をめぐって争いを始める。
2040年,スペースデブリの嵐によって「ケスラーシンドローム」※が発生し,すべての周回軌道衛星の70%が機能不全に陥り,地球に落下。さらに超大規模な停電が世界を襲う。衛星の大部分が機能不全に陥ったことで,航空機の墜落,通信網の崩壊が引き起こされ,再建されつつあったサプライチェーンは停止。経済にも大きな混乱を引き起こし,10万もの命が失われることになった。
アメリカとロシアが大停電の原因を互いに押し付け合う中で,ノーパットが暗躍し,政治的混乱の種を撒こうとしている,という噂も流れていた。
世界の緊張が高まる中,ノーパットに所属する人々の中で,かつて軍事や戦闘訓練を受けたスペシャリストが武装したタスクフォースが設立される。
食料と燃料が不足するなか,アメリカとロシアによる影の戦争が起こる。その前面に立つのは,戦争で得たものの分け前を報酬に集められた,ノーパットのタスクフォースだった。
※人工衛星にデブリが衝突して破壊することで,そこから発生したデブリが連鎖的な人工衛星の破壊とデブリの爆発的な増加を引き起こす現象
「BF2042の世界」
少々長くなったが,これが本作の世界設定である。ごく近い未来が描かれる本作では,登場する兵器や武器も基本的に現代に存在するものの発展型だ。M1A2エイブラムスがM1A5になっていたり,AH-64E アパッチ・ガーディアンがAH-64GX アパッチ・ウォーチーフになっていたりする。現実的かどうかはさておき,現代から考えても現実的にあり得るレベルの兵器という印象だ。
銃器もM4カービンの後継と思しき「M5A3」や,2024年に開発されたであろう「AK-24」といったものが並んでおり,絶妙な近未来感を醸し出している。
OBTでは選べる武器は多くはなかった(各武器カテゴリに1〜2種類)が,正式ローンチ時にはもっと多くの銃器が実装されるはずだ。
今回のオープンβテストでプレイできるのは,BFの伝統的なゲームルールである「コンクエストモード」(今作ではブレークスルーモードを含めて「All-OUT WARFARE」と呼ばれる)。マップはロケット発射場をモチーフにした「ORBITAL」だ。BF2042の基準で言うと“ミディアムサイズ”のマップとのことだが,従来作と比較するとかなり広めのマップだ。
PC / PS5 / Xbox Series Xでは最大で128人の対戦が楽しめるが,人数が足りない場合は,AI操作の兵士が参戦する。今回の先行プレイでは半数ほどがAIだった。ちなみにAIは名前の後ろに“AI”と書かれているのですぐに分かる。
コンクエストモードは,対戦人数の最大数が増えたことで広くなったマップに対応するため,占領可能エリアの呼称に「セクター」という区分が登場した。ORBITALではA〜Fの6つのセクターが存在,このうちCセクターとDセクターには,それぞれ2か所のフラッグポイントがあり,両方を制圧して初めてセクターを確保できる。このシステムによって戦場のホットスポットをコントロールするようだが,今回のプレイ中にそのあたりはあまり実感できなかった。
というのも,マップが少し広すぎると感じたためだ。とくにセクターからセクターへの移動はなかなか骨が折れる。輸送ヘリや車両投下を利用するなど,移動手段はそれなりに用意されているが,いつでも使えるわけではなく,スムーズな移動は難しい。特にそれを痛感したのは,拠点を制圧した後で,周囲に敵はいないし,前線は遠いしで,少し途方に暮れてしまった。ただ,輸送をうまく利用できれば,マップの印象は変わりそうだ。
今回の先行プレイでは兵器を中心にプレイしたが,ヘリや戦車などの操作感や性能は「BF3」や「BF4」に近い印象だ。戦闘ヘリには標準でロケット弾と空対空ミサイルが装備されている。また,ガンナー席は機関砲が使えるようだ(もっぱらパイロットだったので確認できず)。
ロケット弾の威力はそこまで高くなく,戦車には2〜3回全弾発射してやっと破壊できるといった感じ。全弾直撃させればもっと簡単に破壊できそうではあるが,ロケット弾の散布界が広いためなかなか難しい。歩兵に対しても同様で,至近弾で3〜6発(爆発の距離減衰による差だと思われる)といった程度で,しっかりと対空ミサイルを担いで迎撃すれば,歩兵が一方的にやられるということは少なそうだ。
とはいえ,対空ミサイルの命中率はそこまで高くなく,ヘリや戦闘機の機動で回避できてしまうため,熟練のヘリパイロットやヘリに搭載可能な新たな武器(対地ミサイルなど)が登場すれば,そのあたりの塩梅は変わってしまうかもしれない。
先行プレイは2時間弱だったため,まだまだ試せていないことも多く,BF2042の真価は計りかねるというのが正直なところだ。すべての要素が登場していない現状で,バランスうんぬんを語るのは時期尚早であり,そのあたりはプレイヤーの慣れなどでも変わってくるため,本作の真価が分かるのは,やはり正式リリース後になるだろう。
そんな中でも少し気になったのは,ゲーム中にチームの全体スコアを確認できなかったことだ。リザルト画面でも自分のスコアしか表示されない。これがOBTだからなのかは分からないが,もし仕様であるならば,賛否の分かれそうなところではある。本作ではスコアが必ずしも勝利に直結するわけではないので,個人的には歓迎したい側ではある。
ちなみに全体マップの表示もできなかったが,こちらは現時点で未実装だから。将来的にはちゃんと実装されるそうなので安心してほしい。
いろいろと不便な部分もちらほら見えるOBTだが,ゲームの雰囲気は存分に楽しめるはずなので,ぜひともプレイしてみてほしい。
「バトルフィールド 2042」公式サイト
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